【WWE Live Tokyo直前インタビュー】ヒデオ・イタミ「自分の中で満足している試合はない」「牛タンに感動」

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 30日、WWE Live Tokyoの初日を控えたヒデオ・イタミとアスカが都内某所で合同インタビューに答えた。ヒデオ・イタミは3年ぶりの日本での試合となり、初日にはクリス・ジェリコと、二日目には戸澤陽とタッグを組みルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンと闘う。
 試合を直前に控えたイタミは、久々の日本での感動やWWEとの違いなどを答えると「僕の国なんで譲れない」と母国での試合にかける思いを語った。

 以下にインタビュー全文を掲載。

ヒデオ・イタミ
――ようやくWWEスーパースターとして闘うヒデオ・イタミ選手を日本で見ることが叶います
「だいぶここまで時間がかかってしまいましたので、それでもやっぱりこの日を迎えられて、自分自身もなんとか楽しんでやりたいという思いもあるし、3年分の思いを込めてやりたいというのがありますね」

――数々の試合をこなされている中で、フィン・ベイラー選手、アスカ選手、中邑真輔選手がまだ到達していないレッスルマニアへの出場をイタミ選手は果たしております。実際に闘われてみてレッスルマニアモーメントと言われている空間はいかがでしたか?
「そうですね、やっぱりみんながその場を目指してやってるわけで、そこの一部になれたというのはもちろん忘れられないし、自分の中でも大事なすごい経験になりましたけどね。でもバトルロイヤルなんで、いわば僕の理解としては誰でもいいというか、別に僕じゃなくてもいいポジションだったと思うんです。僕じゃなければいけないというようなポジションとしてもう一回レッスルマニアに行きたい気持ちはあります。お前じゃなきゃダメだっていう」

――ですがその出場権もネヴィル選手やフィンベイラー選手に勝って手に入れたものだったと思います
「そうですね。そうですけど、自分の中ではあれは別に僕じゃなくても良かったと思ってるんで、僕だから任せられるポジションというのをしっかり次は掴みたいなと」

――go2sleepを使えないという段階での出場でもあったが、その後go2sleepを使った経緯は
「使っていいよという空気感になりました(笑)」

――特に何か許可がおりたとかではなく
「特別そういうのはないですけど、使っていい空気感にはなりましたね。使っちゃいけない空気っていうのもありましたし」

――ファンからもチャントが起きて初めて使ったのはタイラー・ブリーズ戦が初めてだと思います。あの時の会場の爆発は忘れられないものになりましたか?
「そうですね、NXTのファンはコアなファンが多いんでそういうのを知っていてくれてるのを実感しましたし、すごい盛り上がりでしたね」

――NXTのファンはヒデオ・イタミの過去や向こう側まで見ているというか知っているのでしょか
「そうですねもちろん、KENTA時代から見ているという人もいるし、それも含めて。もちろんWWEのファンにもいるんでしょうけど、NXTにはもっとそういう濃い感じがしますね」

――そういう意味では初めの一歩としてNXTのリングはやりやすかったですか?
「ああやってgo2sleep解禁してそっから、これからという時だったんで、その時に怪我して休んじゃったんで、まあ俺のほうが悔しいですね」

――今はWWEネットワークでしか試合を見ることが出来ないが、ファンの間の浸透度は実際には現地ではどういう感じなんでしょう?
「そんなに頻繁にあるわけじゃないですけどたまにオーランドでも買い物してれば『ヒデオ!』っていう人もいるし、『KENTA!』って言う人がいるとこいつ知ってるな、コアだなって思うし」

――ヒデオ・イタミって呼ばれることには慣れましたか?
「慣れないですね。多分一生慣れないと思います」

――日本にいた時と決定的に変わったことは自分の中でありますか?
「変えなきゃいけないと自分の中で思い込んでずっとやってきてしまっていたような感じがして、今はわりと別に変わんなくてもいいんじゃないかっていうことに、結論に今この3年間怪我もして色々試合も出来ない中で色々考えて過ごしている中で、やっとそこに答えを一つ自分の中で出して、それで今やれてるような感じですね」

――今度は日本のファンにヒデオ・イタミを見せるという感じになり、シチュエーションが逆転してそういう面白みもあるのかなと思っています
「あー、そうですね。またどういうリアクションで迎えられるのかっていうのが僕自信もいまいちわかんない。WWEとして日本で試合するのは初めてなんで、どういうふうになるのか僕もわからないですけど、まあでも、今の自分を出せればいいなとは思ってますね」

――対戦カードはクリスジェリコや二日目のギャローズ&アンダーソンのタッグにしても、日本人に縁の相手ですが、それはやりやすいですか?それとも日本にいた時と違う風にしなければならないという工夫をするのか
「まあ工夫が必要になるんじゃないですかね。単純に向こうの選手とやるっていうのとまた違うっていうか、日本に馴染みのある選手になったときって」

――顔合わせだけで新しいとかアメリカのものが見れるってものではないんですね
「それは捕らえる人にもよるのかもしれないですけど、でも結局は馴染みのある、馴染みがあって日本が好きでっていうのはあるのかもしれないですけど、言ったって僕の国なんで、そこは譲れないっていうのがあるんでね」

――久しぶりに日本に帰られてかならず行く場所とかありますか?
「そうですね、やっぱり肉と寿司は押さえておきたい。食べ物ですね。そこがやっぱり一番ですね」

――肉も違いますか
「全然違いますね、和牛と向こうの肉は全然違いますね」

――さしが入っている感じが日本?
「そうですね、向こうのステーキも美味しいっちゃ美味しいですけど和牛食っちゃうと、あの焼肉食った時の牛タン最初頼んだときに食べた時の、ほんとに感動するっていうか、オーランドにも牛角あるんですけど全然違いますからね」

――牛タンお好きなんですね
「牛タン好きで、最初に食べますよね牛タンて。そんなことない?」

――とりあえず頼むイメージはありますね
「最初のあの感動っていうのはないですよね(笑)」

――目の下のあざは
「寝不足ではなくて、ヘッドバッドが思いっきり鼻にあたって、こんなに腫れちゃって、それが引いてきて内出血してる状態なんで、寝不足とかくまではないです」

――その試合の時に、一回戻って試合再開になった時の対処や怪我の状況や気持ちの作り方などバックステージの様子はどうだったんですか?
「僕的にはまだやれるっていう感じだったんで、なんていうんですかね?血出るとなんか変にアドレナリンが出るっていうか、いつでも行けるって感じだったんですけど、血が出てるっていうのはオンエア上よくないのでそれを止血してからという感じだったんで。僕も普通の試合よりかなり気持ちが入りましたね、血が出ると」

――パフォーマンスセンターでレジェンドと言われるような選手からアドバイスを受けることもあると思うが、その中で『こういう考え方もあるんだ』と一番驚いた部分はなんでしょう
「あー、具体的にはね、具体的にはないんですけど、やっぱり自分の試合のビデオ見て、あーでもないこーでもないっていう、授業じゃないですけどそういう時間もあるんで、その中で色々言われる中で、なんだろうな?あの、何もないところからそうやってアドバイスをもらって作っていくっていうのは、僕にはいいと思う。上手く言えないですけど、僕はある程度日本でやってきた土台があるんで、そこに対してこういう考えもあるんだなっていうのはあるんですけど、それを自分の中で言われたからっていってそっちばっかりやってると自分ではなくなってしまうんですよね。それを上手く自分の中で消化して、これは必要だけどこれはいらないとか、言われてるまんまやってるんではダメだなっていう。結局そのコーチとかが求めているものは言われたことをやることで表現できるかもしれないですけど、でも見てるのはお客さんなわけで、そこが求めてるものやらないといけないんで、コーチだったりに納得してもらうものを見せるためにはやっぱりお客さんが何を求めてるのかっていうのを優先しないといけないとは思いますね。そのバランスを上手く自分の中で消化して、こういう考え方もあるんだなということでいいものは取り入れて、必要ないものは排除してってやっていかないといけないですよね」

――コーチはNXTのヒデオ・イタミを作りたいが、お客さんとしてはNOAHのKENTAとしてやってきた部分も見たいという
「そのバランスですよね」

――日本の選手や関係者は日本のレスリングレベルは世界一という自負があると思うが、やっぱりそうだと感じた部分や、逆にアメリカのここがすごいという部分は
「やっぱりWWEは特に試合を通してなんていうんですかね?試合を通して物語をお客さんの中に表現していくという、ただ激しい試合をするっていうだけではなく、その中にこの試合はどういう試合なのか?どういう経緯でこの試合までたどり着いて、この試合で何を見せたいのかっていうのを考えて表現しないといけないという部分で、ちょっと日本とはまたちょっと違うかも」

――参戦されていた大きな変化の一つとして、205Liveが生まれ、適正体重っていう意味ではありなのかと思う反面今まで無差別で闘ってきたということを考えるとまた違うのかなと
「そうですけどこればっかりは…」

――適材適所ですかね
「必要とされて自分の居場所があるならそれも一つの選択肢だし、今のところでNXTのタイトル絡んでいけるんであれば、そっちに価値を見出してくれてそこでできるならそこでやるし。とにかく自分が必要なところでベストを出すっていうのが一番大事なのかなと思いますね」

――WWEでは日本人枠っていう考え方ではなく素晴らしい選手はどこでもとるっておっしゃってましたが、実際の所プレーヤーとしてはどう感じるのでしょうか
「ほんとに今WWE自体がワールドワイドというか、色んな国から色んな選手がパフォーマンスセンターに、プロレス経験がある人からない人まで色々な人が来て、世界のマーケットに向けて色々やっているんで、まあ、競争ですよね。生き残っていかなきゃいけないし、約束されている場所はないと思うんで、必要じゃなければ終わっちゃうし、自分の場所は自分で見つけないといけないと思うんで。そういった意味でも自分が必要とされる場所があるならベストを尽くすっていうのがあれだし、そういう場所を見つけないといけないなと思います」

――ご自身で一番満足度が高い試合はどの試合でした?
「ないですね。満足度の高い試合っていうのは良い意味でないです。この先がまだあるってことなんだと思うんですけど、自分の中で満足してる試合はないですね。もちろんこないだのタイトルマッチも満足してないし、少しずつ、最初の頃なんか…ここ最近になってプロレスしてるなっていう試合終わってそういう気持ちになるような試合が大分増えてきたので、でも自分の中で満足している試合はないですね。自分の中でまだ全部を出しきれてないっていうのがあるんで、これが出し切れればもっといいものが見せれるだろうし、かと言って出せなかったらそこまでの選手で終わっちゃうと思うし、後は自分次第でしょうね」

――怪我で休まなきゃいけない時間も多くて、それが今後プラスになるとしたらどんな部分が生きてくると思いますか
「それは、今はまだわかんないですね。先になって振り返った時にあの怪我がこういう風な感じで、あの時期があったからこそ今があるって思えるようにしないといけないんだと思うし、一年半近く休みというのは普通に考えてマイナスだと思うんで、どう自分の中でプラスにしていけるかは今後次第だと思うので、そう言えるように『良かったあの時間も必要だった』と思えるようにしたいと思います」

『WWE LIVE TOKYO (ダブリューダブリューイーライブトウキョウ)』
開催日:2017年6月30日(金)、 7月1日(土)
会場:東京・両国国技館

【6月30日(金)】
▼6人タッグマッチ
ベイリー/サシャ・バンクス/アスカ
vs.
アレクサ・ブリス/ナイア・ジャックス/エマ

▼タッグマッチ
ロマン・レインズ/セス・ロリンズ
vs.
ブレイ・ワイアット/サモア・ジョー

▼インターコンチネンタル王座戦
【王者】ディーン・アンブローズ
vs.
【挑戦者】ミズ(W/マリース)

▼シングルマッチ
フィン・ベイラー
vs.
カール・アンダーソン(W/ルーク・ギャローズ)

▼シングルマッチ
クリス・ジェリコ
vs.
ヒデオ・イタミ

▼タッグマッチ
エンゾ・アモーレ/ビック・キャス
vs.
シェイマス/セザーロ

▼トリプルスレット形式クルーザー級王座戦
【王者】ネヴィル
vs.
【挑戦者】戸澤陽
vs.
【挑戦者】オースチン・エイリーズ

▼タッグマッチ
ゴールダスト/Rトゥルース
vs.
ボー・ダラス/タイタス・オニール

【7月1日(土)】
▼6人タッグマッチ
ベイリー/サシャ・バンクス/アスカ
vs.
アレクサ・ブリス/ナイア・ジャックス/エマ

▼シングルマッチ
ロマン・レインズ
vs.
ブレイ・ワイアット

▼フェイタル4ウェイ形式インターコンチネンタル王座戦
【王者】ディーン・アンブローズ
vs.
【挑戦者】クリス・ジェリコ
vs.
【挑戦者】フィン・ベイラー
vs.
【挑戦者】ミズ(W/マリース)

▼シングルマッチ
セス・ロリンズ
vs.
サモア・ジョー

▼シングルマッチ
ビッグ・キャス(W/エンゾ・アモーレ)
vs.
セザーロ(W/シェイマス)

▼タッグマッチ
戸澤陽/ヒデオ・イタミ
vs.
ルーク・ギャローズ/カール・アンダーソン

▼クルーザー級王座戦
【王者】ネヴィル
vs.
【挑戦者】オースチン・エイリーズ

▼タッグマッチ
ゴールダスト/Rトゥルース
vs.
ボー・ダラス/タイタス・オニール

※来日タレント、対戦カードは変更される場合があります。予めご了承ください

WWE日本公演の最新情報は、日本公演特設サイト http://www.wwe.co.jp/wwelive/
ツイッター用ハッシュタグ: #WWETokyo

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