WWEネットワークの散歩道 16回目
- 2017-4-26
- WWEネットワークの散歩道
前回は中邑選手のメインロースター昇格を見越しての記事でしたが、今回分として考えていたのはレッスルマニア翌日のRAWで起こったドラマでした。そのレッスルマニアではアンダーテイカーがメインイベントでローマン・レインズ相手に敗北。そしてひとりだけでの引退セレモニーとも取れる行動をリングで行い、スモークの中へ消えていきました。どうやらWWEではアンダーテイカーのキャラクターを尊重し、レッスルマニアで最後の試合を終えたリック・フレアーやショーン・マイケルズのようにセレモニーは用意せずに幕引きとする意向のようです。
そこで今回はアンダーテイカーの記憶に残る試合をいくつか紹介し、怪奇派レスラーの最高峰である彼の足跡の一端に触れてもらえればと思います。
多くのファンにとってはアンダーテイカーは怪奇派レスラーというよりも、理屈抜きでもうすでにそこにいるものとして受け入れている特異な存在であるかと思います。彼のキャリアからするとまだまだ初期とも言える1994年の夏には、テッド・デビアスに買収されたというアンダーテイカーの偽物と戦う、アンダーテイカー対アンダーテイカーがマッチメークされました。
この試合を盛り上げるために当時日本でも大人気だった映画『裸の銃を持つ男』の主演を務めたレスリー・ニールセンが映画での役柄そのままに、2人のアンダーテイカーの謎を捜索するという姿を見せています。怪奇派としてのキャラクターを強調した試合で一番大掛かりなものと言えるでしょう。
サマースラム:1994年8月29日(2時間20分くらいから)
http://network.wwe.com/video/v31288939?contextType=wwe-show&contextId=summerslam&contentId=66385620&watchlistAltButtonContext=series
アンダーテイカーと言えばレッスルマニアでの連勝記録。いつ頃から「誰がそれを破るのか」が焦点になっていたかは失念しましたが、レッスルマニアという大舞台を抜きにしても記憶に残る名勝負は多く、レッスルマニアでアンダーテイカーに勝つということが、WWE王座を取ること以上の意味を持つまでになりました。
自分がこれまで見てきた中では「もしかしてテイカーが負けるのでは」と予想していたのはレッスルマニア23でのバティスタ戦です。アンダーテイカーにレッスルマニアで勝ったという勲章を得て、新たなWWEの顔として大きな存在に育てていくつもりなのではという気運がありました。今回のレッスルマニアでのレインズ戦と状況は同じですね。
レッスルマニア23:2007年4月1日(1時間15分くらい)
http://network.wwe.com/video/v31371411?contextType=wwe-show&contextId=wrestlemania&contentId=68037748&watchlistAltButtonContext=series
しかしこの試合ではテイカーが勝利し、世界ヘビー級王座を獲得。そしてレッスルマニア30でついにブロック・レスナーの手によって連勝記録はストップさせられてしまいます。テイカーの敗北を受け入れられない観客たちの、呆然とした表情がすべてを物語っている試合でした。
レッスルマニア30:2014年4月6日(2時間12分くらい)
http://network.wwe.com/video/v31920091?contextType=wwe-show&contextId=wrestlemania&contentId=71558004&watchlistAltButtonContext=series&start=0
アンダーテイカーの長いキャリアでたくさんの一流選手との対戦がありましたが、WCWのアイコンであるスティングとの対戦が実現しなかったのだけは本当に残念です。5年ほど前にスティングがTNAとの契約更新をしないという噂が流れた時には、「これでレッスルマニアでの対戦が実現するのでは!」とそれこそ世界中でファンが勝手に作ったテイカー対スティングをモチーフにした予告映像やポスターが作成され、自分も「夢の対決ってまだあるんだなぁ」と思ったことを記憶しています。
WWEではよくある事とも言えますが、なかったことになっているかのような時期がアンダーテイカーにもあります。ギミック・チェンジというとなんですが、デッドマンからアメリカン・バッドアスとしてバイカーとしてのキャラクターで登場していたことがあったのです。何年かは続いたものの、結局は再びデッドマンに戻りましたが、その時期の名勝負として名高いのが今回のレッスルマニアで復活を果たしたジェフ・ハーディーとのラダーマッチです。そして次回は復活なったハーディー・ボーイズの過去の名勝負を紹介します.
RAW475:2002年7月1日(1時間15分くらいから)
http://network.wwe.com/video/v34576155?contextType=wwe-show&contextId=raw_replays&contentId=84709320&watchlistAltButtonContext=series&start=0