東京女子11.7横浜大会 1・4後楽園ホール・初代東京女子プロレス王座決定戦出場権争奪時間差入場バトルロイヤル
A Girl’s Counterattack
日時:2015年11月7日(土)
開場:12:30 開始:13:00
会場:神奈川・横浜ラジアントホール
観衆:180人(満員)
▼第1試合 3WAYマッチ 15分1本勝負
○清水愛
4分59秒 釣りガール式ばくだん固め
●MIZUHO
※もう一人は中島翔子
▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
●山下実優/坂崎ユカ/滝川あずさ
8分51秒 ベルサイユの槍→片エビ固め
○KANNA/のの子/ミウラアカネ
▼第3試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○赤宮サキ/ハイパーミサヲ
8分29秒 二段蹴り式顔面キック→片エビ固め
えーりん/●辰巳リカ
▼第4試合 1・4後楽園ホール・初代東京女子プロレス王座決定戦出場権争奪時間差入場バトルロイヤル 時間無制限勝負
○中島翔子⑥
13分51秒 ノーザンライト・スープレックス・ホールド
●のの子⑪
※中島が1月4日後楽園ホール大会の初代東京女子プロレス王座決定戦に出場。
【退場順】滝川あずさ①→ハイパーミサヲ⑤→辰巳リカ②→清水愛④→KANNA⑦→MIZUHO⑩→えーりん③→ミウラアカネ⑧→坂崎ユカ⑨→のの子(○の中の数字は入場順)
時間差バトルロイヤルに優勝した中島が1.4後楽園のメインに立つことが決定!
山下は初代王座決定戦への出場権利書を賭けて12.12春日部でKANNAと対戦へ
前説
この日の前説担当として中島と滝川が登場。中島によると滝川を教育するために連れてきたという。というわけで新鮮な組み合わせで観戦をする上での諸注意をしてから、ナンバー1アナウンサーの滝川が声出しの練習。
すると「東京特許許可局長」「隣の客はよく柿食う客だ」といった早口言葉をスラスラと披露してみせる。しかし、それでは声出しの練習にならないので、改めて声援の練習。
オープニング
前説に続いてMCの桃知みなみが登場し、選手入場式へ。山下は権利書の入った甲田リュックを背負って登場。すると甲田代表がリングに上がり、「1月4日、後楽園ホール初進出が決定したわけですが、続いて2016年3月、大阪に初進出します。3月6日、場所は大阪・世界館になります」と発表。
すると赤宮サキとハイパーミサヲが現れ、リングに上がってポーズだけ取って帰ろうとするが、辰巳が「ちょっと待って! あなたたち一体何者なんですか? 前に高木の手先って言ってましたけど、どの高木ですか?」と言い出す。
そのとき、『FIRE』が流れて高木三四郎大社長が登場。高木大社長は「どの高木って一人しかいねぇじゃねえか! 赤宮サキを東京女子に呼んだのはこの私です。いま東京女子は強大な悪の組織に狙われている」と明かすと、その悪の組織“流山の老人”から「東京女子の選手を改造し、東京女子を乗っ取るのが目的だ」というボイスメッセージが流れる。
声の主に心当たりがあるという高木大社長は、悪の組織から東京女子を守るため、高知県で鉄仮面を被ったスケバンとして恐れられていた赤宮サキを連れてきたという。しかしミサヲが鉄仮面が明らかに邪魔だと思うと進言すると、高木大社長は懐からヨーヨーを取り出して鉄仮面を割るという。
うまくヨーヨーが投げられず、ヨーヨーを手に持ってパンチを食らわし、赤宮の鉄管を叩き割った高木。その素顔は某オスカー所属の女子レスラーに似ているが、赤宮は「風……初めて風が当たっちょる……」と生まれて初めて素顔に当たった風に震えている。ミサヲも「私の知ってる人に激似じゃないですか!」と叫ぶが、高木は「違う!」とミサヲにパンチを食らわせると、「あくまでも赤宮サキだ」と言い張り、赤宮に革手袋とヨーヨーを手渡した。
高木大社長から東京女子を悪の組織から守ることを命じられた赤宮はミサヲを連れて、ひとまずその場から立ち去った。いきなりのドラマティックな展開に動揺する東京女子の選手たち。選手を代表して挨拶をする山下も「え……あの、スミマセン。ちょっと……私もいま突然過ぎて整理がついてないんですけど……今日はみんなの闘いを……頑張ろうと。メインで1.4後楽園のメイン、一人決まりますので頑張ります。今日、私はまだ挑戦権を持っているので、春日部まで挑戦権を守って1.4後楽園のメインに立ちます」としどろもどろだった。
第1試合
入場してきたMIZUHOは木曽レフェリーに投げキッスするが、ことごとく避けてみせる木曽レフェリー。それぞれ握手を交わしてから試合が始まると、セクシーアピールをしているMIZUHOに中島と清水が襲いかかる。そこから清水が中島にドロップキックを叩き込むと、MIZUHOと両側から中島の腕をリストロックに捉えた状態で、清水はオールドスクール(=ロープ歩きからの手刀)。
さらに清水は中島をエアプレンスピンで回してから、MIZUHOとトレイン攻撃。ここで中島に清水を投げつけていったMIZUHOは「今日は2人まとめていくわよ」と言ってからヒッププッシュ。
続けて両足で中島の頭部を挟んで尻に押し付けたMIZUHOはセントーンを投下。そして清水を場外に追いやると、再び中島に襲いかかるが、中島はMIZUHOに木曽レフェリーを叩き付けて四つん這いになった木曽レフェリーを踏み台にしてライダーキック。だが、そこに清水が襲いかかって中島を腕十字に捉えていく。
MIZUHOがそこにセントーンを投下してから、清水にキスマイアス(=変形アンプリティアー)。だが、中島が突き飛ばして清水に619を決めてからMIZUHOにノーザンライト・スープレックスを狙うが、踏ん張ったMIZUHOは逆にキスマイアスで叩き付ける。
清水がカウント2でカットし、そのままMIZUHOを蹴り上げながら中島にトリープフリューゲル(=スイングDDT)を決めると、MIZUHOを釣りガール式ばくだん固め(=フィッシャーマンズ・スープレックス)で投げて3カウント。
第2試合
ミウラは握手を拒否。山下とKANNAが握手を交わすとどよめきが起こり、そのまま両者の先発で試合開始。お互いに相手の足をすくって倒していくが、どちらも先手を取らせない。山下がヘッドロックに捉えたところをロープに振ったKANNAだが、山下はショルダータックル。しかしKANNAもキチンシンクを返していく。
続いて坂崎とのの子がリングイン。突如三代目 J Soul Brothersのランニングマンを踊り出したのの子につられて一緒になって踊り出す坂崎。そこを昇天(=Kカップのボインに相手の顔を押し付け昇天させる)に捉えたのの子。ミウラも出てきてサンドイッチ・ラリアットからボディプレスの同時投下。
坂崎は慌てて滝川にタッチ。ミウラにエルボーで向かっていった滝川だが、ボディスラムを狙っておミウラは持ち上がらない。逆にボディスラムで叩き付けたミウラはKANNAにタッチ。ニーオンザベリー式のキャメルクラッチに捉えたKANNAだが、滝川はどうにかロープに逃れる。
しかしのの子が手ぶらツイストに捉えてから、串刺し式ボインアタック。さらにミウラがショルダータックルで何度もなぎ倒してからランニング・ボディプレス。だが、ミウラの串刺し攻撃をかわした滝川は飛び付いての回転エビ固め。
カウント2でミウラが返したところで坂崎にタッチ。ロケットランチャーを発射した坂崎は、ミウラの攻撃をのの子に誤爆させると、ミウラの口に突っ込んだクラッカーを発射してから人工衛星ヘッドシザース。しかしカウンターのラリアットを返したミウラは、のの子のボインに肩口に担ぎ上げた坂崎の顔を押し付けていく。
グロッキー状態の坂崎にオパイェを発射したのの子は、続けてボインメーカー。これを坂崎がかわすと、山下がエプロンから蹴り。そのまま山下はのの子にミドルキックを放っていくが、のの子はボインで弾き返すとKANNAにタッチ。
フェースクラッシャーからバックドロップで投げたKANNAだが、坂崎と滝川がカットに入る。すかさずバストデラックスが場外に連れ出すと、KANNAはベルサイユの槍(=スピアー)を狙う。これを馬跳びでかわした山下はブラジリアンキックからクラッシュラビットヒート(=ランニングキック)を狙うが、ミウラが入ってきてパワースラム。
そこにKANNAがベルサイユの槍を叩き込むが、山下もカウント2で返す。ならばとKANNAはもう一発ベルサイユの槍を叩き込んで3カウント。権利書が賭けられた試合ではないため、山下から権利書は移動しないがKANNAにとってはメインのバトルロイヤルに向けて貴重な勝利になっただろう。
第3試合
再び鉄仮面を被って登場した赤宮は名前をコールされると、自ら鉄仮面を割ってみせた。するとマイクを持ったミサヲが「いつも以上に無敵状態になっております! なぜなら赤宮の親びんが隣に控えているからです!」と言うと、自分たちの目的は東京女子の秩序を守ることだと高らかに宣言。甘い誘惑に負けそうな選手に鉄槌を食らわすというミサヲは、その誘惑に負けそうな選手こそが辰巳とえーりんだという。
辰巳に対しては「大体お前、謎が多すぎる! お前は改造されているに違いない! それとえーりん、お前は昔、私とヒーロータッグを組んでくれたが、よく見ると笑顔の瞳の奥が笑っていない! 目が死んでいる! そんな目は改造されないと出来ない!」と独自の見解を主張。
いつも以上に死んだ目でミサヲに詰め寄っていったえーりんは、ショルダータックルでなぎ倒すとステップオーバートーホールドでミサヲを痛めつけてから辰巳にタッチ。ミサヲのマスクを引っ張ってゴムパッチン攻撃を食らわした辰巳に対し、ミサヲは「ちょっと待った! 誤解なんです。あなたはすごく才能のある方だと思うんです!」と言って握手を求める。
まんまと辰巳が握手に応じると、ミサヲはトーキックを食らわせて赤宮にタッチ。ミドルキック、ヒールキック、ビッグブーツを叩き込んだ赤宮に「親びん、ここは私に任せてください!」と叫ぶミサヲ。
赤宮が辰巳をミサヲの足に叩き付けると、ミサヲがリングイン。すかさず辰巳が反撃するが、背後から赤宮が蹴りかかると、赤宮とミサヲがダブルのビッグブーツ。明らかにミサヲの足は届いていないが、ミサヲは辰巳を羽交い締めにしていく。
そこに赤宮がグーパンチを放っていくが、辰巳がかわしてミサヲに誤爆。すかさずえーりんがジャンピング・ネックブリーカーを決めると、辰巳と合体攻撃。さらに畳みかけようとするえーりんに対して、ミサヲはまたも「ちょっと待ったー! また一緒にヒーロータッグを組んでデッカイ夢を掴みましょうや!」と言って握手を求める。
えーりんは握手に応じておいて、攻撃しようとしていたミサヲの足をキャッチしてエルボー。タッチを受けた辰巳がヒップアタック、ダイビング・ヒップアタックとお見舞いすると、さらにえーりんがドロップキックから焼餃子固め(=クロスアーム式のバックブリーカー)。
カウント2で返されると辰巳との合体攻撃を狙うが、ミサヲもクロスボディーで2人まとめて押し潰すと赤宮にタッチ。えーりんにエルボーからココナッツクラッシュを決めた赤宮はランニングロー。これをかわしてスクールボーイで丸め込んだえーりんは、追走ビッグブーツからロープに飛んだ赤宮にドロップキック。タッチを受けた辰巳はドラゴンスクリュー3連発からツイスト・オブ・フィストを決めたが、ミサヲがカウント2でカット。
辰巳が赤宮を羽交い締めにするとえーりんが突進しようとするが、ミサヲが足をすくって倒し、逆にえーりんに向かって突進。えーりんがかわすが、ミサヲはギリギリでストップ。そこに辰巳が襲いかかるが、ミサヲがクロスボディー。さらにえーりんを場外に連れ出すと、その間に赤宮がヨーヨーを手に持って、そのままグーパンチ! そこから赤井沙希の必殺技である新人賞(=二段蹴り式の顔面蹴り)によく似た“スケバンキック”を叩き込んで3カウント。
すると、再び高木大社長が現れ「サキ、流山の老人から新たなるメッセージが送られてきた!」と言うと、「次回12月12日、春日部で必ず誰か一人改造して私のしもべにする。春日部を待て! ワハハハハハ」というボイスメッセージが響き渡る。
それを聞いた赤宮は「鉄仮面に顔を奪われ十と七つ。生まれの証さえたたん、このあていがなんの因果か高木の手先。けんどなあ、こんなあていでも人を愛する尊さを忘れちょらんき。初代スケバンレスラー赤宮サキ! 愛を忘れ人の心の弱みにつけ込む悪党め! 流山の老人、許さんぜよ!」と言い放つと、高木は「よく言った、サキ! ミサヲ、お前はちゃんとサキをサポートしろ!」と言ってミサヲにビー玉とリンゴを渡した。“ビー玉のおミサ”となったミサヲだが、「私、全然世代じゃないんですよ! 40代のおっさんの夢を勝手に押し付けないでくださいよ!」と猛抗議。それを聞いた高木はミサヲに飛び蹴りを食らわせた。
第4試合
権利書の入った甲田リュックを背負った山下が本部席から見守る中、2016年1月4日後楽園ホールで初代東京女子プロレス王座決定戦に出場できる権利を争う時間差バトルロイヤルがこの日のメイン。
まず最初に登場したのは滝川。対するは辰巳。この二人で試合が始まると、いきなりお互いにオーバー・ザ・トップロープ(以下OTR)を狙う。どうにかお互いにこらえると、辰巳はエルボードロップ。これをかわした滝川がボディスラムを狙うと、そこに3番手のえーりんが登場。
辰巳がショルダータックルでなぎ倒すと、えーりんもエルボーを返してエルボー合戦に。滝川がマイクを持ってリング上で生実況をはじめる。えーりんを「妖怪涙袋」、辰巳を「前髪切り過ぎ」と実況した滝川に二人で詰め寄っていくと、後退した滝川はそのままOTRで失格に。
そこに4人目の清水が登場してフライング・クロスチョップ。だが、辰巳とえーりんが協力して清水をOTRで落とそうとする。そこに5番手のミサヲが登場。観客とハイタッチをしてからリングインしたミサヲは「お前全員まとめてぶっ潰してやる!」と言ってダイビング・クロスボディー。
しかし3人がかりでキャッチすると、そのままトップロープの上から場外に落としてミサヲは失格。6番手の中島は清水、えーりん、辰巳の順に共闘を持ち掛ける。清水とえーりんは拒否したが、快く応じた辰巳と協力してえーりんと清水を攻撃。次の瞬間、あっさり裏切って辰巳を丸め込んだ中島。どうにかキックアウトした辰巳は怒りのヒップアタック。
そこに7番手のKANNAが入ってきて辰巳にベルサイユの槍(=スピアー)をブチ込んで3カウント。辰巳が失格になると、中島がKANNAに襲いかかる。そこに8番手のミウラが入ってきてショルダータックル。
清水がミウラにトリープフリューゲル(=スイングDDT)を狙うが、ミウラはその回転を利用して清水を場外に落として失格にさせる。9番手の坂崎はリングインするなりミウラにロケットランチャーを発射。さらに口の中に突っ込んだクラッカーを鳴らしてから次々に選手をホイップしてトレイン攻撃。
そのままKANNAを丸め込んで3カウント。中島がえーりんを首4の字固めに捉えると、坂崎はなおもミウラにクラッカーを発射。10番手はMIZUHO。コーナー下で座り込んでいたミウラにヒッププッシュを見舞ったMIZUHOは、コーナーを掴んで体を浮かせ両足でミウラの頭を挟もうとしたが、ミウラが場外に突き落としてOTRに。
そのミウラにえーりん、坂崎、中島が襲いかかる。そこに最後の11番手としてののの子が登場してミウラを救出。えーりんがのの子にドロップキックを返すと焼餃子固め(=クロスアーム式のバックブリーカー)。しかし怒ったのの子はえーりんをエプロンに落とすとボインで突き落としてOTR。
これでバストデラックスvs.闘うコメディアンズとなる。ミウラが中島を担ぎ上げ、のの子のボインに顔を押し付ける。さらに坂崎にKカップアタックを狙ったが、坂崎はうまくかわした上にミウラをのの子に誤爆させると、コルバタでミウラを投げ飛ばす。
そこから闘うコメディアンズは合体攻撃でミウラを押さえ込んで3カウント。そこからのの子に襲いかかるが、ボインで吹き飛ばしたのの子は中島にドラゴンスリーパイ(=胴絞め式ドラゴンスリーパーの体勢で相手の顔を胸に埋める)。坂崎がカットするが、のの子は坂崎にKズプレス(=テーズプレス)からパイグリー(=ペディグリー)で叩き付けて3カウント。
残るはのの子と中島。中島のエルボーをボインで弾き返したのの子は、中島のダイビング・ライダーキックもボインで弾き返すと、オパイェを発射。カウント2で返した中島はボインメーカーをかわしてコルバタで投げるとライダーキックから619。
さらにノーザンライト・スープレックスを狙うが、のの子はなかなか持ち上がらない。ならばと一気に押し込んでコーナーに叩き付けた中島は、その勢いを利用してのの子をノーザンライト・スープレックスで投げて3カウント。これで中島が1.4後楽園大会のメイン出場が確定した。
エンディング
マイクを持った中島が「勝ち残りました! 1.4後楽園のメイン、とりあえず立てる一人は私ってことでいいんですよね? ちょっと山下としゃべりたいです」と言うと、山下がリング上へ。中島は「北沢でその権利書を落としたときに、ちょっとは諦めかけたんだよね。でもね、山下も言うけどネバーギブアップなんだよね。ずっと諦めないことがどれだけ大事か、すごく勉強させられたね。たぶん山下は友達だったら一番尊敬出来る人だけど、敵だったら一番ぶ厚い壁のような気がしてるから。まあまあ1.4で私を待ち受けている人が誰かはまだ分からないけど、先に後楽園で待っています」と告げた。
その言葉を聞いた山下は「次回の春日部でこの権利書の防衛戦、それで私が守って1.4後楽園のメインに私が立つから。それまで待ってて」と返答してから「次回の春日部でこの挑戦権を賭けて闘う相手、私から指名します。KANNA!」と第2試合でフォール負けを喫したKANNAを呼び込む。
KANNAがリングに上がると山下は「私は今日の試合で直接KANNAにスリー取られました。このままの気持ちで後楽園のメインに駒を進めるわけにはいかない。だから次回、春日部でこの挑戦権賭けてシングルで闘おう。そして春日部で勝つのは私です。1.4後楽園、私は立ちます」と、改めて権利書を賭けた試合にKANNAを指名。
KANNAは「望むところだよ。私は山下、お前を倒すために美威獅鬼軍に入っていろいろ学んできた。その成果を見せるためにも、春日部、シングルでやりましょう。勝つのは私です!」と言ってリングを降りた。続けて山下も中島と握手を交わしてからリングを降りていく。中島は「仲間外れにされたみたいだよー! クソー! 山下でもKANNAでもかかってこい!」と宣戦布告。そのまま「1.4、それと年内最終興行の春日部、このまま突っ走りたいと思います。いきますよー! よい子、強い子、翔子ー!」で大会を締めた。
<試合後コメント>
山下実優
「今日の結果、6人タッグでKANNAに直接(フォールを)取られたことは受け止めています。取られた瞬間はちょっと焦りました。いまも正直焦ってます。でもそれを超えるようにモヤモヤして、このまま直接取られて、負けて後楽園へ行きますっていうのは気持ち良くないので。春日部で挑戦権を賭けてシングルやりたいっていうのは、あの瞬間に思って指名しました。あっちも強くなってるし、私も強くなってるつもりですけど。でも春日部まで1か月ですかね? あるので、しっかり準備してちゃんと勝って、この挑戦権を守って……まぁ中島が『待ってる』って言ってくれたんで。1.4後楽園のメインで私が勝ちたいと思います」
ーー初期メンバー同士の対決になりましたが。
「やっぱりKANNAも中島も一番いる時間が長いし、その中でもKANNAといる時間は本当に……最初からいたんで。あっちも仲間であり、姉妹じゃないけど、それに近いものを私の中では感じてて。だからこそ負けたくないし、あっちもたぶん負けたくないっていう気持ちで美威獅鬼軍に入ったりとかいろんなことをやってきましたけど。初期同士っていうのは、すごい自分にとっても特別ですね。だからこそ全力でぶつかり合いたいなと思います」
KANNA
「今日、6人タッグで山下に勝ちましたけど、あんな形の勝利じゃ全然満足いかないし、ちゃんとシングルでピンフォール取って勝ちたいと思っているので。12月、挑戦権取って、1月ベルトも獲って、自分が満足いく、自分の理想のレスラーに山下を倒してなりたいと思っています」
ーーベルトを獲れるチャンスが現実的になってきましたが、その前に山下選手を超えられればという意識があると思いますが。
「自分的には一気に来たチャンスだと思っています。山下も倒せて、ベルトも手に入って。そこで美威獅鬼軍で培ってきたいろんなものをお客さんに観てもらって、KANNAというレスラーを認めてもらって。満足出来る試合をして、新しい1年をスタートしたいと思っています」
ーー山下選手に負けたのをキッカケに美威獅鬼軍に入ったわけですが、その行動に出た分の違いを見せたいという思いは?
「違いは見せたいですね。いままで負け続けてきたんで。美威獅鬼軍に入って生まれ変わった私なら、山下を倒せるんじゃないかと思ってもらいたいです」
中島翔子
「1日2試合という、ただでさえなかなかシンドいアレの中、時間差バトルロイヤルというものは初めてで、なかなか難しくて。でもいまは生き残って(1.4後楽園のメインに)立てるっていう実感があるので、これからさらに身を引き締めていこうかなと、頑張らないとなって思いました」
ーー1回権利書を得たのに簡単に逃してしまった部分もあって、今日は相当気合いが入っていたと思うのですが。
「はい、気合いありましたね。正直なところを言うと1回は諦めたんですけど(苦笑)。もうチャンスはないかなと。でももう1回のチャンスが実はすごい大きいチャンスだったから、しがみつけてよかったです」
ーー春日部で山下選手とKANNA選手のどちらかが上がってきて、後楽園で対戦することになります。
「あの2人がバチバチやってるときは、いっつも蚊帳の外なんですよ(苦笑)。寂しい……寂しいけど、やっぱり同年デビューの2人。さっき3人になったときに2013年の両国国技館に立ってる気分になったんですよ。どっちが来ても…どっちが来ても勝つだけです」
ーープリンセスカップを優勝した以上、やはり初代王者になりたい気持ちは強いと思いますが。
「もちろんです。ベルトはやっぱり憧れじゃないですか。東京女子についにそれが来る。初代王者……うん。初代になりたいです」