永島勝司 ゴマシオ親父のつぶやきR[第21回]
- 2015-10-7
- ゴマシオ親父のつぶやき
先日NHKテレビを見ていたら、いきなり「いたばしプロレス特集番組」をやっていたんだ。
いやぁ、驚いたねぇ! 地域密着のプロレス団体で、いたばしプロレスというものを取り上げていたんだ。しかも、7時半から特集番組でプロレスを取りあげた時にいったいこれは何だ。と、思わず見てしまった。
主人公は50歳になるマスクマンの「はやて」というレスラーを取り上げたものだった。元みちのくプロレスのレスラーで団体を立ち上げて1周年という特別番組だった。NHKがゴールデンタイムでプロレスを取り上げるということが俺には信じられない出来事だった。俺にとっては、全く知らないプロレスラー、はやて、とはいったい何者なんだ。無限の興味が湧いてきた。そこで俺はみちのくプロレスの新崎人生に話しを聞いた。
「彼は、業界の人間じゃ無い。うちには(みちのくプロレス)3年位居ましたが、フリーに近い所属レスラーとして真面目な固い人間で理論派の男だったね。彼なら、何をやってもおかしくないね。」
この証言はNHKが取り上げる人間にふさわしいのかなぁ。いたばしプロレスを立ち上げて1周年、地域密着のプロレスを商店街も含めて闘うことの素晴らしさと、夢を与えるというプロレス本来の持っている素晴らしさを伝えていく、このはやてという男の夢とロマンをジワッーと感じてしまった。こんなプロレス人生もあるのかなぁ、と思ったよ。新崎人生に言わせると、これも一つのプロレスラーとしての人生だなぁ。と。
今、北斗晶と佐々木健介の人生ドラマがマスコミで大騒ぎをされているが、もう一つの世界にこういう、いたばしプロレスという世界を築いたはやてという男の生き様を俺はつくづく凄いなぁ、と思った。と、同時に今プロレスブームが再燃している時、あのNHKが取り上げたところに俺は凄い物を感じた。
今、皆が感じなければいけない事は、そこなんだなぁ。長い間プロレスというものを見てきた俺にとって目から鱗が落ちた感じがするよ。このはやてという選手は、庶民に何を伝えたかったか。俺は心にズンときたね。プロレスというのは切った張ったの世界ではなくて板橋の皆に凄いものを伝えていたんだなぁ。チケット一枚を売るのではなく、皆に夢と勇気と希望を与えるそんなプロレスがあったんだ。
はやて君、頑張ってくれ! 微力ながら不肖永島が役に立つことがあれば何でも言って欲しい。それが、俺と猪木のプロレスだから。頑張れ、はやて君!!