“苦労人” 富豪2夢路が『30周年記念試合』で師・橋本真也さんの“遺伝子”に敗れるも前を向く…「僕はクリエイターだから“創造王”になりたいと思います」

富豪2夢路が主宰するWUW(ワールド・アンダーグラウンド・レスリング)が9月19日、東京・TOKYO SQUARE in Itabashi(以下、インイタ)で『富豪2夢路30周年記念大会 DREAMROAD』を開催。夢路が『30周年記念試合』で師・橋本真也さんの遺伝子を継ぐ橋本大地、大門寺崇組に敗れるも前を向いた。
夢路は九州産業大学時代、学生プロレスで汗を流し、プロレスラーになることを志して福岡から上京。谷津嘉章が旗揚げしたSPWFの2部リーグ(社会人プロレス)で下積みを踏み、その後、レッスル夢ファクトリーに入門。仲野信市さんの厳しい指導を受け、なかなかデビューまでこぎ着けなかったが、苦労を重ねた末、1996年9月15日に地元の博多スターレーンでデビュー。同団体解散後はZERO-ONEに入団し、橋本さんの命名で本名の藤崎忠優から現在のリングネームに改めた。退団後、WUWを立ち上げ、並行してベトナムの武道ボビナムの普及で世界中を飛び回っている。ネパールで初めて試合をした日本人プロレスラーとしても知られる。
『30周年記念ツアー』は4・11インイタで開幕し、フィリピン・マニラ、ベトナム・ホーチミン、地元・福岡と転戦。15日にはデビュー満30周年を迎え、今大会で国内での『30周年記念試合』のファイナルを迎えた。

夢路はZERO-ONE時代の弟弟子である崔領二とタッグを組み、“破壊王二世”の大地、崔の弟子で橋本さんの孫弟子にあたる大門寺と激突した。夢路が大地と対戦するのは2016年2月以来、10年ぶり2度目となった。セコンドにはSPWF時代から苦楽をともにした怨霊、コスモ★ソルジャーが就き、レフェリーは同じくSPWFからの付き合いであるジェントル高久が務めた。
先発した夢路と大地はレスリングの攻防でしのぎを削った。夢路が大門寺にチョップを連打すれば、大地と大門寺が夢路にダブルのチョップ。大地が夢路にミドルキックを叩き込めば、夢路は大門寺にチョップ、顔面にヘッドバット。崔が大門寺にサッカーボールキック、PKを繰り出せば、大門寺はジャンピング・ラリアットで返した。崔と大地がバチバチにミドルキックの応酬。夢路が大地に師匠譲りのケサ斬りチョップを連打すれば、大地はミドルキック、DDTで反撃。大門寺のラリアットが大地に誤爆すると、夢路と崔が大門寺にケサ斬りチョップ連打。夢路は大門寺にバックドロップ、ダイビング・ヘッドバットもカウントは2。夢路が大門寺にヘッドバットも、大門寺はスピアーを発射。大地と大門寺が夢路にダブルのキックも2カウント。大門寺はハイジャック式パワーボム、ヘッドバット、後頭部へのブラックレインを叩き込んで3カウントを奪った。

試合後、大門寺は「夢路さん、自分も12月で10周年です。アメリカでデビューして、日本に帰って、崔さんに拾ってもらって。福岡で夢路さんの凱旋試合があって、対戦相手が僕でした。あの時、負けた決まり手はさっきやったヘッドバットでした。素晴らしい先輩に鍛えられたから、今日はどうにか勝つことができました。あなたたちの背中を見て、追い付き追い越せで30周年までいくんで、見守ってください」、大地は「俺だって15周年。まだまだ半分。親の七光りだった俺をここまで育ててくれた。ありがとうございました。大門寺と一緒に駆け上がっていきます」と感謝のマイク。
パートナーの崔が「30周年のレスラーはほかにもいるでしょう。一つ、ほかのレスラーと違うところがあります。彼が発する言葉一つひとつに重みがあります」と言って、夢路にマイクを託すと「皆さんのおかげで30年間、たくさんの夢をこのリングで形にしてきました。でも、どうしても叶えたかった夢を叶えさせてください。橋本さんに授かったサンバのダンスをリングで橋本さんと一緒に踊りかったな」と発言すると、激闘を終えた4選手でダンスを踊った。そして、出場した全選手がリングに上がってダンス。最後は橋本さんのテーマ曲『爆勝宣言』が流されて感動のフィナーレとなった。
バックステージで夢路は「強かったです。大地もそうなんですけど、僕みたいなレスラーがなんとか30年やってこれて。力道山先生、(アントニオ)猪木さん、橋本さん、崔領二、大門寺と…。いろんなとこに分かれて、(ジャイアント)馬場さんの血だったり、武藤(敬司)さんの血だったり、いろんな人がいると思うんですけど。そうやって継いでいけばいい」と話した。そして、デザイナーの顔も持つ夢路は「(今後は)ここまで来たら、僕はクリエイターだから、橋本さんが『破壊なくして創造なし』と言ってましたけど、“創造王”になろうと思います。みんなが思いつかなかったものとか、考えつかなかったことに挑戦したい。ボビナムもそうですけど、新しいことに挑戦していきたい」と31年目に意欲を見せた。
この後、夢路は12月13日、オーストリア・ウイーン・アリーナで『30周年記念ツアー』の最終戦を行う。













