「お前ら自分を過大評価し過ぎなんだよ」ベルトグラビアを熱望する元グラドルレスラーに圧勝した女子大生王者が新人たちを正論パンチでボッコボコに！

　10日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『STARDOM NIGHTER 2025 in KORAKUEN Sep.』が開催。妃南がフューチャー・オブ・スターダム王座の7度目の防衛に成功した。

　20歳以下もしくはキャリア3年未満の選手のための若手王座は、4月から女子大生になった妃南が王者として君臨中。キッズレスラーから大人の女性に成長した妃南は未来のスターダムを担う中核選手になるまで成長した。

　18歳にして約7年のキャリアを持つ妃南は新人～若手の高い壁として立ちはだかり、しっかりと思いを受け止めたうえで力の差を見せて後輩たちの成長を促してきた。しかし、8月に姫ゆりあの挑戦表明を受けた際には生真面目な妃南が珍しく怒りを露わにした。

　ゆりあは今年1月にデビューした26歳の元グラドル。グラドルファイターの先輩である白川未奈から指導を受け、コスチュームも受け継いでいる。
　そんなゆりあは「ゆりあはこのスターダムでスターになります。だから、妃南さんが持っているフューチャーのベルト挑戦させてください。そしてゆりあはそのベルトで、ベルトグラビアやります」と、中野たむやウナギ・サヤカなどグラドル経験者が行ってきたベルトグラビア実施を掲げる。
　これに妃南は「ベルトグラビア？なんだよそれ、その発言、ナメてると思わないの？私はこのフューチャーのベルト、グラビアするために獲ったわけじゃねーんだよ。私はプロレスがしたくてこのリングでプロレスしてるから！挑戦受けたくないけど、そのナメた発言したゆりあ、私がフューチャーの厳しさ、そしてプロレスの厳しさぶち込んでやるよ」とマジギレ。バックステージでも「まだプロレスラーとしてなってないところが多いと思うんですよ彼女は」とイラつきを隠さずに吐き捨てていた。

　試合が始まるや否やゆりあは雄叫びを上げながら気迫のエルボーを連打。これを涼しい顔で受けきった妃南は、ボディスラム連発からの逆エビ固めという基礎技だけで闘う“新人殺し”で仕留めにかかり、ゆりあの心を折りに行く。
　ゆりあが粘りを見せると、妃南はキャメルクラッチで捕らえながら「どうした？ベルトグラビアやるんだろ？」と挑発。これに触発されたゆりあはシャイニング・ギロチンドロップで反撃の狼煙を上げ、アームロック式首4の字固めやデビルズ・キスといった得意技で猛攻。これを受け切った妃南がなおも逆エビ固めで攻め立てるが、ゆりあがギブアップしないと見るやギアを1つ上げる。

　妃南はSTOやラブカ、変形ロックボトムや変形ジャックハマーといった新人相手には出さない大技も繰り出していき、最後はマッド・スプラッシュで3カウント。圧巻の力の差を見せつけての勝利となった。

　再びベルトを腰に巻いた妃南の前にHANAKOが対峙し「デビューする前から私はこのフューチャーのベルトが欲しくて欲しくてたまらへんかってん。周りに何を言われようが、私はこのベルトが欲しい。後悔したくない。そのベルトに挑戦させてください」と挑戦表明。

　フューチャー王座は、いずれ赤いベルトや白いベルトに至るための若手の登竜門として認識されているベルト。同王座の戴冠歴こそ無いものの、既に白いベルトへ挑戦歴があるHANAKOが今フューチャー王座に挑戦することは“後戻り”という見方もできる。

　これを踏まえ、妃南は「HANAKO、1回ワンダーのベルト（白いベルト）挑戦してたよね？『周りに何を言われようが私はフューチャーが欲しいです』って言ってるけど、周りに言われる前に自分で白のベルト挑戦しに行ったんでしょ？なにが『周り』だよ。HANAKO自身の軸がブレブレなんだよ。前回1回赤挑戦した子もそうだけど、自分のレベルを分かってねーんだよオメーら。自分を過大評価し過ぎなんだよ」と二兎を追おうとするHANAKOを正論パンチでボッコボコに。
　それでも妃南は5★STAR GPでHANAKOに勝っていることを挙げつつ、ファンの盛り上がりを汲んでHANAKOの挑戦を受けることを宣言した。

　バックステージでも妃南の正論マシンガンは続き「試合前からベルトグラビアやりたいってとんでもない発言をして。姫ゆりあの1回も心は折れてなかったのかなと思います。それくらいグラビアが好きでやりたいのかなって思いました。ただね、ゆりあはプロとしてデビューして、プロの前でレスラーとして闘ってるんでしょ？だったらまずはプロレスを本気でやるべきだよ。そっからだよ、グラビアは。1つのことも出来ねー奴が2つ目？両立って、そんなに簡単じゃないよ」と、女子大生とプロレスラーを両立している妃南だからこそ言える重い言葉を語る。
　それでも、最後は「ゆりあはSTARS入ったんだから、ゆりあがSTARSの新しい希望。そういう存在になるべきでしょ？ここで変わるか変わらないかはゆりあ次第だよ。期待してるよ、ゆりあ」と激励する優しさを見せた。