【試合詳細】7・20 ULTIMATE SHOOTING沖縄大会 キャプテン☆アフリカvs アーニー・プレシアド・バロン TOMA vs レオナルド・ウォーレン Tyvon vs剣・ホカフウ・モヤキ
- 2025-7-24
- 試合
- Ultimate Shooting

『ULTIMATE SHOOTING PRE MATCH』
日程:2025年7月20日(日)
開始:16:00
会場:沖縄県宜野湾市・沖縄コンベンションセンター展示棟
▼沖縄枠マッチ 85kg契約・2分2R延長1R
○Tyvon(米軍截空道/GFCウェルター級王者)
1R 55秒 KO(スタンドでのパンチ)
●剣・ホカフウ・モヤキ(ワイルドシーサー)
▼修斗vs米軍 対抗戦 フェザー級/65.8kg・2分2R延長1R
○TOMA(直心会TK68/元修斗環太平洋王者)
延長判定3-0
●レオナルド・ウォーレン(米軍截空道)
▼第大将対決 ライト級/70.3kg・2分2R延長1R
○キャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会/修斗世界ライト級王者)
1R 2分 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
●アーニー・プレシアド・バロン(米軍截空道)
“初代タイガーマスク”佐山サトルの新格闘技アルティメット・シューティングが始動!修斗vs沖縄米軍の日米親善試合が開催!
オープニング
宜野湾市の佐喜真淳市長が駆けつけ熱い激励の言葉が贈られた。
佐喜市長「ご当地宜野湾市の市長佐喜真でございます。まずは、宜野湾市で盛大に開催されることを心からお慶び申し上げたいと思います。また、宜野湾市民を代表して、市内外からお越しいただきました多くの皆様方に心より歓迎を申し上げたいと思います。当イベントはクリエイターの可能性を最大限に引き出す新たなプラットホームとして人材育成からネットワーク構築、そしてグローバルな舞台へのチャレンジまで、多面的な支援を通して業界に関わる全ての人へ新たな機会を提供し、想像力が循環をし続けられる産業の未来に繋がるものとして期待をしているものであります。また、アニメや漫画、ゲームなどに代表される日本の物語やキャラクターは既に世界中で高い評価を得ていることから、当イベントを通してまだ発掘されていない才能や表芸を育て世界へと発信していくことで日本文化の可能性をさらに広げていくものと確信をしております。私ども宜野湾市としても多くの人材を応援したいと思いますし、これからこのリングでは、素晴らしい格闘技が展開をされます。すべての試合がエキサイティングな素晴らしい試合になることを期待をしたいと思いますし、どうぞ選手の皆さん、思い切り頑張っていただきたいと思います」
続いてアルティメットシューティングプロデューサー佐山聖斗より競技理念と、佐山聡が開発した新たなグローブの紹介を行った。
佐山聖斗「みなさん、本日はご来場いただきまことにありがとうございます。アルティメットシューティングとは?総合格闘技の修斗やアルティメットボクシングと、掣圏道という父親が作った競技の流れを汲んでいる新しいスポーツとなっております。基本的な理念としましては、実戦市街地型格闘技というものがテーマとしてあげられます。これは何かというと、街中で誰かを守らなくてはならない時に、対人ひとりに対してずっと打撃していたりポジショニングを取りにいっていると、次の人にやられてしまったり守るべき人を守れなくなったりとかそういったパターンを想定して、次倒したら次、というポジショニングの展開の連発という競技となっております。このスピードと連続性を楽しんでいただければと思います。最後にもうひとつ発表がございまして、アルティメットシューティング用に父親が新しいグローブを開発しました。今回の試合では実装はされないんですけども、端的に申し上げますとバンテージ一体型グローブという形になっております。中に巻いているバンテージを少し伸ばしていただいて、外側にくくりつけられる仕組みになっております。これによってフィット感が良くなったり、組んだ時の抜けが防止される仕組みになっております。今後の動きも含めまして、是非アルティメットシューティングを楽しんでいただければと思います」
聖斗に続き、アルティメットシューティングのルールディレクターであり米軍截空道代表の平原伸泰氏から、沖縄開催にあたっての経緯並びに展望とルール説明が行われた。
平原「みなさんこんにちは!25年の歴史を経て、新たな初代タイガーマスク佐山聡伝承の息子さんの佐山聖斗さんによる第二期アルティメットシューティング、アルティメットボクシング、そして武道掣圏、第2章が始まりました。それがこの沖縄コンベンションセンターで始まります。この南の島から北上し全世界に広がる新格闘技としてこれから展開していきますので、みなさんよろしくお願いします!ルールですけど、簡単にお客様に説明させてもらいます。パンチ、蹴り、投げ、そして投げ、抑え込んでパンチ。単純で誰にもわかるルールで、明快に勝敗が決まります。いまいろいろな格闘技がたくさんありますけれども、アルティメットシューティングは立ち技、打撃系総合格闘技をコンセプトにしております。武道掣圏の要素が入りまして、礼節も重んじております。礼儀ある礼節ある闘いを日本の選手、沖縄海兵隊米軍のファイターと日米で親善大会としてやります。
いま沖縄に取り巻く環境は、非常に緊迫しております。私も普段米軍基地で格闘技を毎日指導をしております。その中でここ11年になりますけど、ここ2、3年本当にかなり、米軍基地の中では準備が進んでおります。それは具体的には言えません。基地の外には一切そういう情報も沖縄では流れません。しかし、闘うのはもちろん日本人といま会場に来ているベースの人間、それと私の弟子が、海兵隊即応部隊として日本の国土を守ります。きょうは平和な闘いとして日本選手とアメリカ兵士が死闘を繰り広げます。どうかみなさん、拍手と大きな声援でお願いします!押忍!」
その後、入場式にて出場選手全員がケージに勢ぞろいした。
第1試合
オープニングマッチにはご当地沖縄ゆかりのファイターふたりが選抜された。沖縄を中心に展開する格闘技ジムで、派手な大技と入場時のダンスパフォーマンスで知られるファイターのNo-Ri-を有するワイルドシーサー所属の剣。対するタイボンは沖縄米軍海兵隊に所属する現役の兵士で、GFC future cageでの戦績4戦4勝中2KOの現ヘビー級チャンピオン。今年4月8日に岡山県・岡山コンベンションセンターにて開催されたNJKF拳之会興行では世界ISKA ヘビー級ムエタイ王者と闘って3-0の判定勝利をおさめたばかりで勢いに乗っている。
心技一如の教えに則り三方に向かって礼を行ってからゴングが鳴らされた。サウスポーのタイボンにオーソドックスの剣。ハードパンチャー同士の闘いなので試合前から激しい打ち合いになることが予想された。
先制のパンチラッシュを仕掛けたのは剣だが、タイボンの鉄壁のガードに阻まれる。ケージ際までじりじりと後退したタイボンが腰を落として身構えると一閃大振りの左ストレートで剣に飛び込んで行き、右ミドルを畳みかける。体勢が崩れた剣のバックを取るとブレイク。タイボンがワンツーからのパンチラッシュで剣にケージを背負わせる。体勢を崩す剣。
パンチの応酬から右ハイをテンプルに突き刺すタイボン。剣も前蹴りをタイボンのボディに見舞うが、タイボンの勢いは止まらず、カーフを当てたあと右。止まらずに飛び込んでスーパーマンパンチ。チャンプの活躍を一目見ようと会場に駆け付けた応援団が一斉にどよめく。剣にも声援が飛ぶなかタイボンの左フックが剣の顔面にスマッシュヒット。この時点で剣の視線が虚ろに足元がぐらつく。ふらつきながらも繰り出した右は空を切る。タイボンが剣のボディに左膝を突き刺しパンチラッシュ。ダメ押しの右フックで崩れ落ちる剣。時間にしてわずか55秒。タイボンが打撃の総合格闘技に相応しい衝撃のKO勝利で飾った。
タイボン「先生、練習を共にした仲間、海兵隊の兵士隊、イベント関係者の皆さん、試合させてくれてありがとうございました!全力で頑張りました。」
第2試合
佐山が創始した修斗から環太平洋フェザー級王者のTOMAが参戦。沖縄米軍海兵隊の猛者ウォーレンが迎え撃った第2試合はアルティメットシューティングの真骨頂とも言える凄まじいまでの打撃戦となった。
1R、サウスポー同士の両雄が対峙。TOMAの左ローにウォーレンが前蹴り。ひと呼吸置いてウォーレンが右ジャブを突きワンツーで飛びこんだ。TOMAの右フック直撃でウォーレンがバランスを崩す。立ったウォーレンに左ローをあてるTOMA。後退しかけたウォーレンにTOMAの強烈な右ハイがヒット。ウォーレンがワンツーで飛び込みアッパーをヒット。TOMAが左ロー、最後にカーフ気味のローでゴング。両者スタンドの打撃戦に終始。
2R、距離を詰めて来たウォーレンにTOMAが飛び膝。前進してきたウォーレンに左カーフを連続して当てる。ウォーレンがフルスイングで前進。右の直撃弾を顔面に受けたTOMAが組んで膝。ウォーレンがボディで突き放して右ストレート。フックを当てたところでTOMAの右目の腫れを見たレフェリーがタイムストップ。ドクターチェックがはいる。試合再開。飛び込んでくるウォーレンをいなしたTOMA。両雄最後まで打ち合ってゴング。ドロー判定で勝負つかず延長戦に。
延長の3R、TOMAのカーフが効いたかウォーレンの動きが緩慢に。オーソにスイッチしてじりじりと退行するウォーレンをTOMAが追撃。ケージに圧して膝。ゴング。攻め切ってTOMAが判定3-0で勝利を掴みストライカー対決を制した。
TOMA「大阪から来ました。直心会TK68のTOMAです。ウォーレン選手めっちゃ強かった(笑)。ヤバい!ほんまに・・・パンチあんなん、ちょっと何発か良いのもらっちゃって・・・たぶん目、折れてるかわかんないすけど。まあでも、こんなことがあっても負けへんと思って最後のラウンド気持ちだけで闘いました。だから僕も弱いところいっぱいあるんすよ。つか、弱いところしかないんですけど、周りのファンに支えてもらったりとか最後ウォーレン選手が気持ち良く殴り合ってくれたんで、今回みたいにきょうの闘いが出来たと思います。また怪我を直さないといけないと思いますけどちょっと休んでまた頑張りますので。おっさんなってきて、今年38の年なんですけどまだもうちょっと頑張りたいと思います。ありがとうございました!」
第3試合
イベントの大トリには修斗創始者である佐山聡をリスペクトする現修斗ライト級王者キャプテン☆アフリカが参戦。リアルに実戦を想定して24時間沖縄の海を守っている戦闘のプロ、米軍海兵隊の猛者アーニー・プレシアド・バロンとの決戦に挑んだ。
キャプテン☆アフリカは、口も腕も立つストラッサー起一をはじめとした強者揃いの総合格闘技道場コブラ会所属で大阪生まれ育ち。柔道がバックボーンの組み技の匠で現修斗ライト級王者が「佐山聡に触れたかった」とアルティメットシューティングに参戦を決めたという。対するアーニー・プレシアド・バロンは若干21歳、キャプテンとの年の差約20歳。沖縄米軍海兵隊の兵士でレスリングがバックボーン。
グラウンドの攻防必至と思われた対決だったが、蓋が開くやいなや両雄距離を詰めアーニーがパンチを先制で見舞うとキャプテンも応戦。キャプテンがアーニーの左腕を引き込み巻き投げで倒すとレフェリーがブレイク。キャプテンがアーニーをシングルレッグで倒すがここでもレフェリーがブレイク。組み技が認められないルールのため、レフェリーが細かくチェックを入れる。左ストレートを交わして距離を取ったアーニーをキャプテンが追撃のパンチからこかしてテイクダウンに成功。マウントの下であらがうアーニーの左腕をハンマーロックに固めると、関節技と判断したレフェリーがはいってブレイク。キャプテンが左ストレートを畳みかけ再度巻き投げ。バックマウントからパンチ連打でアーニーが動けぬと見たレフェリーが試合を止めた。組み技を得意としてきたキャプテンが打撃用寝技技術を駆使する新境地の展開で一勝し、日米親善試合の最後を飾った。
キャプテン「みなさんこんにちは!大阪から来た総合格闘技道場コブラ会所属、キャプテン☆アフリカです。こんなリングネームなんですけど自分は佐山さんのファンで、この大会に呼ばれたときに自分は組み技の選手なんですけど、尊敬している佐山さんの誘いなので、これは絶対出ないとあかんなと思って出場を決めました。練習通りやれば勝てると思っていたんで、改めて勝利出来て嬉しいです。大阪から応援に駆けつけてくれたみなさん、応援ありがとうございました!」
〈バックステージ試合後のリング上〉
――試合後の率直なご感想をお聞かせください。
キャプテン「自分は組み技の選手なので、でもやっぱりなんでも挑戦することを自分の中で大切にしてるんで、新しいルールでも飛び込んでみたかったので」
――今後の展望と目標を教えてください。
キャプテン「私は総合格闘家で修斗のチャンピオンなので、しっかりとベルトを守っていくのと海外に挑戦していきたいと。今回自分の闘い方が佐山先生に認めていただけるなら(アルティメットシューティング)またお願いしたいと思います。」
佐山聖斗による大会総括
アルティメットシューティングプロデューサー佐山聖斗に大会総括を聞いた。
佐山「アルティメットシューティングのプレマッチというところで、ルールも選手もすべて新しいという状態でやらせていただいて正直不安なところもたくさんあったのですが、本来4試合だったところが3試合になってしまったのもあったのですが、結果的にすべての試合が盛り上がって感触としては良かったなと思っております。父親が作って来た・・・最後の試合に参戦されたキャプテン☆アフリカ選手もおっしゃっていましたが・・・思いだったりとか、選手が作ってきて苦労した面とかそういった部分をお借りしながら僕はやらせていただくので、これを機に良いものが作れたら良いなあと思っています」
――お父様からかけがえのないものを継承されたわけですが、今後の展望と目標とをお聞かせください。
佐山「国内は試合はこなしていきたいと思っているんですが、市場を海外に移していきたいと思っていまして。アジア圏とかヨーロッパ圏とか・・・ムエタイの選手がはいってくださったりとかいろいろな展開が望めると思っているのと、日本人特有のルールを海外に発信していきたいと思っています。そういった市場展開も考えていこうと思っています」
――日本国内のムエタイファイターの参戦は?
佐山「はい。考えております。寝技というものがないので、参戦はしやすくなるかなと思っています」
――今後の展開がとても楽しみなので是非回を重ねていって欲しいと思います。展開が明瞭な最先端の格闘技ということですがお客さんのニーズが追いついてきたように思います。近年わかりやすさやエンタメ性が求められてきていると思うので。
佐山「今回のX-borderプロジェクトはいろいろな垣根を越えていくということがコンセプトになっているのでそこも含めていろいろな展開が出来るかなと思っています」
――ジャンルの違う人々が総合格闘技を見てくれる機会にもなりますね。最後にファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。
佐山「アルティメットシューティングを見ていただいてありがとうございました。まだまだ不器用な団体ではございますが、暖かい目で見守っていただけたらと思います。世界中で展開できるところまで頑張っていきますので、みなさん応援よろしくお願いいたします」