DDT新世代のTo-yが新潟凱旋のササダンゴを“狂ったルール”で撃破し、EXTREME王座初戴冠!「ベルトとともに狂って狂って狂いまくる!」

DDTプロレスが6月15日、新潟・新潟市東区プラザで『越後パワースラム』を開催。DDT若手世代『D GENERATIONS』(DGS)のTo-yが、地元・新潟での凱旋興行となったスーパー・ササダンゴ・マシンを“狂ったルール”で撃破し、DDT EXTREME王座初戴冠を果たした。
王者のササダンゴは6日前(9日、後楽園ホール)には『DDTプロレス×新日本プロレス 一面対抗戦~矢野通vsスーパー・ササダンゴ・マシン~』を成功させたばかり。地元での人気は絶大でチケットは前売り段階で完売する盛況ぶり。
本来、同王座戦は王者がルールを指定できるが、大会前日(14日)、ササダンゴはSNS上で「年齢22個下のTo-yを相手に、自分に有利なルールで王座を防衛したところで、新潟市東区までプロレスを見に来るような目の肥えた、プロレスリテラシーの高いお客様たちが納得してくれるわけがありません」として、To-yが一晩で思いついた試合形式3つのなかから、当日抽選で決めるものとした。
一晩かかってTo-yが考えてきた試合形式は「吹き出したら最後!!牛乳含みます。デスマッチ!!」、「お前はゴミ箱行きだ。ゴミ箱デスマッチ!!」、「セナ100チョプデスマッチ!!」の3案。ところが、大会のオープニングでササダンゴが「どれもいいルール」ということで、試合を3本勝負にして、すべてのルールを採用することになった。
1本目は牛乳を口に含み吹き出した選手が敗者となる。マスクを脱がないまま牛乳を口に含んだササダンゴはTo-yに対して、カウンターでマスクを脱いでみせると、その素顔にはアジャコング風メイクが施されており、To-yが思わず口の中の牛乳を吹き出してしまい、ササダンゴの先勝。
2本目は相手をゴミ箱に突っ込んだ選手が勝者となる。最初に運び込まれたアルミ製のゴミ箱が小さかったこともあり、すっかりアジャになり切っているササダンゴが一斗缶代わりにしてTo-yを殴打。続いて運び込まれたのはプラスチックケースだったが、これもササダンゴが垂直落下式リーマンショックで破壊。最後にようやく大型のゴミ箱が運ばれてくると、ササダンゴがロープの間にはさんで固定。しかし、To-yが逆にフランケンシュタイナーでササダンゴを投げ、見事ゴミ箱に入れて1-1のイーブンに。
3本目は相手の背中にチョップを打ち込んだ回数をカウントしていき、両者合計100発目のチョップを打ち込んだ選手が勝者となる。お互いに背中を真っ赤にさせながら場内外でチョップを打ち合い、99になったところでササダンゴは背中をマットにつけて防御。To-yはなんとかうつ伏せにしようとするもササダンゴは動かない。ならばと、To-yはトップロープからT・O・Yを投下。転がってかわしたササダンゴだったが、着地したTo-yの両手がササダンゴの背中を叩く格好となり、100発目。To-yが2本を取り勝利した。
EXTREME王座初戴冠となったTo-yは「このまま新潟から走って帰るくらい、狂って狂いまくるから! その狂ったEXTREME王者のTo-yをずっとずっと見ててください! 新潟に帰ってきたときはまた札止め決定! だから全員、新潟にカモーン!」と、超満員札止めの観客に向かって叫んだ。
アイアンマンヘビーメタル級王座を除くと、DGSのメンバーではシングル王座初戴冠となったTo-yはバックステージで「狂った。途中で頭おかしくなって、最高な刺激を手に入れられました。ササダンゴさんと新潟でやって、誰も勝てないと思ってたと思うんです。でも僕は自分を信じて戦い続けました。そして狂った結果、勝つことができました。あのササダンゴさんに勝ったんだから、まだまだ狂えるってこと。俺はEXTREMEと一緒にまだまだ狂うんだ! 狂って狂って狂いまくるんだ!」と興奮冷めやらない様子。
一方、地元で王座から陥落したササダンゴは「一面対抗戦終わって、心身ともに一番全盛期なのかなと思っていたんですけど…。ルール考えてきたのはアイツなんで、アイツだったら、EXTREMEのベルト任せてもいいのかなって…」とTo-yを認めた。そして「今回このペイントで臨んでみたんですけど、強くなった気がしますね。このマスク被ってるより、ペイントのほうが強い気がします。いざというときは、このペイントでいくべきかなと。新たなスタイルを思い付いた気がします。ベルトは失ってしまいましたけど、小嶋(To-y)との出会いには感謝です」と話した。
また、6・29後楽園でKO-D無差別級王座を懸けて激突するクリス・ブルックス(王者)と樋口和貞(挑戦者)は、3WAYタッグマッチ(クリス&アントーニオ本多vs樋口&石田有輝vs MAO&KANON with KIMIHIRO)で最後の前哨戦。3チームが入り乱れる激戦となったが、最後は樋口が本多からクローでギブアップを奪って、勝ちどきを挙げた。試合後、クリスと睨み合った樋口は、バックステージでパートナーの石田から「絶対ベルト獲るんじゃないですか!」と言われても「本番が後楽園だから気を引き締めて」と慎重な姿勢を崩さなかった。