夢闘派プロレスが入院中の代表吉野秀和のためのチャリティー興行を開催!「実行委員がプロデュースする試合」の見どころを解説!

昨年12月、脳溢血で緊急搬送され、現在も入院加療中の夢闘派プロレス代表吉野秀和。その彼を元気づける、また治療費の一部に充てる為、彼と親しい関係者が集結、団体の枠を超え、吉野エイドとしてチャリティー興行を行う事となった。この試合の収入は必要経費を除いた後、吉野の治療費・リハビリ代の一部として充てられることになっている。
▼第1試合 第三ブランド特別試合15分1本勝負
ホー・デス・ミン/戸井マサル/松﨑和彦/ヴァサライケウチ
vs
ガッツ石島/マスクドミステリー/影山道雄/神崎ユウキ
オープニングを飾るのはいきなり第三ブランドの大乱闘プロレスだ。そもそもは既に参戦が決定していたホー・デス・ミンと影山のSNS上でのいざこざ。ここから双方罵り合いに発展、試合で決着をつけるとなったが、一度は委員会側が“主旨が違う”とこのカードを拒否するも双方とも納得せず。そこにクレイジーユニオン勢、さらには影山の助っ人としてクレイジーユニオンと因縁のあるTTT勢が加わりまさに戦線が拡大!!ここまで来たら納得するまでやらせるしかないと委員会が判断し、中立の立場として第三ブランド特別試合として組まれることとなった。そもそも第三ブランドは吉野が「プロレスはテクニカルな部分だけではない」という考えから始まった夢闘派第三のブランド、そこにホー・デス・ミンの「90年代の狂ったプロレス」がコンセプトとして加わり、毎回大乱闘プロレスを繰り広げられており、特にTTT勢とクレイジーユニオンはその中心核的な存在でもあった。委員会としては頭が痛いカードではあるが、吉野エイドとしてはこれ以上ないオープニングマッチと言えよう。
▼第2試合 BKF冨賀見商店会認定おーぷん選手権争奪 ちゃんぷるらんぶる
夢闘派のセカンドブランドでもあるBKF「リング上では何が起こっても不思議ではない。それがありとあらゆるハプニングだったとしても」という吉野の考えから設立されたブランドである。そのコンセプトはまさしく“カオス”であり、ハプニングの連続でまともに試合が終わった事がない。ここ最近では主要メンバーの離脱が相次ぎ、BKFそのものが活動休止ではあるが、この試合のメインレフェリーを務めてきたガンダーラ鈴木氏が自ら「れいわの時代にシン・BKFを設立する」と宣言、新たにタイトルを設立し、今大会でスペシャルロイヤルランブルを行い、初代王者を決める事となった。
当然の事ながら、この一報を聞いた“かつてのBKF戦士”が名乗りを挙げ、さらには“絶対事情がわかっていない”大物選手までが参戦に手を挙げており、まさにその名の通りちゃんぷる、ごちゃまぜ状態の参戦選手がBKFの新タイトル争奪戦に臨むこととなる。また、BKFの中心人物であるミスターBKFことヤマダマンポンドとガンダーラ鈴木氏の因縁が再び再燃、この辺りからまたハプニングが発生し、確実に収拾がつかなくなるのは必然!!夢闘派とは全く真逆のベクトルであるBKF、この試合を観戦するポイントはただひとつだけ。何も考えず、目の前で起こっている事を素直に受け止める・・・それだけである。
▼第3試合 wondermanプロデュースマッチ 20分1本勝負
GENTARO/加藤茂郎
vs
翔太/大谷譲二
インディー団体のリングアナや音響を数多く務め、インディー団体のリングアナといえばこの人というくらいインディーの申し子ともいえるwonderman。彼が吉野エイドの為にプロデュースしたカードは現在インディー団体の中でも“業師”と呼ばれる4選手によるタッグマッチ。
GENTAROは言わずと知れたプロレスリングマスターで、最近では新井健一郎との一戦が海外で大バズリ、この10年で最も素晴らしい試合として評価が高い。加藤はベテランでありながら現在が一番と言っていいほど絶好調。得意とするフレアームーヴに磨きがかかり、古き良きアメリカンプロレスを体感できる稀有な存在でもある。アメリカンプロレスという点で言えば翔太もアメリカンプロレスを中心としたファイトスタイルであり、その返し技はまさに芸術的。“it’a翔タイム”と呼ばれる試合運びに注目してほしい。そして大谷と言えば超強力な張り手が武器。かつてクラッシャー高橋の厚い胸板を破壊したその威力はまさに脅威。そこに加えてフィニッシュムーブのスライディングエルボーは一撃必殺だ。
この試合に参戦している全員が“学生プロレス出身者”である事も見逃せない。様々な課題をクリアして全員がメインイベンターとして活躍している4選手は全員夢闘派に参戦経験があり、今大会では吉野に捧げるテクニック合戦になるのは確実だ。世代闘争という側面もあり、まさにwondermanらしい仕掛けがいくつもあるカードと言える。
▼第4試合 海外のMUTOHAファンプレゼンツ 羽鳥武史プロデュースマッチ 20分1本勝負
新井健一郎
vs
守部宣孝
現在、業界の中でもトップクラスのプロレス通であり、100団体近くのリングアナを担当している羽鳥リングアナ。そんな羽鳥リングアナがプロデュースしたのは新井健一郎のシングルマッチ。「夢闘派に参戦していないけど、夢闘派の試合ができる選手とのシングルマッチ」というコンセプトにこだわった結果、新井の相手に選出されたのは守部宣孝だ。
かつて新井はユニットとして活動していたが、その時抗争を繰り広げていたのが守部であり、その頃から“純粋にテクニック合戦をすれば絶対面白いだろう”と睨んでいた羽鳥リングアナ。今大会でも間違いなく極上のテクニック合戦が繰り広げられる・・・だがしかし、そうはいっても百戦錬磨の新井健一郎、勝つためなら手段を択ばない側面もあり、果たして思惑通りのテクニック合戦になるかは本人次第。夢闘派スタイルの試合になるのか、はたまたかつての抗争再燃か?波乱含みのシングルマッチである。
▼第5試合 夢闘派プロレス提供マッチ 20分1本勝負
佐藤泰/山田太郎
vs
磯英弥/定アキラ
この大会のトリを務めるのは吉野が愛した夢闘派プロレスの提供試合。そしてそのカードは現在の夢闘派をけん引する4選手であり、それぞれが夢闘派を語るにふさわしい選抜メンバーでもある。
現三代目覇王である佐藤は言うまでもない夢闘派の象徴でありエース的な存在。様々な相手と名勝負を連発し、日本では知られていないものの、今や海外でYASUSHI SATOの評価は物凄く高い。山田太郎も初代の覇王であり、そのテクニシャンぶりは定評がある。その闘いはまさに変幻自在で、相手のフィールドに入り込みながらも勝利をつかみ取るまさにファンタジスタと呼べる存在だ。磯は夢闘派の前身である夢名塾から参戦しているまさに重鎮的存在。そのスタミナはまさに化け物級で、攻め疲れしたところを容赦なく叩き潰す、まさにプロレス界の鉄人と呼べる存在。この中で一番若い定は一番最後に夢闘派に参戦したが、彼が入った事によって夢闘派の勢力図が一変。今では彼を中心とした若い世代の台頭が夢闘派の中でも起こりつつあり、そのリーダー格でもある。
どの組み合わせも夢闘派では定評のあるマッチメークではあるが、最大のポイントは初対決となる佐藤と定の組み合わせだろう。互いにシングルマッチを要望しており、この試合の結果によっては覇王争奪戦の挑戦者にグッと近づく。とはいえ、磯もここにきて絶好調であり、観客からの挑戦者待望論もある事から、もしこれで佐藤から星を獲るようなら、佐藤が挑戦者として逆指名する可能性も高い。さらに佐藤のパートナーである山田も、既に対戦要望をほのめかしており、この試合は単なる提供マッチではなく、時期覇王争奪戦の挑戦者決定戦の意味合いを持つ。いずれにせよ、吉野エイドのエンディングは夢闘派のコンセプトである“プロレスとは闘いであり、その闘いこそが極上のエンターティメントである”に相応しい闘いになるだろう。
『YOSHINO★AID ~戦士の休息~』
日程:2025年6月22日(日)
開始:15:00
会場:東京都・BumB東京スポーツ文化館 マルチスタジオA
料金
・最前列協賛シート 10,000円(特典あり)
・自由席(2列目以降) 5,000円
今大会の売上は、必要経費を除いた後、全額吉野秀和氏の治療費・リハビリ代に充てられます。