【試合詳細】9・3 TAKAYAMANIA後楽園ホール大会 鈴木みのるvs高山善廣 鈴木みのるvs柴田勝頼 丸藤正道&男色ディーノvs菊タロー&浜亮太 武藤敬司vsNOSAWA論外 里村明衣子vsシン・高山善廣
- 2024-9-7
- 試合
- TAKAYAMANIA
『TAKAYAMANIA EMPIRE 3』
日程:2024年9月3日(火)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1,701人(超満員札止め)
▼ハードヒット vs ハードコア 30分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)/●植木嵩行(フリー)
9分50秒 ダブルアーム・スープレックス→体固め
○鈴木秀樹(フリー)/葛西純(FREEDOMS)
▼帝王降臨 30分1本勝負
○里村明衣子(仙女)
7分56秒 スコーピオ・ライジング→片エビ固め
●シン・髙山善廣
▼チーム300kg対決 30分1本勝負
●井上雅央(フリー)/橋本千紘(仙女)/優宇(EVE)
17分52秒 やさしい丸め込み
○秋山準(DDT)/石川修司(フリー)/松本浩代(フリー)
▼トークショー 20分1本勝負
○武藤敬司
TKO
●NOSAWA論外
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○丸藤正道(NOAH)/男色ディーノ(DDT)
11分52秒 リップロック
●キクコ・デラックス/ハマツコ・デラックス
▼シングルマッチ 30分1本勝負
●鈴木みのる(パンクラスMISSION)
28分18秒 PK→片エビ固め
○柴田勝頼(AEW)
▼スペシャルシングルマッチ 時間無制限1本勝負
△高山善廣
ノーコンテスト
△鈴木みのる(パンクラスMISSION)
高山善廣が7年4ヶ月ぶりにリングに降臨!鈴木みのるとのシングルマッチはノーコンテストで“いつか”の再戦を誓う!
第1試合
この試合は両チームの強い要望によりハードヒット・ハードコアルールで実施されることに。
秀樹と光留の対面でゴング。じりじりと距離を詰めつつ光留がローで牽制。光留が低空タックルで倒すも秀樹がアームロック。光留が腕十字を狙うも秀樹が決まり切る前にロープブレイク。両者タッチ。
葛西と植木の対面。グータッチからの中指立てを交わすと、互いにリングの下からパイプイスを何脚もリングに放り込んでいく。両者がイスでのチャンバラを行い、葛西が打ち勝つも植木が「確保ッ!」とヘッドバッドでイスごとぶっ飛ばす。光留にタッチ。
葛西と光留がエルボー合戦を展開し、葛西がイスで自身の頭をぶっ叩いて気合を入れるとエルボー合戦で優勢に。光留が「全然痛くありませんッ!」とコーナーキック。さらに秀樹が入ってきてそれぞれの相手に「投げるぞオイッ!」と諏訪魔に捧げるパワーボムを狙うが、2人同時にショルダースルーで切り返されてしまう。葛西は光留をロープに宙吊りにして顔面蹴りからフライング・ラリアット。さらにラリアットで叩き伏せて秀樹にタッチ。
秀樹は光留にコブラツイスト。秀樹は「投げるぞオイッ!」と叫ぶが光留がすぐにショルダースルーで切り返して延髄切り。植木にタッチ。
植木は葛西にイスを投げつけていき、イスに慣れていない秀樹を翻弄してヘッドバッド with イス。光留の延髄切りから植木が「確保ーッ!」とダイビング・クロスボディ。さらに植木が担ぎ上げていくが、秀樹が植木をレフェリーにぶつけたうえでドロップキックもレフェリーに誤爆。
光留が秀樹をアンクルホールドに捕らえるが、葛西が光留の頭に竹串の花を咲かせる。さらに葛西がレフェリーごと植木をラリアットでなぎ倒してコーナーに上る。秀樹がツームストン・パイルドライバーから葛西がパールハーバー・スプラッシュ。さらに秀樹がダブルアーム・スープレックスで叩きつけて3カウントを奪った。
<試合後コメント>
鈴木秀樹&葛西純
秀樹「今日は1vs3だったから、若手の底上げ。その考えでした。でも敵だと思ったら味方でしたね」
葛西「高山さんのTAKAYAMANIAの大会ということで、まあオレっちも鈴木秀樹選手もね、Uスタイル、そしてハードコアスタイル、その融合を、どうなんだろう。化学反応が起きてすごいことになるんじゃないかと思ったけど……(※和田良覚レフェリーが会釈しながら通り過ぎる)オイオイオイ、レフェリー!和田良覚!高山さんの大会だからって自分が目立とうとしてんじゃねーよ!ちょっとこれは許せないな」
秀樹「これは殴りましょう。まだ竹串あります?やりましょう!」
葛西「OKOK!」
秀樹「和田出てこいコラァ!良覚出てこいコラッ!」
第2試合
シン・広田さくらはシン・高山善廣として登場。1mはありそうな高さのブーツを履いて入場し、ロープをまたいでリングインする帝王ぶりを見せつけると場内からは大・高山コールが起きる。
ゴングが鳴ると、シン高山がはるか高所から手4つを要求。里村がロープに飛ぶと、リングが揺れてしまいシン高山は大慌て。ロックアップで組み合い、2人が高山ドン・フライ戦を思わせるノーガードでの殴り合いを展開。
高山がエベレストジャーマンを狙うが、里村が振り払うとシン高山があわや転倒の危機。里村がビッグブートでコーナーにふっ飛ばして串刺し攻撃を狙うが、シン高山がビッグすぎるブーツでカウンター。
シン高山はラリアットを狙うが、高低差がありすぎて届かず。焦れた里村がぶっ飛ばすとシン高山のブーツが片方脱げてしまう。里村がコーナーに振るもシン高山は走れずよたよた。里村が串刺しニーリフトから逆片エビ固めも、シン高山はなんとかブレイク。
シン高山はもう片方のブーツも脱いでしまうと、里村がリストロックで捕らえながらのミドルキック連打、サトムラ・スペシャルからさらにリストロック。「回れ!回れ!」の声に里村の周囲をぐるぐる回ったり、前転したあと後転して元に戻ってしまったりを繰り返しながら取り返して拝み渡り。ロープ上でのジャンプも成功するが、案の定2回目は失敗。里村がボディスラムからデスバレーボムを狙うが、着地したシン高山が「NO FEAR!」と叫んでからボ・ラギノール。さらにサトムラ・スペシャルを放つも、里村があっさり回避しDDT。サトムラ・スペシャルからのスコーピオ・ライジングで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
里村明衣子
――TAKAYAMANIAで高山選手との対戦になった
「いやあ、光栄でしたね。5年ぶりの大会で、私も8ヶ月後に引退が決まっているので、恐らく最後の大会に出させていただくことになって。相手がシン・高山善廣選手ということで指名されて、本当に光栄でした。あのビッグブーツは本当に強烈でした。あの感覚、忘れない。一番最初に10年前に新宿FACEでタッグマッチで対戦させていただいたことがあるんですけど、今でも感触的に覚えてるんですね、ビッグブーツを食らったとき。今日はシン・高山善廣選手でしたけど、乗り移ってるんじゃないかってくらい。本当に光栄でした。ありがとうございました」
――高山選手へエールを
「全国民が待っていますので、高山さんが少しずつ良くなっているのがSNSとかで写真を見ていても分かるので、いつまでもいつまでも待っています。それを願っています」
シン・高山善廣
「こういうキャラをしているので、本当にとんでもないオファーをもらうことがあるんですよ。そのとき私は思うんですよ。みんな味方になってくれるか、みんな敵になるか。一か八かしかないんですね。皆さんのプロレス愛を信じて私は今日リングに上がりました。見てください、この私の身長の半分もあるであろうこの高山さんの。これ履いて本当に高山さんと同じ身長になるんですよ。これ3日くらい前に自宅に届きまして、これを作りまして。毎日毎日足上げのトレーニングをやりました。これでトップロープをまたぐんだって。すべては高山さんへの愛と、変わらずプロレスを応援してくれる皆さんのために、足上げの練習をしたということを皆さんにお伝えしたいです。相手は引退を発表して間もない里村さん。4月に引退ですが、実際もう何回当たれるか、もう当たれるかどうかもわかりませんので、これが最後になるんじゃないかなという気持ちでもありました。引退発表して、日本の女子レスラーで一番最初に私がシングルで当たれたという称号も今日得まして、あの足上げたときのお客さんの大歓声、高山さんにきっと届いたと思います。ありがとうございました」
――実際にこの靴を履いて試合をした感想は
「メチャクチャしんどかったです。全然これね、あのね、2.5……3kgくらいあるんですよね。計6kgのものを背負いながら、しかも不安定で。これ履いて5分くらいやりました?5分が限界でしょう。よくやったほうだと思います」
第3試合
先発で出ていった橋本と秋山がハイレベルなグラウンドレスリングを展開して場内を沸かせ、橋本が飛行機投げでこれを制する。秋山は悔しそうに下がっていって松本にタッチ。松本は「井上雅央!テメー来いや!」と挑発。嫌がる井上が渋々出ていく。
井上がロープを掴みながら逃げ腰の姿勢を見せると、松本は容赦なく逆水平チョップ連打。井上はとてもつらそうな表情を浮かべる。松本が「来いよお前!」と手4つでの力比べを求めると、井上がサミングから「もらったぁ!」とコーナーに飛び乗ろうとするも失敗してずっこけてしまい、相手3人からストンピングの嵐から全体重をかけて乗っかられる。カットに来たはずのチーム200kgも乗っかる形となり、約500kgの体重が井上を圧殺する。
井上と石川の対面。石川がボディスラムからフットスタンプを連打。優宇がセントーンでカットするも、井上にも大ダメージ。石川が秋山にタッチ。
秋山は井上の腹部にニードロップ連打。井上はサミングを見舞うも、秋山も即座にサミングで反撃し目潰し合戦に。競り勝った秋山が松本にタッチ。
松本は「どーしたクソジジイ!応援もされねーじゃねーか!」と罵倒すると、井上は「うるせーブス!」と反論。松本が強烈なビンタで黙らせるも、井上は松本の鼻を掴んで引き回す。松井レフェリーが「一応女性!」と擁護するも、松本が激怒して松井レフェリーに詰め寄る。怒りの松本が石川の補助を受けながら井上にアルゼンチン・バックブリーカーを狙うが、チーム200kgがカットし、強引に優宇にタッチさせる。
優宇は松本をショットガン・ドロップキックでふっ飛ばしてキャノンボール。これは石川&秋山がカットして2人でロープに振る。優宇がクロスボディを見舞って2人を倒し、場外の松本へみたらし団子。さらに松本にセントーンで追撃して橋本にタッチ。
橋本は松本に串刺しラリアットからロープに飛ぶ。ラリアットの正面衝突から足を止めてのエルボー合戦となり、松本が強烈な一撃で橋本に膝をつかせる。橋本はカウンターのスピアーを狙うが、キャッチした松本がブレーンバスター。石川にタッチ。
石川は橋本に串刺しラリアットからダイビング・フットスタンプ。さらにファイヤーサンダーを狙うが、背面着地した橋本がオブライトを狙う。石川が振り払うと橋本がラリアットを連打。石川は倒れず耐えてキチンシンクからランニングニー。石川はパワーボムを狙うが、橋本がショルダースルーで切り返してジャーマン・スープレックス。両者タッチ。
秋山と井上の対面。秋山が出てくるとは思っていなかった井上は狼狽するも、ボディブリーから串刺しラリアットを連打。さらにミリオンダラー・バスターを見舞い、チーム200kgとともにトレイン攻撃。井上のラリアットだけ迎撃されてダメージを負っていくが、なんとかカウンターのラリアットを叩き込んでアルゼンチン・バックブリーカーを狙う。これは石川&松本がカットし、3人で井上にトレイン攻撃。秋山がランニングニーもチーム200kgがカット。秋山はゼロ距離ニーバッドを見舞い、エクスプロイダーで投げようとするも、井上が死んでしまうと思ったのか巻き投げてからのやさしい丸め込みに切り替えて3カウントを奪った。
<試合後コメント>
秋山準&石川修司&松本浩代
秋山「中々こんな機会もないし、楽しかったね。井上雅央、大丈夫か!全然大丈夫そうじゃないけど。逆に心配しちゃったよ。同級生、頑張ってくれよ(笑)」
石川「あっ、同級生?(笑)」
秋山「同級生(笑)」
――高山選手のエイド興行での試合を終えて
秋山「俺もちょっとした狂いで高山さんみたいになるかも分からない。そういうところにいるんで。だけど、これからもプロレスの情熱を伝え続けて、ここに来てる高山善廣のためにどこまで出来るかわからないけど、頑張ろうと思ってます」
石川「DDTでデビューして、デカいけどどういうプロレスしていいか分からないってときに高山さんっていう目標っていうか、大きい人から大きいプロレスを学ばせてもらったんで、目指すべき場所の人だと思うんで。自分も帝王には程遠いですけど、頑張れるだけ頑張りたいと思います」
松本「今回TAKAYAMANIAという場所があったからこんなスペシャルなタッグを組ませていただいたと思うので、本当に高山さんに感謝しています。今回私たちを見るファンの人達が本当に多いと思うんですけど、その人達にも、なにか向けられるものがあったら……今回雅央さんと対戦というミラクルなことでもあったので、今日しか感じられないものもきっとあったと思うので、自分もあったし、今日しっかり覚えておいて、また次に活かして、女子プロ界をもっともっと盛り上げていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました!」
――最後の丸め込みは
秋山「丸め込み?“やさしい丸め込み”です。おじさんには優しくします。俺も同い年だけど(笑)」
武藤敬司&NOSAWA論外 トークショー
論外は高山から「(5年放置されて)捨てられたと思った」とジョークを飛ばされた話から、いつもはアメプロとおもちゃの話で盛り上がっていることを明かす。
武藤はGURENTAIとの闘いの日々を述懐し、「俺じゃないんだけど」と前置きしつつ高山vsムタ戦の思い出を振り返る。「NOSAWAとMAZADAはそれほどでもなかったけど鈴木と高山はスゴかったなあ」と論外の眼の前で正直な感想を語る。
論外は巡業の中で移動のバスやコインランドリーなどでだべった日々は「遅れてきた修学旅行みたいだった」と振り返る。そして、2006年11月に論外が高山とのシングルマッチで38秒で試合放棄した一戦については「俺はやりたくなかったのに全日本プロレスの偉い人にやれって言われた」と暴露し、全日本プロレスの偉い人だった武藤を“黒幕”呼ばわり。場内は大爆笑に包まれた。
論外はレスラー人生の中で高山善廣という人間と一緒に過ごせたことについて「絡むと思ってなかったんで。そういう人たちと一緒に 自分の中でいいときにそういう方々と 鈴木さんにしろ武藤さんにしろ関われた、試合で触れたっていうのは感謝してます」としみじみ語る。
武藤は人の温かさで支えられているTAKAYAMANIAという大会にリスペクトを示しつつ「本人が見たら嬉しくなっちゃうだろうなあ。彼のやって来た功績だよね。俺達からしたらGURENTAIっていつも楽しそうで、鈴木にしろ高山にしろ三冠のチャンピオンになってるからな。一歩一歩前進してもらって、このリングに少しずつでいいから近づいていってほしいよね。高山はいつも俺の対面にいたからさ、復帰したときは横にいてもらいたいよね」と語り、高山復帰の場としてMASTERS復活の可能性も口にした。
武藤は高山のエピソードよりも論外が起こした表では話せない“事件”の話がしたくて仕方がない様子で、論外は終始たじたじ。トークバトルは20分を予定していたが、論外がぐうの音も出なくなってしまったため武藤のTKO勝利のような形で早めに終わった。
第4試合
菊タロー&浜亮太の出場が予定されていたが、現れたのはキクコ・デラックス&ハマツコ・デラックス
正体が謎に包まれた相手と、しかもディーノと組んで戦わなければいけない丸藤は浮かない表情で入場。
長期欠場に入る直前の高山は、ディーノとともに【REAL NO FEAR】として男色家になり、KO-Dタッグを戴冠するなどの活躍をしていた。現状最新かつ現在進行系のパートナーであるディーノがTAKAYAMANIAで男色殺法を披露することには大きな意味がある。
ディーノとキクコの対面でゴング。ディーノがキクコの菊門を寝バックでガン掘りしてから男色クロー。両者タッチ。
丸藤は「ちょっとだけ普通にやらせて?」とことわりを入れてからハマツコにショルダータックルでぶつかっていくが、ハマツコはビクともせず。ならばと逆水平チョップを打ち込んでいくが、ハマツコは無反応。ならばならばとボディスラムやブレーンバスターを狙うがハマツコは動かず。逆にハマツコがショルダータックル一発でなぎ倒し、ロープ際で全体重をかけて踏み潰す。キクコにタッチ。
キクコは丸藤に脳天唐竹割りからフラッシングエルボーを決め、プロレスLOVEポーズ。しかしヒザが痛んで動けなくなってしまったところを丸藤が蹴飛ばし、ディーノにタッチ。
ディーノがキクコの菊に男色クロー。キクコが「アーッス!アーッス!」と悲鳴を上げる中、ディーノが立ちバックに捕らえ、丸藤に「俺ごと掘れ!」と要求。丸藤は無視してディーノの背中を叩いてタッチし「下がれ!」とげんなり。
丸藤はキクコにステップキックから逆水平チョップ。さらにキクコの福耳をつまみながらディーノにタッチ。丸藤は無視するも、ディーノが丸藤のお尻をさらりと撫でると天才もビックリ。
ディーノはリップロックを狙い、危うく丸藤に誤爆しかける。ディーノがキクコに男色ナイトメアから串刺しリップロックを狙うが、かわしたキクコがドラゴンスクリュー。カットに来た丸藤にもドラゴンスクリューを決めるが、ヒザが痛いのでハマツコにタッチ。
ハマツコは丸藤&ディーノをコーナーに重ねて串刺しスプラッシュ。さらにディーノにエルボードロップを見舞い、キクコにタッチ。
キクコは「というわけでTAKAYAMANIA EMPIREにご来場の皆様、誠にありがとうございます!宴もたけなわですがお別れの時間となってしまいました。それではこの技でお別れしたいと思います。せーの!ブレーンバスター!」とブレーンバスターを狙うが、逆にディーノがブレーンバスターからファイト一発。さらに男色ドライバーを狙うが、キクコが吸い込まれるのをギリギリで耐える。ディーノは丸藤に加勢を求めつつ、隙あらば丸藤にリップロックを狙っていく。丸藤はキクコにフックキック。さらにディーノのタイツの中にキクコの顔を突っ込んでフックキック。ディーノの股間に大ダメージが入る中でハマツコがカットのためにボディプレスを見舞うも、これがキクコに誤爆。ディーノはハマツコにシャイニングあてがいを見舞って排除。
ディーノは丸藤にタッチしつつ「今日はTAKAYAMANIA!お祭りでしょうが!今アンタはこのリングでなにもお祭りっぽいことしてない!高山のよっちゃんがどんな気持ちでこのカード組んだか分かるか?!」と魂の叫び。丸藤がハマツコに不知火を狙う中、ディーノがハマツコにリップロック。丸藤がハマツコに不知火を決め、キクコにコンビネーションキック。ふらつくキクコが丸藤の股間に吸い込まれそうになる中、丸藤が意を決してキクコにリップロック。長時間粘ったキクコだったが、ガクリと落ちてしまいレフェリーストップ。
<試合後コメント>
丸藤正道&男色ディーノ
丸藤「いや、俺は高山さんに問いたい。これが見たかったのか?えぇ?!こういう丸藤が……高山さん、俺とあんなにやり合ってた高山さんが俺のこんな姿を見たいのか?!でもな、もし見たいんだったら……別にいいや」
(※ディーノが乱入)
ディーノ「ちょぉ~っとちょっとちょっとちょっと!」
丸藤「近い近い近い!!」
ディーノ「私は高山のよっちゃんに問いたい。本当に見たかったものが見れたのかどうか。いや、ちょっと、せっかく組まれたんだからベロベロ行きましょうよ。後付けでいいから、今、ほら!(※ディーノがキスを迫る)」
丸藤「ホント無理。ヤダ(※ペットボトルの水を手にかけてディーノの顔に押し付けてから去る)」
ディーノ「……我々のチームも、これからどんどん精度が上がっていって、日本マット界を揺るがすタッグチになることはこの時点では誰も気づいてないのだった――」
第5試合
ゴングが鳴ると、両者しばらく動かずじっとにらみ合う。じりじりと距離を詰めて手4つからバックの取り合い、リストの取り合いから柴田がグラウンドに引き倒してマウントから腕十字を狙う。みのるが余裕を持って対処してトーホールド。柴田も下から足に絡めいついてアキレス腱固めから足4の字固めを狙うが、決まり切る前にみのるが逃れてブレイク。高度な駆け引きに場内からは大歓声が上がる。
再び向き合うと、みのるが自身の胸を叩きながら「お前ら見たいのどうせこれだろ!」とチョップ合戦を求める。互いに足を止めてのチョップ合戦を展開していき、柴田が強烈な連撃で打ち勝つ。ニヤニヤと嬉しそうに笑うみのるがギアを上げてさらにチョップを連打。柴田も連打していくが、みのるは一歩食らうたびに無表情のまま一歩、また一歩と前に出て「痛くもねーぞ?」と圧をかけていく。
汗飛沫が舞う壮絶な逆水平チョップの打ち合いを制した柴田が串刺しビッグブートを放つも、かわしたみのるがエプロンへ投げ落とし、エプロン上でチョップ合戦を継続。みのるが喉元へのチョップを叩き込み、よろける柴田を観客席へと叩き込みイス攻撃。南側客席上段へとなだれ込んで逆水平チョップ合戦を継続。一瞬だけリングに戻って場外カウントをリセットし、今度放送席まで乗り込んでいって解説の小橋建太さんの元へ。
小橋がみのるにチョップを見舞うと、柴田は自ら小橋にチョップを懇願。真っ向から受けきって満足そうにリングへ戻っていく。
リング上では満身創痍の2人が膝立ちになりながら逆水平チョップ合戦を展開。柴田が怒涛のマシンガンチョップを見舞うと、みのるは場外にエスケープしつつ「来い!」と誘う。柴田がリング中央であぐらをかいて待つ姿勢を見せると、みのるは場外であぐら。
柴田が追っていって逆水平チョップ合戦。リングに戻って逆水平チョップ合戦。打ち勝ったみのるがエルボーバッドを連打すると、柴田は一発受けるごとに一歩ずつ前に出ていき、エルボーバッドからエルボースマッシュ。コーナーに押し込んだ柴田がさらに逆水平チョップ連打。みのるがリバースしてエルボーバッド連打も、柴田が再びリバースして逆水平チョップ連打。みのるがコーナーダウンすると、柴田の代名詞的な技の1つである串刺しドロップキックを2連撃。
柴田がハーフハッチ・スープレックスからビッグブート、コブラツイスト。さらにPKを発射も、かわしたみのるがスリーパーホールド。落ちる寸前まで追い込まれる柴田に対し、みのるはサッカーボールキックから再びスリーパーホールド。さらにゴッチ式パイルドライバーを狙うが、柴田が耐えてぶっこ抜き、デスバレーボムからPK。さらにPKを連打していくが、みのるは鬼の形相で真っ向から受け切る。柴田がロープへ飛んで渾身のPKを叩き込むと、これで3カウントが入った。
柴田が握手を求めると、みのるは突き飛ばしてから座礼。柴田も座礼で返し、2人は固く抱き合った。
柴田「ありがとォッ!本日ご来場いただき誠にありがとうございました。代理人、スタッフ、レスラー、関係者の皆様、次もやりましょう。いつだって高山さんのために出来ることがあるなら協力します!あと鈴木さんが締めると思うんでよろしくお願いします。以上ッ!」
みのる「俺が言おうと思ったこと全部コイツが言いやがったから、以下同文。(※大みのるコールを受けて)おい、コールとかどうでもいいんだよ。こうやって見に来てる奴の中から、高山ガンバレって1人1人がたくさんのお金をこの大会につぎこんでくれて、本当に本当にスタッフ一同、みんなを代表して俺が言います。ありがとうございました。後、もう1つ言いたいことがあるんだけど、それは今日出場した選手たちリングへ。だって、みんなでやりたいだろ?(笑)リング上がれ!時間無いんでパパっと。引退した人とか関係ないんで、走って。遠慮しないで。早く!チャリティ興行なのに延長料金かかったらどうすんだよ!(笑)」
(※会場四方へ向けて記念撮影)
みのる「ということで、久しぶりのTAKAYAMANIA、どうだったみんな?お前たちの元気、俺達の元気、それを高山に届けるためにみんな時間とお金をかけてここに集まったんだもんな。みんな最後にやりたいだろ?行くぞ?(笑)……と思うだろ?そんなわけねーだろ!今日のスペシャルゲスト!高山善廣ッ!」
場内から割れんばかりの高山コールが起こる中、高山が車椅子に乗って登場しリング上へ。放送席の小橋建太、武藤敬司もリングへ。
改めて記念撮影が行われる中、みのるが高山を青コーナーに下げさせ、対角に立つ。そんな中、会場に鈴木みのるvs高山善廣の時間無制限1本勝負が行われることがアナウンス。7年4ヶ月ぶりに高山がリング上での闘いに臨んだ。
ゴングが鳴ると、みのるが泣きながら「来いよ!この野郎!打ってこいよ!」と呼びかける。大・大・大・高山コールが起きる中、高山は必死に動こうとするも、それは叶わずボロボロと涙を流す。
みのるは「立てよ!立てねーのかよ!オメーが立てねーんだったら、この勝負お預けにしてやるよ。その代わりな、テメーが帰ってくるまでこのプロレス王の座でお前のことずっと待ってるからな!何が帝王だ!今のプロレス王はこの俺、鈴木みのるだ!悔しかったら立ち上がって俺の顔蹴飛ばしてみろ!この野郎!」と心の叫び。
ゴングが鳴らされ、この試合はノーコンテストに。みのるは「絶対に諦めんなよ!」と手を握りながらメッセージから深々と一礼。2人の決着はいつかの再戦時に持ち越しとなった。
もう1度選手たちがリングに集合。
みのる「さあ、本人が揃ったところでやりてーよな?!」
高山「みんな、今日はありがとう!」
みのる「お前ら準備しろ!行くぞ!」
高山「行くぞ、ノーフィアー!」
<試合後コメント>
高山善廣
――鈴木選手とリングで向き合ってゴングを聞いたときの気持ちは
「立てないのが悔しかった。……本当に、立ち上がりたかったけど、まだ無理だった。すごい悔しかったです」
――今日こうした形でファンに挨拶できたことについての感想は
「まだ、ちゃんと自分の足では降りてないんで。まだまだそれは叶わないんで。まずは、倒れてからずっと出来てなかった、上がって挨拶できたことは少しホッとしてます」
――鈴木選手と闘うという目標が出来たことは今後の糧になるか
「あの2人のカードはホントに僕は、今アメリカでやりたくてしょうがないカードなのに、やってくれて本当に感謝しかないですね。ホントにもったいないぐらいありがたいです」