【試合詳細】12・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 【フライ級王座】堀口恭司vs神龍誠 【バンタム級王座】フアン・アーチュレッタvs朝倉海 平本蓮vsYA-MAN 久保優太vs安保瑠輝也 三浦孝太vs皇治
詳細
『にゃんこ大戦争presents RIZIN.45』
日程:2023年12月31日(日)
会場:さいたまスーパーアリーナ
開始:14:00
観衆:23,013人
▼RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)
●YUSHI(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
判定0-3
○平本丈(剛毅會)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(54.0kg)
○那須川龍心(TEAM TEPPEN)
2R 2分16秒 TKO(グラウンドパンチ→レフェリーストップ)
●シン・ジョンミン(オーサムマルチジム)
▼RIZIN キックボクシングルール:3分3R(60.0kg)
○篠塚辰樹(MASTER BRIDGE/剛毅會)
判定3-0
●冨澤大智(フリー)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
●弥益ドミネーター聡志(team SOS)
2R 1分3秒 KO(スタンドパンチ)
○新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
▼RIZIN MMA特別ルール:5分2R(70.0kg)
○久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)
1R 4分28秒 リアネイキッドチョーク→タップアウト
●安保瑠輝也(MFL team CLUB es)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
●新井丈(和術慧舟會HEARTS)
2R 2分53秒 TKO(スタンドパンチ→レフェリーストップ)
○ヒロヤ(トライフォース赤坂)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(77.0kg)
○イゴール・タナベ(セラヴィー)
1R 1分32秒 リアネイキッドチョーク
●安西信昌(TEAM CLIMB)
▼RIZIN MMA特別ルール:5分2R(65.0kg)
●三浦孝太(BRAVE)
2R 59秒 グラウンドキック→レフェリーストップ
○皇治(TEAM ONE)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)
○太田忍(パラエストラ柏)
1R 2分21秒 KO(グラウンドパンチ)
●芦澤竜誠(フリー)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)
●元谷友貴(アメリカン・トップチーム)
判定0-3
○ヴィンス・モラレス(JAPAN TOP TEAM&Syndicate MMA)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
○扇久保博正(パラエストラ松戸)
判定3-0
●ジョン・ドッドソン(JACKSON-WINK MMA)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(120.0kg)
●スダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)
2R 55秒 TKO(グラウンドパンチ→レフェリーストップ)
○上田幹雄(BRAVE)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(49.0kg)
○伊澤星花(Roys GYM)
2R 37秒 リアネイキッドチョーク→タップアウト
●山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE22)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
○平本蓮(剛毅會)
判定3-0
●YA-MAN(TARGET SHIBUYA)
▼RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
○クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
3R 1分22秒 ダースチョーク
●斎藤裕(パラエストラ小岩)
▼バンタム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg→68.0kg以内に変更)
●フアン・アーチュレッタ(THE TREIGNING LAB, HB ULTIMATE&GRACIE BARRA)
2R 3分20秒 グラウンドパンチ→レフェリーストップ
○朝倉海(JAPAN TOP TEAM)
※朝倉海が第6代RIZINバンタム級王者へ
▼フライ級タイトルマッチ RIZIN MMAルール:5分3R(57.0kg)
○堀口恭司(アメリカン・トップチーム)
2R 3分44秒 リアネイキッドチョーク→タップアウト
●神龍誠(神龍ワールドジム)
※堀口恭司がRIZINフライ級初代王者へ
堀口恭司がフライ級ベルトを手にし大晦日RIZINで公開プロポーズ!体重超過のアーチュレッタを倒し朝倉海がバンタム級王者へ!平本蓮がYA-MANを倒し朝倉未来を挑発!山本美憂が引退式
オープニング
12月31日、さいたまスーパーアリーナにて『にゃんこ大戦争 presents RIZIN.45』のオープニングで第16試合で行われる予定のフアン・アーチュレッタvs朝倉海について榊原CEOから説明があった。
榊原信行CEO「皆さんこんにちは!早い時間からのご来場、ありがとうございます。早く発表しろってみんな怒ってますよね(笑)ホントに格闘技って、体重を決めてそこに向けてみんな必死になって身体作るんですが、タイトルマッチ、61.0kg。昨日アーチュレッタは2.8kgオーバー。まあ、ちょっとオーバーするにしても多すぎるだろうと。そのあとも通常であれば、多分そこで試合キャンセル。そう言われても、これ海側にそのときのジャッジは委ねられるんで、海としては『やらない』って選択肢もあったと思います。それでも、海もこれだけ多くの皆さんに大晦日に集まっていただいて、本人も闘いたいと、そういう思いもあって。最終、今日の朝、両者合意しました。16試合目、結論を言いますと、朝倉海vsアーチュレッタ、試合します。ただし、ホントに一部の皆さんからは非難があるかもしれないですけども、61kgを作って、通常だと選手たちはそこからリカバーして、その先のリカバーしてここに上がるときの体重は不問に付すんですね。61が65になろうと70になろうと、前日61kgが出来た時点でクリアなんです。今回は、両選手、体調もドクターとか競技人とも話をして、今日の朝起きた時点から体重を測って、68kgのキャッチウエイトで行います。……68のキャッチウエイトって言うとおかしいか。『68までの戻しはOK』ということで海が譲歩してくれたんで、68の戻しをOKした朝倉海にこの場を借りて感謝したいと、そう思います。ありがとうございました!試合は、朝倉海が勝ったときのみベルトを巻きます。アーチュレッタが勝ってもノーコンテスト。そういう競技スタイルになりますがご理解いただいて。2人は全力で闘いますし、アーチュレッタは68以上を絶対作らないと、68を超えないという思いの中で、体調も悪いですけど今も必死に食事をするのを押さえて、水分も抑えて、今日1時間前、試合の1時間前に計量します。それで最終整備としますんで。アーチュレッタ、必ずやってくれると思います。海も必ず試合をすると断言してますんで、皆さんお楽しみにしていただけたらと思います。以上です。よろしくお願いします!」
第1試合
YUSHIが前に出てローで牽制。YUSHIはワンツーも丈が見切ってジャブのカウンター。YUSHIは一度下がる。
YUSHIが右フックから組み付いていくが、ロープを背に丈が耐えると、崩しながら一度丈が潰すがYUSHIが抜けて距離をとる。
YUSHIがハイキックも丈は余裕でガードし、スイッチしながら前に出てワンツーを顔面に入れる。YUSHIがスーパーマンパンチも丈は下がってかわし、前に出ようとしたところにYUSHIが右ストレートで動きを止める。
丈はローもYUSHIが前に出るが丈がワンツーで牽制。丈は前蹴りで牽制し、ローからミドルもYUSHIは下がる。
YUSHIは突っ込んで右フックもこれは浅い。
YUSHIが突っ込んでそのまま押し倒すと顔面に細かくコツコツ右を打ち込んでいき、立ち上がった丈の足に絡みつくが丈はコーナーを背に耐える。
YUSHIは膝裏を蹴りつけていき、嫌がった丈にコツコツ殴っていくが丈は回転して切り返すとロープに押し込み膝を打ち込む。そのまま足を刈って倒し、ハーフガードからマウントを狙うが、YUSHIが組み付いて離れない。
丈はコツコツ殴っていき、そのまま1R終了。
2R、丈がフェイントからローで牽制。YUSHIが突っ込んで右フックも丈は下がってスカす。
YUSHIが右ストレートで牽制しリングを周りながらロー。さらに前に出てミドルも丈は動じずに前に出てプレッシャーをかけていき、YUSHIが右ストレートも浅い。二発目のストレートに丈は右膝を合わせ、下がったYUSHIに丈がローからハイキック。YUSHIが右フックも丈は下がってかわし、リングを周って間合いを見るYUSHIに丈がロー。動きが鈍くなるYUSHIがローで牽制していくが、丈はローからミドルで牽制。さらにハイで牽制すると、YUSHIが前に出ようとするが丈がハイキックで牽制して出させない。
YUSHIはバックブローで牽制するが、丈がローを打ち込むとYUSHIがカウンターの右フックを叩き込むが丈は動じず。
YUSHIがハイで牽制するが丈は前に出ていき、YUSHIが右ストレートもこれはカスる。
YUSHIが前に出ようとするが丈が右膝でカウンターを叩き込み、巻き投げようとするがYUSHIはなんとか耐えて相対し、関節蹴りをガードした丈が左膝からフックを打ち込む。
YUSHIは慎重にリングを周っていき、右フックも丈がカウンターのハイを合わせる。
YUSHIがスーパーマンパンチも浅く、丈が前に出てラッシュを仕掛けるとYUSHIが首に絡みつくが丈がそのまま倒してマウントポジション。
亀になったYUSHIに丈がスリーパーを仕掛けるが、残り10秒で絞める事ができず2R終了。
3R、YUSHIが突っ込むも丈がワンツーから左ハイを打ち込み、ふらついて倒れたYUSHIに鉄槌を落とそうとした丈だったが、YUSHIは下から蹴りつけて猪木アリ状態へ。
丈は足へローを連続で打ち込んでいき、YUSHIが動かずブレイクに。
YUSHIがローで牽制し、左フックも空を切る。丈がロー。YUSHIがワンツーから前に出るが丈はカウンターのジャブで動きを止める。
丈はローで削っていき、ハイキックも避けたYUSHIがバックブローもお互い空を切る。
丈がローもYUSHIが前に出て組み付くが、丈が耐えるとそのまま組み付いて回転し腕を膝で潰して鉄槌連打。嫌がったYUSHIのバックを取りスリーパーを狙うが、耐えたYUSHIの顔面に膝連打。回転してハーフガードから肩固めになるが、YUSHIは自分の足に手を回して耐える。そのまま試合終了に。
3-0で丈の勝利となった。
<試合後コメント>
YUSHI
――試合後の率直な感想は
「いやあ、ほんと人生って上手く行かないんだなって。2年間、かなり自分の中では手を抜かずに練習してきたつもりなんですけど、試合で思うように行かなかったらその練習も水の泡と言うか、見てる人には何も伝わらないと思ったのですごく悔しい気持ちです」
――対戦相手の印象は変わったか
「正直、フィジカルの部分だったりスピードの部分だったり、インタビューでも調子乗った感じで『全部自分が勝ってると思う』って言ったんですけど、実際打撃もうまいですし、腰も強くてテイクダウン出来なかったんで。正直今日は実力の差で負けたのかなって自分で思ってます。テイクダウンに行けなかったときには結構、『どうやって倒していこう』っていうのが、途中2R目、3R目の後半くらいから、体力も失われてきて攻めあぐねていたというか、どう行こうみたいなのでちょっと悩んじゃったんで、今日は実力で負けたのかなと思います」
――今後の展望は
「自分の中ではRIZINの最下層で、RIZINに新しく上がってくる立ち技の選手の登竜門になって、僕が勝ち続けることで、ガードマンみたいな役割をしたいなと思っていたんですけど、自分が今回負けちゃったんで。負けたら次に出れないかわからない位置にいるって自分では思っているので、もう1度リングに立てるように1からやり直して、しっかり強くなって戻ってこれたら良いなと、今は思ってます」
――試合前の挑発は試合結果に影響したか
「そこは全然考えて無くて。ただ、平本のお兄ちゃんにムカつくところはあったんですけど、弟ぶっ倒して見返してやりたいって思って挑んだこの試合で負けちゃったんで、何も言う権利はないのかなと思っています」
――「最下層」という発言があったが、来年以降のRIZINに、客観的に見て出る資格はあると思うか
「いえ。今の段階では無いのかなと自分では……」
――実績を積んでいくために他のリングに興味は
「正直、他のリングで闘いたいとはあまり思ってないんですけど、必要とされなかったら出れないかもしれないですし。でもこのまま終わるのは悔しいと思っているので、自分のチームとも話し合って、来年どういうふうにしていくのか。まあ、僕も『引退はいつしてもしょうがない』って気持ちで。自分もう35なんで。ただ、自分の中で自信持って『この試合見てよ!』って言えるような試合を作ってからじゃないと引退したくないって気持ちはあったんで、今の状態で引退っていうのはしたくないんで、どうしていくかは今後考えて。また1からやっていかなきゃなと思ってます」
――丈選手に贈る言葉はあるか
「ホントに見た目もカッコよくて若いですし、変な方向に……お兄ちゃんの変なところを真似せずに反面教師で。彼は王子キャラじゃないですけど、三浦孝太みたいな感じで(笑)分かんないですけど(笑)ブラックローズな感じで行かないでほしいですけど、まあ彼の人生なんで。負けちゃった相手がどんどん強くなって上に上がっていく姿は見たいなと思っているので、頑張ってほしいなと思ってます」
平本丈
――試合後の率直な感想は
「めちゃめちゃ気持ちいいですね!あんな大舞台で勝てて。素直な気持ちです」
――左目の状態は
「ダウン取ったとき、パウンド行こうとしたときに蹴り上げが1発当たって。それでちょっと腫れちゃったんですけど、全然ダメージはないです」
――第1試合での勝利だったが、プレッシャーが強かったか、楽しい気持ちが強かったか
「いや、もうすごい冷静で。すごい自分でもびっくりするくらい冷静で周りが見えてて。それはチームのみんなのおかげだと思うし、今までやってきたことの成果だと思うんで良かったですね」
――対戦相手の印象は変わったか
「もう想像通りだったんですけど、僕が目が最後見えなくなっちゃって。左目が見にくくなっちゃって、ちょっと行けなかったんですけど。ホントだったらフィニッシュしたかったんですけど、そこだけがちょっとアレですね」
――初めてのRIZINの感想は
「最高でした!超気持ちよかったです!」
――今後の展望は
「今回バンタム級だったんですけど、今後フライ級でどんどん、色々試合していきたいですね」
――試合後、兄・平本蓮選手からの言葉はあったか
「『もう最高!』って(笑)僕より喜んでるかもしれないです(笑)」
――試合中に蓮選手がかなり声を出していたが、聞こえていたか
「聞こえてました。でもちょっと自分が冷静にやりすぎた部分があったんで。5分3Rを体感してみたかった部分もあったし。全然フィニッシュ出来るところもあったと思うんで。これは自分の経験不足なんで、次からもっとそこを改善していきたいですね」
――試合の自己評価は点数を付けるとしたら何点か
「いつもの力全然出せてなかったんで、50点とか、50点以下ですね、今回の試合は」
――YUSHI選手からは試合後にエールを贈るコメントがあったが、YUSHI選手にかける言葉はあるか
「こんな大舞台で闘ってくれてありがとうって感じです。兄貴との因縁もありましたけど、そんなの関係なしに、試合終わった後は僕全然なにも思ってないんで」
――第2試合の龍心選手の試合は見たか
「見てないですね。あんま興味無いです」
――ブラックローズとしては篠塚選手も勝って2連勝
「俺と辰樹くんが勝って、あとはもう孝太くんとか瑠輝也くんとか、兄貴につなげてもらえばいいと思ってるんで。とりあえず最初の2連勝出来てよかったと思ってます」
――今日の試合のプランは
「特にこれで倒そうとかは無かったですけど、全局面でいつでもフィニッシュできるようにって思ったんですけど、冷静になりすぎちゃった部分があったんで。試合は思ってたとおりにはならなかったんですけど、そこはもっと改善して次からは自分のプラン通りに運ぶように頑張っていきたいです」
――YUSHI選手がしきりにテイクダウン狙ってきたことは想定内?
「想定内でしたね。あそこでグチャグチャの組みになったときに足掛けてっていうのは絶対やってくると思ったんで。僕が普段やってる人のほうが全然テイクダウン強いし。そこは自信持ってテイクダウンディフェンスして、逆に自分でテイクダウン作れる展開もあったんで、よかったですね」
――今後プロとしてやっていくにあたって、キャラクターについてはどのような路線で生きたいか
「特にこういう路線で行こうって決めてないんですけど、自分は自分のスタイルで。別に兄貴を真似するとかもなく。自分のスタイルを作っていきたいと思ってるんですけど、もっと人に見られるように、魅了出来るようなパフォーマンスをしていきたいですね」
――フライ級で闘いたい理由は
「元々適正がフライなんで。今回は急遽バンタムだったんですけど、ホントは適正はフライなんで、今後はフライ級で闘っていきたいです」
――フライ級で闘いたい相手や目標は
「やるからにはタイトルマッチにも絡む選手になりたいと思ってますし、誰が相手とか構わず誰が相手でもぶっ飛ばす気持ちでフライ級の首を取っていきたいですね」
第2試合
龍心がカーフキックで削り、ジョンミンのミドルをキャッチし右ストレート。バランスを崩したジョンミンにパウンドを落として行くがジョンミンが腕を掴んで三角絞めからの腕ひしぎを狙う。龍心は耐えようとするが、そのままジョンミンが伸ばして行くが龍心は踏みつけから膝を顔面に打ち込み耐えていく。
ジョンミンは再度腕を伸ばすが、龍心は回転するも、ジョンミンは容赦なく伸ばし続けると龍心は顔面を踏みつけていく。意地で腕を抜いた龍心が猪木アリ状態で上からローを打ち込んでいくが、ジョンミンが下から蹴り上げていき、龍心は飛び込んで踏みつけ。耐えたジョンミンが立ち上がりスタンドへ。
ジョンミンは左フックからタックルでテイクダウンを奪い、ガードポジションから肩を叩きつけていき、嫌がる龍心がボディをコツコツ殴っていく。ジョンミンは肘を落としていくが龍心は下から殴っていき、嫌がったジョンミンが動きを止めて1R終了。
2R開始前、ロープ掴みで龍心に注意が与えられる。
龍心がカーフキックで牽制するが、ジョンミンもローで返す。龍心はワンツーもジョンミンはローで制し、ハイで牽制するが龍心がアッパーからロー。ジョンミンはカーフキックを嫌がりながら、打ち終わりにタックルも龍心がこれを切って頭頂部に膝連打。さらにフロントチョークを狙いながら頭頂部に膝を連打し、回転してマウントを取ろうとするがジョンミンは亀になる。龍心はバックから殴り続けるが、ジョンミンは回転して猪木アリ状態へ。
龍心は飛び込んで容赦なく鉄槌連打から、ガードを続けるジョンミンを見てレフェリーが試合を止めた。
龍心「やったぞー!今回このRIZIN出るにあたって、めちゃめちゃ批判的な言葉が多かったんですけど、ほんとに、やるまでほんとに怖くて、でもこうやって一回危なかったんですけど、勝ててよかったです。これからもMMAやっていきたいんで、もっともっと強くなるんで皆さん応援お願いします。ありがとうございました!」
<試合後コメント>
那須川龍心
――試合後の率直な感想は
「いやあ……とりあえずホントに『勝ててよかった』っていうのが率直な感想で。ナメてるつもりは無かったんですけど、『もっと楽に行けるかな』と思ってたんで、正直ナメてたってのがあって。でもこれで厳しさを知ったっていうか、よりMMA楽しいなって思えたっす」
――1R目、三角絞めで危ない場面があった
「なんか、正直あんまり痛くなかったんで。極められてたときは。でも周りの歓声が『あぁ……』みたいな感じで聞こえて。『あっ!やべ!これ極められてんだ!抜けないと!』と思って踏んづけてたら抜けたっていう。焦ったっすね」
――対戦相手の印象は変わったか
「いや、なんか、もっとMMA出来ないのかなと思ってたら、なんかフツーに上手かったんで。『これ絶対やってただろ!』と思って。ちょっと騙されたなと思いました(笑)」
――騙されたというのは、誰に?
「いや、RIZINに騙されました!(笑)」
――初めてRIZINのリングに上った感想は
「ホント、大晦日って舞台は自分がちっちゃい頃から見てた舞台ですし、いつか出たいと思ってた舞台ですし。そこで貴重な1カードの枠を自分に使ってくれたってことなんで、ここはしっかり派手に倒さないと、派手な試合しないと次も呼ばれないと思ってたんで、そこのプレッシャーは正直メチャクチャ重かったですね」
――今後の展望は
「今後MMAもやっていきたいんで。MMAがメチャクチャ楽しいと思えちゃったんで。まだキックでやり残したことも全然あるんで。どっちか片付いたら……片付いたらっていうか、どっちもしっかり極めて行きたいんで。今後MMAもやっていきたいって感じです」
――試合展開が兄・那須川天心選手ととても似ていたが、意識していた?
「いやあ、意識できたらあんなこと出来ないですよ(笑)けど、『あっ、ホントに兄弟なんだな』って思ったっすね。マジで。あそこまで一緒の展開になるのかって思って。マジで極めてやろうと思ったんですけど、中々上手く行かないなって。けど、兄弟だなって思ったっすね。改めて」
――短時間でMMAの練習をしてのデビュー戦となったが、楽しさ・厳しさは感じたか
「ああいう極められた展開でどう焦らずに外すかってのもそうですし、自分が極めに行く展開とか、そういう1つ1つの技とか、タックル入ったりとか、タックル入らずにディフェンスしたりとか、やることが多くて。すごい毎日が刺激だらけでメチャクチャ楽しかったですね」
――年何回ほどMMAの試合をしたいか
「キックもあるんで、そんな頻繁にやっていきたいってのは無いですけど、ホントに、1~2(試合)出来ればいいかなって感じはあるんですけど。でも、どんどんMMAやっていきたいって気持ちはメチャメチャあります」
――自分はMMAに向いていると感じる?
「どうなんすかね?ホント今後もっともっとやってかないと。まだまだBRAVEジムでプロ選手に全然やられちゃうんで。どんどんこれからやっていきたいってところはありますし。わかんないです。これからやっていく段階で」
――試合後には兄・天心選手からなにか言葉をかけられたか
「『このブローかわした』って言われました」
――その意味は?
「わかんない(笑)ブローがかわしたとか言ってきましたけど。まあまあ、天心らしくていいなって」
――いつもそういう感じの会話をしている?
「いつもそんな感じっすね(笑)」
――今後、MMAでの階級はどこでやっていきたいか
「僕がキックの試合を51.5でやってるんで、やるとしたら52ですかね?一番下の階級が。52くらいになるのかな、本気でやるなら。でもまだまだ身体もデカくなっていくんで。これからずっとやっていくなら多分フライとか、そのくらいになるのかなと思います」
――第1試合では同じくMMAデビュー戦を迎えた平本蓮選手の弟・平本丈選手の試合があったが見ていたか
「あっ、見てました。まあ向こうのほうが長くMMAやってたと思うんで、上手いなと思いましたけど。ここでしっかりね、まあ向こうは判定じゃないですか。どっちがスゴいとか言うつもりは無いんですけど、しっかりKOで、しっかり沸かせられたんで。これはOPとしての、前座としてのいい試合が出来たのかなと思ってますね」
――MMAの練習の内容は
「MMAの練習は2週間で、朝に2時間やって、そのあと新松戸のほうでキックの練習やってってのをやってましたね。(MMAの練習内容は)タックル切って、殴ってみたいな。基礎的なことをずっとやってました。そんな難しいことはやってないです。下になってどう防ぐかとか、エビとか。バック取ってチョーク取るとか、基礎的なことをずっとやってましたね」
――そんな短い期間でMMAの動きをやってきたのか
「やってましたね(笑)でもまだまだそれが反射的に出るかって言われたらそうではないんで。考えてやらないと出ないんで。それが反射で出るようになれば、しっかりMMAファイターって言えるのかなと思うんで。まだまだ考えてやらないと難しいところがあるんで。まだまだこれからやっていきます」
――ニンジャチョークを狙う場面もあった
「やってやろうかなって(笑)『チャンスだ!』って思ったんですけど、向こうも防いできたんで。そこで変に極め急いで逃げられるより、しっかり確実にヒザをコツコツ打っていって、っていう方が良いのかなって思いました」
――腕を取られていたときに「痛くなかった」という言葉があったが、怪我は無いのか
「今メチャメチャ痛いです(笑)なんか『伸びてんなぁ~』って試合中思ってたっすけおd,これが試合中にメチャメチャ伸びてたら折れたりするし、折れたら止められちゃうんで。しっかり、どう逃げようかってずっと考えて。で、踏みつけてたら緩んだんで引いて、って感じで。あとは鼻が多分、ちょっと腫れてるっす。1R目に倒したとき、下からの蹴り上げで鼻血メチャメチャ出てます」
――今回の逃げ方は事前に練習していたか
「もっとしっかり逃げるっていうのをやってたんですけど、焦っちゃったし、あそこの形で、ね?中々。やっぱ試合なんで、中々練習通りに行かないんで。あそこはやってって、勘でやってって感じでしたね。勘で逃げたっすね(笑)まだまだ初心者って感じです(笑)」
――最後のパウンドは練習していたか
「それはもう、ずっと練習してたっていうか、TEPPENジムのほうでもミット持ってくれる人がやってもらったりしてたんで。そこは全然。パウンドはとりあえず思いっきり打とうと思って。そしたら止めてくれたんで良かったです」
――寝技もあるMMAではキックとは景色が違うと思うが、感想は
「眩しいと思いましたね、上の光が(笑)下から極められないっていうのをずっとやってたんで、そこはもう全然極められないと思ってたんで。あそこの状態は冷静ではいられました」
第3試合
冨澤が前に出てロー。篠塚のローに冨澤がワンツーをあわせ、ハイで牽制するが篠塚は下がる。冨澤はミドルも篠塚がワンツー。冨澤はジャブをくらいながらローからミドルで牽制。篠塚が右ジャブを当てていき、左ストレートを叩き込むと冨澤がダウン。篠塚は両手を広げて挑発。ここまで35秒。
再開し、篠塚がローからワンツー。冨澤がパンチを振り回すが、下がって余裕で避けた篠塚が、冨澤のワンツーを全て下がってかわし前に出るがこれが冨澤の鼻にバッテイング。
再開し、篠塚が左ストレートを当て、右ミドルをキャッチし左ストレート。これは冨澤がスリップ。
冨澤のワンツーを受けきった篠塚がミドルも見切って左フックを細かく出して右ストレート。冨澤が避けるがスリップ。
冨澤の左ストレートをスカした篠塚がワンツーも右ミドル。篠塚がミドルをキャッチし、左ストレートもスウェーで避けてワンツー。下がった富澤にハイキックから飛び込んで膝をボディに突き刺す。
篠塚は左ストレートで牽制し、冨澤のワンツーミドルをキャッチしアッパーで牽制するが冨澤がクリンチし1R終了。
2R、篠塚が左ジャブで牽制し、冨澤のワンツージャブをスカしてミドルもキャッチする。
篠塚はローからジャブも、冨澤がミドルも篠塚はキャッチ。
突き飛ばして距離をとった冨澤が前蹴りも、篠塚はジャブも、篠塚は膝蹴りも冨澤はクリンチ。
冨澤のミドルをキャッチした篠塚が左ジャブからボディをフェイントにフックを打ち込むも冨澤はクリンチ。
篠塚はワンツーをスカしてローを打ち込み、冨澤のワンツーフックを避ける。
篠塚は左ボディを打ち込み、冨澤のワンツージャブを受けて膝も受け切ると余裕の表情で左ストレート。
篠津が左ストレートからボディに散らしていき、左ストレートで牽制してからワンツー。冨澤がクリンチ。
篠塚は左ジャブからボディと顔面に散らしていき、冨澤が必死にワンツーも空を切る。
篠塚は冨澤の打ち終わりにジャブを顔面に叩き込んでいき、冨澤のワンツーをスカしてジャブを顔面に叩き込んだところで2R終了。
3R、冨澤がミドルからローを散らしていき、篠塚がジャブを顔面に叩き込むが冨澤はワンツーから前に出る。そのままクリンチしてロープに押し込むがブレイク。
冨澤がローからミドルも、篠塚がキャッチしてジャブで牽制し、冨澤のワンツーもスウェーでスカしていく。
ワンツーを受けてジャブを打ち込んでいき、ミドルをボディに叩き込むと冨澤もローからワンツー。スウェーでスカした篠塚がワンツーも、冨澤はクリンチ。
篠塚はワンツーを受けながら前にでて、左ストレートから冨澤のワンツーを下がってスカしてボディと顔面にジャブ。冨澤が左ストレートを狙うが、腕を巻きこんだ篠塚の後頭部に冨澤がパンチを打ち込み、これはレフェリーが注意。
足を止めての打ち合いになり、冨澤が前に出ると篠塚が膝を顔面に叩き込む。冨澤がパンチを振り回していくと顔面に当たり始め、ミドルを打ち込むが打ち終わりに篠塚が左フックを叩きこみダウンを奪う。
再開し、冨澤が必死に前に出てパンチを振り回していくが、これは当たらず冨澤がタックル。これを動じずに受けきった篠塚が、3R終了のゴングを聞いて両手を上げてアピール。冨澤はリングに崩れ落ち悔しそうにマットを殴って涙を流した。
判定3-0で篠塚が勝利となった。
<試合後コメント>
篠塚辰樹
――試合後の率直な感想は
「ちょっとチャンピオンとして恥ずかしいですね、倒せなかったのは」
――「倒せなかった」というのはダウンを取るということではなく、KO、TKOをしたかったということ?
「そうですね」
――ダウンを取っていたが、そこでの手応えはあったか
「手応えはあったっすけど、なんかもっと全然やれることあったんですけど、出来なかったですね」
――対戦相手の印象は変わったか
「なんもないです。ただ、頑張ってますね。今回は自分のパフォーマンスが良くなかったですね」
――初めてRIZINのリングに上った感想は
「最高でした。マジ最高でした。あとはKOするだけだったんですけど、ミスったっす」
――今後の展望は
「今年4戦4勝で全勝できたんで来年も全勝したいですけど、もちろんK-1だったら軍司の持ってるベルト取りに行きたいって感じです」
――その格好は顔の傷を隠すためのもの?
「まあ、そうっすね」
――攻撃が効いていた?
「別に効いては無いですけど、フツーに馬鹿みたいにもらいすぎたっすね。あと、グローブのときみたいに受けてみたんですけど、もうオープンフィンガー痛いっすわ。これダメだと思って」
――今後MMA進出についても視野に入れているというが、その上でオープンフィンガーでの試合を経験した感想は
「やっぱ拳以外も痛くなるんだなって。他の指とかもフックとか当たったりしたら。でも、全然感覚つかめてきたんで、楽しみにしててくださいって感じです」
――(※インタビュースペースのモニターを指して)今ちょうど安保選手が一本負けを喫した
「えっ!マジっすか?……うわぁ~、マジっすかぁ~。まっ、気にしないです(笑)」
――敵討ちで久保選手とMMA戦をしたいという気持ちはあるか
「いやいやいやデカいデカい!(笑)さすがにデカいですね(笑)階級3階級くらい違う(笑)」
――2024年にRIZINでMMAをやりたいか
「あります。RIZINで闘いたいですね。会場最高っすわ」
――闘いたい相手はいるか
「特に無いっすわぁ。探しますわ」
――寝技が強い選手とやりたいか、打撃が強い選手とやりたいか
「特に無いっすわ。決まればやるだけなんで。あと、自分あんま選手知らないんで。まずそこですね。どんな選手がいるか勉強します。そっからっす」
――冨澤選手について、事前の予想と違った部分はあったか
「違った部分は特に無いっすね。全部想定内の攻撃だったんですけど、被弾しすぎたっすね」
――前の森坂戦のようにわざともらいに行った?
「そうっすね。1回受けてみようと思ったんすけど、『いてぇ~!』と思って。あんなふうに受けられないですね、あのグローブでは」
――1発ももらわないと言っていたテンカオ(膝蹴り)をもらってしまった
「ミスったっす。自分のパフォーマンスがもっと良ければ良かったんですけど、体調も悪かったんで。次楽しみにしててくださいって感じです」
――KOを逃した一番の要因は体調面?
「そうっすね」
――元々の試合のプランは遂行できた?
「一応、遂行してたんですけど、やりたいことが出来なかったですね。それは相手が強かったとかじゃなくて、相手は弱かったんですけど、自分自身の問題です。だからもっと練習して強くなるだけですね」
――BreakingDown選手への印象は変わったか
「変わんないです。でも、冨澤くんは気持ち強いんじゃないですか?『おぉ、いいじゃぁ~ん♪』って感じですね」
――試合後に言葉をかわしていたが、分かり合う部分はあったか
「そうっすね。いつも自分試合終わった後対戦相手と喋んないんですけど、冨澤は男として良いんじゃないかと思ったんで、喋ったっすね。『いいじゃん。気持ち強いじゃん。頑張って』って」
冨澤大智
――試合後の率直な感想は
「悔しいですね。応援してくれた人とか、信じてくれてたファンのみんなとかに申し訳ないなって思います」
――左腕と左足が痛々しい様子だが、試合中のダメージ?
「試合中にちょっとやっちゃったのかなって感じです」
――1R目でダウンを奪われたときの心境は
「ダウンを取られる想定はしてたんで、なにが入ったのかあんとき分からなかったですけど、あれで倒れたなと思って。セコンドの声を聞いて1回冷静に組み立て直そうと思いました」
――対戦相手の印象は変わったか
「強かったっすね。やっぱKrushのチャンピオンは強いですね。それでいいんですよ。それでいい。やっぱ強かったです」
――「それでいい」とはどういう意味なのか
「僕が勝っても面白かったし、彼が、篠塚選手が僕のことをこうやってボコボコにするのも面白いんですよ。それも格闘技の醍醐味だから。だから、彼がKrushのチャンピオンで本当に強いんだってことを世間に知ってもらって、俺はまだまだ弱いってことも世間の人達が知って。でも俺はまだまだ強くなるし、プロの世界ってホントに強いから、プロの世界も見てみようとか、そういうことを思ってくれる人たちがいっぱい増えてくれたら格闘技はどんどん盛り上がってくんで、これでいいんです」
――今後の展望は
「今はあんまり考えてないですね。ちょっと怪我の具合とかもわかんないんで。この場でどうこうは言えないんですけど、心の火は消えてないんで。みんなに次こそ『冨澤大智はホントにつえーんだな』って言ってもらえるような、そういうファイトを見せたいと思います」
――篠塚選手から試合後に「いいじゃん。気持ち強いじゃん」と声をかけられたのは覚えているか
「なんか喋ったのは覚えてるんですけど、そこまで詳しく覚えてないです」
――篠塚選手から「気持ちが強い」と好意的に評価されたことについて
「嬉しいですね。僕は……僕はですよ?いろんなこと言う人いるけど、僕は試合終わってからあまりギスギスとかしたくない人なんで。そういうファイトももちろん面白いと思うけど、俺は格闘技の素晴らしさってそういうところにもあると思ってるから、僕のファイトで篠塚選手がちょっとでも僕のこといいと思ってくれたんだったら、それは素直に嬉しいなと思いますし、やっぱ僕もそういう風に言えるように、まだこれから強くならないといけないなって思いますね」
――3R終わってからの感想は
「勝ちたかったです。すげぇ、勝ちたかった。それだけですね」
――初参戦で黒星となったが、またRIZINに戻ってきたいという思いはあるか
「もし見てる人たちが僕のファイトを見たいと思ってくれるんだったら、次は絶対に勝ちたいなと思います」
――会場に朝倉未来CEOも来ていたと思うが、試合後になにか会話はしたか
「さっきちょっとお話させていただいて、『すごい良いファイトだったよ』って言っていただけました」
――久々に受けたプロの打撃の印象は
「そもそも僕はダウンしたのも初めてだったんで、試合中。ホント、元々やる前からわかってましたけど、すごいボクシング上手いなと思いました」
――顔もボコボコにされてしまったが、そういう姿にされてしまったのも初めてか
「初めてですね」
――そのことについてどう思うか
「やられたことに関してはなんともないですね」
――試合の中で出せたと思う自分の良いところはどこだと思うか
「精一杯戦えたんじゃないのかなと思います。でも、負けてるんで。これが僕の今の実力なんで、満足はしてないです。でも今出せるすべてを出したのかなと思います」
――今後もBreakingDownを背負って他団体に出ていきたいという思いはあるか
「そうですね。BreakingDownに出ながら出られるのであればRIZINも出たいし。BreakingDownを背負ってっていうのはもちろんありますけど、僕を引き上げてくれたのはBreakingDownなんで。じゃあ、『RIZIN出れるからBreakingDownサヨナラ』とは言わないですよね。俺がRIZINに出られるようになったのはBreakingDownのおかげだから、だから、BreakingDownにもっと還元して、僕を目指すようなファイターとかがいっぱい増えて、BreakingDownから格闘技を始める人が増えたりとか、そこからプロの世界に挑戦する人が増えたりとか、そういうことがあれば沢山の人に格闘技を届けられるんじゃないかなと思います」
――BreakingDownのバンタム級トーナメントでも勝ち進んでいるが、その怪我で参戦できるか
「一旦、溝口さんと未来さんと相談してって形ですね」
――1R 35秒でダウンを取られて、そのまま1分経過した。BreakingDownルールならその時点で負けていたと思う。完敗だと思うか
「完敗ですね。しっかり負けました」
第4試合
ドミネーターがリングを周って間合いを見ていき、ローを打ち込んでいくと新居はバランスを崩す。
新居がラッシュを仕掛けて前に出てラッシュを狙うが、ドミネーターは下がりながらジャブを打ち込んでいき、距離をとってロー。
新居がフックから前に出ようとするがドミネーターは下がり、新居がラッシュを仕掛けるがドミネーターはガードして自分の距離に。
ドミネーターはタックルをフェイントにロー。
新居は前に出るがなかなか距離を詰められず。ワンツーもドミネーターがカウンターのジャブ。
新居は前蹴りもドミネーターはキャッチ。
ドミネーターはローから新居のワンツーを避けてワンツー。新居も打ち終わりに前に出てラッシュを仕掛けるがドミネーターはガードしここで1R終了。
2R、お互い様子を見てドミネーターがワンツー。新居が前に出てラッシュを仕掛けるがドミネーターは上手く腕を絡めてリングを周って距離を戻す。
ドミネーターがローで牽制も、打ち終わりに新居が右フックを叩き込みこれでドミネーターが後ろに倒れる強烈なダウン。
ドミネーターは動けなくなりこれでKO勝利となった。
新居「こんにちは。新居すぐるです。僕が夢見てた大舞台のRIZIN大晦日でオープニングファイト前に火をつけることができてとても嬉しいです。あの、ドミネーター選手良い経験させてくれてありがとうございました。来年は、僕はドミネーター選手はRIZINフェザー級の門番だと思ってるんで、フェザー級上層部の奴ら見ててください。必ず腕取りに行きます。腕とるかKOするんで待っててください。あと、僕の北海道の先輩、ちょっと病気でずっとすぐるの大晦日までもちたいって言ってたんですけど、先週亡くなってしまって、その先輩もきっと見て来てくれてると思うんで、先輩に勝ったこと伝えたいです。先輩勝ったよ!ありがとうございました」
<試合後コメント>
弥益“ドミネーター”聡志
――試合後の率直な感想は
「ちょっとところどころ記憶が曖昧なんでなんとも言えないですが、策に頼りすぎたというか、固くなってしまったという印象です」
――フィニッシュの瞬間は覚えている?
「全然覚えてないです(笑)とんじゃいました」
――元々のゲームプランは
「軸としてはいくつかあったんですけど、その中のメインの軸としてカーフキック中心に組み立てていこうと思っていたんですけど、それに頼りすぎてしまったと言うか。その作戦で行けそうだなと思ってしまったときに他の選択肢が疎かになってしまったかなという感じはしました」
――対戦相手の印象は変わったか
「そのまんまだったような気はしますけど(笑)まあ、そうですね。やられちゃったんで、単純に自分の想像を超えられたなという感じではありますね」
――アームロックが代名詞の新居選手にああいったKOをされるイメージはあったか
「どっちかっていうとアームロックよりぶん回しのフックの方が、自分の脳みその具合もあるんで警戒しなくちゃいけないかなとは思ってたんですけど、まんまとやられちゃいましたね」
――今後の展望は
「いやぁ~……今後の展望は……。来年も、格闘技を続けられるのかな?っていうのは、いろんな側面からちょっと危ぶまれているような気もするので。その辺はいろんな方々と相談しながら考えていきたいと思います」
――衝撃的なKOだったが、ダメージは
「前戦であれだけダウンして、脳みその具合は色んな方に心配していただいて、あんな倒れ方をしたので。まあ、多分ご心配いただいてる方もいると思うんですけど。うーん……正直、あのもらい方であのフックもらったらダメージ関係なく倒れちゃうから。っていうくらい無防備なもらい方をしてしまったので、自分の脳みその具合とかの判断基準には正直ならないかなという思いもあるんですが、やっぱりダウンはしすぎてるので、まあ良くはないだろうなと。具合としては。まあ、なんとなく覚悟はしてます」
――平本戦後から練習も控えていたというが、今回もしばらく練習は出来なさそうか
「まあ、さっき奥さんから『当分、土日は練習行かずにピクニックでも行こう』みたいなLINEが入ってまして、これは強制的に遠ざけられるなという感じはしてまして(笑)試合決まって1ヶ月以上、ちょっと家庭もおろそかにしていた部分もあるんで、そのへんはしっかりと恩返しをしなくちゃなという思いもあるんで、そういう意味では不幸中の幸いというか、練習を控えて家庭に時間を注ぐ理由になるんで、それはそれでよかったかなと思います」
――OPセレモニー前の試合だったが、そういった意味で大晦日をもっと味わいたかったか
「そんなことないです。ビックリするくらいお客さんも第1試合から入ってらっしゃって、全然OP前とか、正直気にならないくらい皆さんたくさんの方に見届けていただいたと思ってます。本当に幸せな時間を過ごさせていただいたなと感じています」
――敢えて最初からあまり手を出さなかったのか
「カーフキックのきっかけというか、それを1つの切り口にしたいとは思っていて。効いている感じはあったので、それに頼りすぎてしまったと言うか、もうちょっと散らさないといけなかったなと。1つの技・技術に頼りすぎてしまったのが反省点ですね」
新居すぐる
――試合後の率直な感想は
「夢の舞台に出るだけじゃなくて、しっかりフィニッシュで勝てることが出来て嬉しいです」
――対戦相手の印象は変わったか
「意外にそんな来ないなと思ったんで、僕の攻撃とか嫌がって圧かかってんのかなって思ったんですけど、そこまで予想外なことは無かったですね」
――右手の状態は。また、その怪我は自分で攻撃したときのもの?
「そうっすね。1R終わった時点で痛いなと思って。最後殴ったときに『うわぁ』と思って。だんだん痛くなってきました」
――フィニッシュはその右手でのもの?
「そうですね。右のパンチです」
――今後の展望は
「ドミネーター選手は1つの門番だと思ってたんで、そこ勝てたんで来年はフェザー級の上の人達、上層部の人たちをどんどん食って、僕も食い込んでRIZINフェザー級のベルトを目指して僕も頑張っていきたいです」
――右手の負傷について、まだ診断は出ていない?
「多分折れてるって言われたんですけど、手の甲っすかね?」
――来年序盤は試合が出来なさそうか
「怪我でもしないとまたすぐ練習しなきゃなんないんで、ちょうどよかったなって(笑)」
――フェザー級の上層部というと、具体的に誰と闘いたいか
「僕はRIZINは北海道大会と今回KOだったんですけど、寝技に自信あるんですよ。クレベル選手も極めれる自信あるから、クレベル選手とやりたいですね」
――寝技対決をしたいと
「どんだけ強いのか試してみたいっていうか、僕の寝技がどこまで通じるか。僕、ホントに誰でも取れると思ってるから、クレベル選手にそれが通じるか試してみたいっていうのはあります」
――クレベルvs斎藤戦の希望する結末は
「僕も一緒で、一発ある選手じゃないですか、クレベル選手は。オールラウンダーの斎藤選手を上手く試合展開作られないように極めるんじゃないかなっていうのはありますね。そういうカッコいい勝ち方してる選手に、僕もカッコいい勝ち方したいんで」
――今回はライフスタイルも対照的な試合だった
「今日も、先週大晦日の夜、クラブの予約したんで席取ってるんですけど、さっきドクターに『今日はお酒飲んじゃダメ』って言われたから、ノンアルビールで、クラブでカウントダウンしてきます。2日後にはいいって言われたから、2日後から飲みます」
第5試合
久保は元妻のサラさんの生歌にのって入場。
安保がローで牽制し、久保が突っ込むも安保はスカして後頭部に浅くパンチ。
安保はワンツーも久保はハイキックで牽制。安保が前に出ようとするが久保が手を前に出して制すると、ミドルをフェイントにするが安保がハイキック。久保がタックルも安保が上から殴ろうとするが、久保に組み付いてテイクダウンを奪うが、安保はフロントネック状態で耐える。久保はコツコツ殴ってそのままマウントに。安保は回転して逃れようとするが、久保が肘を顔面に打ち込みコツコツ殴っていく。
亀になった安保に久保がスリーパーを仕掛け、これで安保がギブアップした。
久保「どうもこんばんは。久保優太です。盛り上げてくれた安保選手ありがとうございました。あの、まあ、安保選手がリアネイキッドチョークと言ってたんで、僕も狙ってみました(笑)伏線回収といったところでしょうか?僕がこの、開会式明けと言うか、1発目に選出されたということは、やっぱそれなりの激しい試合を見せないといけないと思ってたんで、こんなにたくさんの、せっかく年末というところなんで、皆さんわざわざ忙しいところ見に来てくれたりしてるんで、ほんとにその人たちの皆さんのために激しいしたいと思いました。ありがとうございます。今日ほんと、サラちゃんが歌ってくれて良かった。賛否両論あると思うんですけど、ね、僕あの、来年も、ほんとにまあ、今日はほんとね、安保選手ということで少し僕の方が正直MMA先輩なんで、安保選手すごい強かったので、これにこりずK-1代表として、安保選手ね、一緒に盛り上げてMMA挑戦してくれたらと思いますんで、来年は僕ほんとにタイトルに絡むような実力、実績作ってくんで、来年応援のほどよろしくお願いします。まずね、MMAでも絶対チャンピオンになるんで応援よろしくお願いします。ありがとうございました」
<試合後コメント>
久保優太&サラ
(※コメントスペースに現れて)
サラ「真面目な空気だね~」
久保「ふへへへへ(笑)そりゃあね」
――試合後の率直な感想は
サラ「……私?勝ってよかった」
久保「ほんと?僕はいつも通り緊張してて、いつも通りというか、今回も負けられない闘いというか、前回は前回で木下選手に対しては、これからMMAでトップ取っていくためには絶対負けられない相手ってことで緊張しましたけど、今回は逆に安保選手っていうMMA初挑戦っていうことで、僕は2年間のキャリアをベットする形で挑んだって、そういう気持ちだったんで緊張しました。いつもどおりの緊張」
サラ「来年も出れる?曲用意しとかないと」
久保「(笑)」
サラ「結構緊張してなかった?知らない人がさ、控室みたいなとこで知らない人が結構久保が緊張してるって声が聞こえて」
久保「えっ?(笑)」
サラ「オノさん?」
久保「ふへへ(笑)」
サラ「知らない人が言ってて、今日緊張してんの?ってそこから思って、勇気づけないとって思ったけど、セコンドにいつもいてくれる人がいなかった。ヤバい!これ私が盛り上げないとって思って、サルみたいに暴れました」
久保「サル(笑)」
――その声援は力になったか
久保「『気ィ抜くな!』とかすごい叫ばれてたんで、集中しなきゃと思って。サラちゃんの声援っていうか野次が聞こえました」
サラ「だからあ、歌うなとか、すっごい書かれたんですよ。Xで。ご存知だと思うんですけど。叩かれたんですけど、私、ちゃんと仕事してるんですよ。野次っていう。誰よりも野次してるんで、これは歌う権利あると思います」
――大晦日の舞台に戻ってきたことについて
久保「僕にとって2年前の大晦日は自分のせいなんですけど、最悪の大晦日にしてしまったので、みんなに、ファンとか関係者の人とか、迷惑をかけてしまった。そういう大晦日だったので、これを払拭というか、自分の中で、2011年大晦日出たときは勝つことが出来て、2021年は10年ぶりの大晦日は最悪で。今回結果的にしっかり一本決めて大晦日を払拭することが出来たので、来年以降いい年になっていくんじゃないかなと思ってます」
サラ「ずっと喋ってるから。最初さ、これ話そうって思ってんだけどさ、そのうち集中力無くなって話すこと忘れる」
久保「どういうことぉ?」
サラ「大変なお仕事だって思いました。集中して。そこに目が行ってました。大晦日は、その空気って大晦日が終わると忘れちゃうんですけど、また本番前とかになると、この空気だったって感じ、選手たちの緊張がまた思い出して、ハッこれだ!この空気この空気みたいになって、勝ったときの空気と負けたときの空気は違うから、久々?こないだ勝った?」
久保「こないだ勝ちました!」
サラ「今回は今回で緊張してたと思う」
久保「トレーナー?(笑)」
サラ「ちょっとトレーナーみたいな気分になるなって。だってさ、いなかったじゃん。いつもの人」
久保「あっ、ウエダコーチね」
サラ「ウエダコーチがいなかったから、ヤバい、これサラがトレーナーみたいなことしなきゃいけないじゃんとか思って。普段出る前にメンタルトレーナーもやってくれるんですよ。トレーナーさん。それが今回やってくれる人がたまたまいなかったんで、結構緊張しました」
久保「えへへ」
――今後の展望は
久保「リング上でも言わせていただいたんですけど、僕は本当に、戦前とか安保選手を相手に、それこそ色んな人の解説とか見てると、僕はテイクダウン切るばっかりの練習してて、自分のテイクダウンオフェンスの部分が無いんじゃないかっていう風に言われて。僕がなんでBRAVEジム入ったかっていうと、レスリングを練習するために入ったんですね。ということは、宮田先生が、自分がディフェンスだけじゃなくて、入らなければ、入ることを勉強しなければ、ディフェンスも出来ないんだよ、オフェンスが出来てこそディフェンスも出来るんだよってことを半年以上前からずっと課題で練習とかではバンバンテイクダウン入ったりとかしてるような練習、レスリングをとにかく鍛えたりとかしてるんで。その辺の、なんていうんですかね、安保選手に対して一日の長があると思って。すごい安保選手の力っていうかパワーはびっくりしたんですけど、そのへんはしっかり練習通り遂行できたんじゃないかと思います」
――安保選手のトラッシュトークについて思うことは
久保「なんか、事前のあの榊原社長に呼び出されましたって番組とか、Twitter、今はXですか。サラちゃんがメッチャ安保選手とケンカしてるわと思って(笑)僕は試合の時は恒例というか、SNSを断捨離みたいな感じにしちゃってたんで、正直気にならないっていうか、舌戦の部分は、僕は試合で見せてやるぞって意気込みでやったんですけど、試合終わってから……」
(※皇治がサッカーボールキックで三浦孝太をKOしたシーンで会場がざわつき、2人もモニターを見る)
久保「うわっ……大丈夫かな。これも伏線回収でしょうか」
――三浦選手も同じBRAVEジムで練習している仲間だと思うが、どう思うか
久保「練習とかは一緒じゃないんですけど、同じジムで宮田先生が見てるので勝って欲しいなと。勝つんじゃないかと思ったっすけど、すごいっすね、皇治さん」
サラ「なんかさ、芸能人の息子とかさ、言われてるってさっきCMみたいので言ってたけどさ、こうやって命がけで闘ってるのはみんな一緒だよね」
久保「深いこと言うねぇ~(笑)」
サラ「誰も何も言えない。これ見ちゃったら」
――サラさんは安保選手とやり合って……
サラ「瑠輝也ですよ。瑠輝也はぁ、歌うなとか、サラちゃんの歌はいらないとか言ってたけど、ちょっとウザかったけど、結構強かったよ」
久保「パワーももちろん、試合はそれはね、お互いに真剣勝負で」
サラ「しかも絶対練習してるって思ってたから!」
久保「あのサラちゃん、今アレじゃない?サラちゃんのSNSの舌戦とかって話で」
サラ「だからあ、SNSは絡んできたりとかしたけど、なんか、歌うなとか。旦那を使って、とか。旦那じゃないけど。言ってきたけど、結果、私のおかげで盛り上がったし、瑠輝也に感謝されたいです」
久保「安保選手がそうやって結果を出してサラちゃんが……」
サラ「それは大人の事情じゃん!大人の事情はいいの!」
久保「うぇへへへへ(笑)」
――「夫を使って」という言葉を受けたとのことだが、実際今の2人の関係はどのようなものなのか
サラ「なんなんですかね?聞きたいですか、逆に?元夫婦、最後に会ったのは1ヶ月前です」
久保「でもYouTubeでホラ」
サラ「あっ、そっか。バラさんのとき?それ以来。その前はオーストラリア行って留学してるんでいないんです。だから、会わない。どういう関係なんですか、これ?」
久保「こっちが聞きたいわ!(笑)」
――元夫婦で、試合に向けては一緒になって、普段は会わないと
久保「でも子供は一緒に育てて」
サラ「育てて。こっち、こっち、みたいな」
久保「子供はアレです。みんなで育てるというか、お互いの家族も僕もサラちゃんも、みんなで1人の子を育てる。僕の母親とかも面倒見るし」
サラ「一緒にワイワイじゃなくて、こっちこっちで」
――一緒に住んでるわけではない?
サラ「ではないです」
――事実婚でもない?
サラ「別居婚?」
久保「元々結婚してて……」
サラ「別居婚ってあるんですか?あるか、一応」
久保「結婚してたときも一緒に住んだことはないんで」
サラ「なにものなんだろ」
久保「令和の関係?」
サラ「かと言って特別な人がお互いいるわけではない」
久保「でも僕はすごい好きなんですよ。サラちゃんをかけてるんで」
――サラさんは久保選手のことをどう思っているか
サラ「夢を追いかけて挑戦して成功してって欲しいですけど。逆にこういう経験をしてる方々がいたら、どういう関係だよって答えを教えてほしいです。あなたがたはこういう関係なんだよって教えてほしいです。誰かもし同じ人がいましたら教えてください」
――会見で舌戦があった中でリアネイキドチョークで決めて伏線回収を果たした
久保「いつも練習というか、自分がマウントを取った展開っていうのはすごい得意なパターンでもあるんで。そこで、もっと意外に、もっと簡単に後ろ向いてくれるのかなと思ったら、ラスト1分って言われたときに、『やべ、あと1分しかないんだ、早く決めないと』ってアレがあったんで。意外にブリッジで3回位してきたんで。パワーあるなってちょっとビックリしました」
――見返してやった気持ちはあるか
久保「そうですね。やっぱ、そこらへんは自分にとって一日の長があるし、MMA、僕も伊達に、中途半端にやってきたわけじゃないんで。ホント自分の立ち技のキャリア捨ててMMAのトップ取るぞって挑戦してきてるんで。メチャクチャ先輩MMAファイターの方々に練習でボッコボコにされて、付けられて動けないって経験をして、そういう経験を経て僕はここまで頑張ってきて、これからも挑戦していくんで、そのへんの差は絶対見せたいって思ってました。リアネイキドチョークって戦前言われたときは、『いやいや、僕がバックポジション取られるわけ無いよな(笑)』っていう、『取れるもんなら取ってみろ(笑)』って思ったんですけど、そういう展開になったら決めてやろうと思ってました」
――安保選手が自信満々だったが、そういう態度についてどう思っていた?
久保「僕も太田選手とやるとき自信満々でした(笑)でも結果ああなっちゃったんで。ホントにMMA挑戦して思ったのが、1年とかやってたらどうにもならないっていうのが僕自身あったんで。その辺はやっぱり、一緒に練習してるメンバーとか、『久保くんもそうだったでしょ』って。僕は『大丈夫ですかね、安保選手自信満々で』って1年間準備して。太田選手は3ヶ月位で自信満々で来ましたけど。そこは、そうですね。自分がやってきたことを信じました」
サラ「でもさあ、昨日さあ、私がご飯食べてるとき電話してきてさ、『サラちゃん、安保強そうだったよ』とか言ってきたじゃん(笑)言ってきたじゃ~ん。メッチャびびってると思って」
久保「サラちゃんが『K-1で頑張ってきてチャンピオンになった成功体験を思い出せ』とかメンタルトレーナーみたいなこと言われて(笑)そうかあっつって、そのときの映像しっかり見返して」
サラ「『チャンピオンのプライド無いの?』って言ったよ」
久保「そっか(笑)そこを自信持って。それを見ることによって、僕自身もこれまでやってきたこと、新しく2年間やってきたことを思い出すじゃないですけど、そのあとよく寝れました(笑)」
安保瑠輝也
――試合後の率直な感想は
「悔しいです。情けないです」
――対戦相手の印象は変わったか
「上にマウントを取られていた時間が長かったと思うんですけど、20日間の中でやってきた自分のイメージではひっくり返してマウントを取り返すってイメージがあったんですけど、中々やっぱり、やっぱりというか、ひっくり返すことはそう簡単に出来なくて。そこはちょっとイメージと違った部分かなって思います」
――初のMMA戦についての感想は
「やったこと自体に後悔はしてなくて。もちろん悔しいし、本当に情けないし。ですけど、限られた時間の中でやれることはやってきたんで、それで今回こういう結果になったんでそれはもう仕方ないかなと。そう思うしか無いんで、前向いて強くなれるように頑張るだけかなって思ってます」
――今後もMMAもキックもやってい……
「(※質問を遮って)絶対やります。絶対強くなります」
――上になられる展開を想定した練習はしてきたか
「やってましたね。クロスガードって足をクロスにするパターンで、そういう風にブロックする練習をしたんですけど、マウントポジションで、練習はもちろんやってたんですけど、そこが出来なかったなと思いました」
――MMAは続けていきたい?
「続けていきたいです」
――それはMMAに専念して?キックとの二刀流で?
「そこはちょっとまだ考えてないですけど、MMAで強くなってやり返したいっていうか、久保選手どうこうじゃなくて、MMAではこんな弱いんやと思って。強くなりたいなって思います」
――一緒に練習してきた平本選手とは試合後に会話をしたか
「会ってないですね、まだ」
――会場が盛り上がっていた。期待をしていたファンに向けてメッセージを
「ホントに朝倉未来選手が負けたときじゃないですけど、『朝倉未来に興味が無くなったわ』みたいなことを言ったわけですけど、こういう状況になって『安保瑠輝也に興味無くなったわ』って言われても何も言い返せないような状況なんで。ホントに、何回も言うけど強くなるしか無い。それしか言えないです。強くなるしか無い。強くなります」
――Youtube引退という話もあったが……
「それは関係ないんで。違う質問で」
――これからは格闘技に集中していく?
「別に、もちろん格闘技には集中してますよ。YouTubeやってようが格闘技には集中してるんで。準備……うーん、これは、こういう言い方はしたくないですけど、20日間の中で、準備は限られた時間の中でやれることはやってきたと思ってるんで、もちろん悔しいし落ち込んでる気持ちもありますけど、ブアカーオ選手とやったときみたいな感覚ではなくて、とにかくやることはやったから。それでこの結果なら前向いてやるしか無いやろと思ってるんで。そういう気持ちです」
第6試合
新井がプレッシャーを掛けていくが、ヒロヤはリングを周りミドルやローで牽制。新井はジャブで牽制するがヒロヤがタックルも新井はこれを切ってボディに膝。一度離れ、ヒロヤがミドルで牽制しジャブを下がって避けながらワンツーで牽制。新井はボディにフックを打ち込み、ヒロヤのタックルをスカしてプレッシャーを掛けるとジャブを避けてローで牽制し左フックから右フック。避けたヒロヤに新井がクリンチしてコーナーに押し込み、ヒロヤが回転して切り返すと新井が距離を取る。
新井がボディからワンツーを打ち込み、下がったヒロヤがアッパーで牽制して前蹴り連打。新井はローを打ち込むがヒロヤもミドルからジャブ。
新井が左ジャブを打ち込むと、ミドルを受けきりワンツー。ヒロヤは下がっていくが新井はカーフキックを打ち込み、ヒロヤが左ジャブで牽制。
ヒロヤは右ストレートからタックルを仕掛けるが、新井はこれを切って左フック。
ヒロヤはジャブで牽制するが、新井は強烈なミドルからアッパー。さらに右ストレートを連打するが、ヒロヤはリングを周って避けるとタックル。新井は耐えて離れるとワンツーラッシュも、受けきったヒロヤに新井がタックル。これを切ったヒロヤがタックルを仕掛けるが、新井はこれを耐えてコーナーを背にする。
コーナーでコツコツした殴り合いをおこない1R終了。
2R、ヒロヤがアッパーからタックルも、新井は切って膝蹴り。
ヒロヤは再度タックルも、新井は耐えてコーナーを背にする
ヒロヤは再度タックルを仕掛けるが新井はこれを切っていき、ヒロヤの右ストレートを避けて右ボディ。ヒロヤがハイキックから右フックも、スカした新井がジャブ。ヒロヤがタックルも新井は避けるがヒロヤが右フックを打ち込む。
新井はカーフキックから左フックも、かわしたヒロヤがフック。
新井は飛び蹴りから飛び込んでロープに押し込み、切り返したヒロヤが肘を打ち込みタックルを狙う。新井はコーナーを背に耐えるとリングを周り、ジャブで距離を詰めるがヒロヤは右ミドルからタックル。下がって避けた新井がワンツーから左ストレート。これがとらえるが、ヒロヤはパンチを出して下がる。
新井は右ストレートを打ち込むとヒロヤは下がり、左ジャブで牽制して右アッパー。さらに前蹴りも新井は耐えると、右ハイをガードの上から打ち込み、動きがとまった新井に右ストレート。これで新井がダウンし、ラッシュを仕掛けたヒロヤを見てレフェリーが試合をとめた。
ヒロヤ「どうも、ヒロヤです!3度目の正直です、諦めそうな時に応援してくれたみんな本当にありがとう!未来さんいないですかね?この場を借りてちょっと未来さんに一言。僕が格闘技を始めたきっかけは朝倉未来です。その背中を追って、俺でもできるんじゃないかって、あの人の背中を見て思って、地下から、大晦日、チャンピオンに勝ちました。僕に、希望、夢を与えてくれて、本当に人生を変えてくれてありがとうございました。俺は、日本の格闘技界のトップに絶対行くんで期待しててください。みんなありがとうございました」
<試合後コメント>
新井丈
――試合後の率直な感想は
「しっかり負けて、記憶もとぎれとぎれなんで。こんな悔しいの久しぶりだなって感じです」
――対戦相手の印象は変わったか
「それは特に無いですかね。想定内のところ、記憶が飛んでるとことあるんですけど、やられたなって感じです」
――大晦日RIZINの舞台の印象は
「しっかりとあの大舞台を自分なりに楽しめたとは思ったので。それだけに結果を残せなかったのが惜しいなと思いますね」
――今後の展望は
「負けることを一切考えてなかったので、この先のことは白紙になっちゃった感じですね」
――打撃が見えなかった?途中から記憶がなかった?
「自分では何をもらったか、なにを効かされたか覚えて無くて。最後は特に覚えて無くて。セコンドに何回も試合展開を聞き直してましたね、さっきまで」
――ヒロヤ選手の打撃が重かった?
「1Rで覚えてる点は、組みも反応できてたし、組み力が想定よりもどうにか対処できたんで。打撃自体も重いなーって記憶はないです。一応」
――ヒロヤ選手は新井丈選手に勝ってる部分はハートと言っていた
「ホントに、そのあたりの勝負が自分でも負けたくない部分だったんで、正直どう負けたか覚えてなかったんですけど、セコンドに『俺って気持ちで負けてましたか?』って何回か聞いたんですけど、『折れてましたか?』って。気持ちが折れる姿を見せるのが自分の思う格闘家の姿で一番カッコ悪い姿なんで。『気持ちは折れてなかったよ』って言ってくれてるんで、それを今は信じたいと思います」
ヒロヤ
――試合後の率直な感想は
「夢みたいでした」
――「夢みたい」というのは具体的にどういうところか
「ホントに諦めなかったらこういう夢みたいな出来事が起こるんだなって。奇跡みたいな。ホントにキレイなストーリーではないかもしれないですけど、負けて、超RIZIN、未来さんのコネって言われて。負けて、次のチャンスでもみんながこれ絶対勝つだろうなと思われたところを自分で落としてしまって負けて。ホントこの大晦日に修斗の現役チャンピオンとやらせていただいて、正直ここで負けたら僕終わりだろうなと思ってたんですけど、ホントに勝ちたい思いがいつも強くて、思い描いていた結果には全然繋がらなくて。でも、コーチのエリーやビリー、小倉さん、みんなでやった、チームでやったファイトキャンプも、一切妥協せずやり切ってきたからこそ、最後僕、この大晦日、この僕からすれば夢の舞台で、新井丈選手と試合して、ぶっ倒されてKOされて、失神しても全然いいと思ってて。ホント家族にもそういう風に言って。俺が失神してもそれやったらそれでカッコええやん。俺の人生やし。まあそこで勝ったら会場爆発すると思うんで、明日最高の一日にするから楽しみにしといてって。最高の一日になりました」
――喜びを爆発させているというより、じーんとしているように見える
「試合直後は夢のようで身体がしびれてたような感じで、全然マイクでも何喋ってたか覚えてないくらいだったんですけど、今なんか、その反動というか、これが人間なのかなって感じがすごくします」
――対戦相手の印象は変わったか
「やっぱ、想像通りのパンチ力、テイクダウンディフェンス。ちょっと1R、ヤバいな、ではないけど、焦りはしなかったですけど、やっぱつえーなコイツって思いましたね。でもホントに試合前から僕メチャクチャ強敵だと分かっていたので、ホントそれに対する準備は120%してきたので、その結果なのかなと思いました。全然ナメてないです」
――RIZIN初勝利を果たしたが、今後の展望は
「シンプルにもっともっと強くなっていきたいと思います。それがどういう形で自分の展望になってるのか、考えはまだないんですけど、1つ言えるとしたらこの格闘技界を盛り上げられる人間だと思ってるんで、そこに期待しててほしいです。それなりの行動はしていくつもりです」
――トロフィーを持参しているのは嬉しさの表れ?
「そうです。最初呼ばれて歩いてたんですけど、『すんません、トロフィー持ってってもいいですか』って控室戻りました。メチャクチャ嬉しいです。これに飲み物入れて飲みたいですね、とりあえず」
――準備120%というのは、どこに力を注いだか
「ビリー、エリー、小倉さんに与えられた練習時間、彼らが考えたメニューであったり、眼の前のことをすべて全力でこなす。その時間その時間、1分たりとも次のことを考えず眼の前のことをしっかり考えてやり切る。俺、この舞台で負けようが勝とうが俺はやりきったって自信があったんで。あとは彼らがいつも言うんですよ。『試合の時は楽しめ』。試合までは本当に勝ちたいって思いは強くていいけど、試合の時は楽しめと。昨日からいつもとはぜんぜん違う気持ちというか、いつも勝ちたいって気持ちがホント強かったですけど、今日は思い切り近藤大耶って人間をぶつけてやろうと思ってました」
――これはチーム全体の勝利だと思うか
「間違いないですね。僕がやっぱり彼らが彼らやファンのみんなや応援してくれる人がいなかったら超RIZINのときに辞めてたかもしれないんで。ホントあのとき引退するべきなのかなって思ってるんで。あんなデカい口叩いて負けてしまって、未来さんのコネでって言われて、どうしようかなと思ってたときに『続けて欲しい』って言葉や、『ここで諦めんな』って言葉がたくさんあったからこそ、LANDMARKであったり、そういうものにも繋がって。でもLANDMARKで負けてしまって。ホントにエリーと小倉さんに悲しい顔をサせてしまったのを今でも覚えてるんで。彼らがいたから、周りがいたからこそ今日このトロフィー持ってるのかなっていうのは本当に感じますね」
――試合後には未来と会話したか
「僕もちょっとあんまり面と向かっては言えなくて。ホントはアドレナリンMAXのときに未来さんがその辺で見ててくれてたら直接伝えようかなと思ってたんですけど、多分メチャクチャ喜んでました。メッチャにやけてました」
――「自分のファイトで未来選手のやる気スイッチに火をつけたい」と言っていたが、手応えは
「『今は俺の番』。海さんのあの言葉。そういうのも僕にもなんか、あのときやる気スイッチに火をつけてやろうって自分もいましたけど、よくよく考えると、今はしっかり俺等がそこをサポートして休んでもらって、やりたいなって思ってもらえたらなっていうふうには思ってますけど、今はしっかり休んで、次の試合、120%のカッコいい朝倉未来を見たいんで。1ファンとしてもそこは応援しています」
――中村優作戦後はすぐに先週を再開していたが、今回は
「いやあもうメッチャ気分いいんで、明日でも明後日でも全然いいですね。ビリーとかエリーとかの練習メッチャ楽しいんで」
――BreakingDownで対戦した冨澤選手の試合を見てどう思ったか
「やっぱ、すごい差がある試合だったと思うんですよ。マッチメイクとしても。Krushのチャンピオンが、冨澤くんとやる。あれは、あんまり分かってない人からするともしかしたら勝つかもしれないって思うかもですけど、勝率は7:3、8:2くらいだったと思うんですけど、気持ちある試合を最後まで見せてくれてましたし、試合終わった後会ったんですけど、身体もボロボロで、多分心が普通だったら折れると思うんですけど、それでも誰よりも気持ちが強かったなと思うんで。僕もBreakingDown、彼もBreakingDown初めて時に闘ったんで。僕は冨澤くんと。悔しい思いを彼はしてると思うんですけど、胸を張って良いんじゃないかと思う試合でした」
――新井選手が打撃で有利と目されていたが、打撃で決めた。テイクダウンと打撃を混ぜたのが上手くいったと感じる
「テイクダウンディフェンスが本当に強いんで、そこは織り交ぜていかないと難しいんだろうなってビリーも言ってたんで。そこは1Rで僕は気付けなかったかもしんないですけど、2Rで、インターバルのときにビリーたちのアドバイスも聞きながら。でも、彼らのアドバイス通りに動くんですけど、自分の勘であったりとか、相手がどういう事を考えてるのかって試合中も考えながらやってました」
――タフな相手に打撃を効かせたときの感触は
「顔で分かりました。絶対に効いたなって」
第7試合
安西がボディに左ストレートで牽制。イゴールはローを打ち込んでいき、前に出てきた安西にタックルからバックを取る。コーナーを背にしながら胴締めスリーパーで絞り上げ、そのまま安西が落ちてレフェリーが試合を止めた。
イゴール「あの、いやもう絶対、あの、今回ちょっと話し始めたら絶対泣くんですけど、泣く覚悟で話ます。昨日は公開計量、行かなくて本当に申し訳ございませんでした。僕は、これは間近な人しか知らないんですけど、世間には心配してもらわないように、水抜き5kgって言ってたんですけど本当は7.5kg一晩で落として、公開計量前に回復できなかったですね。ほんとに今回の試合も、ほんとは今年この階級でまだやるつもりじゃなかったんですけど、絶対大晦日出たかったし、家族にもっといい暮らしを与えたいし、応援してくれる先生方もいてくれるおかげで絶対出るって覚悟決めて計量前日もずっと体重落として、家族にも八つ当たりしてしまって、本当に色んな人に迷惑かけてあの、実行できた。ほんとに僕は恵まれてます。今日は、ほんとに、これから僕はウェルター級世界一になる第一章でした。これからも皆さん応援よろしくお願いします。であのちょっと、僕のかっこつけの3ヶ国語マイク聞いて下さい。(3ヶ国語でマイクアピール)」
<試合後コメント>
イゴール・タナベ
――試合後の率直な感想は
「いやあ、メッチャ嬉しいですね。」
――階級を変えた手応えは
「メチャクチャ、これが僕の階級かなと思いました。コンディションも最高で力も出ましたし、スピードもすごく良かったし、この階級でこれからやっていきます」
――対戦相手の印象は変わったか
「ホントに早く終わったから良かったですけど、安西選手は海外でもやってきた選手でありますし、もちろんUFCという一番大きい団体で2勝もしてる選手ですので、すごく強いっていうのは分かってて。必ず、先に自分のフィールドに持っていかないとキツくなるって分かってたから、先に自分のフィールドに持ってこれたので、良かったですね」
――今後の展望は
「とりあえず来年はウェルター級という新しい階級で、RIZIN側がこの人とやったら面白いって相手とどんどん組んでいただけたらと思います」
――マイクで「水抜き7.5kg」と言っていたが、これは予定通り?
「全然予定通りじゃなかったです(笑)僕の頭の中では5kgくらいがちょうどいい。やったことある体重で言うと。初めての体重でしたし、途中経過も半分読めなかったんで。試合のオファーが来たときが遅かったっていうか、なので、計画どおりではなかったんですけど、これから計画的にやります」
――一晩で7.5kgは相当だが、コンディションの問題は無かったか
「ホントに、やる前は正直メチャクチャ怖かったですね。クリア出来ないとかの話じゃなくて、それこそヤバい状態になって救急車で運ばれたらどうしようみたいな、すごく怖かったですけど、ホントに水抜き、最初から最後まで、奥さんとか、トレーナーとかチームメイトのシビサイさんとか住村さんとか石井さんとかが常にサポートしてくれて、あとはブラジルとずっとやり取りしながら、全然、結構水抜きでやる話だと汗がでなくなるって話もよく聞くと思うんですけど、そういうこと一切なく最後の最後まで汗流して落としたので。ホントに今、昨日の公開計量行けなかったのが、クリアしたのが遅かったのが理由であって、もし11時ピッタシでクリアしてたら間に合ってたんですけど、12時半でクリアして、間に合わなかったですね。3時には。水抜き開始したのは金曜日8時から翌朝の3時までやって、5kgくらい落としました。次の日の朝に残り2kgくらい落ちました」
――英語でマイクをした理由は
「もちろん、僕が目指すのは海外なので、僕がそこで言わせていただいたのは、『170パウンド、ウェルター級のすべての選手に、俺が来たよ!』っていうのと、そうですね、『俺が来たよ!』って言わせていただいたんですけど、僕はRIZINで活躍してさらに海外とかにRIZINを代表して活躍したいと。そう言いました」
安西信昌
――試合後の率直な感想は
「今の気持ちは、ホント不甲斐ないという一言に尽きます。もっと自分自身、いいパフォーマンスが出来ると思っていましたし、勝利に向かって闘うことが求められていたと思うんですけど、ファーストコンタクト、ほぼファーストコンタクトの中でああいう形で決着を付けられてしまったことに、ホント僕自身、非常に残念です」
――対戦相手の印象は変わったか
「イメージしてたこととそう大きくは変わらなかったですけど、しっかり僕への対策とか、しっかり狙いを立てて試合に臨んできたなと感じました」
――イゴール選手は柔術の選手というイメージが強い。それを対策した上でもああいう結果になってしまったと
「ずっとMMAをやっていて、柔術をやっている選手とも試合してきたので、イゴール選手の寝技が強いことは分かっていましたけど、MMAをやる中で自分のテイクダウンディフェンス、その中で展開を作って攻撃をしていくっていう、普段通りの戦略を考えていました。それでも自分のワンミスからしっかり形を作られてしまったことは良くなかったと思います」
――世界を知る安西選手から見て、イゴール選手の強さはどのレベルにあると思うか
「体格的なところを見るとウェルター級が適正なのではないかと思います。僕はホントにウェルター級でやるには身長が小さすぎるんですけど、イゴール選手くらいの体格、技術があればウェルター級でやっていくことは全然可能だと思います」
――今後の展望は
「必ずここから這い上がっていかなければいけないと思ってます」
第8試合
皇治が前に出てジャブで牽制。ジャブからワンツーで腕を伸ばすが、三浦は冷静に下がり、ローキックを打ち込むと皇治が怯む。
皇治の大ぶりのフックが空を切り、ワンツーを打ち込むが三浦は下がっていき、皇治がミドルも三浦はワンツーからハイキック。皇治はガードし、三浦はロー。皇治は打ち終わりにラッシュを仕掛けるが、三浦は下がる。
三浦はコーナーを背負わせていき、右フックからワンツー。皇治もワンツーを打ち込んでいき、振らついた三浦に皇治は深追いせずに自分の距離に戻る。
三浦がプレッシャーを掛けていくが、皇治がジャブで牽制してリング中央に戻りミドル。ラッシュを仕掛けるが三浦は下がって距離を取り、皇治は右フックからミドル。さらに右ストレート。三浦は下がるが皇治はすかさずラッシュ。三浦は手を伸ばして距離を取り、ミドルから前に出ようとするが皇治はワンツーフックでふらつかせる。
皇治はワンツーも三浦は下がり、皇治はボディにパンチを打ち込むが三浦はワンツーを返して距離を戻す。皇治がミドルを打ち込むと、三浦がロープを背にしてその反動でリングに転がり、皇治がすかさず三浦にパウンド連打も、三浦は足に組み付いて耐えそのまま1R終了。
2R、皇治がジャブで牽制するが三浦がタックル。耐えた皇治が殴り続け、三浦が再度タックルも皇治はこれを切ってコツコツ殴っていき、コーナーに押し込みラッシュを仕掛ける。そのまま皇治が転がして鉄槌連打し、立ち上がった皇治がサッカーボールキック連打でKO勝利を奪った。
皇治「あ~、皆さんこんばんは!あー、ちょっとさ、ステロイド打ったらこんな感じになっちゃうよな。パンチあるわ!木村ミノルせこいな。こんななんぼでも倒せるわ。っていうのは冗談で、皆さんほんとにいつも、ほんまにありがとうございます。34歳で、格闘家からしたらおっさんかもしれないですけど、まだまだね、こんなんじゃないですけど、諦めずに歳関係なく挑戦したらええことあるっすね。三浦孝太くんには、僕はすごくこうなんていうかね、僕にないもの持ってて、色んなもんしょって、生まれた時から色んな重圧と戦ってると思います。そんな三浦くんを僕はリスペクトしてます。ありがとうございました。ただね、ただね、もう卒業したよ。もう卒業したから持っていって欲しかったけど、モテてしゃーないわやっぱり俺やな。男は顔じゃないです。まだまだ対したことないですが頑張ります。芦澤竜誠、アッシー、根性見せろよ。俺が絶対な、次の大阪大会で、神経、神経殺しでしたっけ?あの魚ね、神経するやつ。神経締めでした?神経締めしたるから、芦澤、応援しとるぞ。根性みせろよ。今日は本当にありがとうございました。良いお年を!あ~かっこいいよね!」
<試合後コメント>
三浦孝太
――試合後の率直な感想は
「うーん……まあ、普通に悔しいです」
――対戦相手の印象は変わったか
「なんだろ。皇治選手の印象、違うところは特に無かったと言うか、というよりは、思ってたより打撃でこう、いい意味で行けるなと思ってしまって。それで打撃をやり合ってる間に、拳が折れてしまって。組みの展開に持っていけなくて。なので、あまり組みが強かったかとかはわからない内に試合が終わってしまいました」
――今後の展望は
「とにかく格闘技を頑張っていくって感じです」
――右の拳は攻撃を当てたときに折れてしまった?
「そうですね。この1年間、自分は打撃をすごく強化してきたと言うか、元々自分は打撃が得意で。ただ、YA-MAN選手だったりとかとやる中で、それを見せられないでここまで来て。それを今回見せてから組みの展開を見せる。毎回毎回組みの試合だと成長を見せられないし、しっかり自分の打撃を見せてから組みの展開を作っていこうと思って。っていうのが自分の中で決めてたことなんですけど、その中で右のストレートが1回入って、皇治選手が少しグラついたときに、行けるかもと思ってもう一発くらい確か右を出したら、多分そこで折れてしまって。そのあと右腕が力が入らない状況で。そこからパニックになってしまって。1R終わって戻ったあとも、セコンド陣営が聞いてくれたんですけど、腕が痛いことを言わないまま、パニックでどうしようどうしようって考えてる内に休憩も終わってしまって、2R入って。右手が使えないんで、タックル行こうとしたら右腕が一切力が入らなくて。パニクってる間に止められてしまったって感じです」
――もし右手の怪我がなければ組みを見せられた?
「そうですね。ホントは打撃を見せて、相手が付き合ってくれるタイミングで組むとか、そういうイメージだったんですけど、打撃をやってる間に拳が折れてしまって。もうどうしようかなと。倒すとしたら右のストレートか、組みの展開。で、右の腕が折れちゃって、ああどうしようかなと、パニックになっちゃって」
――立ち技でやってきた皇治選手と打撃でやり合えたのは自信になったか
「負けたんで今は自信がない状況というか、色々とよくわかんない状況なんですけど、皇治選手が終わった後に『いいパンチ持ってる。ビックリした』って言ってくれたんで、それは自信になったっていうか、見せられたかなって」
――現在RIZINで2連敗。拳が治ったらどういう試合がしたいか
「さっきドクターの人には、完全に折れてるって骨折と、2箇所くらい怪しいって言われてて。完全に治るのは2~3ヶ月かかっちゃうかもとは言われたんですけど、その中でもやれることはやって。RIZINが自分の中で大好きな舞台ですけど、とりあえず来年コンスタントに試合して、どんどん格闘技したいなって。試合自体も試合前もすごい楽しかったんで、格闘技の気持ちは全く折れてないので、どんどん試合したいです」
――試合後にはチームメイトの平本選手と会話はしたか
「せっかくみんないい流れを作ってくれてて、安保選手はちょっと負けちゃったっすけど、丈くんだったり辰樹さんが勝ってくれて、自分も絶対勝てるって中で負けてすみませんって言ったら、『全然!またやってこう!』って少し話をしてもらったんで。来年1からもっと教えてもらおうかなと。もっと来年絶対強くなっていこうと思います」
皇治
「まず、こらもう大きな拍手でしょ?や~めてくださいよこのお葬式みたいな感じ。ねぇ~?良かったでしょ~?」
――宣言通りのサッカーボールキックでの勝利だった
「ねえ?男前グチャグチャにしたったわ(笑)へへへ、冗談(笑)たまたまですよ。でも持ってますよね。たまたまでもああなるってところは持ってますかね。やっぱカリスマやわぁ~。やっぱモテてしゃーないなぁ~。辞めたいのに辞められへん。モテてしゃーない。譲りたかったのにやっぱり帰ってきてしまう。すんません、チョーシ乗ってますね(笑)」
――あのキックは練習していた?
「してましぇ~ん。昨日言うたですやん。サッカーボール持ってきてって。でも、マジでたまたまのような気もするし、練習もしてたよ、ホンマにアレは。ずっとしてたから。良かったです」
――対戦相手の印象は変わったか
「いやぁ~男前やったね。それだけ。なんにもないですよ。対戦相手に何もなかったし、俺のMMAのデビュー戦ってアレやったし。まあでもね、彼も色んな強風と闘ってリングに上ってきたと思うんで、そこはリスペクトしてますし、男前やからこれから格闘技頑張るなら頑張ってほしいけど、痛いことせんと、顔で行ったほうがいいんちゃうかなと思うけどね?メチャクチャ男前やった。顔ちっちぇえし。もうフェイスオフとか嫌やったもん。並んでほしくなかったくらい男前やったですね」
――今後の展望は
「UFC行こかな!UFC行こかなと。俺が言うことじゃないですけど、MMAをナメたらダメですよね。大変な競技やなと思いますし、俺も実績のある選手に勝ったわけじゃないし、なんとも思ってないですけど、まあMMAって大変でしたよ。総合の選手がMMAの選手が立ち技に来たら立ち技の選手が負けるかって思うのと一緒で、俺たち立ち技の選手がポっと行ってポっと勝てるほど甘くない世界なんで。もっともっと精進したいと思いますね」
――RIZINで初のKO勝利だった
「いや、そーなんすよ。俺試合止まんねえなって思ったもん。でもおもろかったでしょ?最後に、知ってます?退場するときイエローカード出されて。ホンマ、サッカーの試合みたいだったでしょ?それ見てないっすか?退場するときイエローカード出されたんですよ。なんかしらんですけどレフェリー寄ってきてイエローカード出されたんですよ。なんかしらんけど、俺ってホンマ持ってるなと思って。サッカーの試合やんって思って。(※フィニッシュ前のロープつかみではないかとRIZIN広報から指摘)あんなとこにロープあるかって話ですよね(笑)」
――グローブもつかみやすくなったからというのもあるか
「いや全然!全然意識してないです。RIZINって相当俺のこと嫌いなんやなって思っただけで(笑)でも、そういう理由やったんやね」
――初KOを奪ったということは、MMA適正がすごくあるのでは
「いや、だからパンチあるんですって。俺言ってんすって。ステロイドしてるって。これで俺ステロイド引っかかっても絶対文句言わんとってや?俺自分でしてるって言ってやったんやから。ビックリしますね。こんな効くんやねぇ~」
――三浦選手の打撃については
「カズさんの息子だけあって、カーフキック痛かったですね。そのへんのキックボクサーより痛かったっすよ。へぇ~っと思ったっすもん」
――三浦選手は右拳を骨折したとのこと
「そらそうですよ。俺のこと殴ったらみんなね、タケポン(※武尊)も骨折したし、俺の頭最強なんですから。だから俺“鋼のエンペラー”って呼ばれてんすよ。無闇に殴ったらアカン」
――これからのRIZIN MMAでガンガンやっていくと
「MMAしっかり盛り上げたいですし、俺ら立ち技の選手が結果出したら面白くないですか?まあ俺は自分に課された仕事をちゃんとやっていきますよ。いろんなことやっていきますよ。トライアスロンするって俺が言ったりようにね。いろんなチャレンジしていけたらなと思うんですけど、でもMMAはホンマに楽しんでね、しっかり柔術もやっていこうと思ってます」
――試合後にマイクで芦澤選手に呼びかけていたが、芦澤選手との試合については
「もう1回闘ってるからね。そういう意味では認めてるとこもすごいあるし、たださっき神経締めされたね。でも、彼は彼でいろんな挑戦があったと思うんで、なにも馬鹿にしてないですよ。勇気持った挑戦と思うし。ただちょっと、MMAでは俺にはかなわんですね。キックはボランティアしてあげて勝たせてあげたけど、MMAでは話にならんかもしれないですね。俺とやったらね。だって俺、柔術の道着で入場したでしょう?今日俺見せてないですから。柔術の技を。あそこから俺もっと行けるんですよ。もうねえ、あんだけ殴ってんのに絞めたってもかわいそうかなと思って、今日は見せなかったです。次は柔術見せるんで」
――芦澤選手と大阪でMMAで再戦の可能性は
「あるんじゃないですか?まあ、でも、まだ言うとるんかって思うかもしれないですけど、メイウェザー一択っすね。俺、マ~ジで自信あんすよ。みんな『もうええって』って思っとるかもしれんけど、マジで自信あんすよ、メイウェザー。マジで嫌いなんすよ。だから、日本の誇り、プライドを見せたいですよね、メイウェザーに。だからなんとしても、って思ってますよ」
――メイウェザーの前にパッキャオという選択肢もある
「アレもパっとせーへんもん。パッキャオだけにパッとせーへんからね。いや、嘘。サウスポーやから無理。メイウェザーが俺ホンマやりたい。ホンマ腹立つんすよ」
――キックのデビュー戦とどちらが緊張したか
「キックのデビュー戦とか忘れましてん。何年前やと思っとるんですか。15年前とか。緊張とか無かったっすけど、ある意味むちゃくちゃ楽やったっす。今回のほうが。やっぱり、新しいことに挑戦っていうかね、やったことないことに挑戦するんで、全然今までみたいな、最近やってた闘いよりだいぶ楽でしたよ。気持ち的にはね?」
――柔術は全然出していないとのことだが、今回は全体の何%の力を出した?
「全然出してないですね。正直、組みとかヨユーやったっすよ。孝太くんを馬鹿にしてるわけじゃなくて、全然ヨユーやったです。まだまだパウンドとか、そんなもんね、8ヶ月くらいかな?で出来るくらいMMA甘くないからね。まだまだですけど、全然やってきたことは出してないですよ。だって俺、青木とか竹浦とかと毎日やってんすよ?それに比べたらね。全然全然。まだまだやれますよ」
――次もMMAで?
「まあまあ、それも面白いですよね。面白いことあったらやりますよ。笑われても笑われても貫くのが自分なんで。ずーっと面白いことやっていこうと思います」
――皇治選手を筆頭にキックからMMAの転向が増えていることについて、この流れが続いていきそう?
「続いてほしいし、でも、俺は立ち技出身なんで立ち技をもっと盛り上げてほしいし盛り上がったら良いなと思ってるんで。K-1でMMAするのもアリやと思うし、逆にMMAの選手がK-1にどんどん行くのもアリやと思うし、RIZINでもそういう試合ができたらおもろいなと思いますし。魔娑斗さんとKIDさんがね、やったような、ああいう試合が見たいなと思いますし、せっかくね、団体の壁がこう無くなって行き来する時代になったんやから、色々なアレを見たいですよね。まあ僕もそういう事できたらなとは思ってます」
――皇治選手と三浦選手、どっちが男前だと思う?
「いや、そら三浦でしょ(笑)でも男は生き方なんで。それもね、世の中のブサイクたちに伝えたいかなと。俺みたいに足短くて顔デカくても必死にやってたらモテるんやぞっていうのをこれからも見せていきたいですよね」
――皇治選手はMMAに対して慎重でリスペクトしていると感じる
「キックずーっとやってきて、天心とかね、嫌いやけどタケポンとか偉大やって言われてるK-1のの卜部とか、ああいう強いって言われてる奴にどんどん挑んできて、やってきたんで、総合、MMA転向して一緒のことしててもなんか、そういう強いと言われてる奴に挑戦するのも俺はカッコいいと思うし勇気いることやと思いますけど、そうじゃなくて、34歳の俺が地道にデビューからやるっていうのが、これはみんなに見せれるものになるんじゃないかなと思ったのと、あと素直にMMAリスペクトしてて、そんな甘くない世界だってことは分かっとったんでね?前も言ったように実力で朝倉海とかね……あっ!アカンやん!さっきいいともおじさんからLINE来てて、『アーチュレッタの代わりにやってくれ』って言われたんや。俺行かなアカン。朝倉海とやらなアカン!……っていうね(笑)実力で彼らとやれるようになったら面白いなと思うんで、そういうとこ目指すかなって思ってますよ、ハイ。メイウェザーと必ずやるんで皆さん応援してくださいね。(※表も裏もスポンサーロゴでビッシリのトランクスを見せて)見てくださいよ。こんなスポンサー付いちゃって。儲かってしゃーない。儲かってしゃーないし、モテてしゃーないし、そらひがまれるね(笑)アンチの皆さん、これからも叩いてください。ありがとうございました」
第9試合
太田が右フックを振り回し、下がった芦澤にタックルからテイクダウンを奪う。そのままガードポジションでコツコツ殴っていき、ダースチョークで絞り上げると芦澤がタップ。太田は離すが試合が止まらず、太田がパウンドを落としていきレフェリーが割って入って試合を止めた。
太田「あれ?なんかあった?なんかあった?何?あの、そうっすね、芦澤選手が真剣にMMAやってたの僕知ってるんで、皆さんまず芦澤選手に拍手お願いします。まあ来年からベルト目指して頑張るんで応援お願いします。あと、このあと扇久保さんの試合あるんで、パラエストラ千葉ネットワークの応援お願いします。よいお年を」
<試合後コメント>
太田忍
――試合後の率直な感想は
「良い年越しができそうです」
――対戦相手の印象は変わったか
「メチャクチャ練習してたんだなってのはホント伝わりました。クロスガードも硬かったですし、ヒジとかも何発か出してきたんですけど、ああいうのは練習してないと出せないことなので。練習しても中々やらないことですし、なおかつ試合でそういうの出すっていうのは、練習積んでないと出来ないことなんで。改めてMMAにしっかり純粋に向き合ってる選手なんだなと感じました」
――今後の展望は
「今年ずっと言っている、2024年以内にRIZINのバンタム級のベルトを巻くって目標に向かって、来年の3月とかの大会から狙って、タイトルマッチに絡めるような試合をガンガンやっていきたいと思います」
――今日のゲームプランは
「テイクダウンをして、がぶって、ダースチョーク。作戦通りです。作戦通りの動きが出来たかなと思います。レスリングはがぶり返しって技でペースを取るんですけど、MMAではがぶりっていうのは、特にRIZINは4点ヒザがあるので、すごい有効なコントロールする手段だと思っているので。練習でもそうですし、練習でヒザ打つことはないですけど、練習でもあの体勢からダースチョークであったり、フロントチョークであったり、相手が向き合ってきたら肩固めであったりとか、パターンをたくさんやっているので、練習通りです」
――来年はどんな1年にしたいか
「まあさっきも言いましたけど、RIZINのバンタム級のベルトを巻くために、そのための試合を積んでいけたら良いんじゃないかと思います。なので、遅くても来年の年末にタイトルマッチ。早かったら来年の秋、って出来るような対戦相手と試合をしていければ良いんじゃないかと思います」
――今日のバンタム級タイトルマッチは波乱が起きているが、どう思ってるか
「体重超過っていうのは、よくないことです。よくないことですけど、もちろん僕は1回もしたことないですし、レスリング含めて格闘技人生22~23年で無いですけど、誰にでも起こりうることなので……仕方ないって言い方はアレですけど、ルールは守るべきだなと思うんですけど、誰にでもあることではないかなと。でも、それはすべきことでなない。ちゃんとルールは守るべきだなと思います。それにあたっての今回のアーチュレッタ選手が勝っても剥奪。朝倉海選手が勝ったら王座、っていうのは当然かなと思うんですが、僕はそこに関しては別になんでも無いかなと。僕は来年の年末までにベルトを巻くってことだけを考えて、自分より上の選手を倒してチャンピオンになることだけを考えてやっていきたいです」
――朝倉海選手との対戦を望んでいたが、チャンピオンとなった朝倉海選手と闘いたいと思う?
「チャンピオンになった朝倉海選手がどういう動向を取るかわからないですから。まだRIZINで闘うって選択をするなら、ベルトを持ってるのが朝倉海選手ってことになるので、今回勝ったらそこを狙わないといけないですし、今回の結果次第ではあるだろうし、今後の朝倉海選手の動向次第ではあると思います」
――扇久保選手が勝利したことについて
「ホントによかったっす。本当に良かった。本当に良かった。本当に……。チームで勝ちたいなと思っていたので、扇久保さんが本当に賭けてたっていうのも見てるので。直接練習することは無かったですけど、すごい張り詰めた状態でやっていたっていうのを見てますし、効いてますし。僕も、自分の勝ちよりも嬉しいです。全然」
――恒例の試合後のバカンスはどこにいく?
「今回は正直予定が無くて。来年からガンガン試合できるようにしっかりと本気モードでやってこうかなと思ってます。もしかしたら計画してるかもしれないです、彼女が(笑)」
――芦澤選手がデビュー戦の相手に太田選手を選んだことは正解だったと思うか。相手が違うと思ったか。
「それは僕が言うことではないと思ってます。彼がどう思うか。デビュー戦で太田忍を選択したことがどうだったかっていうのは彼が思うことだと思うので。そうっすね。彼に何かしら、今後もMMAを続けるのであれば、なにかしら与えられたら良いなと思います」
――勝ったあと倒れてポーズを取っていた
「アデサンヤのマネです。今回髪型がショーン・オマリー。パフォーマンスはアデサンヤで1人UFCパフォーマンスをしていたので。Twitterでみんな叩かないでください(笑)芦澤選手に対してのアレとかでもないですし、僕が勝ったときに今回は会場の皆さんを楽しませるためになにかできるかって考えて、試合後のイメージでやっただけなので、皆さん叩かないでください(笑)彼女が泣きます(笑)お願いします」
――それは振りではなく?
「全然振りじゃないでしょ。ホントに。勘弁してください」
――芦澤選手に話しかけようとしていたが、何を伝えようとしていた?
「話しましたよ?強かったし、練習ちゃんと、この試合にかけてたのも伝わってきたし。『俺が出来ることがあったら一緒に練習やろう』って。あんときも言ったし、廊下で会ったときもそういう風に伝えたんで。彼がどう思ってるかわからないですけど、いい子だと思ってるんで。結構彼は言いますけど、根は真面目でいい選手だと思ってるんで」
――また再びリング上で会うこともある?
「彼が僕とやるような位置に来たら、それはRIZINさんからオファーが来たらやります」
芦澤竜誠
――試合後の率直な感想は
「まあ、もう終わったことなんでぇ。別に俺は前を見てるだけなんでぇ。ダメだったところも分かってるんでぇ。もっとやんなきゃいけないこととかあったんでぇ。もっかいフツーに向き合いますね。俺の攻撃が先に当たってたら俺が勝ってると思ってるんで。でも、やっぱ間合いとか、タックルとか、絶妙なタイミングだったんでそれ出来なかったっすけど、俺の攻撃が当たってたら俺が先に勝ってたっすね。今回ダメだったとこもわかったんで、もっかいやり直すだけです。もう1回やるだけです」
――対戦相手の印象は変わったか
「ホントにMMAならではの距離みたいなのが。やっぱり独特だったっすね。それってMMAやる前はヨユーだろとか思ってたけど、練習で出来ても試合で出来ないと思ったんで、ホントいい勉強になりました。良い日になりました。もう1回頑張ります」
――MMAプロデビュー戦の手応えは
「手応えっていうか、そんな枠じゃなくて、もっとワクワクするなって感じですね。『俺ヤバいな』『ワクワクすんな』って。やるだけっすね、だから」
――今後の展望は
「まあフツーに、また1からやり直します。で、来年もしかしたらアメリカ行こうと思ってるんで、アメリカでまた1からやり直してもいいかなと思ってるんでぇ。アメリカで1からやり直して、自分の武器磨こうかなって思ってるっすね。マジで今回の試合はホントにぶっ飛んだ恋の歌だったなって感じだったっすね。ぶっ飛んだ恋の歌でした。ぶっ飛んでた、ホントに。試合に負けてもぶっ飛んだし、よく考えてみたらこの無謀な挑戦をやってのもぶっ飛んでたし、マジでぶっ飛んだな~みたいな。ぶっ飛んだ恋の歌は女に向けて歌ってるんすけど、今回試合に向けて歌ったのは、ホントになんか、恋じゃないけど、毎日太田忍のことを考えて、太田忍をぶちのめすことだけを考えて、寝る前もずっと考えてたら、『これ試合決まったことでぶっ飛んだ恋が始まったな』みたいな?俺の中で重なって、『深いなァ~』と思ったっすけど、まあ、負けちゃったんで。まあまあ負けようがなにしようがぶっ飛んだ恋の歌って感じっすね、今回。反省してもしょーがないんで。俺はこれが俺なんで。もっかい頑張ります。こっから諦めないんでフツーに。もっかいやります」
――『ぶっ飛んだ恋の歌』は入場曲ですね
「(うなずく)」
――オープンフィンガーグローブでの試合の感想は
「組みでは何も出来なかったっすね。打撃は絶対当たったら絶対行けたっす。ただアレじゃなかっただけで。俺がなんだろな。冷静すぎたっす。今回。緊張なにもなかったんで。あんな歌を歌って、ぶっ飛んだ恋の歌歌って出てきて緊張もなにもなかった。ちょっと緊張しないといけないなって思ったっすね。ホントリラックスしてたっす。メチャクチャリラックスしてたっすね。だから入られたみたいな?だから何も出来なかったわって。だからそれでショックで泣きそうになったけど、まあよく考えてみたらもう終わったことなんで。って感じです!また頑張るだけです、ハイ」
――皇治選手が試合後、次の試合を控える芦澤選手に向けてマイクアピールしていた
「なんて言ってました?」
――「根性見せろよ」ということと、再戦の要望を
「それもオファーくれんだったらやるんじゃないですか?俺も負けたんで。俺今回勝ったら『ふざけんじゃねー』ってやろうとしたけど、別にアイツ、キックボクシングでボコボコにされてんだからMMAになったらもっとボコボコにされんだろバーカって感じなんで。別にボコボコにしてもいいけど、お前無様な姿になるぞって話ですよマジで。今回太田忍だからあんなスゴかった。あそこはスゴいじゃないですか、フツーに。だったけど、フツーの奴だったら負ける気ないんで。あすこの部分では」
――皇治選手とMMA戦が組まれたら闘うことは問題ない?
「もうもう、組まれたらやるっすよフツーに。どうっすかね。わかんないです。そのときによりますね。俺気分なんで。計量の前の会見とかもブチ切れて帰ったりするんで、それも気分。あれも俺なんすよ。全部俺なんで。気分が悪かったらやんないっす」
――「無謀な挑戦」と言っていたが、なぜやろうと思ったか
「行けると思ったからっすね。自分を信じたっすね。誰よりも自分を信じたっすね今回は。色々上手く行かないこともあったっすけど、練習で。でも自分をずっと信じたっすね。今回の試合でもずっと自分を信じたっすね。でもダメだったんで、この結果は別に受け止めるんで。俺は」
――これで1つ成長したと
「って思ってますね」
第10試合
モラレスが前に出てラッシュを仕掛け、元谷はガードを上げて下がって行く。元谷は右フックで牽制していくが、モラレスは独特なリズムでワンツーを仕掛けコーナーを背負わせる。ボディにもパンチを散らしながら攻めていくが、元谷がリングを周っていくも、モラレスはワンツーでコーナーを背負わせジャブで様子を見ながらミドルキック。
元谷は挑発するが、モラレスはワンツーからストレートをつなげて攻めるも、元谷は的確にガード。
モラレスはワンツーハイからラッシュを仕掛け、ジャブから右ストレート。
元谷は前蹴りで距離をとるが、モラレスはラッシュを仕掛けてコーナーに押し込むとエルボー。元谷は動じず前に出て大ぶりフックも、モラレスは避けると細かくパンチを散らしていきミドル。元谷は大ぶりパンチで一発を狙っていくが、モラレスはかわすと膝から距離を詰めてクリンチ。元谷は離れるとローで牽制していくが、モラレスはジャブから距離を詰めて膝。これがローブローとなりタイムストップに。
再開し、モラレスがミドルから細かくジャブを打ち込み、右フックから左ミドル。元谷のフックの打ち終わりに距離を詰めてテイクダウンを奪うと、コツコツボディにパンチを打ち込み、起き上がろうとする元谷の顔面にパウンド連打。回転した元谷にラッシュを仕掛けるが、元谷はそのまま立ち上がり打ち合いへ。ここで1R終了。
2R、モラレスがラッシュを仕掛けるが、元谷はガードをあげていきモラレスのミドルもキャッチ。モラレスは前蹴りからフックを打ち込むが、元谷はガードした三日月蹴りも受けきりミドルを肘でガード。モラレスはワンツーからストレート。コーナーを背負わせるとラッシュを仕掛けていくが、元谷はフックを打ち込んで自分の距離に戻すとストレートの打ち合い。
モラレスはワンツーのラッシュからミドルを織り交ぜていきコーナーを背負わせると、元谷が食いついて投げようとするがモラレスが距離を取る。
元谷がタックルでテイクダウンを奪うが、モラレスは立ち上がるとショートレンジでラッシュを仕掛け、元谷は下がっていく。
元谷はローで牽制し、手を出し続けるが元谷がフックからタックルでコーナーに叩き込みテイクダウンを奪う。
モラレスはフロントチョークを狙うが、元谷はコツコツ殴ってバックをとろうとするが、モラレスは立ち上がって手を出し続ける。
元谷はアッパーに右フックをあわせていくも、モラレスも構わず前に出てラッシュから首を押さえて膝。一度離れるがここで2R終了。
3R、元谷がローで牽制し、モラレスが前に出ようとすると元谷がフックをあわせる。
モラレスはミドルからパンチを伸ばしていき、ヒットアンドアウェイを狙うが元谷が前に出て手を出し始めるとお互いリズムが崩れて近距離での打ち合いへ。
モラレスはワンツーからミドル。さらに左ストレートを連打していき、元谷のワンツーを避けて前に出ようとするが元谷もワンツー。モラレスはアッパーから左ストレートで牽制していくも、元谷がストレートを放つがモラレスはカウンターのストレートを打ち込んでいく。これをスカした元谷がタックルでテイクダウンを奪うが、モラレスが回転して腕を取るとロープを背に立ち上がるが元谷が足を刈って倒す。モラレスはフロントチョークの状態で耐えるも、元谷はバックを取り胴締めを狙うが、モラレスが回転してダースチョーク。足を絡めようとするが元谷はコレを抜けてガードポジションからパウンドを落としていくがここで時間切れに。
判定3-0でモラレスの勝利となった。
<試合後コメント>
元谷友貴
――試合後の率直な感想は
「とても悔しいです」
――対戦相手の印象は変わったか
「思ったよりアグレッシブで。イメージになりました」
――本来のゲームプランは
「自分のしたいことをやっていきたいなという思いでやってました。自分から打撃でも何でも仕掛けていきたいなと思いました」
――ATTで練習したことは活かせたか
「自分はATTに2ヶ月ずつ、ビザの関係で2回行って4ヶ月練習してきて、4ヶ月で劇的に買われるわけではないですけど、タックルとか今まで無かった動きを少しずつ出せているので、僕の中ではまたアメリカに通って強くなりたいと思います」
――今後の展望は
「今後は、今すぐは考えられないですけど、ずっとRIZIN出始めてからベルトは狙ってるんで、そこをまだ諦めずに狙っていきたいなと思ってます」
――判定のときの心境は
「判定基準によってどういう展開になるかは自分自身で分からなかったんで。積極的に打撃はガードの上からたくさん当てて、テイクダウンもトップキープして、これがどういう判定になるかなと思って。自分は自分の価値を信じて最後まで闘ってました。悔しさはすごいあるんですけど、まだ諦めずに。練習して強くなっていきたいと思います」
――試合に敗れての心境は
「負けるたびにホントに悔しいですけど、ずっとへこんででもしょうがないんで。またしっかり練習して頑張っていくしか無いなと思ってます」
ヴィンス・モラレス
――試合後の率直な感想は
「サケ、ノミタイ!(※スーパードライ500ml缶を開栓)いまたくさんの気持ちがある。素晴らしい経験をさせてもらっている。その花道を歩いて、まさかこんなに暖かく迎えてくれるとは思って無くて、自分への声援があることに感動した。試合ではそういった感情を抑えていたが、終わってみて感情が爆発していて今はまとまらない。白星で終えられたことですごく良い終わり方が出来たと思う」
――勝利の美酒の味は
「勝利後のビールに敵うものはない。特に日本のビールが一番好きなので、とても美味しい。ビールの味は最高だ。やっぱり最高の一日はこのようにして終わらせたいね」
――対戦相手の印象は変わったか
「元谷選手は非常にタフで打たれ強い選手だった。1Rでいいパンチを当ててたと思うが、そこで終われるかと思ったが、彼は諦めずにガンガン闘って、よりアグレッシブだった。選手として自分も同じなのですごくリスペクトできた。最終ラウンドで相手の左フックが当たって、おそらく親指かなんかが目頭を捕らえて切れてしまったが、試合後のドクターチェックで『縫いますか?』と言われて、縫う縫わないはギリギリのラインだったが、日本の思い出を1つ持って帰るということで、縫ってくださいとお願いした」
――今後の展望は
「この先のことは実際に時間が経たないと分からないが、個人的な考えとしては、なるべく早く戻ってきたい。素晴らしい経験をさせてもらったし、武道の国・日本で、そして格闘技の聖地・さいたまスーパーアリーナで自分の愛するスポーツをこうした環境でやれることは幸せなことだと思うので何度でも戻ってきたい。特に私の日本人のフィアンセがスタンドで応援してくれるという環境にも感動している。本当に、自分の人生の中でも今日という日のこの経験は素晴らしく大きなものになった。この先どうなるかは実際そうなってみないとわからない」
――朝倉海選手から対策を学んでいたが、それが上手くハマった?
「実際とても役に立った。振り返って考えると、海選手のアドバイスをより忠実に遂行していたらフィニッシュできたんじゃないか。興奮して頭ばかり狙っていたので、ボディをもっと狙っていたらフィニッシュ出来ていたと思う」
第11試合
ドッドソンが前に出るが扇久保がジャブで牽制しロー。ドッドソンが構わず前に出てラッシュを仕掛けようとするが扇久保が下がると、ドッドソンはローを打ち込みすぐにジャブで前に出る。扇久保はローで動きをとめて下がる。
ドッドソンはジャブから前に出るが扇久保が組み付いてロープに押し込み足への膝蹴り連発。
そのまま振り回してテイクダウンを奪うと、サイドポジションからコツコツ殴っていくが、ドッドソンは膝を側頭部に打ち込んでいく。
扇久保は腕を押さえながら顔面に肘を落としていき、暴れるドッドソンを肩固めでおさえボディに膝。マウントをとり鉄槌を落としていくが、ドッドソンは暴れて耐えていき1R終了。
2R、ドッドソンがジャブから前に出るが扇久保は下がる。ドッドソンが追っていこうとするが扇久保がミドルも、ローブロー気味になったため扇久保が謝ると、ドッドソン止める必要がないと笑顔で試合を続行。
ドッドソンが飛び込むも扇久保の膝がローブローになり、これはタイムストップ。
再開し、扇久保の左右のフックもドッドソンは下がる。ドッドソンが前に出ようとするが扇久保はフックを合わせ、ローで牽制するとドッドソンはジャブ連打で前に出る。扇久保はこれを下がってリングを周り距離を戻すと、お互いジャブが顔面を捕らえ、扇久保がミドル。
お互い攻めあぐね、扇久保の体勢が低くなってくるとドッドソンはミドル。なかなか距離を詰められず、扇久保がドッドソンの右手を掴んでいき、ドッドソンのミドルをキャッチしていくが、ドッドソンはそのまま扇久保を倒すが扇久保は足関節を取ろうとするもここで2R終了。
3R、ドッドソンがジャブやローで牽制し、アッパーを放っていくが扇久保は避けるとミドル。
ドッドソンはアッパーとジャブを混ぜて攻めていくが、扇久保は下がって距離をとっていく。
扇久保がリングを周り、ドッドソンはボディにパンチを放つが当たらず。
お互い自分の距離を守るが、扇久保がタックルを仕掛けてコーナーに押し込み、耐えたドッドソンのボディに膝からタックル。
ドッドソンは立ち上がり、扇久保はコーナーに押し込むがこれはブレイク。
扇久保はローで牽制するが、ドッドソンが体勢を低くしてボディにストレートを狙うも扇久保はハイキック。
ラスト10秒でお互い手を出していき扇久保が2段式の前蹴りもここで時間切れ。
判定3-0で扇久保の勝利となった。
<試合後コメント>
扇久保博正
――試合後の率直な感想は
「2年ぶりに勝てたんで。久しぶりに『勝つっていいな』って今思ってます」
――バンタム級GP優勝以来の勝利だった
「アレ以来勝ってなかったんで。勝つってこういう感じだなって思い出しました」
――喜びはどれほどのものだったか
「ドッドソンにどうしても勝ちたかったんで、メチャクチャ嬉しいですね」
――対戦相手の印象は変わったか
「イメージしてた通りの選手でした。でも寝技になったときはもっと経ってくるかと思ったんですけど、背中付けてそんなに動いてこなかったんで、そこがちょっと予想外でした」
――ドッドソン選手は今まで扇久保選手と同じタイプの選手に
「対策通りにできたと思います」
――今後の展望は
「今後の目標はRIZINのフライ級のベルトを目指して1つ1つ勝って行きたと思います」
――キャリアの中でアップダウンが激しいが、ドッドソンという大物を倒したことでいまどの位置にきたと思うか
「僕の中では、UFCで組まれててもおかしくないカードだと思ってるんで。僕とドッドソンのカードは。しかも2回UFCでタイトルマッチ闘ってる選手で、フライ級では世界トップレベルの選手だと思ってたんで。その選手に勝てたってことは自分はフライ級では世界トップレベルなんだなと再認識出来た試合だったので、僕の中ではトップレベルに嬉しい勝利ですね」
――勝てなかった2年間を、今になって振り返ってみてどうか
「GP優勝して幸せの絶頂というか、結婚もして子供も出来て、だったんですけど、格闘技の試合はそれから連敗が続いて勝てなくて。心の底から幸せではなかったという感じだったんで。僕は格闘家で、試合で勝つってことが最大に幸せなことなんだなって、今日勝って改めて思いました」
――家族とはどのような会話をしたか
「まだ連絡取ってないです」
――ドッドソン選手が「扇久保の鼻を折ったと思う」と言っていたが、大丈夫か
「僕の鼻ですか?!大丈夫です(笑)」
――ずっと熱望している堀口選手との再戦について
「3連敗してからの、まだここで1勝なので。なんとも言えないですけど。でも、やっぱりフライ級のベルトを取ることが今の僕の一番の目標なので、1つ1つ勝っていって、また4回目、出来ればいいと思いますし。まあ今日神龍選手が勝ったら状況は変わってくるんで。そこはベルトに絡んでいきたいと思ってます」
――勝敗予想は
「堀口選手が勝つかなと思います」
――UFCというものと、堀口選手へのこだわりを感じる
「堀口選手には3回負けてますし、やっぱりいつか勝ちたいって気持ちがまだあるんで。堀口選手にはいつか勝ちたいですし、UFCにはTUFのときとか、あのとき僕を採らなかったんで、常にUFCに対しては『この野郎!』って気持ちでいつもいます」
ジョン・ドッドソン
――試合後の率直な感想は
「残念だ。がっかりしている。悲しいよ。心破れたって感じだ」
――対戦相手の印象は変わったか
「想像通りの選手だった。抱きついてくるだろう思っていて、その通り僕は抱きつきで負けた。僕は重い打撃でフィニッシュに行こうと思って鼻を折ったと思う。それで彼は打撃に来なくなった。実際にそういう試合になった」
――扇久保選手は「俺はドッドソン選手が過去に負けた相手と同じタイプだ」と言っていた。そう思ったか
「特にそういう戦略は考えていない。抱きつかれることが好きじゃないから、そういうものに対して怠けずにしっかりやればよかった。ダメージ優先で、相手に鼻を折っていたのでそこまで行く必要がないと思った。ダメージと抱きつきがどのように評価されているのかわからない」
――今後の展望は
「引き続きチャンピオンになろうとしていくよ」
――今日の敗戦はチャンピオンになる目標に水を差す物になった
「今日の負けは別にそこまで目標への遠回りになっていない。負けは負けとして受け入れて前に進むだけ。もっと怒りを出して、アグレッシブになって、ミュータントにならなければいけないから、もっと前に進むだけだよ」
――ドッドソン選手はバンタム級でもフライ級でも小さいことが多い気がするが、今回も体格差を感じたか
「全く感じない。なぜなら私の身長は188cmだからだ」
――判定基準についてのコメントがあったが、日本でやることについて公平性をしっかり感じられているか
「正直言うと、私は外国人で、日本で日本の選手と試合をしている。私が勝つには圧倒的に勝たないといけない。KO、一本でフィニッシュしないといけない。今回は自分の任務を遂行できなかっただけだから、この結果には何も感じていない」
――RIZINフライ級で他に興味のある選手はいるか
「いない」
第12試合
上田が前に出てローやミドルで牽制していくが、スダリオは様子を見ながら強烈な右フック。ガードした上田が前蹴りで距離をとり、スダリオはワンツーも上田はミドルで距離を取る。
スダリオは振りかぶって右ストレートも、上田はミドルと前蹴り。
お互いローで牽制し、上田のハイキックが捕らえるがスダリオは効いていないと腕を広げ、上田が前に出るとスダリオががぶってロープに押し込み振り回して膝をつかせるとバックを取る。
上田は立ち上がり、スダリオは膝を打ち込んでいくが上田は回転すると膝。
スダリオは下がり、左右のフックが浅く捕らえ、上田はハイキックから前蹴り。スダリオはローも上田はミドルからボディ。スダリオは首相撲から顔面に膝も、上田も効いてないとアピール。
上田はバックスピンキックからロー。ここで1R終了。
2R、スダリオが左右のフックからアッパー。避けた上田がハイキックを打ち込むが、スダリオが前に出てコーナーに押し込もうとするが上田はリングを回る。
スダリオがローからフックも上田がロー連打。スダリオが前に出たところで上田のハイキックがカウンター気味にきまり、前のめりに倒れたスダリオにパウンド連打。レフェリーが試合を止めてKO勝利となった。
上田「皆さんこんにちは!上田幹雄です!えっと、今現在日本で一番強いヘビー級ということでよろしいですか?自分が。ありがとうございます!あの、色んなところで僕勝って言いたい事があるって言ってました。榊原社長、来年軽い階級に負けたくないんで、ヘビー級のベルト作ってください!このRIZINのベルトを巻いて、必ず海外の強い人を倒して日本人の底力を自分が見せたいと思います!皆さん良いお年を!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
スダリオ剛
――試合後の率直な感想は
「ちょっとよく分からないです」
――記憶が曖昧になっている?
「いやいや、記憶はあるんですけど」
――まだ気持ちの整理がついていない?
「うーん……うーん……そうですねえ、うーん……そうかもしれないです」
――対戦相手の印象は変わったか
「いや、特に違ったところはなくて。想像以上にパンチと蹴りが軽かったから。カーフ割りと蹴られたんですけど、全く効いて無くて。普通に終わってからも歩けてるくらいなんで全然効いてなかったんですけど、僕がタックルに行ったときに出会い頭のアレでバランス崩したんです、僕自身が。アレが入った、いいタイミングだったから。入ったように見えて。パウンド食らいながら審判に『大丈夫、大丈夫』って言ってたんですけど、止められたんで。格闘技って難しいなって感じました」
――今後の展望は
「うーん……まあ、年明け社長と話します。どういう風に行けるかってところを話し合いたいと思います」
――ジャッジには納得行っていない?
「そうですね。パウンド喰らいながら『大丈夫大丈夫』って言ってた記憶がすごいあって。『大丈夫』って言ってたら意識はあるわけじゃないですか。だから、止められないと思ってたんです。試合前とか。パウンドも軽かったんで。これは格闘技なんで終わってからなんか言ってもしょうがないんですけど、難しいなってところがありますね」
――RIZIN側に正式な抗議を要望する可能性は
「いや、もう……ああいう展開になった自分が悪いんで、そこは素直に受け止めるしか無いですね」
――早い段階で上田選手とのリマッチはしたいか
「結果的には負けてるんですけど、シビサイ選手とやったときにはしっかり負けたんだってのは分かったんですけど、ジュニア・タファとの去年の大晦日もそうですし、動きながら、動いてる中で止められると、止められてるんで、去年の大晦日も今回も。負けた気持ちっていうか……格闘技って難しいなって気持ちが強いんで。そうっすね、すぐリベンジさせてもらいたい気持ちはありますけど、そう簡単に行かないのかなと」
――ダメージは無いのなら練習自体はすぐに再開する?
「しようと思ってます。ただ、試合前に色々あって……。ここでは言えない話ですけど、メンタル的に壊れてたんで、メンタルを回復させたいと思います」
――安保選手とのやり取りも原因の1つか
「僕と安保の件で、僕のメンタルがってよりも、家族時間の間で、安保からの挑発の電話があったりとかで、僕も応えてしまって結構家庭もグダグダになったので、結構響いたっすね、アレは。そういうのもあって、あんま関係ないんですけど、家庭の事情が結構あって。これは結構メンタルキツいなと思ってました、正直。試合当日にスイッチ入ってきて、行けるなと思ったんですけど、やっぱ心と体が噛み合ってない感じがあったんで。うーん……すみません」
――上田選手は「このあと世界を目指す」と言っていたが世界で通用すると思うか
「負けた自分が今どうこう言える立場ではないんですけど、どうなんですかね?正直、やっぱパンチ何発か当たりましたけど、すっごい軽かったんですよ。来るものもなかったし、カーフ当たったのにカーフ来なかったし、前蹴り当たったけど前蹴りが全然入ってこなくて。ホント、どうなんだろうなってところはあります」
――記憶が飛んでないということだが、映像は見たか
「少しだけ見ました」
――映像で見る分には、目が上にフッと行っていたように見えた
「一瞬って誰にでもあるじゃないですか、正直。倒れたら誰でも普通の人でも倒れたら一瞬目が行きますけど、それで意識が飛んだ?ホント、フラッシュダウンなんすよ。ホントに飛んだらあのまま寝ちゃうんで。すぐ立ち上がって『大丈夫』って言葉を発してはいたんで。僕は。『大丈夫、大丈夫』って連呼してた記憶はあって。なんで止められたんだろうな~って」
――レフェリーから説明はあった?
「リングの上で『いやいや、早いでしょ!』って言ったら『いや、目が』って言われたんで。レフェリーの方がそう判断したんだったら……そうなんだろうなって。もちろん納得はいかないですけど……ハイ」
――会見で安保選手とBreakingDownと闘う可能性があるという話も出た
「うーん……いや、まあまあ、しっかりケジメは付けたいですけど、それどころじゃないっていうのが正直なところで。彼も負けちゃってるじゃないですか。お互い負けてるんで、お互いそれどころじゃないっていうのがあるんじゃないですか?とりあえず僕は片付けないといけない問題が結構あるんで。すぐにこう、出来る精神状態ではないかなと。すぐ復帰したい気持ちと、もうちょっとメンタル休ませたいって気持ちがあります」
上田幹雄
――試合後の率直な感想は
「まあ、プロになってから1試合1試合終わるたびにホッとしてるから。勝ってて。今回は勝って、来年は世界に行こうって決めてたんで、それがとりあえず今回勝つことで実現に一歩近づいたのかなと思ってホッとしてます」
――フィニッシュのヒザは狙っていたか
「まあ、そうですね。やっぱりちょっと1R目に力んでてバテたんで、2R目は冷静に闘おう、冷静に闘おうと思って、普段のいいクセが出てああなった。だから、行こうとは思ってないです。不意の、無意識に出た技だと思います」
――対戦相手の印象は変わったか
「いや、もうイメージどおりの強い選手です。やっぱり勝負ってのは時の運なので、次やったらどうかわかんないし、今回は自分が勝っただけだと思ってるし、またやったときにはもちろん勝ちに行くし。相手の印象は、とにかく強かったです。日本のヘビー級を背負ってきた選手ですし、その選手に勝つことが出来てホント良かったです」
――今後の展望は
「海外挑戦ってよりは、とにかく、これで多分日本人選手とはやらなくていいのかなと思って。今回日本選手権、僕の中でいえば日本選手権ヘビー級トップに勝ったので、逆に言えば日本代表として色んな海外選手と闘っていきたいですし、来年ベルトを作ってもらえるなら、自分がベルトを巻いて、そのベルトを背負って闘っていきたいなと、そう思ってます」
――スダリオ選手の方がMMA経験値が上だったが、そんな相手と対峙した1R目の手応えは
「自分が固かったなというのが1つ。ラスト1分半くらいですかね。セコンドの声が聞こえたときに『やべっ、まだ1分半もあんのか!』と思って。ちょっと冷静に闘おうと思って見てたら相手も見てくれたんで。相手も疲れてるし足かどっか効いてんのかなって思ったんで、それで1R終わって、2R目の間のときに『ペース握ってるからもっと冷静に闘え』って言われたんで、2R目は冷静に闘うことでああいう試合結果が出来たので」
――足を効かせていた場面もあったが、そういうプランだった?
「そうですね。やっぱり、とにかく僕は1Rで早く決着する試合が多かったので、なので、そこに驕りすぎず3R闘おうっていうのが今回のテーマだったので。そういう意味ではとにかく足。パワーとかパンチの勝負だと、まだ自分に負ける要素があるかもだったので、とにかく自分が勝てるのはスピードと蹴りだったので、今回はその戦略て足を効かせて、パンチの踏ん張りを効かなくさせて、行けるところは行くっていう作戦だったので、実行できてよかったと思います」
――ボディへの三ヶ月蹴りの手応えは
「三日月もそうですしミドルもそうですし、結構手応えあったんですけど、やっぱりあっちの方が経験もあるからか分かんないですけど、効く顔をしてなかったんで『あれっ、大丈夫かな』って少し焦って力んじゃったところもあったんですけど。でもセコンドが1Rと2R目の間に『効いてるから』って言うんで『なるほど』と思って。自分も力んで焦りすぎているだけだと思ったんで、2R目は立て直せたんでよかったです」
第13試合
伊澤がミドルキックとローで牽制し、関節蹴りから前蹴りで組み付かせない。山本はジャブで牽制しながら前に出てタックルも、伊澤はフロントチョークで捕らえDDT気味に倒れる。
頭を抜いた山本がガードポジションから鉄槌を落とすが、伊澤は下からコツコツ殴っていきフロントチョークを狙い三角絞めを狙う。これを抜けた山本が立ち上がりロープに押し込み膝を打ち込んでいき、嫌がった伊澤をコーナーに押し込むと膝。
伊澤はフロントチョークで絞ろうとするが、山本が頭を抜くとブレイク。
伊澤の前蹴りをキャッチして倒した山本だが、伊澤がフロントチョークで捕らえるとここで1R終了。
2R、ジャブで牽制するが伊澤が前蹴り。山本のタックルに伊澤がローから膝蹴り。
前蹴りと関節蹴りから左フックも、山本がタックルからテイクダウンを狙うが、耐えた伊澤がバックを取って小内刈りのように体制を崩しスタンドでチョーク。そのままリングに崩れ山本がタップした。
伊澤「(泣きながら)えっと、ありがとうございました。山本美憂選手は自分がちっちゃい時からレスリングトップで戦ってきて、自分が総合格闘技始めようと思った理由の一つが山本美憂選手でした。ずっといつになっても強くて素敵でかっこよくて、本当に憧れの選手です。私も、山本美憂選手のように、これから女子格闘技をもっともっと盛り上げて、もっと新しい世代、これからの世代の人達に今度は自分がバトンを渡していけるように頑張りたいと思います。女子格闘技本当に面白くて素敵で、とっても大好きなんですけど、あんまり好きじゃないって声がすごい多くて、自分はすごく悔しいです。もっともっと自分が頑張っていくので、これから女子格闘技嫌いな人も、好きになってもらえるように頑張るので是非応援お願いします。ありがとうございました、山本美憂選手ありがとうございました」
山本美憂引退セレモニー
まずは榊原CEOから引退記念メダルと花束の贈呈。続いて息子である山本アーセンから花束贈呈。
アーセン「えーっと、まあちょっと今俺も動揺して何言ったらいいかわからないけど、母ちゃんはなにかしら新しいこと見つけて、また新しい挑戦すると思うんで、なんか挑戦してたら応援よろしくお願いします。アイラブユーマム」
美優「皆さんこんにちは。えっと、なんかまだもんもんとしてるっていうか、ほんとは勝ってリング降りるつもりだったから、なんかほんと、なんだろう、不思議な気持ちです。でもこれだけは言おうと試合前から考えてたんですけど、この最後の終わり方と一緒で、私ってレコード、戦歴的にはほんとにほんとに、あの、良くないというか、そんな選手だったにも関わらず、RIZINの皆さん、あとほんとにファンのみなさんがずーっとずーっと毎回毎回変わらず応援してくれてるんで、ほんとに私振り返って、こんな幸せなアスリートっていないんじゃないかっていつも思ってます。ほんとにありがとうございます。なんかほんとに寂しいです。しかも結果がこんな形で。でも、なんか色々まだこれからまた色んなことに挑戦していきたいと思っています。なのでこれからもよろしくお願いします。あと今日ほんとにここまで支えてくれた家族、コーチ、チームメイト、みんなにありがとうを言いたいです。ほんとにみんなありがとうございました。ほんとにありがとう(涙をこらえる)あともう一つ、ずっと日本にいない、グアムの人たちに挨拶したい。(英語で感謝の挨拶)」
最後に10カウントゴングがならされ、山本美憂は7年の総合格闘家人生に幕を閉じた。
<試合後コメント>
伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「嬉しいと言うか、ホッとした気持ちと、悲しい気持ちと、幸せだったなあって気持ちが混ざって複雑な心境です」
――幸せだったというのは、一緒に試合をしている時間のことか
「ずっと見てきた選手と試合すると思ってなかったので、試合している時間がすごく幸せだったなという気持ちです」
――対戦相手の印象は変わったか
「やっぱり、レスリング力がすごく強い選手っていうのは分かっていたんですけど、やってみて、引退試合で最後の試合だったっていうこともあって気持ちが強いって印象が映像よりも強く感じました」
――今後の展望は
「まだこれからのことはそんなに考えてないんですけど、とりあえず一番直近だとDEEP JEWELSのベルトがブラックコンバットに取られてしまっているので、そのベルトを取り返しに行きたいと思います」
――ブラックコンバットのベルトとなると階級が下になるが、2階級にまたがっていくか
「元々体重がそんなに無いので。今回も減量がそんなに無かったんで、全然下に行くことは苦しくないかなと思います」
――将来的にはスーパーアトムより上は考えている?
「そこもまだ今後ゆっくり考えていこうかなというところなんですけど、まだまだ技術とかフィジカルとかも足りないことがいっぱいあるので、そういうのを付けていきながらどうするかをこれから考えていきたいと思ってます」
山本美憂
――試合後の率直な感想は
「あ~……ビミョ~な感じですね(笑)スッキリはしてないです」
――またやり返したくなってしまったりは?
「あはは(笑)でもホントに試合内容が1R目から寝技を警戒というか、まあ、首とか取られたりとかしてて。パワーっていうか力は多分私のほうがあったし。ディフェンスとかも練習してきて、『あっ、こんな感じかあ』って。1R目終わって、2R、3Rフルで闘っていけるいけると。だったんですけど、2R目のときにもみ合って、バッと私が遠い方の足を取っちゃったんですけど、これはレスリングのときにすくい上げていく技なんですけど、これはMMAではすごく一番良くなくて。常に悪い癖で、よく練習でやったときに注意されてることが思い切りそのときに出てしまってって感じだったので。いやあ、悔しいですね。ホントに3R、しっかり闘いたかったです」
――それがなければもっと戦えた?
「そうですね。勝つ自信はありました」
――引退式を終えてみて
「あそこまで盛大にやっていただけると思ってなかったのでビックリしました。10カウントとか。なんか、10カウントっていうか、皆さんの声が『ありがとう!』とか『美憂!』って声が嬉しいやら寂しいやら悲しいやらで涙が……」
――今後については試合後に見えた景色によって変わると言っていたが、今はどうか
「まだ色々考えなきゃなって。パッと、なにかが見えたっていうのは無かったです」
――ひとまずはしばらく休むと
「MMAは引退みたいな感じにはなったんですけど、人生は色々ありますから。このあと自分がなにをやっていくのか、よーく考えるというか、また自分の気分というか。『アレやろう』っていうのがふっと出てくると思うので。それに身を任せて自分らしく行こうかなと思ってます」
――今振り返ってみて、RIZINでぱっと思い出す記憶は
「RENAちゃんとの試合かな。最後ヒザでガーンと負けちゃったけど、あのときはすごく楽しんでやってた試合でした。沖縄でやったやつ」
――美憂選手は日本の女子格闘技をリードしてきた。引退後、女子格はどうなって欲しいと思うか
「この後どんどんいろんな選手が現れてほしいですね。レスリングからも柔道からも」
――伊澤選手がRIZINで無敗の女王だが、世界にも出て行ってほしいか
「そうですね。世界にも行ってほしいです。色々変わると思うんで。チャンスが有れば伊澤選手も。日本では無敵ですから、世界行って力を示してもらいたいです」
――息子のアーセン選手に期待することは
「アーセンもそうですし、ウチのジムの子たちみんなこっからきっと盛り上がっていくと思うので。クイーンビーはちょっとリングを降りるので(笑)代わりに他の蜂たちに頑張ってもらいます」
――RIZINでは引退だが、闘うこと、例えば柔術などの他のファイトスポーツは続けたい?
「まあ、トレーニングはそのまま続けるので、MMAのトレーニングも続けていくので。MMAに出るとかではないですけど、とにかくトレーニングは今自分の体がどんどんどんどんレベルも上達していってると思うので、身体も全然スローダウンしてきたとかは感じないので。MMAは他に選手がいるのかどうか分かんないですけど、最初から終わりまでRIZIN以外のリングには上がってない選手なんですよ、私が。ホント100%RIZINのブリードなので、他に上がることは全く考えてないですね。MMAはRIZINで終わり」
――高田さんがRIZIN卒業してシンボルがいなくなった。その後釜を狙うことは考える?
「あはは、私でいいんですか?(笑)太鼓は……叩こうと思わないので、別の形で(笑)ふんどしもちょっとアレなんで(笑)別の形でRIZINに。私はRIZINの最初から最後までどこにも上がらなかったRIZINの選手だって誇りに思っているので、この先もRIZINでいたいかなと思います」
――「選手である前に母」という言葉が印象的だった。親子で同じプロ格闘技に打ち込むという経験はなかなかないと思う
「当たり前のような感じでいましたけど、よく考えたらすごく幸せだなと思ってます。息子のほうが始めたのが早いんで先輩で、常に私が後輩だったんですけど、同じトレーニングして、たまに同じ大会に出て一緒に勝ってっていうことが出来たのは本当にラッキーだなと思います」
――アーセン選手が涙していた
「そうですねえ、ここまでずっと一緒にやってきたから……」
――靭帯を痛めた場合は1年ほど休むのが普通だが、今回の復帰はとても早かった
「5月末に前十字切って手術をしたんです。切ってくっつける手術を。それで8月くらいにはもうスパーリングしてたので。最近の医学は発達してるんですかね?(笑)リカバリとかリハビリとか、色んな私のチームの人たちが一生懸命やってくれたので、相当治りは早かったと思います」
――試合後に伊澤選手と長い時間ハグをしていた。何か言葉をかわしていたか
「伊澤選手はずっと泣いてました。『むおおおおん!』つって(笑)いつものように(笑)でもやっぱり、ここまでずっとずっと勝ち続けて引っ張ってってくれてるから、この先も頑張って勝ち続けてチャンピオンでいてほしいし。先程言ったみたいに、次は世界一になってもらいたいですね」
――入場曲についてノリノリで楽しそうだった
「今日U-NEXTでウチの弟のドキュメントが出たんですけど、それとビギーのジューシーの最初のリリックが一緒なんですよ。ウチの弟もあの歌好きで奥さんと一緒にカラオケで歌ったりしてて。だから、やっぱりこれかなと思って。大きなところで聞くジューシーはすっごい気持ちよかったです。気付いてくれて良かったです。ありがとうございます」
――最後にファンへメッセージを
「本当に、短いようで長いようで長いようで短い私のMMA人生を皆さんがいつもいつもたくさんの愛で支えてくれたこと、本当に感謝しています。毎回毎回いろんなことが私は勉強になっていて。それは勝ちからでも負けからでもそうなんですけど、すべてのことに色んな意味があって、自分をここまで成長させてくれたMMA、そしてRIZINファン、家族、友達の皆さんに本当に感謝しています。これから先もRIZINがどんどん大きくなっていく姿を私は、どんな形でサポートできるか分からないですけど、いつまでもRIZINの選手、RIZINの山本美憂として誇りに思って、これからも頑張っていきたいと思います。ありがとうございました!」
2024年RIZIN大会告知
榊原CEO「美優選手、ほんとお疲れさまでした。ファンのみんなも温かい声援ありがとうございました。ほんとにジョシカク、2016年に美優と会って6月、3ヶ月後にRENAと戦ってました。一歩踏み出す勇気が今のジョシカクの人気を作ってくれたとほんとに心から感謝してます。また新しいチャレンジをすると思いますが、是非皆さん応援してあげてください。じゃあ、気分を変えて、2024年、新しい大会をまた、新しい年に皆さんとともにスタートしたい、そう思います」
【2月24日 SAGAアリーナ】
ヴガール・ケラモフvs摩嶋一整
ルイス・グスタボvs堀江圭功
堀江「こんにちは。堀江圭功です。地元九州で、強敵のグスタボ選手と戦えること嬉しく思います。本気の自分でしっかり向かい合って、戦って、しっかり勝つ姿を見せたいと思いますので、ぜひ九州の人は特に会場に見に来てください」
グスタボ「コンバンワゲンキデスカ。また日本に来れて嬉しく思っています。今日ここで試合できなかったこと残念に思っていますが、次の大会2月には完全に自分のコンディション整えていい試合見せたいと思います。素晴らしい喧嘩のようなショーを見せたいと思っています」
【3月23日 神戸ワールド記念ホール】
武田光司vs萩原京平
萩原「こんちわ。えー、まあ自分は武田選手を選手としてリスペクトしてるんで、そういう選手と試合できてやっぱ楽しみに思ってます。まあでもここはそんなに甘いとこじゃないんで、フェザー級に来た事後悔させようと思ってます。いい試合しよう!」
武田「こんにちは。武田光司です。えっと、試合決まってるの知らなくて8くそう)さっき知ったんすよリング上がって萩原くんに決まってるって。ほんといきなりすぎる展開でびっくりしてるんですけど、まあでも萩原くんに対しては僕も要求してたし、ほんとリスペクトがあるからこそ要求してるのは、まあ似てるところがあると思うので萩原くんとは。僕もフェザー級で一発目、まあ色んな思いがありますけど、来年は突っ走ってやろうと思ってるんで、萩原くんはその踏み台になってもらおうと思ってるんで応援よろしくお願いします」
井上直樹vs佐藤将光
佐藤「えー、こんにちは。名前はもう覚えてもらえたでしょうか?ありがとうございます。佐藤将光です。もっと歓声浴びれるように、来年RIZIN1年しっかり盛り上げていくんで、最高の相手用意してもらったんでね、最高の試合してしっかりインパクトある試合して、RIZINのバンタム級かき回します。よろしくお願いします」
井上「こんにちは。この2023年最後にいい報告ができてよかったと思います。10月の大会代理で出ていて本当に感謝していますが、まあこれとそれとは別なんで、しっかり倒して美味しいもの食べて帰ります」
RENAvsシン・ユリ
ユリ「RIZINファンの皆さんはじめまして。私は韓国から来たシン・ユリです。RIZINに出れてすごく光栄ですし、元々RENA選手のことは尊敬しておりました。ただもうRENA選手の時代は終わりました。私がRENA選手を倒して、私の時代にしていきたいと思います。よろしくお願いします」
RENA「はい、こんにちは。シュートボクシング、そしてRIZINのRENAです。まあ試合の話なんですけど、この場をお借りして美優さんに一言言わせてください。この場、ほんとに、2試合美優さんとは戦わせていただいて、ものすごく私の格闘技人生において、濃い2試合でした。美優さんがいたから私はここまで来れたと思ってます。本当にお疲れさまでした!ありがとうございました!えー、私は、まだまだ歩みを止めません。まだまだ突き進んで行こうと思ってますので、この戦い絶対負けるわけにはいかないと思ってます。激しい試合になると思ってます。是非応援よろしくお願いします」
榊原CEO「あの、皆さん、ビビってたじろいでません?早いじゃねーかと思って。いつも発表が遅くてですね、皆さんに怒られるんで。早め早めで、もう一つ発表します。千裕!鈴木千裕の次の試合、誰だろう?」
鈴木「誰ですか?(苦笑)」
榊原CEO「金原!5月、有明アリーナを押さえますんで、みんなゴールデンウィーク、有明アリーナに千裕の防衛戦を見に来ていただきたい、そう思います。じゃあ一言お願いします」
鈴木「突然なんすよねいつも榊原さんは(苦笑)やるに決まってるじゃないですか!格闘技の大先輩、まあ金原選手ですけど、だからこそ、言わしてもらいます。先輩、越えさしてもらいますよ俺が。絶対KOしてやっから!やりましょう5月!よろしくお願いします。本当の格闘技俺が見せるんで楽しみにしてください」
榊原CEO「本当に2023年、多分RIZINの中で最も輝いた選手鈴木千裕、2024年も大激震を期待したいと思います。よろしくお願いします」
鈴木「任せてください」
【5月6日 有明アリーナ】
RIZINフェザー級タイトルマッチ【王者】鈴木千裕vs【挑戦者】金原正徳
第14試合
YA-MANが突っ込んで左右のフックも平本は下がる。平本がハイキックからワンツーも、YA-MANが突っ込んでクリンチするが、平本が足を刈ってテイクダウンを狙うもロープに引っ掛かり上手く倒せず。
平本がバックを取るがYA-MANは立ち上がりコーナを背にして倒れると、平本が肘を打ち込むが体勢を切り返したYA-MANがゼロ距離で肘を打ち込んでいく。
お互いボディに膝から一度離れ、平本がハイキックで牽制する。
平本がローから右フックも、打ち終わりにYA-MANが組み付いてコーナーに押し込みゼロ距離で肘。平本は膝を打ち込んでいき、お互い膝を打ち合いながらYA-MANが肘。
平本が足を絡めようとするが、離れ際にYA-MANが肘。
平本がワンツーもYA-MANがワンツーで返し、足をとめての打ち合いからYA-MANがガードを上げて平本がワンツーを打ち込んでいくもYA-MANは打ち終わりに組み付いてコーナーに押し込む。
YA-MANはボディに膝を打ち込んでいき、離れ際に肘も平本も肘を打ち返して距離をとる。
お互いローもYA-MANが前に出てワンツー。だが平本がワンツーを打ちこみYA-MANが少しふらつくが、YA-MANはワンツーを打ち込んで前に出ると平本がミドル。
お互い見合うと、平本が下がりながらロー。YA-MANのローに平本がワンツーをあわせ、YA-MANのパンチの打ち終わりに平本がカウンターの左をあわせていく。
平本が左ハイを打ち込むと、YA-MANが前に出て組み付いてコーナーに押し込むと膝。これはブレイク。
平本がロー。YA-MANもローにワンツーを合わせ、お互いパンチの打ち合いになるとリーチのある平本が打ち込んでいくが、YA-MANも前に出てジャブを打ち込みお互いクリンチしてロープ際に。ここで1R終了。
2R、平本が左ストレートから組み付いてバックをとると、もつれるようにYA-MANが倒れるがすぐに立ち上がり平本をコーナーに押し込む。
平本が膝を打ち込んで離れると左右のフックを打ち込んでいき、YA-MANがストレートから前に出ると組み付いてロープに押し込む。平本はパンチを振り回して離れると、YA-MANがガードを上げるがその上からストレートを打ち込んでいく。
YA-MANのストレートの打ち終わりに平本が組み付いてそのまま押し倒し、回転して逃れようとしたYA-MANのバックを平本がとるも、YA-MANはそのまま立ち上がりコーナーによりかかる。切り返して平本をコーナーに押し込むがブレイク。
お互いパンチの打ち合いからYA-MANが飛び込もうとするが平本がジャブで動きを止め、ワンツーフックもYA-MANはかまわず大ぶりフックから組み付いてコーナーに押し込むと膝。
離れ際に右フックも、平本もストレートから組み付いて膝。そのまま回転して倒すと、ハーフガードから鉄槌を落としていく。ここで2R終了。
3R、平本がローで牽制してワンツーも、YA-MANが前に出て左フックから前に出ようとするが距離を詰めきれず。平本が左ストレートから膝。お互いフックが空を切り、平本がフックから足を絡めてテイクダウンを奪うと、バックを取っていくがYA-MANは立ってコーナーに歩くが平本が振り回して倒すと膝。
頭から出血するYA-MANがコーナーに押し込んでいくがブレイクしてドクターチェックに。
再開し、平本が左ハイから距離を詰めて膝。YA-MANが逃れるとジャブを打とうとするが、平本が組み付いていくもYA-MANが切り返してコーナーに押し込み膝。
YA-MANがフックも、避けた平本が左右のストレートを打ち込むがYA-MANがガードを上げる。
平本がワンツーからYA-MANのワンツーを避け、前のめりにパンチを打ち込んでいくYA-MANに平本はクリンチ。
平本はアッパーから左のジャブを打ち込んでいき、YA-MANのフックを避けて組み付くと膝。YA-MANが切り返してロープに押し込み肘をはなつが、避けた平本が組み付き、離れ際にフック。だがYA-MANの左フックも顔面をとらえ、組み付いてアッパーを打ち込むが浅い。
平本がフックから前に出ようとするが、YA-MANがコーナーに押し込んでアッパーもこれは当たらず。
平本がボディに膝を打ち込んでいき、YA-MANが流れると打ち合いを要求する。平本はワンツーを交わしてクリンチして膝。
YA-MANが大ぶりフック連打も平本が組み付いて膝。ここで時間切れ。
判定3-0で平本が勝利となった。
平本「みなさんこんにちは。平本蓮です。あの、MMA甘くないからね。YA-MANくんアマチュアからやり直したほうがいいよ。まあ冗談はさておいて、YA-MAN強くてちょっとしょぼい勝ち方になっちゃったんですけど、朝倉未来お前がぶっ飛ばされるから俺が普通にぶっ飛ばしたわ(笑)ちょっとすいませんしょっぱい試合しちゃって。最強になって戻ってきます。さよなら」
<試合後コメント>
平本蓮
――試合後の率直な感想は
「そうっすね。メチャクチャ打たれ強くて。5~6発クリーンヒット、バチーンと当たってる感覚あったんですけど、ゾンビだなって思って。テイクっていうか、混ぜれて。勝って終わって。この試合はマジで勝ちたかったんでしょっぱい試合になっちゃったんですけど、ホント練習量増やして戻ってきます。ただ、自分の中で勝ち切れたっていうのが大きな課題だったんで、良かったっす」
――対戦相手の印象は変わったか
「結構ダウンしてるイメージがあったんで、ダメージは溜まってると思って。オープンフィンガーグローブでRISEで試合もしてるし。どっかでYA-MANが崩れたところで上取って削ってっていう。思いの外打たれ強くて、これ徹底的に15分集中してやろうっていうのと……そうっすね、多分貰いに来てたというか、YA-MAN自体が。パンチを嫌がったその先の攻防も考えてたんですけど、1R目で足の皮思いっきりズル剥けちゃって。それで結構、パンチで対処しようって。自分のボクシングを信じたって感じですね」
――試合後にYA-MAN選手になんと言葉をかけていたか
「『俺の勝ちぃ~♪』って(笑)まあまあ、終わったらノーサイドなんで」
――今後の展望は
「ホントに、どうしても今日は勝ちたくて勝ちに徹してしまったというか。けど、大事な勝利なんで。この勝利を糧にさらにレベルが上がっていかなきゃいけないと思うし、後ろの試合見てたらこないだ試合した斎藤選手とクレベルとの試合を見て、自分はもっと上を目指していかないといけないなと。シンプルな、リップサービスとかもなく、ただただ努力して強くなります。もっと」
――朝倉未来選手に見せつけてやったという気持ちはあるか
「撃ち合いになったら危ないとは思ってたんですけど、どう考えてもあの距離のパンチは俺のほうが上手いだろって自信があったんで。打ち合いになったら打ち合ってボクシング見せたかったんで。朝倉未来には出来ないボクシング技術だなと。ホントそこでしっかり倒していくとかいろんな展開とかもあったんで。多分、左手、ヒビ入ってると思うんで。またしっかり作っていきます」
――顔がかなり腫れているが、パンチを食らって・
「いや、なんかの揉み合いのときに一発、YA-MANがあまりにも貰うんで、回転してその場で倒せるなと思った瞬間にもらいながら宛に来てたんで、これYA-MANの作戦だなと思って。当たる瞬間で行けると思ったときにポコンって一発もらったって感じで。ダメージはないですね。その一発くらいだったなって。あと、ゾンビから来る戦法?セコンドから『それ狙ってるぞ狙ってるぞ』って聞こえたんで、上手く外せたかなって。ダメージは全然無いですね」
――先程、YA-MAN選手が「敗因は自分の心の弱さだった」と言っていた
「そんなことないから胸張って頑張れよって感じですね。気持ち強かったよって」
――勝敗を分けたのはどこだと思うか
「覚悟の違いですね」
――ブラックローズとしての手応えは
「やっぱ、丈から始まって、今日1日すげー長かった。僕いつもは入場出たくないくらいでバリバリのギリギリまで入らないかどうかって感じなんですけど、『来ないと減点するぞ』って言われて急いでいく感じだったんですけど、今日は第1試合から丈の試合があったんで。今日は長い一日で。大塚コーチとか岩崎先生とか、サポート含めて長い一日の闘いが終わったなと。自分が勝って締めて安堵しているというか、ちょっと落ち着いてる部分はあるっすね。ただ、丈、辰樹が勝って、孝太と安保は残念だったっすけど、なにかに立ち向かっていく勇姿っていうか、自分のカッコ良さに誇りを持って、これからもやって欲しいですね。安保なんかも、男だと思いますよ。僕もデビュー戦、大晦日はボコボコにやられたんで。これでMMAの良さを分かってもらえたら良いかなって感じですね」
――芦澤選手も含めて?
「竜誠くんも含めてそういう感じですね。試合終わった後の太田忍キモかったんでぶっ飛ばしてもいいかなって思ってきました」
――この試合はSNSでもすごく盛り上がった。応援してくれたファンへメッセージを
「ホント、心震えました。入場する前も歓声がすごく大きくて、入場中も歓声すごくて。この試合に向けて、ジム行ってる途中とか、練習終わった帰り道とか、移動時間に1人で考えたりするんですけど、当たり前ですけど人間1人じゃないんで。チームがあって、家族がいて、仲間がいて。1人じゃないんだよなぁ~って思いながら。謎にずっとそんな風な感じでジムでいつも練習して頑張ろうって感じだった。ちょうど大会のOPでそんな感じのこと言ってたんで、すごい1人じゃないんだなって感じて、気持ち強く闘えました」
――終始冷静だったように見えたが、熱くなった場面はあったか
「常に熱い気持ちではやってはいるんですけど、結構ロープつかみとか、グローブの指の輪っかのとことか掴まれたりとかしてたんで。逆に組み慣れてないっていうか、精神的に良くないんだなって安心して試合運べて。2R目かなんかで上取って、終わった後に力感がもう、グラップリング出来ない人の力感になってたんで、あとはもう削っていけば勝てるなっていう風に。落ち着いて試合を運べたんで。初めて自分で寝かせに行って、乳酸がすげー溜まるなって経験でしたね。こういう経験クリアしてってMMAファイターとして進化していけたらと思います」
――今日の試合はMMAファイターとしての差を感じた一戦?
「そうですね。やたら試合前にYA-MANが『俺にテイク来たらとんでもないことになる』とか『俺にテイク来たら後悔する』とか言ってたんで、相当グラップリング、寝たら自信がないのが表れで。相当組まれるの嫌なんだろうなと思ったら、意外と4つ組みは強いだろうなと思ってた。削ってどっかで展開で上取られると思ったんで、焦らず、50%の力で試合を進めていこうという風に冷静にやれたのが一番良かったと思います」
――YA-MAN選手の効いた攻撃はあったか
「無いです。腫れたくらいで。全然ないですね」
――ボクシングの攻防はストレートvsフックの構図が多かったが、意識はしていた?
「いや、そんなこと考えてなかったっていうか、そんなことあるんですか?僕考えたこと無いです。無いんじゃないですか?」
YA-MAN
――試合後の率直な感想は
「そうっすね。悔しいっす。自分が弱かったですね。(※号泣しながら)でも……絶対……この試合は、なにがなんでも勝ちたかったです……!絶対いつかやり返します……!」
――対戦相手の印象は変わったか
「そこはイメージ通りでした。全部カウンター狙いで、取れたなとは思うんで。自分の心の弱さが出ちゃった、出てしまって、負けたのかなと思います」
――今後の展望は
「もう、多分、この試合で相手はもっと上に行ってしまうと思うんで、総合の試合を積み重ねて言って、もう1回アイツをぶっ飛ばします。今回できなかったんで、もう1回アイツのところまで手が届く位置まで、MMAを頑張りたいと思います」
――こういう悔しい思いをしたことは今までの試合であった?
「今までは無かったですね。別に負けても面白い試合ができればいいやって思ってたんで。でも今回はなにがなんでも勝ちたかったです。いつもとは違う気持ちでやりました」
――勝敗を分けたのはどこだったと思うか
「自分の心の弱さが、後先考えてしまったところがありますね。2R、スタミナが切れるんじゃないかと思って、下から抜けようと思えば抜けられたのに、あそこで時間が短いから、後少しだからと思って、ここはスタミナを温存して3Rで決めようっていう、心の弱さが出てしまいましたね。あそこで無理矢理でもスタミナ使って抜けてたら相手も疲れて、3R違った結果になったのかなと思いました」
――先月のFIGHT CLUBからの流れがあって、その中でも平本選手と未来選手との試合っていうストーリーが裏にあるようにファンも見ていて、YA-MAN選手が損な役回りになっているように思える。そういう意識はあったか
「ありましたよ。ここで自分が勝ったら、KYだなっていうのがあったっすけど、そういうドラマとかストーリーとか関係なく、今回はどうしても勝ちたかったです」
――試合前は「100%ノーサイドは無い」と言っていたが、その気持ちは今も変わりない?
「アイツはいつか絶対ぶっ倒します」
――試合を通して熱くなりすぎた部分がある?
「もらわなくていいパンチを貰っていたっていうのはありますね。パンチ力が、もらっても大丈夫だと思って避けないでもらって。自分のパンチは避けられてたんで、見え方は悪かったのかなと思いました」
――インローもかなりもらって足がぶれたりしていたと思うが、ダメージのほどは
「いや、ダメージは無いっすね。別にインローもそんな思い切り蹴ってなかったんで、別にもらってもいいやと思ったんで、だからカットしないで蹴ってきたら攻撃返せばいいやみたいな感じで思ってました」
――「心の弱さが出た」という言葉があったが、今までもそういう試合があったか
「いや、無いっすね。やっぱ組みに行ってしまって考える時間があったっていうのが今まではなかったので、そこで考える時間が出来てしまったがゆえの、無駄な考えが生まれてしまったって感じですね。組んでるときも離れることに徹底してれば、もっと結果は違ったのかなと思います」
――右目の状態は
「4針縫ってきました」
――試合後にYA-MAN選手も手を挙げていたが、自分の中では勝ったという感覚はあったか
「自分の中では勝ったと思ってました。すごい揺れてるのは何回もあったんで、壁に押してる時間も自分のほうが長かったんで。だから、どこで取られてるとしても2くらいなんで負けはないだろうなと思って。3Rは絶対自分が取ってると思ったんで。でも、相手のパンチの正確さをジャッジは取ったんだなって。あとは平本が打たれ強かったっすね。今までの相手だったら倒れてるパンチも何個もあったんで。打たれ強いのと、やっぱ効いたあとの逃げが上手かったっすね」
――インターバルのときのセコンドの判断は
「インターバル中はなにも言われなかったっすね。終わった後は『これは取ったでしょ』みたいな感じでは言ってたんで。自分の中でも負けはないだろうなと思ってたんで。でもやっぱ、総合っていう、全体的に見たら、まだ自分の試合見れてないですけど、テイクも取られて全体的に見たら負けてたのかなって改めて思いました。MMA、やっぱ、MMAに負けたって感じですかね」
――来年はMMAの試合経験を積んでいきたいか
「はい。来年はもっとMMAを積み重ねて、絶対いつかリベンジしたいです」
――2R途中に殴り合いの中で微笑むシーンがあったが、そのときの心境は
「2はあんまり覚えてないですね。上取られたくらいしか覚えてないです。入りすぎてましたね」
――勝ちにこだわった試合とのことだが、今回の試合で楽しさ、面白さは感じていたか
「いや、もう一生懸命すぎて考えてなかったっすね。今回はホントに勝ちたかったんで、それ以外なんも考えてなかったです。勝つことにすべてを置いてました。今回は。別につまんない試合してもいいやって思ってました。勝てれば」
――「今回はどうしても勝ちたかった」という言葉を重ねているが、なぜそこまでの思いになっていたのか
「自分の気持ちだけじゃないからですね。色んな人の気持ちを背負ってたんで、今回は。いつもは自分が楽しければいいやって感じだったんですけど、今回は平本が自分だけじゃなくて、自分のお世話になってる人たちも周りまで馬鹿にしてたんで。今回はなんとしても勝って、みんなの気持ちを晴らしたかった。そういう気持ちがありました」
――MMAのレベルの差は痛感したか
「そんなに痛感はしてないですね。4つもそんな強いと思わなかったですし、テイクは取られましたけど、そこからそんなにグラウンドで圧倒とかもされはしなかったんで。ただただ、自分の心の弱さが出てしまったなっていう感じで負けました」
――SNS上では「感動した」という声が溢れているし、YA-MAN選手への激励・感謝の言葉も数多い。YA-MAN選手のファンへメッセージを
「今回負けてしまったんですけど、絶対に這い上がってリベンジするんで、こっからの自分を見ててほしいです。試合前は粋がっててホント申し訳ないと思ってます。絶対、絶対這い上がります。それしか今は考えてないです」
第15試合
クレベルがローで牽制し、ジャブを打ちながらリングを回る。斎藤がジャブから前に出ようとするがクレベルはローで牽制。これを繰り返すがローブローとなりタイムストップに。
再開し、お互いボディへのストレートを狙うが下がって避け、斎藤のジャブにクレベルがハイで牽制。クレベルはローから前蹴りも、斎藤がキャッチし右ストレートを打ち込む。
斎藤がワンツーから前に出るがクレベルがローも、再度ローブローとなりタイムストップ。クレベルに警告が与えられる。
再開し、斎藤がローもクレベルがハイで牽制。お互いローからクレベルがミドル。斎藤はローで返し、ボディにワンツーを狙うも届かず。
お互いミドルも斎藤がキャッチするが、離れたクレベルが組み付いてショートレンジでフックからロー。さらに前蹴りも、斎藤が組み付いて倒すと猪木アリ状態で蹴りつけるが、クレベルは足に絡みつこうとするも斎藤は抜いて蹴っていく。これはブレイク。
お互いストレートが顔面を捕らえ、クレベルが飛び蹴りも斎藤は避ける。
斎藤が左ストレートを打ち込んでいき、リングを回る斎藤にクレベルが両手を広げて挑発。
斎藤がバックブローもクレベルは避けて挑発し、ロープを背にしたクレベルに斎藤がローで牽制していくが1R終了。
2R、クレベルが前蹴りで牽制し、ジャブから突っ込むが斎藤がかわしてコーナーを背負わせるとローが交差。クレベルが打ち勝ち斎藤が尻餅をつくが、クレベルが前に出るとすぐに斎藤が立ち上がりリングを回る。クレベルは斎藤のジャブをダッキングで避けてタックルからテイクダウンを奪うが、斎藤が膝を折りたたんで入らせずに立ち上がる。
すぐにクレベルがもつれるようにグラウンドに持ち込むが、斎藤が上を取りガードポジションでコツコツ殴っていく。クレベルも下から肘を打ち込んでいき、三角絞めを狙うが斎藤はパウンドを打ちながらかわしていく。クレベルは腕を掴んでいくが、斎藤はこれを抜いていくとクレベルが回転してサイドポジションからパウンド連打。斎藤は下から組み付き、ここで2R終了。
3R、クレベルがワンツーから斎藤のジャブを避けてタックルでテイクダウンを奪うが、斎藤はすぐに立ち上がるもクレベルは足を絡めて倒す。だが斎藤はコーナーを背に立ち上がると突き飛ばして距離をとる。
斎藤がタックルもクレベルがフロントネックから回転して上を取り、ダースチョークで落としレフェリーが試合を止めた。
クレベル「ミナサーン!コンバンワ!キョウハ、コノタチニイル、キョウハアリガトウゴザイマシタ。キョウガRIZINオメデトウゴザイマス。キョウガRIZINスーパーカードデ、モウジブンノコレガデキレバメチャウレシイデス。キョウガ、ヒトリイナイナ。タカダサン、コレマデズットRIZINテツダッテアリガトウゴザイマシタ。マア、ミンナ、キョウガイロイロジブンノコトヤリタイケド、デモツカレルナ。コトシデタイヘン。サイショデ、12月12日ニマケテ、アトベルト400gデデキナカッタデススイマセンデシタ。サイゴニカネハラサンガマケル。コトシダッタラスゴイムズカシイ、ジブンノプラスニナルナカデコトシタブンイチバンタイヘンナ。ナンカイモデキナカッタ。ジブンカミサマシンジテル。ジブンイッパイレンシュシタカラ、12月31日デコトシデシゴトカワッタリ、キョウワタシチャンプデ、ヨカッタワタシスゴイガンバッテルジシン、デモミンア、ナンデモシゴトトカ、ライフナンデモシンジテテクダサイ。ソレガ、ズットカッテルデキナイズットマケルジャナイ。リョウホウアル。ダカラニホンデミンナシンジテテクアサイ。アトネ、サカキバラサン、シャチョウ、ツギシアイ、ツギシアイダレデスカ?イツクムデスカ?タッテルデキナイナ、カネハラノ、スズキセンシュ、アッ!スズキオメデトネ!カレハツヨイナ。ダカラ、ワスレテナイ。サイゴ、アナタマケルワタシデス。デモワタシノチャンスマッテルソレダケ。ミンナ、コトシデ、ハッピーニュイヤー!アリガトウゴザイマシタ!ミンナオキャクサンホントアリガトザイマシタ!サイゴ、1,2,3ポペガー!」
<試合後コメント>
クレベル・コイケ
――試合後の率直な感想は
「嬉しいです。メッチャ嬉しいです」
――対戦相手の印象は変わったか
「変わったね。彼、いいの人で。近くは余り好きじゃないな。でも試合終わったらリスペクトで、昔の前のチャンプだったから。でもいいかな。彼は、ちょっと変わったですね」
――前回敗戦した試合で弱点を研究されていることでのやりづらさは感じたか
「ごめんね、ちょっと今日はポルトガル語喋りたい。その方がもっと喋れるから。(※以下ポルトガル語の通訳)金原選手との試合でたくさんの方が自分の弱点を見たと思う。でもそれは参考にならない。なぜならあの日は自分が良くない日だったから。金原選手との試合をした日は100%の力を出せていなかった。特にメンタルの部分がよくなかった」
――今後の展望は
「来年の目標はまたチャンピオンベルトを取り返すこと。誰と闘うのかは分からないが1つずつ段階を踏んで、またチャンピオンを目指していく」
――新年はどのように迎えたいか
「家に帰って家族と過ごして、少し休みたいと思う」
――今回の試合はケンカをイメージしていたと言うが、今回打撃が多かったことはなにかイメージしているものがあったのか
「たくさんそれぞれの選手のスタイルがある。テクニック、アグレッシブなど。最後の試合では自分はテクニックで行こうとした。打撃でも正確さを求めていた。だが、それは自分のファイトスタイルでは無かった。自分のファイトスタイルは今日のような荒々しいものだ」
(※会場モニターで堀口恭司が勝った瞬間を見る)
「フォーーーッッ!!堀口、勝った!!!」
――今、堀口選手が勝って喜んでいたが、応援していた?
「間違いない。応援してた。堀口選手は自分のチームの選手と鈴木選手以外に自分の日本のアイドル。自分にインスピレーションを与えた選手で、世界で一番大きな団体でも闘ってきた選手で、歴史を作った選手だ。彼からたくさん学んでいる。彼のスタイル、落ち着いたところ、色んな意味で自分にインスピレーションを与えてくれている。彼のことをとても尊敬している。彼のような選手が本当にサムライだと思っている。サムライスタイル。非常に礼儀正しい。そういう選手がもっとリスペクトされるべきだ。残念ながら今の日本では悪口を言ったり相手をリスペクトしなかったり、ルールを守らなかったり遅刻する選手がもてはやされているが、昔ながらの格闘家の姿を思い出して欲しいと思う」
――先程、鈴木千裕選手と金原正徳選手のタイトルマッチが発表された。希望を含んだ勝敗予想を
「難しい試合になると思うが、鈴木選手が勝つと思う。彼はいま自信に満ち溢れている。金原選手も経験と戦略のある選手だが、今は鈴木選手が有利なのではないかと思う」
――クレベル選手がベルトにまた挑戦するためにはまたもう1戦は挟む必要があると思うが……
(※堀口恭司の公開プロポーズを見て)
「おぉ、おぉ!素晴らしいなぁ~~!(笑)おぉ!おめでとぉ~~!!(笑)面白いなあ~。そういうのサムライ。好きよ。あっ、ごめんね!」
――クレベル選手がタイトルマッチを前に1試合挟むとしたら平本蓮選手との試合がふさわしいと思うが、どう感じるか
「自分のRIZINとの契約は今日で終わり。今後のことは社長と話し合って、ファイトマネーのことなどを話し合ってからになるから何も自分からは言えない。平本選手に関しては全く興味が無い。彼はインターネット上で色々騒いでいるかもしれないが、人としてもアスリートとしても尊敬できない。イベントのルールを守らなかったり、なにより彼を弱虫だと思っている。なぜなら、金原選手と試合をするときに、平本選手が挑発をした。自分もやろうと返したのに、どこか海外に逃げて電話しても繋がらない状態になった。そういう選手とは闘いたくない。自分は本物の格闘家と闘いたい。彼は口ばっかりだ」
――戦前の「新しいクレベルを見せる」という発言通りの試合となった
「新しい自分になったと思う。今回はプレッシャーなく闘えた。チャンピオンというプレッシャーがとても重かった。金原選手に負けたのは痛恨だった。だが新しい自分になって、以前のように闘えた。落ち着いて闘えたし、なにより闘って幸せだった」
――今後のRIZINとの契約について。もし再契約出来るなら早く次の試合をしたいか
「もちろんRIZINとの契約を継続したい。RIZINのおかげで自分と自分の家族の人生を変えることが出来た。とても感謝している。RIZINファンにも応援してもらえてとても嬉しく思っている。次の相手のことは考えていないが、1つずつ段階を踏んでいく。ただ、さっきも言ったが平本と闘うことには全く興味がない」
斎藤裕
――試合後の率直な感想は
「ただただ残念です。負けたんで。ホントにこの試合に向けてちゃんと作り込んできたというか、全部かけてやってきたんで。ただただ無念だなという気持ちですね」
――対戦相手の印象は変わったか
「寝技の強い選手であるということは分かってはいたんですけど、打撃のリズムとか、距離、リーチの長さっていうのは向かい合ってみてもう少し修正して上手く立ち回れたらなと思ったんですけど、少し工夫が足りなかったなと。強かったです!」
――今回は一本負けだったが、一本負けというのは経験がある?
「プロのMMAでは初めてですね。極められてしまいましたね」
――今後の展望は
「今後のことは全く考えられないですね。ちょっと頭整理して。結論を急がないでいきたいなと。すぐ“次”って言える気分ではないですね」
――自分からは言いづらいと思うので聞かれたから答えるという形で言って欲しい。ローブローの影響があったのでは?
「わざとではないと思ってるんですけど、自分の入りに合わせてクレベル選手が左のインローを合わせるっていうのが、なんか序盤は合ってしまいましたね。なんか、難しいですね。わざとやってたらオイ!って感じですけど、自分が入ってきたところに左のインローが2回合わさったんで、中々リズムを作るのが難しいと言うか、ちょっと自分の踏み込みが甘くなったかな~と、終わってみて思いますね」
――寝技を警戒していたと思うが
「ちらっと自分の映像見たんですけど、テイクダウン、タックルに合わせてからのダースチョークですか。彼が勝ってきた色んな試合見ても、その極める形を作るのが中々早いので、もう少し上手く対処できたらなと思ったんですけど、テイクダウンも誘いになったかなと思いますね。極めた彼が強かったということになりますね」
――今後のことは全く考えられないということだったが、今なお斎藤選手へのファンの期待が高い
「昨日もそうだし、今日の会場もそうだし、ホントに、応援してくれる人たちに励まされながらやって。今はもちろん自分が勝ちたくて頑張るんですけど、皆さんに背中を押してもらって生きてるってところがすごくあるので。昔と違って頑張る理由が変わってきているというか、皆さんが応援してくれるから自分も頑張ろうって思うんですけど、ただただ期待に応えられなくて申し訳ないと言うか、残念だなという気持ちがまさにですね。無念な気持ちが多いかなと思います。ホント感謝しか無いですね」
――「テイクダウンを誘われた」という言葉があったが、自らテイクダウンに入っていたようにも見えた
「流れの中で、試合が進むにつれてテイクダウンの攻防は行けるかなと全然思ってたんで、1つ攻撃の中にタックル含めてテイクダウンってのはあったんですけど、2Rで上に乗って殴ってたときに自分の中では結構削れたかなって感覚はあって。そのあと勝負行こうってアクションがテイクダウンの1つだったっていう感じですかね。そっからの切り返しが上手で、もう少し自分も頑張れたらなと思ったんですけど、極ってしまったというか」
――スイープまでに削られていた?
「自分も疲れますけどね。それ以上に肉体的だったり精神的だったりの方が削れてるんじゃないかなと思ったりはしたんで。でも柔らかいですよね、動きが。MMAの選手では特殊な動きだなと思いました」
――序盤の打撃の出入りだけで勝てていたかもしれない試合だったがその手応えはあったか
「でも甘くなかったと思います。彼も勝負かけて来るはずだから。自分も迎え撃たないといけないし。向こうが来る前に。そこの勝負ですよね。ポイントアウトですか。スタンドのポイントアウトっていうのは甘くないなと全然思ってたんで。勝負に行った結果ですね。強かったですよ、クレベル」
――1回はダースチョークを耐えたように見えた
「左のダース?なにか叫んでるなってのは聞こえて、あとは分かんなかったですね」
マニー・パッキャオ登場
榊原CEO「すいませんタイトルマッチの前に。あの、もう一つ皆さんにご案内したい事があります。2023年できなかったこと、去年の大晦日にマニー・パッキャオさんに来ていただいて、来年RIZINで戦いますと宣誓してもらったんですが、今年試合が組めませんでした。で、マニーが来てますんで、マニーにも上がってもらって、2024年、必ずRIZINのリングでマニー・パッキャオが試合します。その事をマニーに話してもらおうと思います」
(マニー・パッキャオがリングへ)
マニー「コンバンハ」
榊原CEO「本来であれば、今日までの中で戦うはずだったんですけど、なかなか相手、含めて、みんながワクワク・ドキドキするカードが組めなかったです。ただ2024年、実はとんでもないカードを組もうと思ってます。世紀のリマッチ、クジュプリーズファイト、フロイド・メイウェザー、ネクストイヤー」
マニー「準備はできています。今回またお招きいただきありがとうございます。ここに立ててありがたく思っています。まず今年戦うと言った事が実現しなくて申し訳なく思っています。ただ榊原社長にも色々と説明していただいた通り、来年是非皆さまにあってビッグファイト、フロイド・メイウェザーとやれるように頑張りたいと思いますので、皆様の応援よろしくお願いします」
第16試合
海がローもアーチュレッタがすぐにジャブで牽制。海が突っ込もうとするもアーチュレッタがジャブで入らせず、ワンツーから前に出ていくが、海がパンチをあわせるとアーチュレッタはラッシュを仕掛けタックル。これを回転して切っていった海だったが、アーチュレッタがサッカーボールキック。避けた海が体勢を崩して尻もちをつくと、アーチュレッタがフロントチョークで捕らえグラウンドになるが、海はそのままサイドポジションへ。海は回転して縦四方になりチョークから抜けると、アーチュレッタは肘を打ち込んでいくが海はそのままコツコツ肘を打ち込んでいく。アーチュレッタが跳ね起きると、海が右フックから左のジャブを入れていき、アーチュレッタが前に出ようとするが海がパンチを振り回すが、アーチュレッタはタックルで組み付くが海はロープを背に倒れず。これはブレイク。
海が左右のパンチを振り回していくが、アーチュレッタが前に出てラッシュ。海はかわしてフックを打ち込み距離を取る。
お互い距離を見合うと海が突っ込むが、アーチュレッタがバックを取る。ここで1R終了となるが、ゴングが鳴った後もアーチュレッタが殴りかかっていったためレフェリーが割って入り注意。
2R、アーチュレッタが突っ込んで左右のストレートとから飛び膝。さらにストレートを放ってくが海がパンチを出しながら距離をとる。
海はボディにパンチを散らしていくが、アーチュレッタは前蹴りで牽制して左ストレートから突っ込むが海は下がるとローで牽制。さらにハイから前に出るが、パンチが交差し、アーチュレッタは前に出てストレートを連打も海は下がってスカす。
海は前に出てミドルもアーチュレッタは打ち終わりに左右のストレートを伸ばしていき、ワンツーも捕らえるが海も前蹴りから前に出ようとするがアーチュレッタはワンツー。
海はハイキックで牽制するが、アーチュレッタは二段式の膝蹴り。さらに突っ込むが、海が膝をカウンターで叩き込み、くの字に倒れたアーチュレッタにパウンド連打。これでレフェリーが試合を止めた。
海「皆さん、やっと勝てました!あの僕の人生上手く行かないことが多いんですけど、こうやって挑戦し続ければ、素敵な仲間やこんなたくさんの方に応援してもらえるようになります。なので僕はこれからも、挑戦する姿を見せてみんなに勇気を届けたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。僕ら兄弟は、世界のトップをとれると思ってます。だから兄貴も来年、チャンピオンベルトとってほしいです。皆さんこれからも朝倉兄弟についてきてください。ほんとに応援ありがとうございました!」
アーチュレッタ「まずは皆様にありがとう。今週早めの時点で体調に異変があり、ただ皆様の前で戦わないという選択肢は自分の中でありませんでした。あなたたちは私のキャリアを再出発させるきっかけをくれて、また世界チャンピオンになるためのモチベーションを与えてくれました。高いお金を払って来てくれたファンの方々、時間をさいてくれた方々のために、自分は戦わないという選択肢はなく、今日あらゆる困難を乗り越えて眼の前に立っている選手と私も戦士として正々堂々と戦いました。ただ結果は私の方には向きませんでした。鈴木選手がどこにいるかわからないですが、榊原代表がいつか鈴木選手とやらせてくれると言っているので、鈴木選手やりましょう。レッツゴー」
海「アーチュレッタが計量失敗したんですけど、それを責めていいのは僕だけだと思うので、皆さんからアーチュレッタに何か言う事はやめてください。彼も一生懸命仕上げてきたんで、僕も感謝したいと思います。よろしくお願いします」
<試合後コメント>
フアン・アーチュレッタ
――試合後の率直な感想は
「すごくフラストレーションは溜まるが、自分に1つ質問があるとすれば『なぜこうなってしまった?』『なぜ自分に?』という問いが出てくる。ファイトキャンプは素晴らしかったし、素晴らしいスパーリングパートナーも来てくれて、すごくいいキャンプになって。少し前にすごく順調に来ていたのに、そこで病気にかかってしまって。その状況でも諦めたくない、絶対に自分は試合をするんだってことで色んなものと闘いながらここまで来たが、結局計量を大失敗してしまった。ただ、この試合を皆さんの前で成立左折溜めに最大限の努力をして、あらゆることをしてやってきました。なぜならあなたがたにはこの試合を見る権利があると思っているからだ。だから最大限の努力をして、できる限り力いっぱい闘ったが、思うような結果にはならなかった。そういったことを踏まえて、『なぜなんだ?』『なぜ自分が?』という問いしかない。そして、自分の中にもその答えは無い」
――試合後に海選手と言葉をかわしたか
「お互いにリスペクトし合って、お互い同じ戦士だと思っている。彼がチャンピオンになるためにどれほどの犠牲を払ってきたかも分かっているつもりだし、彼がしていること、彼が残した結果に対して、見下したり悪く言うことは一切ない。強いて言うなら、7月に闘えなかったことに思うところはあるが、海選手は精神的な駆け引きを仕掛けてきて、それが効いた。彼の思いが届いた試合になった」
――対戦相手の印象は変わったか
「本当に彼はいい選手だと思う。フィニッシュも持っているし彼はタイミングが素晴らしい。撃ち合いの中では自分が打ち勝ったと思う場面も結構あったが、今やったら勝てると思うしまたやれるならやってみたいと思う。お互いに全力を出して闘って、今夜は海選手が強かった。彼のほうが頑張ったという結果が出た」
――今後の展望は
「願いが叶うならぜひRIZINにいたい。今回自分はタイトルを失ってしまったが、計量失敗ということで、病気という自分がコントロール出来ない部分で失ってしまったという思いがある。タイトルもまた取り返したいし、日本で試合をすることが好きだ。ここでキャリアを終えても良いとも思っている。そういう機会がまた与えられるのであれば、それを受けたいし、また日本で闘いたいと思っている」
――先程から口にする“病気”についての詳細を
「お腹の方に菌が感染してしまった。熱もあって、腰痛もあった。最初は飛行機で腰の痛みがあったが、その後も治らず。お腹、特に腸の具合が良くなかった。言い方は汚いが、お腹の調子が良くなくて下痢もしていた。計量を終えて、それを全部出しても治らず。お腹の感染症だと見ている」
――それはいつ頃かかってしまった?
「体調が悪くなり始めたのは月曜日。火曜日も16時間ほど寝て、少し体調が良くなったので練習はしたが、やはりエネルギーが全く出ずに動けなかった。。月曜日から金曜日まで体調が悪くて、普段だったら体重を落とし始めるが、それが中々出来なくて、そのまま寝て土曜日に起きてから再び水抜きを始めたが、ある一定のところで全く汗が出なくなってしまった」
――病気になった時点で試合をキャンセルしようという考えは無かったか
「自分の体の中で、骨1本、血1滴たりとも、組まれた試合をやらないという選択肢は無い。私は契約書にサインしたその瞬間から、試合をする自分をサポートしてくれる人、家族、サポートしてくれるみんなが期待してくれているという覚悟を持って必ず試合をすると考えている。皆さんが一生懸命働いたお金で、高いチケットを買って格闘技を見に来てくださる人がたくさんいる。私にとって、いかなる状況でも投げ出すことはしない。あとは、チャンピオンであるということも非常に大きい。チャンピオンになるということは大きな責任を背負うということだ。チャンピオンでいるということは軽いものではない。チャンピオンというものは、ファンも、いかなる人もがっかりさせてはいけないという責任がある。チャンピオンでいることは簡単ではない。大変責任あることだと思っている」
――体重差がある中で闘った海選手を“戦士”と認めるという思いはあるか
「もちろん。彼には試合を受ける必要は無かった。受けない選択肢もある中で彼は受けたんだ」
――1Rは組みの展開があったが、2Rはスタンドが多かった。体調的に組みでのスタミナがキツい部分もあったか
「レッドカードから始まっていたので、自分には行くしか選択肢は無かった」
――試合1時間前まで体重をキープする必要があったことにどれだけの影響があったか
「確かにあるかもしれない。でも最終的に体重超過したのは私だし、チャンピオンとしての責任、試合を成立させる責任があり、そのための条件も提示された。私はチャンピオンとしていかなる状況でも試合を成立させてファンにいい試合を届けるという気持ちでやり遂げた」
――試合後、海選手がマイクで観客に向けて「アーチュレッタ選手が計量失敗したことを責めていいのは僕だけと思うんで、皆さんからアーチュレッタ選手になにか言うことはやめてください。彼も一生懸命対応してくれたので、僕も感謝を伝えたいと思います」と言った。それを聞いてどう思うか
「そういう風に自分をかばってくれたこともリスペクトしている。本当に、今回に至っては振り返って後悔してどうこうなるものではない。自分の力の及ばないところで起きてしまったことだと理解している。その状況の中で、いかなることも、やれることをやり尽くした結果、体重超過をしてしまった。それは本当に受け入れて、彼もそれを理解して受け入れてくれたので、その部分をリスペクトしてくれているのだと思う」
――リング上で鈴木千裕選手の名を出していた。鈴木選手とやるならフェザー級でやることになると思うが、すぐには出来ないと思う。フェザー級で他に誰か闘いたい選手がいるか
「見ての通り、自分は無傷でダメージを負っていない。みぞおちに一撃もらって効いてしまっただけで、身体自体は健康だ。鈴木選手の相手がいなければ私はいつでも試合を受けられる準備は常にしている。萩原京平がたった40日間で別人になるようなトレーニングを毎日しているので、鈴木選手でも他の選手でも、試合が必要な選手がいるなら私はいつでも相手になりたいと思っている」
――来年はどれくらい日本に滞在する予定か
「来年も大晦日、新年を日本で祝いたいと思っている。今回は家族もみんな来ているので、日本で新年を祝って日本の文化と食事を楽しんでいきたいと思っている」
朝倉海
――試合後の率直な感想は
「もう、ホッとしてます。一安心です。それだけです」
――再びベルトを手にした感想は
「とにかく、良かったあ~って思って(笑)すごい重圧の中で闘ったので、正直プレッシャーもあったし、大晦日に今まで勝てなかったっていうこともあったし。やっぱ、自分で自分を超えなきゃいけないなっていうのがあって。それを達成することが出来て、本当に良かったなと思います」
――対戦相手の印象は変わったか
「とにかくデカかったなと(笑)デカ過ぎじゃないですか?(笑)対峙してみてパワーもすごくありましたし、パンチが思ったよりノーモーションで、かつ、すごく伸びてきて、自分の中でここなら当たらないだろってところでもらっちゃって。久しぶりにパンチを受けてしまったなと。とにかく強かったです」
――今後の展望は
「ちょっと今後は海外に挑戦するのか、防衛するのか、それも含めてRIZINの榊原さんとも話し合って決めたいなと思います。僕の中ではちょっと来年は海外にチャレンジしたいなと思っています」
――今の海選手の姿が未来選手に重なって見える
「そうですか?(笑)」
――試合後にはお兄さんに直接報告したか
「僕の中では試合で見せて、マイクで伝えようって思っていたので。試合後に話したのが全てです。とにかく、僕たち兄弟は絶対世界のトップを取れると信じてるし。なので、兄貴もマジで頑張ってもらって、またモチベーション上げて一緒に頑張りたいなって思いが強かったんで、伝えました」
――ジャパントップチームが3連勝を果たした
「最高ですね。最高の日です。やっぱり、ホントに今ものすごくいいジムになってます。多分、ジャパントップチームって言っても恥じないくらい環境ができてます。本当に優秀なコーチ、選手が集まっていて。今なら絶対世界のトップを狙えると思ってます」
――セミで見事な戴冠劇を見せたが、その後の堀口選手が試合後に全部いいとこ取りしていったことについて
「おめでとうございます(笑)幸せな気分になりました(笑)」
――海選手はああいったプロポーズはどう思うか
「僕は苦手かもしれません(笑)自分だったら出来ないと思います」
――ファンは海選手のメンタルを心配していたが、実際メンタル面はどうだったか
「メンタルは、まあ結構キツかったですね、正直。昨日から試合が決まるのかどうかも分からなくて、今日朝起きても決まって無くて。お互いに、僕的には『何kgまでにしてほしい』とかお願いはしてたんですけど、本当に落としてくるかも分からなくて、どうなるんだろうとずっと思ってました。ただ、僕の中ではたとえアーチュレッタが何kgでも闘うつもりでした」
――コーチ陣は止めていた?
「そうですね。コーチは『絶対にダメだ』と。『67kgくらいじゃないとダメだ』って言ってたんですけど、僕の中ではやりたいって気持ちが強かったんで、なんとか成立させてもらいました」
――海外挑戦という言葉があったが、UFCか
「そうですね。UFCに行きたいですね」
――相手の体重超過、大晦日のジンクス、未来選手のことなど様々なプレッシャーがあったと思う
「プレッシャー……全部含めてすごくプレッシャーではあったんですけど、それが逆に僕の中で力に変わっているなと終わってみて感じます。兄貴のこともだし、僕のために世界中から集ってくれるトレーニングパートナーだったりコーチだったり。本当に、僕のために人生をかけてくれてるんですよね。ずっとファイトキャンプを全力でサポートしてくれて。その人達のために絶対に勝ちたいって気持ちを強く持っていました」
――その上で、試合をしないという選択肢は絶対に無かった?
「絶対ではなかったですけど、僕の中でやるって決めてました」
――アーチュレッタ選手は今回打撃が多かったが、海選手としては打撃で来てくれたほうが倒しやすかった?
「それはそうですね。どっちにしても対策はしっかり出来てました。アーチュレッタが得意なレスリングの攻防になったとしても絶対に対応できる準備はしていたんで、そこに自信は持っていました。どの展開でも勝つ自信はありました」
――アーチュレッタ選手が先程減量に失敗した理由を話していたが、海選手は知っていたか
「何も知らないです。教えてください」
――お腹の感染症で、特に腸が悪くて水抜きも上手く行かなかったと
「そうなんですか。僕には特に聞かされていなかったですね」
――それでも相手に感謝の言葉を言えたのはすごいことだと思う。事前に知っていてボディを狙ったとかそういうことがあったのだと思った
「知らなかったです(笑)」
――試合前に50%減点というアナウンスがあったが、それはどういう基準なのか
「あれは、採点の50ポイントマイナスっていう減点のことです。RIZINルールはダメージが50%、アグレッシブネスが30%、ジェネラルシップが20%になってて、その50%が無い状態になると」
――1Rでテイクダウンをロープを背にして切ったが、その時点でアーチュレッタのタックルは切れるという確信を持ったか
「元々テイクダウンは切れる自信がありました。最悪、取られたとしても上手くバック使ったりとか。その展開でも絶対に逃げれる練習はたくさんしてきました。だからぜんぜん大丈夫でした」
――フィニッシュ前、ローブローを蹴られても試合を止めずにそのまま流してフィニッシュに向かった
「覚えてないです。全然。金的蹴られました?そんなに効いて無かったですね」
――フィニッシュのテンカオは狙っていたか
「元々狙ってたっていうのと、あと闘いの中でリズムを掴んでいったんで、このタイミングでヒザが入りそうだなっていうところで出しました」
――UFC挑戦について、階級はどこを考えているか
「そこもちょっと考えようかなと思ってるところで。多分フライ級も行けると思っていて。今回も実際本格的な減量を始めたのが1週間前だったんですね。多分フライ級も作れると思うんで、そっちで挑戦するかもしれないし、そこは分からないですね」
第17試合
神龍が二段蹴りも堀口は下がって避け、ミドルを叩き込むと神龍も前蹴りで牽制。
堀口はカーフキック。神龍はタックルも、堀口は切ってフロントチョーク気味に捕らえるが、神龍はバックを取ろうとするがコーナーを背負いながら堀口は絞め上げていく。嫌がった神龍が足を絡めて上半身をあげるとコツコツ叩いていくが、堀口も殴ってから再度ギロチンチョーク気味に捕らえる。神龍はコツコツ殴って抜け出し、バックを取るも堀口はそのままロープ際を歩いてコーナーを背負い立ち上がる。だが神龍が巻き投げてグラウンドに持ち込もうとするが、堀口はすぐにコーナーを背負い立ち上がる。神龍はスリーパーを狙うも、堀口は肘を打ち込んで逃れるとボディに組み付いて巻き投げるが、神龍はバックをとりスリーパーを狙う。すぐに立ち上がった堀口がコーナーに押し込み1R終了。
2R、堀口がハイキックからタックルを仕掛け、崩れながらも神龍は足に絡みつくも、足を抜いた堀口がワンツー。神龍はボディに組み付いていくが、堀口が足を刈って倒し側頭部に肘を打ち込んでいくが、神龍が回転して上を取るとガードポジションからパウンドを落とす。堀口はギロチンチョークで捕らえるが、神龍はコツコツ殴って逃れると、堀口はボディを殴っていき、顔面も殴っていくと立ち上がる。堀口が前に出て殴り合いになり、神龍がストレートも避けた堀口がクリンチ。そのまま崩れるようにグラウンドになるが、神龍が立ち上がると堀口がバックをとってコーナーに押し込むと膝を連打。
そのまま足を刈って倒しパウンドを落としていき、亀になろうとした神龍に堀口はバックから殴りつけ、リアネイキッドチョークで絞り上げるとこれで神龍がタップした。
堀口「今日は大晦日、ここに集まってくれてありがとうございました。ほんとにね、神龍選手ね、めちゃくちゃ強くて、最初1Rお、つえーなと思ったんですけど、ベテランの意地を見せました。ちょっと神龍くんさ、ATT来ない?一緒に練習しましょう。あとね、もう一つ、ちょっとある方にね、ちょっと言いたいことがあるんで。川村(那月)さん、ちょっと出てきてください。えーっと、指輪ちょっと忘れちゃったんですよ。あ!彼女が持ってきました。(膝をついて)やっぱね、このRIZINのリングで自分は川村さんと出会い、川村さんはいつも自分のことをサポートしてくれて、そんな川村さん、結婚してください!」
川村「はい。ずっと一緒にいさせてください」
堀口「ありがとー!(川村さんの薬指に指輪をはめる)ありがとうございます。ちょっと何か、無茶ぶりで言います」
川村「すいません皆さん突然。えーっと、6年ぐらい前からRIZINさんでお仕事させていただいている川村那月と申します。ずっと、言う日を楽しみにしていたんですけど、気づいてらっしゃる方もいたかもしれないんですが、ある意味、良い意味で彼らしく」
堀口「長いなー!」
川村「ごめんなさいごめんなさい!良い意味で彼らしく無いことをしてくれてすごく感動しました。本当にありがとう」
堀口「自分のこれガラじゃないんで(笑)」
川村「えっと、ビザが取れ次第アメリカに行って、私も精一杯彼のサポートをしたいと思っています。これからも堀口恭司の応援をよろしくお願いします」
堀口「これから皆さん、サポート応援よろしくお願いします!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
堀口恭司&川村那月
――試合後の率直な感想は
堀口「そうですね、神龍くん、すごく強くて。粘り強い選手だなと思いましたね」
――試合も凄かったが、試合の後も凄かった
堀口「ふはは!(笑)」
――インタビュールームでは聞けなかった2人のやり取りについて詳しく
堀口「はいどーぞ!こちらへ!(笑)奥さん来てください」
(※堀口が川村さんの分のイスを横に並べて2人で座る)
堀口「多分俺より喋ると思うんで」
川村「そんなことないです(笑)」
――リング上ではどんな事を話していた?
堀口「どんなことって、プロポーズってことですか?えーと……なんだっけなあ?忘れちゃったなあ~(笑)彼女の口からお願いします」
川村「私も忘れちゃったかもしれない!(笑)緊張しすぎて……」
――『このRIZINのリングで僕は川村さんと出会い、川村さんはいつも自分のことをサポートしてくれて、そんな川村さん、結婚してください』と
堀口「おぉ~!すごいなあ!上手いなあ俺!(笑)」
――考えていたセリフではなかった?
堀口「即興です(笑)即興でしか考えられないんで」
――おめでたいことといえば、フライ級のベルトも巻いた。バンタム級のベルトも巻いたが、実感は
堀口「そうですね。あんまりベルトに執着心は無くて。勝ったことに対しての喜びが大きいですかね」
――そのベルトは川村さんも触った?
川村「はい。先程触らせていただきました」
堀口「写真をすごく撮ってました(笑)」
――対戦相手の印象は変わったか
堀口「闘う前のイメージとほぼ一緒でしたね。それで、組み合ってみないとわからないと思ったんですけど、組み合ってみて、身体の柔らかさとか、粘り強さが強い選手だと思いましたね」
――今後の展望は
堀口「格闘技をもっともっと面白いものだよっていうのを世界に発信して、知らしめたいと思います。自分は結婚生活は、まあ明るい、楽しい、家族を築きたいなと思ってます(笑)」
――もし今日の試合で負けてたらプロポーズはしていなかった?
堀口「負けてたらプロポーズはしてません!それは勝負の世界なんで、絶対にしてません」
――勝ったら言おうというのはプレッシャーになったか、活力になったか
堀口「試合とプロポーズは別に考えてました。試合は試合。しっかりと勝ってから、即興で何言おう何言おう何言おう……ってローディングしてました(笑)」
――いつからのお付き合い?
堀口「そ・れ・は!ちょっとシークレットで!(笑)」
――指輪のお値段は
堀口「どうなんだろ?そんなに高くないです。彼女はそういう高価なものは別興味無いんで。多分!(笑)」
――その指輪には満足されている?
川村「すごく!ハワイで一緒に選んで購入したので、すごく嬉しいです。気に入ってます」
堀口「ありがとうございます!(笑)」
――神龍選手について、試合前に「自分が23歳だった頃と比べて俺のほうが強い」と言っていた。23歳のUFCにいた頃と比べて、神龍選手の完成度はどう思うか
堀口「自分はUFC時代、打撃の選手だったので、もしかしたら負けてたかもしれないし、もしかしたら勝ってたかもしれない。なんとも言えないですけど、自分くらいのレベルの選手なのかなと思いますね」
――昨年、BELLATORとの対抗戦の際に日本と世界の差の話をしていた。ATTに行く選手 その差は開いていると思うか、縮まっていると思うか
堀口「差は正直開いてると思ってて。だから、より日本の選手をどんどんATTに呼んで。神龍くんにも『ぜひATT来てください』って言ったんですけど、彼はすごい悔しそうにしてて、多分来ないと思うんですけど。絶対海外で練習したほうが自分はいいと思います」
――神龍選手は「絶対行かない!」と言っていました
堀口「ぶはははは!(笑)」
――リング上でのプロポーズは扇久保選手にインスパイアされた?
堀口「それは違いますねー。RIZINで出会った2人なんで、筋的に、ここでプロポーズするのが筋かなと思ってやりました」
――ギロチンチョークは練習ではよく使っている?
堀口「練習で結構決めてて。もう、入った感じちょっと浅かったんで、あまり力を使わず、ただポジションをキープして、スイープとか狙ったんすけど、それも多分神龍くんは分かってて対応してたんで、ホールドして違うポジションに変えようとか、そういう感じで。まあ、つなぎでやってましたね」
――キャリア初のリアネイキドチョークでは
堀口「あれっ?扇久保さんリアネイキドチョークじゃなかったですか?」
――柔術の進化について
堀口「この試合っていうよりは米国に渡ってずーっとレスリング、柔術っていうのを強化していたんで。練習では結構決めてるんですよ。チョークだったりとかも。いつでも使えるなとおもって。今日は自信があったからああいう形で取りに行きました」
――BELLATORのフライ級王座決定戦がRIZINの王座になったり変化があった。BELLATORでも体制変更があったが、今後について
堀口「そこんとこは、今契約とかでどうなるか自分でもわかって無くて。PFLがフライ級やるのかどうかも自分も全然先が見えて無くて。これでリリースなのかどうなのかってとこで。それが分かってから動こうかなと思って」
――新婚生活はアメリカでするか。リリースの可能性もあるとのことだが
堀口「PFLってフライ級とか軽い階級ないので、そうなるんじゃないかと思いますけど、まだわからないです。新婚生活は、基本的にアメリカでしたいんですけども、まだビザが彼女に無くて。手続きだったりをしっかりして向こうで暮らせればいいなと思ってますね」
――神龍選手のインタビューで「2試合契約」と言っていたが、再戦の時期については
堀口「2試合契約ですか?!それ俺、聞いてないっすよ。俺それ聞いてないな。だから分かんないですね。それ神龍くんがRIZINで2試合やるって契約じゃないですか?」
――堀口選手との2試合契約だと
堀口「俺と2試合やるって言ってました?!それ俺聞いてないなあ?!」
――結婚生活について。お互いのことをなんと呼んでいるか
堀口「本名で……これ言っていいの?」
川村「大丈夫です」
堀口「なおって呼んでますね」
川村「私は恭司って呼んでます♪」
――お互いのどういうところに惹かれたか
堀口「年は2個下なんですけど、すごい甘えてきて……なんかすごいデレデレしちゃうな(笑)甘えてきてくれて、意外としっかりしてて、料理とかも作れるし、意外と面倒見てくれる。2個下なのに(笑)そこですね」
川村「私は、ずっとファンだったので、格闘技に向き合ってる姿もすごく惹かれましたし、彼のことを知ってからは、私がプライベートでは温かい幸せな時間を作ってあげたいなって思ったので、そういうところですごく惹かれました」
――結婚式はRIZINで大々的にやりたい?
堀口「ああ、もう結婚式は決まってて。2月3日に挙げます。日本でやります」
――川村さんは、最強のMADE IN JAPANと呼ばれる選手と結婚することになるが、私生活を支えるプレッシャーはあるか
川村「ホント、ファンだったのですごくプレッシャーは正直あって、ファンの方にも……」
堀口「そんなに無いでしょ」
川村「あるよぉ?!」
堀口「無いでしょ~」
川村「でもずっと悩んでたの知ってるじゃないですか」
堀口「なんで敬語になんの?(笑)」
川村「恥ずかしいから(笑)なんていうんだろ。言い方はアレですけど、認めていただけたら良いなっていうのをすごく……」
堀口「そんなの俺が認めてるんだから良いだろ!(笑)」
川村「いや、でも、私もファンなので、ファンの方の気持ちもわかるし、精一杯やって、私もお仕事がありますけど、色々整備を私の事務所にもしていただいて、しっかり側にいてアメリカでサポートしたいなと思ったので、そういう姿を見て応援してもらえたらなと思います」
――川村さんのタレント活動は継続していく?
川村「日本に帰国の際には、いただけるお仕事は精一杯させていただこうって思ってます」
――最後にファンに向かってメッセージを
堀口「これからは夫婦として頑張っていくので、引き続き応援よろしくお願いします!」
川村「これからも堀口恭司の応援をよろしくお願いします」
堀口「自分のもでしょ」
川村「私のは大丈夫です(笑)私はサポートなんで(笑)」
神龍誠
――試合後の率直な感想は
「やられました。悔しいです」
――勝敗を分けたのはどこだと思うか
「1Rやったときに勝てるなと思ったんですけど、2R序盤に多分、パンチかアレで、効いては無いですけどバランス崩しちゃって。そこで焦って取り戻さないとと思って結構スタミナを使ってしまって。そこで疲れちゃいました」
――そのパンチがある意味で決め手になった
「そうですね。そこからの詰め方が上手かったですね」
――対戦相手の印象は変わったか
「組んだときに、なんかすごい怪力だって色んな人が言うじゃないですか。そこは組んでみてそういう風に思わなかったし、全然勝てるなと思ったんで、そこは想定内だったって感じです」
――今後の展望は
「絶対やり返すんで、そこまで這い上がるだけですね」
――勝敗を分けた一番のポイントはどこだと思うか
「僕が焦っちゃったとこですかね。あとは、バックチョークが入らないと思ってたんですけど、汗で滑って入ってきちゃったんで、そこは想定外でしたね」
――どれだけ練習を重ねれば堀口選手に勝てると思うか
「闘い方とか、経験ですかね。どこが足りないっていうのは試合で余り思わなかったんで。闘い方が相手は上手かったんで、そこはちょっと勉強して、頑張ります」
――堀口選手を倒して世界進出という夢を語っていたが、堀口選手打倒を目指していくのなら来年以降もRIZINで闘っていくか
「そうですね。とりあえず。堀口選手は今RIZINのチャンピオンなんで、そこのベルトは絶対取らなきゃいけないんで。勝ち続けて、やります」
――堀口選手をフライ級世界最強クラスと評していたが、闘ってみてもそう思うか
「まあ最強なんじゃないですか?僕負けてるんで。信じられないです。自分が負けたことが」
――試合前から自信があるように見えていた。意識的にそう振る舞っていた?本当にそう思っていた?
「はい。自信はあります。絶対俺が勝って時代変えるって思ってましたから」
――試合後もその自信に揺らぎはない?
「そうですね。でも、負けてるんでなんとも言えないです。僕が一番じゃないんで、やり続けて、やり返して一番になるしか無いんで」
――具体的な技術やフィジカルで通用すると言うか自分が上回ってると思うところは
「1Rは取ってたと思うんで。一瞬展開を握らせてしまったら結構詰められるというか。そこらへんは経験値の差を感じました」
――試合後のマイクで堀口選手から「ATTで一緒に練習しないか」と誘われたとのことだが
「いや、行かないです。絶対にやり返すんで、それまでは絶対行かないです」
<大会総括>
榊原信行CEO
「2023年は大変お世話になりました。ありがとうございました。ホントに大会総括ということですけど、どこをどう切って話していいか。RIZINとして9回目の大晦日の大晦日になるんですが、振り返ると9回もやってるんだなあと感慨深いものがありますが、9回目にして本当に我々が見せたかったRIZINの世界観というか、きっとUFCもBELLATORもONEもPFLも、こんなに泣いて、こんなに笑って、こんなに感動して、あらゆるドラマが、プロポーズもして、引退もして、デビュー戦もあって、負けられないライバルとの闘いがあり、そういう格闘技を通じてそれぞれの選手の生き様にスポットライトを当てて、感動のドラマを届けていきたいっていう僕らのRIZINとしての思いというかですね、RIZINとして格闘技の大会を総合的に創る上での、届けたいものがしっかり詰まった、正直ちょっと出来過ぎなんじゃないかと思うくらいの、結果終わってみればと言うところもあるんですけど、実際私もそうだし、スタッフたちは、2.8kgのアーチュレッタの体重オーバーから夜通しその対応に追われるというか、どうこれを捌くのかっていうのがですね、ここも逆に世界の、海外のMMAメディアは注目してたと言うか、他のプロモーションがどう捌くのか注目してたみたいなことも聞きましたけど、日本のRIZINだから行われた裁定で、色んな非難もあると思うんですね。選手にそんな酷な思いをさせる、リスクを背負わせるべきじゃないとか。僕らもそこはしっかり目視もするし、ドクターとか競技陣とも話をして、ダメなものはダメで止めますけど、僕らが届けたいのは、なにかトラブルがあっても、それでもリングに上がることを選ぶ選手たちがいる。逆に、『2.8kgオーバー。ハイ、試合しないよ』ってアメリカではドライにやるかもしれないけど、僕はだからダメなんだと思うんです。海外のプロモーションは。そこが僕らとの決定的な違いで、僕らにアドバンテージが有るっていう。選手とともになんとかこの局面を、だってこれだけの多くのファンが期待しているものを届けられずに『ハイ、ルールだから止めてしまおう』っていうのは僕はプロフェッショナルイズムとしては間違ったアプローチで、ギリギリのところまでプロモーターも頑張るし、選手も精一杯そこに歩み寄るっていう、そこの信頼関係とか調整があって、やっぱり高いチケットを勝っていただいたり、PPVを買っていただくというビジネスが成り立つと思うので、このアプローチは止めずにやっていきたいと思いますけど、結果、ハプニング、トラブルがあったからこそ、それをプラスに変えられたときは、ですね、必ずしもそうじゃないと思いますよ?それでもやらないよりはやるべきだと思っているので、そういう志のある選手とともに作り出せた今日のRIZIN.45という大会は素晴らしい作品になったなと。30余名の選手にこの場を借りて感謝を伝えたいと、そう思ってます。いずれにしても後は記者の皆さんの質問に順番に答える形で進めたいと思います。以上です」
――平本vsYA-MAN戦をどう見たか
「この試合って、きっと、他のとこでも僕言いましたけど、このタイミングでなければやる意味がなかったし、組まれなかったんじゃないかと思うんですね。それは、11月19日に朝倉未来がFIGHT CLUBという大会で壮絶なKO負けを喫する。そのKO負けがあったから生まれたカードだと思うんですね。だから、そういう旬なものを上手くマッチアップ出来たってことが1つの大きな、これだけの熱を生んだ勝因だと思うんですけど。いずれにしても、2人のガチでというか、本気で揉めてるものが、アングルとか、お互い煽り合ってなにか熱を作るってものとは違って、受け手の人たちにビビッドに届いたんだろうなと、そう思ってます。試合結果は、こういうことを言うとアレかもしれませんが、そんなむちゃくちゃレベルの高い、例えば神龍誠と堀口恭司のMMAの試合とは違ったレベルの試合だったと思いますけど、勝負論からすると一番シビれる試合だったことは間違いないし、世界のトップアスリートたちが最高の感動を生むってことじゃないってことがある意味証明されてしまう。僕らはどちらかと言うと、そういうものも織り交ぜながら世界最高峰の選手たちと、そして、その発展途上の選手たちとともに作り上げていける。我々は幕の内弁当とよく言いますけど、その1つのピースとしてはすごくハマったものだったなということで。素晴らしい戦いを繰り広げた両選手には感謝したいと思いますし、このドラマは、あの2人の中で、YA-MANもまたMMAでさらに強くなってですね、いつかリマッチをするって、点が線につながって行くような闘いだったかなと思います」
――平本選手は会見で「朝倉未来と闘いたい」と言っていた。このマッチアップはいつ頃か
「これもそんな時間かけてもしょうがないんで、来年の上半期にやるべきだろうなあと思ってます」
――未来選手と平本選手の大きな流れの中で、YA-MAN選手が割を食うというか、サブキャラのような扱いになってかわいそうだという見方もある
「まああまりかわいそうとは思わなくて。それはそれで、今の局面はそうかもしれないけど、これでYA-MANと僕らがたもとと分かつわけではないので。YA-MANにはYA-MANで、RISEさんとも相談をしながらですけど、MMAの彼の復帰戦というか、早いタイミングで試合を組んでいきたいと思いますので。YA-MANのドラマもまた、RIZINのリング上でのドラマも続いていくと思います」
――今回はキックからMMAに挑戦した選手が多くいた大会だった
「安保選手、芦澤選手の試合に関して言うと、MMAの洗礼を受けるという。そんな甘いもんじゃないってことが如実に伝わる結果になったと思いますし。安保とは話ができてないですけど、芦澤と会った感じだとまったく凹んでなかったんで、前を向いて次に向けて動き出すって気持ちだったので、負けからのスタートで大成していけば良いと思いますので。いずれにしても、これだけの大観衆の前でMMAの初のデビュー戦をみんなに、赤っ恥をかくって経験をしたこと、平本蓮が言ってるみたいに、萩原京平との試合が彼にとって最高の瞬間だったって、そう思えるかどうかはこれからの両選手の頑張りによるんだろうなと思いますし、その中でしっかり準備をして積み上げた皇治はちゃっかり勝つというですね(笑)そこの、やっぱりやったもの、ちゃんと向き合って、時間をかけてドロドロになりながら、汗もかいて、血も流して、悔しい思いしてっていうことを積み上げた選手たち。これはYA-MANも平本も通ってきた道だと思いますし、YA-MANは思ってる以上に総合への対応が随分出来ているなあという感じにも見えましたので。まあまあ、立ち技からの転向組のそれぞれのレベルもありますが、それぞれの2024年も楽しみだなあと思います」
――朝倉海選手はRIZINで防衛戦をやっていくのか、海外でやっていくのか。先程のコメントでは「UFCに行きたい」と言っていた
「行きたいっていう気持ちは僕は別に止める気持ちはないんで。UFCが受け入れるかって話もありますしね。しっかり海とも相談してということですが、それはUFCでなくてはいけないのか、BELLATORとかPFLってところとは、いずれにしても2024年も体制が変わりましたけど、建設的な、フレンドリーな関係が続きますし。UFCは中々他のプロモーションとの関係は現時点で受け入れていないのでですね。現時点ではね。ただ、コミュニケーションをUFCと取れてないのかっていうと、まあまあそんなこともなくて。イリー・プロハースカにしてもマネル・ケイプにしても村田夏南子にしても我々がUFCとの窓口になって選手たちをデリバリーしてるところもあったりしますから。海はご存知かもしれませんが、ダナには既に1度会わせてるんですね。ラスベガス行ったときに。僕はホントに、RIZINのベルトはしっかり防衛して言ってほしいし、お伝えしたように、RIZINでしっかり精進して、これだけ世界一のファンが我々を後押ししてくれているので、そういうこの空間の中で続けていけば世界中のトップアスリートがRIZINのベルトを求めてこの舞台で闘うことを求めてもっともっとチャレンジしてくると思いますので、そうなれるようにプロモーターとしては、頑張りたいと思いますし、海とも、海の希望は希望としつつ、ベルトを防衛していく道も並行して進められるような、総合的に視野を広く1回話を年明けにしていきたいと思います」
――パッキャオ選手とメイウェザー選手と来年試合をすることが発表された。現状で話せる範囲での詳細を
「パッキャオとは、2023年の時点で試合を組むということで契約をして、2023年にリングで闘うことができるようにお互い話をしてはいたんですが、タイミングと相手と、中々、パッキャオとやるってことで熱を作れる相手が、僕らの中で提案ができず、結果1年経っちゃったっていう中で。今年の秋くらいからフロイドとも『パッキャオとやったらどうなんだ』って話は進めてるんですね。最終、2人がリマッチでやれるかどうかっていうところは、まだ日時も場所も、最終的に決まってないんで。これからしっかり詰めて。ただ、2人共RIZINの舞台で闘うってことに関しては『YES』と言ってくれてるんで。それをどのタイミングで、どの流れの中で組むかっていうのをもう少し調整をして、正式にやるべきなのか、フロイドとかパッキャオとか、彼らを使う意味・意義っていうのは、RIZINという舞台を、いま日本のファンからすると『いや、そんなもんいらないからもっと平本蓮の試合を組め』『未来の試合でいいよ』って思いはあると思うんですけど、ちょっと違う視点を僕らは持っていて。もっとワールドワイドに、RIZINに世界中の、特に北米のファンを振り向かせていく。そのためには飛び道具がまだまだ必要だと思っていて。フロイド・メイウェザーJr.、マニー・パッキャオ以外のボクシングのトップアスリートともコミュニケーションを取ってますから。エキシビションという枠の中であれば、非公式マッチなら日本で闘えたりもするので。それはライアン・ガルシアでもそうですし、ガーボンタ・デービスでもそうですし。いろんな選手に、僕はチャレンジをして。ちょっと他の海外のプロモーションとは違う形で、このRIZINという舞台に海外の視線を集めるようなチャレンジはあっていいかなと思ってますので。フロイド・メイウェザーJr.とマニー・パッキャオが、いつどこでどう行われるのか、行われないのかってのは、もう少し預からせてもらって、詰めていきたいと。そう思ってます」
――現時点の構想は
「大きな規模ではやりたいと思ってますけど、フロイド・メイウェザーJr.とマニー・パッキャオで東京ドームが埋まるとは思ってないんで。大きな、大きなと言いますかですね、今回のさいたまもそうですけど、どちらかと言うと競技会を開くというよりお祭りを創る方が得意というか、そういうものにしていかないと一般のぎとが振り向いてくれないし、他の大会は見に行かないけど大晦日のRIZINは見に来るってファンがたくさんいるっていうことだと思うんですね。そういうカジュアルなファンを巻き込めるような求心力と遠心力をラインナップできるイベントをまた来年も。『えっ!そんなとこでやるの?!』みたいな“まさか”をまた創り出せるようにチャレンジしたい。そのアイコンにはフロイドとマニーの世紀のリマッチが行われる。当然そのルールとかもみんながそそられるかっていうのもあると思うんで、最終調整していきたいと、そう思ってます」
――アーチュレッタ選手がなぜ減量に失敗したか、その理由をご存知か
「減量してこなかったんです。落ちなかったんですよ」
――その理由を御存知だったか
「ご存知無いです。前の日に取材されてないから分かってないのかも知れませんが、僕ら、前日のフォトセッションの会場でアーチュレッタにも直接僕も聞いて『あと何kgだ』って聞いたら、『あと4kg』って言ったんです。前の試合、7月の試合は8週間でショートノーティスで怪我もあったからしっかり落とす時間が無かったけど、今回はしっかり落とす時間があったから体調は完璧だと。『あと4kg水抜きをしてパーフェクトだ』とその日は僕らも聞いてるんで。それは信じるしか無いですよね。それが前日にYouTubeにあるんであとで見たら良いと思いますけど。そういう言葉を聞いて、彼らはそのあと水抜きに入ったんですが、体調が優れなかった。で、1.2kgくらいまで落ちたんだけど、そのあとどれだけいつものように水抜きをしても、水分を身体が吐き出さずに2.8kgのオーバーになってしまったと聞いてますけど」
――6日前から腸炎を発症していた
「聞いてないですね」
(※あまりにも人に物事を伝える能力が欠如した記者の要領を得ない質問に対し、RIZIN 広報担当者が「アーチュレッタが試合後のコメントで体調不良の詳細を語っていた」と背景状況の説明を行う)
「それは知らないですね。体調が優れているか優れてないのかっていうのは僕らはプロモーターとして注意して見ますけど、選手たちはホントのこと言わないですからね。それがやっぱり、相手の陣営にどこかを怪我してても『怪我してない。ベストコンディションだ』と言うことも多いし、怪我してないのに怪我したフリする人もいるし。そこは駆け引きなんで。プロなんで、腸炎だから許されるわけではないので。それであれば、『腸炎なので試合をキャンセルしたい』とアーチュレッタは申し出るべきで、そんな言い訳は聞きたくもないですね。僕らは1回も聞いてないんで」
――キャリアの浅い若い選手の活躍が目立った大会となった
「ホントにRIZINの理念で、そういう若い日本発って、MADE IN JAPANで作ってるんで、日本の若い未来を託せる選手たちがどんどん大きな舞台を経験するっていうのは、ちょっと前がかり気味で『ちょっと早いんじゃないの?』って形ででも、この選手は見るべきものがあるじゃないですが、チャレンジさせるべきだと思えば今後も積極的にチャレンジをしてもらいたいと思ってますし、龍心選手にしても、平本丈選手にしても、今回のRIZINの経験を受けて国内のプロモーションに出ていくと。それでレベルアップ、キャリアアップして、またRIZINに出ていく。これから常にRIZINに出ていくということでもきっと無いと思いますんで。いずれにしても彼らの若いタイミングでこれだけの大舞台を経験することが彼らの成長速度を早めていってもらえたらいいなと、そういう思いで、これからもそういう若い選手たちに積極的に機会を与えられるようなことを考えていきたいと、そう思ってます」
――2024年のRIZINのテーマ・方向性は
「今日の結果を踏まえて、堀口恭司が圧倒的な強さを見せたわけで。今の瞬間で言うと、フライ級で言うと世界最強と名乗ってもおかしくないレベルなんじゃないかなという風にも思いますし。堀口恭司を頂点にしてフライ級でグランプリをするってことも1つあると思いますし。堀口恭司という選手がいることで、日本のフライ級の選手たちのレベルがもっともっと上がっていくんじゃないかということも期待を込めて考えてますし、そういう意味ではなにかグランプリを今年はどこかで、どの階級で……漠然としてますけど、やれたらいいなって考えがあるのと、あとはやっぱりこれでフライが出来ましたんで、フライ・バンタム・フェザー・ライトと階級が少しずつ広げて行けてるところもあるんでですね。このタイトルマッチが定期的にキチっと各大会の中に上手く嵌められたらいいなと思ったりもしてます」
――堀口選手の公開プロポーズは事前になにか聞いていたか
「僕はちょっと聞いてましたね(笑)昨日の集合写真を撮ってる横が堀口だったんですけど、神妙な顔で『このあとちょっと時間良いですか?』って言われて。『なんか契約のこととか文句あんのかな?ヤダなあ』と思って。大体いい話じゃないんですよね。そういうときって。だから、控室のちょっと離れたところで2人で話したら、突然結婚するってことを話されて、『ふざけんな』って怒鳴ったんですけど。『すいませぇ~ん(笑)』とか言ってましたけど(笑)そのときに恭司と、『だったら明日リング上でプロポーズしたらいいんじゃない?』みたいな。けどもう結婚することは決めてるんでプロポーズはきっと終わってるような口ぶりだったんでですね。でもリング上でせっかくだから言ったらいいじゃんってことは、ちょっと恭司と話しましたけど、堀口とすると、『いや、まだ勝ったわけでもないし、試合が終わったら考えます』ってことで。僕はそのタイミングでリングに上って、恭司が言わなかったら背中を押そうと思ってスタンバイしてたんですけど、調子に乗って言ってましたね(笑)素晴らしいと思いますけども(笑)」
――今大会のMVPを選ぶとするなら
「そうですねえ。この大会の前半、RIZINの新機軸じゃないですけど、スリリングでワクワクする、ハラハラする、っていう事前のプロモーションはYA-MANと平本が引っ張ったと思うんですけど。堀口のタイトルショット、海のタイトルショットのことがSNS含めて色んなところで大きく取り上げられるよりは、彼ら、特に平本選手はSNS使うのが上手ですから。それとブラックローズみたいなチームを作って安保もそこに入ってってことで、そこの話題性が前半というか、事前のところはすごく引っ張りましたけど、我々からすると、重たいというか、キチっとこの大会を締めてくれるメイン2枚を決めてあったんで、そういうものが中堅どころで盛り上げてくれるのはいいことだと思っていましたが、ホントに大会前日に計量オーバーということで風雲急を告げるですね。試合が流れる流れないの話もありましたけども、最終的には朝倉海という選手の男気じゃないですけど、一緒にRIZINを作り上げていく中で、彼も戦績を重ねて勝ち負けを繰り返して色々あって、今回のオープニングVや選手紹介Vを見てもらうと、どちらかと言うと朝倉海をフィーチャーして、彼の大晦日で3敗しているっていう、“今年は笑って帰ろうよ”っていうのが1つのテーマ。それを彼にオーバーラップさせてたんで。これで試合が流れたらオープニングVもなにも全部ダメになるなってとこも含めて海に救われたってとこがあるんで。まあ、1人選ぶとしたら朝倉海を選ぶべきかなと思います」
――朝倉未来という象徴的な選手が昨年も今年も大晦日にいなかった。それでもこれだけの大会を打てるという手応えは感じたか
「それ言い出すと、天心もいない、未来もいないって中でも、他の選手達のしっかりしたドラマで、1年間シーズンピークにしようって思って、1年間の伏線回収みたいなことで、堀口の試合もそうだと思いますし、アーチュレッタと海の試合もそうだと思いますし。RIZINとして1年いろんな地域に行かせていただいて、大会をやっていく中で生まれたドラマを上手く大晦日に形に今年はできたのかなと思いますね。間違いなく言えるのは、ホントにそれぞれの階級で個性豊かな、名前と顔が一致する選手たちが増えてきてることは間違いないことだと思いますし、それがRIZINのボトムアップをしていると思っています」
――クレベル選手が「今年で契約が終わる」とコメントしていたが、クレベル選手の今後、またフェザー級の方針について
「グランプリという、フェザーも。例えば朝倉未来とかもフェザーの中で存在感が大きい。ただ、その中で、じゃあ彼が今RIZINのフェザーのトップコンテンダーかと言うとそうではない。思い切ってシャッフルしてグランプリっていうのもあっていいかなと思いますけど、そこに未来が出なくてファンが納得するのかって問題もあるんで、未来ともその辺含めて今日の結果を受けて話してみたいと思いますし、クレベルとも多分そういう交渉に入ってると思うんで、しっかり向き合って今後の契約をどういう形で結ぶか話し合っていきたいと思います」
――高田延彦さんがRIZINを卒業した。卒業セレモニー的なものも無かった。高田さんへの思いは
「常々言ってますけど、高田延彦がいなければ僕がPRIDEというものを生み出すことにもならなかったと思うので、僕がこの世界に本格的に関わらせていただくキッカケをいただけた方だし、いいときも悪いときも色々お互い言い合うこともあったりしましたが、ずっとここまで一定の距離の中で向き合ってきた人なので。これからも人間関係が終わるわけではなく続きますけど、ホントに、多分、数年前から高田さんとはそういう意味で話をして、高田さんとして、自分の納得する役割・立ち位置ってのはRIZINの中でだんだん見つけられない。それは多分フジの地上波がなくなるとか、そういうことも含めてですね。だから、ホントに『出てこいや!』をやることだけでは高田さんとしてはしっくり来ないってとこがあったんだと思うんですね。その前に『本部長って名前でいることにもすごく抵抗感を感じるよ』って言われたこともあったんで。僕らがもう少し高田さんになにか、もっと自分自身、高田延彦としてRIZINの中で納得ができるというか、気持ちよく仕事ができる役割をお互いに見つけ出しきれなかったんで。高田さんからすると、60歳にもなって、『この先自分がRIZINの中で果たす役割って無いんじゃないか』って思いに、最終、至ったんだなという。これは直接お話をして、その気持ちはすごく自分もスッと来たんで。そこで無理して説得して、高田さん本人が気持ちよくやれてないのに『出てこいや!』ってのを、『卒業、最後に句読点で大晦日にやってください』ってのは言いましたけど、そんな無茶に押して、なんでもかんでもやってくれってとこまで押す気持ちには逆になれなかったのが本音ですね。だから、また違う形で高田さんに、僕自身が『これは高田延彦にお願いするしか無い!』ってことがRIZINの中で見つかれば、『そういうオファーは高田さんにしますよ』って話をして、『そういうのはまた別にしてくれればいいよ』って感じだったんで。すこし今の役割を終えた中でRIZINのキャプテン……キャプテンって名前も僕が最初付けるときも嫌そうでした。しっくり来てなかったんだと思います。高田延彦として、高田さんが高田延彦として表に出たときに、やりがいがあるじゃないけど、しっくり来る、でも、返す返すもフジテレビの地上波放送でRIZINとして急速に垂直型に立ち上がっていく上では高田延彦という絶対的な知名度のある、実績のあるアイコンが必要だったのは間違いないし。それは高田さんも納得はして。この先、なにか違う形でまたご一緒できることを模索したいと思ってます」
――2024年から『出てこいや!』に代わるものは無いと
「『出てこいや!』を他の人でやる気はないですね。今日も『出てこいや!』無くやりましたけど、僕らが新しい演出なりOP形を考える、逆にキッカケにもなると、プラスに捉えて2024年からガラッと変わると、そういうことも含めて制作チームとも話していきたいと思います」