【インタビュー】ガッツ石島がガッツワールド解散からGOING-UP旗揚げに至るまでの思いと覚悟を語る!「HEAT-UPの中でガッツワールドをやっていく」

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 16日、HEAT-UP新百合ヶ丘大会開始直前の控室にて、かつてのガッツワールドプロレスリングで“責任者”であったガッツ石島が新天地に懸ける想いと覚悟を語った。

 ガッツワールドプロレスリングは、2004年に学生プロレス出身のガッツ石島とダイスケが中心となって旗揚げし13年4ヶ月存続させてきた団体。しかし、昨年ダイスケが度重なる故障から引退を表明すると、「ダイスケあってのガッツワールドだから」とガッツ石島が同団体の解散を表明。4月15日に新宿FACEにて解散興行が行われた。

 その後、ガッツ石島は同月20日に、ガッツワールド所属選手であったマスクドミステリー、大谷譲二、室田渓人とともに盟友・田村和宏率いるHEAT-UPへの入団を発表。
 さらに、HEAT-UP内の別ブランドとして新団体“GOING-UP”の旗揚げを宣言した。

 波乱万丈のプロレス人生を送るガッツ石島だが、5月27日のGOING-UP旗揚げ戦に先立って、“ホーム”でもあるHEAT-UPのリングに上がることとなった。

 自らが13年以上守ってきた団体を解散し、新天地での第一歩を踏み出さんとする試合直前のガッツ石島に話を聞いた。

――ガッツワールドが解散することが決まってから、GOING-UPを旗揚げが決まるまでの経緯、その際のガッツさんの心境はどのようなものだったのでしょう
「一部からは『最初からこの展開が出来上がってたんじゃないか』と言われることもあるんですけど、全然そんなことはなかったんですよ。元々、ダイスケと雁之助さんが引退するっていう話から、『仕方ないね』ということで途中から解散を念頭に置いて活動をし始めたんですが、次に考えるのは『これからどうするか』ですよね。残ったメンバーでどうしていくのかを色々考えたときに、翔太は自分一人の力でもやっていけると思ってたけど、大谷のこととかは気になってたし、そのまま投げ出すわけにも行かないと思ったし。
 ダイスケが引退する直前に練習生だった室田がデビューすることになって、これは後から入ってきた話なので。でも、大谷と室田はなんとかしなきゃいけないなと思ったときに、HEAT-UPは若い選手もいっぱいいるし、これからの団体だっていうのもあるし、そのときには道場も出来るって話だったんで、長い目で見て考えたときに、規模的にも僕らの団体と同じような規模だったんで。自分自身はフリーでやっていこうと思ったんですけど、フリーでも最終的にはどっかに所属しないと意味がないなと思ったんです。若い二人もいたんで、田村さんに『解散するんです』っていう話をして相談したときに、『一緒にやろうか』という話になりました」

――合流は最初から意図していたものではなく、偶然の産物だったということでしょうか 
「ホントにそうなんですよね。ちょうど解散が決まったときに、たまたまHEAT-UPから井土徹也5番勝負という機会でオファーを貰って、ちょうどのタイミングでオファーが来たんですよ(2017年9月)。それだけじゃなくて、今までHEAT-UPに出たことなかったのに11月の新木場大会と、新百合ヶ丘大会でオファー貰って、その間にダイスケと田村さんがシングルマッチを二回したじゃないですか。そんな偶然の流れがあった上で、STYLE-E時代からお互いライバルと言われていたので、田村さんには報告をしなきゃいけないと思っていたんです。
 そのタイミングで今後について話し合ったときに初めて『一緒にやろうか』という話が出てきて、意気投合したんです。偶然ですよ、ホントに。ダイスケが井土相手のシングルで呼ばれたのもそうだし、俺らが参戦することになったのもそうだし。ダイスケvs井土戦が切っ掛けだと思います」

――今後、GOING-UPという新たな団体としてやっていくわけですが、今後の展望については
「ガッツワールドのときと一緒で、ガッツワールドの武骨で熱い試合をして、スローガンとしては『中高年に元気を与える』というものを掲げています。熱い武骨な試合をして中高年に元気を与えるような団体にしたいです。僕自身も中高年になるので、その先頭に立って 頑張ります」

――ガッツワールドと方針は一緒とのことですが、ミスター雁之助選手、ダイスケ選手、翔太選手とガッツワールドの主軸を担った三人が抜けた状態となってしまっています。その穴はどう埋めていくのでしょう
「これは田村社長ともいつも話していて、田村さんも色んな人に『GOING-UPってガッツワールドと一緒じゃん』って言われるらしいんですけど、田村さんにはハッキリと言われたんです。『ガッツワールドをやってくれ』って。『ガッツワールドがあのまま無くなるのは惜しいからHEAT-UPでガッツワールドをやって欲しい』と言われて、GOING-UPになったんです。
 ……確かに、今は劣化版ガッツワールドなんです。雁之助さん、ダイスケ、翔太が居なくなって。それはそうなんですけど、でも結局、僕ら4人の他に、HEAT-UPの若い選手……兼平大介、近藤“ド根性”洋史、飯塚優、井土徹也の4人はGOING-UPに継続して参戦していく予定になっています。ガッツワールド時代も飯塚選手は出たことないですけど、他の3人は出たことあるんです。でも、そのとき彼らは言わば“客人”だったわけですよね。だけど、今回GOING-UPとHEAT-UPという形で枠は別れてますけど大きな目で見たら同じ所属の仲間なんで、言い方はアレですけど、煮るなり焼くなり出来るんです(笑)だから、雁之助さん、ダイスケ、翔太が抜けた部分は、兼平、近藤、飯塚、井土が埋めてくれると思いますし、逆に結果的にその選手たちと元ガッツワールドの選手たちが一緒になってやっていくことで、新たなエッセンスが加わって別のものが出来ていくんじゃないかと僕は思っています。
 みんな『ガッツワールドと同じことをやってもしょうがない』と言うんですけど、『ガッツワールドと同じことをやってくれ』と託されているので、ガッツワールドをやります。それは田村社長とも意思の疎通は出来ています」

――先程、『中高年に元気を与える』というスローガンや、中高年となるガッツさんが『先頭に立って頑張っていく』というお話が出たように、GOING-UP旗揚げ戦のカードを見ると、参戦選手の年齢層が全体的に高いように思います。その中で、生え抜きの若手である大谷選手、室田選手の立ち位置というのはどういうものになっていくのでしょう
「大谷、室田も頑張ってくれないと俺も頑張りがいがないという話もあるんですが、HEAT-UPとの差別化を考えてマッチメイクしたら、結果的にオッサンばっかりになっちゃったんです(笑)」

――大谷、室田という若手の台頭を望む声もあると思うのですが、それについてはどうお考えでしょう
「大谷は実力はあるんです。例えば兼平は元々身体がデカいし、格闘技のバックボーンもある選手ですけど、大谷もそれに負けてない。ダイスケや翔太としっかり練習していた中で培われた強みが大谷にはあるんです。それはHEAT-UPの選手には無いものなんですよ。そんな中で大谷は試合経験を重ねて、自分の中で『俺はこういうことやった方がいいんだ』とかそういう考えが芽生えてきている。そういうことを含めると、大谷の実力はHEAT-UPの若手を凌ぐものはあると思ってます。
 大谷はしっかりとプロレスを研究しているし、翔太も言ってましたけど、プロレスが大好きな人間しか居なかったのがガッツワールドなので皆研究してたんです、個人個人が。じゃないと置いていかれちゃうから。
 自分もこの間、花鳥風月でジョシュ・オブライエンとシングルをしたときも、そういったバックボーンがあったから未知の相手にも対応出来たということがありましたし、譲二もそういうことをやっていたから、今後HEAT-UPの選手と差が出てくるんじゃないかなと思います」

――大谷選手にはトップを獲れるポテンシャルがあるということですね
「これは譲二にも言ってることなんですけど、譲二は身長も小さいし、手足も短い。だから、実力はあっても今のままじゃトップを獲れるかどうかは分からない。その点、兼平には劣っている部分なので、そこは譲二が今後どうしていくかという部分ですよね。譲二は今、立体的な動きが出来ないから、本人が工夫しないと限界が来ちゃう、今のままだと。例えばですけど、ムーンサルトプレスとか立体的な動きが出来てくるともっと良くなるのかなと。でも、それは本人の気持ち次第だから。本人がいざやろうと思わないと先には行けないから、本人が真剣にトップ獲りたいんだったら今の動きにプラスアルファしたことが出来ないとちょっとキツいかなというのがあるよね」

――大谷選手、室田選手の他に新メンバーの加入や、練習生の募集などは行うのでしょうか
「それは今後、田村社長と相談して決めていきたいですね。HEAT-UP全体でやるのか、それぞれの団体でやるのか……まだなんとも言えないですね」

――このあと、ガッツ選手も“GOING-UPのガッツ石島”として新たなホームでの初試合に臨むわけですが、今の心境は
「今回、入団初戦ということで、譲二と試合するのもダイスケの引退試合以来なんで楽しみですし、何より今回は……昨日Twitterでも言いましたけど、飯塚&井土と試合することが楽しみですね。彼らとは試合もしたことないですし、8人タッグなんでどれくらい当たれるか分からないですけど、彼らのプロレスを見て潜在能力を感じられたらなと。HEAT-UPとGOING-UPのリングは試合の毛色が違うので、武骨な試合の中で彼らの個性とか良さを出せるようにしたいなと、覚醒させたいなと思ってるんで。そういうのを含めて、新たな気持ちで試合に臨みたいと思いますんで、今は希望に満ち溢れてますね」

――では、最後にファンに向けてメッセージをお願いします
「今までは責任者として 人をバックアップする立場になる事が多かったんですけど、GOING-UPでも責任者的な役割なんですけど、GOING-UPになってからは一レスラーのガッツ石島として、第ニのプロレス人生を勝負していこうと思っていますので、レスラー・ガッツ石島として試合で見せていきたいと思いますんで、どんな相手が目の前に来ても叩き潰していくつもりなので、皆様今後とも応援よろしくお願いします!」

『GOING-UP旗揚げ戦【GO!GO!GOING-UP!】』
日時:2018年5月27日(日)
開始:18:00
会場:東京都・北沢タウンホール

▼GOING-UPはじまりのはじまり シングルマッチ15分1本勝負
黒田哲広(フリー)
vs
室田渓人

▼転生シャドーサタン シングルマッチ20分1本勝負
影山道雄(チームでら)
vs
藤原秀旺(プロレスリングメジャーズ)

▼検証!プロレス敵世代間格差 タッグマッチ30分1本勝負
松田慶三(フリー)/YUJI KITO(ASUKA)
vs
飯塚優/井土徹也

▼特別試合~ミッドライフ・クライシス~ タッグマッチ45分1本勝負
マスクドミステリー/渡辺宏志
vs
越中詩郎(フリー)/近藤“ド根性”洋史

▼Go Go GOING-UP~俺達の決意~ タッグマッチ60分1本勝負
ガッツ石島/バッファロー(魔界/だらず)
vs
兼平大介/大谷譲二

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