【試合結果】2・24 HEAT-UP名古屋大会 ノリ・ダ・ファンキーシビレサス&阿部史典vs兼平大介&渡辺宏志 田村和宏vs柴山貴哉vs影山道雄vsゼヴィウスvs伊東優作vsヒデ久保田vsイシティコ

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『経営者の野望〜拙者は経営者〜』
日時:2018年2月24日(土)
開始:19:00
会場:愛知・Sportiva Arena
観衆:92名

▼第1試合 This is HEAT-UP〜ヤングアッパーWAR〜15分1本勝負
○飯塚優
7分43秒 飛びつきクロスヒールホールド
●井土徹也

▼第2試合 名古屋インパクト〜ド根性ファイター vs. ドデカファイター〜20分1本勝負
○近藤"ド根性"洋史
9分50秒 ピョン吉スプラッシュ→片エビ固め
●蓮香誠(チームでら)

▼第3試合 俺たちのチャンピオンロード〜今池に栄光あれ〜30分1本勝負
○ノリ・ダ・ファンキーシビレサス(今池プロレス)/阿部史典(BASARA)
18分1秒 オースイ・スープレックス・ホールド
●兼平大介/渡辺宏志

▼第4試合 HEAT-UPユニバーサル選手権次期挑戦者決定ロイヤルランブル(時間無制限)
○伊東優作(DEP)【5】
15分32秒 go2sleep→エビ固め
●田村和宏【1】
※【】内は入場順。優作が25日今池プロレスでノリの保持するHEAT-UPユニバーサル選手権に挑戦。

退場順(時間はマラソンタイム)

<一人目>
○ヒデ久保田(フリー)【6】
7分25秒 ベルト殴打→片エビ固め
●柴山貴哉(フリー)【2】 

<二人目>
○ヒデ久保田
8分26秒 外道クラッチ
●ゼヴィウス(スポルティーバ)【4】

<三人目>
○ヒデ久保田
10分56秒 外道クラッチ
●影山道雄(チームでら)【3】

<四人目>
○伊東優作
11分28秒 オーバー・ザ・トップロープ
●イシティコ【7】

<五人目>
○伊東優作
13分15秒 オーバー・ザ・トップロープ
●ヒデ久保田

名古屋大会は波乱!伊東優作が田村を破りノリの持つユニバーサル王座に挑戦!ノリは兼平を挑戦者として認めず「サブリミナル効果的な挑戦者アピールはやめろ」と痛烈批判!

オープニング


 愛知県名古屋・スポルティーバアリーナにてHEAT-UPが大会を開催するのは2014年8月3日以来3年半ぶりとなる。実はHEAT-UPメインレフェリーであるてっしー手島がスポルで試合を裁くのは今回が初めて。お馴染みの弥武芳郎リングアナと行うインフォメーションコーナーもスポルでは初めてとなる。
 グッズ紹介(パーカーと川崎炎上タオル)の後、特製「たむちゃんこ」と「HEAT-UP丼」が今大会限定で販売されている事をアピール。実際に試食した弥武リングアナはHEAT-UP丼を絶賛、フードやドリンクも売られるスポルならではの商品。
 弥武のフリから名古屋で初披露となるてっしーの一発芸、「僕の大好きな一発芸」から「インド文化を継承した犬の鳴き声」は一部の観客のツボに入ったようだが、阿部史典のリクエストにより「何を言っていいかわからなくなってしまった時の犬の鳴き声」「終わりを告げてしまった犬の鳴き声」と3連発。てっしー轟沈。
選手入場式から代表挨拶は田村和宏。

田村「(観客に突っかかる優作を見て)おい!お客さんを大切にしろ!本日はご来場ありがとうございます!!(館内拍手)名古屋に"カネの雨"を降らせにやって参りました。いいですか?今日だけじゃない、明日の今池プロレスも"カネの雨"を降らしてやりますよ。そのために!俺がメイン勝って、明日!ノリ・ダ・ファンキーシビレサスに挑戦します!(影山の音頭で館内からブーイング)拙者は経営者ー!(ブーイング)お前らいい夢見ろよ!じゃあな!!」

第1試合


 命題に「これがHEAT-UPだ」と打たれたこの試合。飯塚も井土もスポルで試合を行うのはこれが初めて、本戦でも2度目となる若手同士の対戦をオープニングに持ってきた。
 体格で勝る井土がタックルで飯塚を倒すと場内から拍手が。井土ボディスラムから首四の字に移行するがこれを嫌った飯塚、再び井土ボディスラム、ロープに飯塚を振るが切り返され、カウンターのドロップキックを食らう。飯塚右足にストンピング、エルボーを打ちながら立ち上がる井土、飯塚右ミドルでお返し。右足を捻っていく飯塚、下からチョップを見舞う井土、右足をマットに叩きつける飯塚。コーナーで井土を踏みつけていく飯塚、ロープに走るが井土カウンターのバックエルボー、突進はガットショットに阻まれるが飯塚がロープに走るとフォーアームを叩き込む。コーナーに下がった飯塚に串刺しエルボー、ヒップトスからジャンピング・エルボードロップ。足を抱えてフィッシャーマンの体勢、堪えた飯塚左腕を獲ると見せかけカニ挟みから膝靭帯固め、踵を持って絞るが井土ロープへ。飯塚コーナーに振って串刺しドロップキック、フライングメイヤーから走り込んでPK、井土蹴り足を掴みエルボーを叩き込んでフィッシャーマンズ・バスター。ここで井土が新兵器か、コブラクラッチを繰り出し飯塚を強引に立たせようとする。極まる前に巻き込んで脱出した飯塚、ロープに走ってPK。

 5分経過、飯塚右足をアキレス腱固めに持っていく。ロープから離れた位置で絞めつけるが井土ロープへ。「決めるぞ!」と叫んだ飯塚、コマンド・スープレックスを狙うが耐えた井土エルボーからコブラクラッチへ。スタンディングから徐々に腰を落とし、残った左腕も両足を使って絞めつけていく。もがく飯塚だが、徐々に動かなくなってくる。フラフラの状態な飯塚、そこに井土がスライディングD、フォールはカウント2。あと少し絞めていたら先輩から初勝利をもぎ取る所までいっていた。バックを取って立ち上がらせジャーマンの体勢、踏ん張った飯塚左腕を取ってアームロック、素早く絡みつき今度こそのコマンド・スープレックス。「よっしゃー!」と叫んでフォールにいくがカウント2。場内から拍手、マットを叩いて悔しがる飯塚。起き上がらせる飯塚、井土エルボーで反撃、大振りをダッキングした飯塚バックに回りロープに押し込んで後方回転、右腕に足を絡めて変形のエビ固めに丸め込むがロープに近すぎた。両者立ち上がり飯塚右足にロー、「来い!」と胸を叩く飯塚に井土エルボー、打ち終えた一瞬の隙を見逃さなかった飯塚は飛びつきクロスヒールへ、リング中央でガッチリ極まり井土ギブアップ。初のスポルで嬉しい勝利を挙げた飯塚は両手を突き上げてアピール。勝利者賞を受け取った飯塚の表情は晴れやかな好青年のものであった。

第2試合


 3年半前の同所、まだデビュー間もない近藤はマサ高梨(当時)と対戦、掌の上で弄ばれてしまい眼中にも入っていなかった。今回の相手はチームでらの蓮香誠、2014年6月18日新百合大会以来のHEAT-UPマット登場。会場からの声援は地元の利か蓮香が上。フェアにやりましょうと握手を求める近藤、蓮香はこれに応じず。
 ゴングからリング中央でロックアップ、やはり押し込んでいくのはパワーで勝る蓮香。先に手を出したのは近藤、ブレーク際に逆水平を叩き込んでいく。これが蓮香の力を引き出す要因になってしまったか、返ってくるチョップに苦悶の表情を浮かべる近藤。蓮香にも効いていない訳はないのだが、先輩レスラーとして引くことはできない。パチン!パチン!とチョップの乾いた音が響くたびに観客は声と拍手を上げる。今度はぶつかり合いを挑む近藤、しかし135キロある肉の塊の前に弾き飛ばされてしまう。蓮香攻勢、ボディスラムからフェースロック、チンロックからネックロックと移行。逆水平から「来いや!」と両手を広げる蓮香、近藤も「打ってこいよ」と挑発し返すが、ドデカファイターのエルボーをまともに食らってダウン。場内からどよめきが起こる。ロープ際で近藤のボディに乗って体重をモロにかけていく蓮香。

 5分経過、立ち上がり際に逆水平を放っていく近藤、両手を広げてまともに受ける蓮香、お返しの一発で後ろに倒れる近藤。蓮香体重を乗せてエルボードロップ、カウント2。「終わりだ!」と蓮香ロープに振ってWアックスハンドル、かわした近藤フライング・ショルダーで肉塊をぶっ倒し「ド根性ー!」。コーナーを背に立ち上がる蓮香、近藤串刺しエルボーを連発、ガットショットからスタナー、必要以上にロープ間を走ってスライディング・ヒップアタック。続いてド根性デスロックの体勢に入る近藤、右足一本で吹っ飛ばす蓮香。コーナースローを切り返して蓮香串刺しラリアット、大きく会場にアピールしてもう1発、ブレーンバスター。逆片エビに入る蓮香、苦しむ近藤だが何とか這いずってロープに手を伸ばす。蓮香抱え上げてアバランシュ・ホールドへ、背後に降り立った近藤その場跳びドロップキック、効かないぞとアピールする蓮香、チョップの打ち合いへ。重いエルボーで対抗する蓮香、倒れない近藤。力を込めてエルボーを放つ蓮香に近藤はスイッチしてド根性ホームラン、ロープに走ってスピアを突き刺す。これは効いたのか腹部を押さえて倒れた蓮香、素早くコーナーに登った近藤はダイビング・ボディプレス、反対のコーナーに登ってもう1発、とどめはグンと身体を反らしてピョン吉スプラッシュを決めた近藤が片エビ固めでフォール勝ち。2年先輩に当たる蓮香から堂々のピンフォールを収めた。
 3年半前の悔しさを払拭し、3月10日多摩スポでのタッグトーナメント決勝に臨む近藤、勝利者賞のアイマスクで快眠し万全なコンディションを創ってもらいたい。

第3試合


 ノリ、阿部の育ったスポルティーバアリーナ。遂にHEAT-UPの大会で田村から奪取したユニバーサル王座のベルトを腰に巻いて登場したノリ。この場でベルトを巻いた姿を見せるのがノリの一つの願いだったのかも知れない。HEAT-UPの大会とは言えど、ノリと阿部には「水プロ」「金プロ」のような感じだったのか。兼平大介と渡辺宏志を向こうに回してセミファイナルのリングに立つノリと阿部。ノリと対戦するのは今回で2度目という渡辺がフェアに握手を求めていくが、兼平は腰に手を当てたまま動かず。
 先発は渡辺と阿部、いつものようにリング中央にドン!と出て行く渡辺の動きに合わせるように組み付いていく阿部。スタンドで腕の極め合いから渡辺がグラウンドに誘うもしっかりついていく阿部。足を取りにいく渡辺、一転してフェースロックへ。腕を取り飛行機投げで叩きつけた阿部、ノリにタッチ。バックを取ったノリはそのままマットに叩きつけグラウンドへ、腕の取り合いから両足で蹴り払いのける渡辺、両者の攻防に館内から拍手。兼平に交代、ノリをロープに押し込みチョップ一閃。組み合うとノリはお返しのチョップ、館内から大きな拍手が沸き起こる。チョップの打ち合い、兼平ヘッドロック、ロープに飛ばすノリ、兼平タックルでなぎ倒す。体重のある分兼平が優位か。フロントネックロックから渡辺にタッチ、ニーリフトを繰り出す渡辺だが、ノリのチョップで動きが止まる。胸板へのパンチで応戦、ノリは阿部にタッチ。入る際臀部へのキック、バックを取るが足を取られ倒される。ロープに走る渡辺、阿部下から蹴ろうとするが側転で避ける渡辺、タックルでロープに押し込み反動を利してアームドラッグ、負けじと阿部ヘッドシザース、両者立ち上がると拍手。転がした渡辺に阿部がサッカーボールキック、ノリとタッチ。

 5分経過、ノリ背中へのスレッジハンマー、高い位置から落とすボディスラム、フェースロック。阿部が兼平をカット、戻る際渡辺の足にちょこんと蹴りを入れる。立ち上がりノリを押し込む渡辺だが相手コーナー側、阿部にスイッチ。阿部スタンディングでネックロック、右足もロックして逃さない。前転してグラウンドで、コーナーを使って同じ技を繰り出す。胸板へのミドルからコーナースロー、切り返した渡辺返ってくる阿部にショルダースルー、大きく宙を舞う阿部。兼平に交代、フライングメイヤーからサッカーボールキック、ロープに振ってバックエルボー、ボディスラム、渡辺にタッチ。ボディスラムで続く渡辺、エルボードロップ、フォールを返した阿部は控えの兼平にローキックを見舞う。渡辺ニーリフトからかち上げエルボースマッシュ、兼平にタッチし二人がかりでコーナー踏みつけ。兼平ボディへのニーリフト、阿部が浮き上がる。場外にエスケープした阿部を追う兼平、場外でボディスラム。リング内に戻してブレーンバスター、組み合うのを嫌って阿部エルボー、兼平ニーを出すがキャッチした阿部ドラゴンスクリュー。ノリにタッチ、渡辺を排除する。

 10分経過、ロープに兼平を詰めてノリチョップ連打、ロープに走ってビッグブート、ジャンピング・ネックブリーカードロップ。ジャンプしてギロチンドロップ、かわした兼平ランニング・ニー、かわしたノリスクールボーイ。ガットショットからロープに走るノリ、横から抱え上げた兼平旋回式バックドロップ。ノリの立ち上がりを待って兼平ジョン・ウー、渡辺にタッチ。胸板へのストンピングから起き上がらせてスインギング・ネックブリーカー、サイド・スープレックスと上背のあるノリを攻めていく。ヘッドロックパンチからワンツー、胸板パンチで押していくがノリはビッグブート、吹っ飛ぶ渡辺。阿部にタッチ、グラウンドでの腕スクリューからワキ固め、腹固めと繋ぐ。ぐるぐるソバットからロープに走る阿部、キャッチした渡辺コブラツイストで絡みつく。ノリカットに入るが、逆カットに入った兼平のコブラに捕まる。渡辺は卍固めに移行、スポルのリングでHEAT-UP勢による固め技のカルテット。ヒップトスで兼平を投げたノリ、渡辺にスレッジハンマーでカットに成功。渡辺に組み合う阿部、腕を取り肩を捻り上げる渡辺、同じ技で対抗する阿部、グラウンドに移行し絞る渡辺。耐えた阿部は飛びつきヘッドシザース、館内から驚きの声。両軍交代、兼平ノリをロープに振ってキチンシンク、パワースラム。コーナースローから串刺しエルボー、ノリがかわすと同時に阿部が背後から延髄斬り。ノリは渡辺をカット。

 15分経過、ノリと阿部のWエルボーからノリギロチン、阿部サッカーボールキックの連携。続いてツープラトンのクロスライン、ぶっちぎった兼平二人にドロップキック。今度はHEAT-UP側の連携、コーナースローから渡辺串刺しエルボー、兼平串刺しエルボースマッシュ。兼平のボディスラムから渡辺コーナーに駆け上ってダイビング・ニードロップ。フォールは阿部がゲンコツでカット。渡辺にもゲンコ、兼平へはカウンターのドロップキックを放つ阿部。だが渡辺のワンハンド・バックブリーカーで排除され、その渡辺もノリのWチョップでダウン。ロープに走るノリ、かわして押し込んだ兼平投げ捨てジャーマン、阿部のぐるぐるハイキックをかわしバックドロップ、Wダウン。カウント5で立ち上がった兼平、ノリをバックドロップで投げようとするがそのまま前方回転して押さえ込むノリ、カウント2。ランニング・ニーを両腕でブロック、ロープに走るノリ、兼平ヒップトスから腕十字へ、極まる寸前に丸め込むノリ、カウント2。続けて放った兼平のニーはクリーンヒット、押さえ込むがカウント2。雄叫びを上げて立ち上がる兼平、ノリを担ぎ上げるが背後に降り立ったノリはリバース・フルネルソンの体勢で後方に丸め込むオースイ・スープレックス・ホールドへ。隠し技とも言える丸め込み技、兼平にタッグトーナメント1回戦で敗れた借りを返すと同時に、地元での勝利を飾ったノリ。翌日に控えたタイトルマッチに向けて好発進。勝ち名乗りを受け勝利者賞を受け取るとベルトを手にマイクを握ったノリ。


ノリ「おい、おい兼平、名古屋まで来て負けるなんて思ってなかったでしょうね。でも悪いな、悪いな、おめーらの団体のチャンピオンは俺だ。そしてどうも、HEAT-UP、団体含めて言いたいことがあるんだが、どうも次の挑戦者が兼平みたいな空気を凄え出してきてるけど…今日、この前の11月の田村と競(や)った試合のDVDの最後の方見りゃわかると思う。俺は兼平、他の奴、誰ひとり挑戦者として認めてねえって発言している。つまり、おめーは挑戦者のつもりかも知れんが、俺は認めてねえ。」
阿部「ダメだ!」
ノリ「そして明日、この後に行われるランブル、俺の挑戦者が決まる、ひょっとしたらイシティコかも知れない(館内爆笑)…できればそこは、避けていただきたい(館内爆笑)。このベルトの価値がグイグイ下がってくる(館内笑い)、それは避けたい。その挑戦者によっては、俺は明日のこれくらいの時間ベルトを持ってないかも知れないだろ?だったら今日ここで勝っとけばよかったな兼平。」
阿部「…かっこいい(思わずつぶやく)。」
ノリ「万が一俺が明日ベルト落としたとしたら、もうおめーとは二度と交わる事はねえかも知れんからな。もっと歯ぁ食いしばって来いや。」

 マイクを投げ捨て、エプロンでベルトを高々と掲げ去っていくノリ。その背中を見て膝に両手を突きがっくりと項垂れる兼平。意を決したようにマイクを握る。

兼平「…今日俺は負けたから、何も言うつもりはありません。ただ、絶対諦めねえからな見とけこの野郎。」
渡辺「いや見ててくださいよ!この男は必ずやりますからね!(館内笑い)応援してくださいよ!!」
渡辺の後押しもあり力を取り戻した感もある兼平。果たして挑戦者としてノリを振り向かせることはできるのだろうか?

第4試合


 翌25日の今池プロレスにて、このロイヤルランブルの勝者はノリの保持するユニバーサル王座への挑戦ができる。ベルトを流出させてしまった張本人として、HEAT-UPの経営者として是が非でもこのチャンスを掴みたい田村和宏が最初に入場。2番手に入場したのは3年半前の大会でレフェリーを務めていた柴山貴哉、「柴山!」「うっせぇオラッ!」のやり取りがHEAT-UPマットに帰ってきた。
 ゴング、相対する両者、突然田村は「柴山!」「うっせぇオラッ!」これには館内爆笑。館内に「社長」コールを促す田村、しばらく観客がコールをすると「うるせえオラ!」柴山は「俺のが上!」と勝ち誇る。チョップの打ち合い、田村「柴山!」柴山「うっせぇオラッ!」とエルボー、柴山「田村!」田村「うっせぇオラッ!」とチョップ、ロープワークから柴山のタックルとサイコクラッシャーが立て続けに田村を襲う。

 3番目の入場者はチームでらの影山道雄、TEAM NO RESPECTのTシャツを着用し身も心も鬼神道と化した影山、柴山にレッグラリアットをぶち込んでいく。田村のミドルキックには影山の中段蹴り、空手ベースの影山は蹴りでも負けたくない。意地になって互いに蹴りを打ち込んでいく両者、柴山はコーナーで座って一休み。蹴り足を取って膝にエルボーを打ち込む田村、同じくドラゴンスクリューでやり返す影山。そして柴山も「出るぞ!出るぞ!」と期待するミスター雁之助流拝みパワーボムの体勢へ。こらえる田村、とここで次の選手が入ってくる。
 
 4番目はスポルの重鎮、ゼヴィウス。影山が襲いかかるがかわしてラ・ブファドーラ、柴山にソバットを叩き込むが逆にDDTを食らってしまう。勢いに乗る柴山はゼヴィウスにみちドラⅡからダイビング・ボディプレス、田村カット。「影山いくぞ!」と共闘を呼びかけ、Wブレーンバスターにいくが田村が押し戻して投げさせず。着地したゼヴィウスがロープに走り、田村がスロイダーの状態で投げ飛ばすと柴山&影山に命中。田村はスポルの重鎮と共闘し、試合を優位に進めていく。

 5番目は伊東優作、ゼヴィウスに襲いかかり「経営者だからって、カネばっかり使ってるんじゃねー!」と叫びロープに振るが逆に振り返されソバット、「うるせえ小僧!」と叫んだゼヴィウスのシャイニング・顔面キックを食らう。館内何故か拍手。続けてゼヴィウスがライオンサルト、かわした優作はトランスレイヴ。

 6番目は強行参戦のヒデ久保田、ユニバーサルタッグのベルトを持って入場。まず田村が襲いかかるが顔面を掻きむしられる。今度は優作、またも顔面を掻きむしるヒデ、ゼヴィウスにも同じ手。柴山のエルボーに呼応、コーナースローから串刺し攻撃を狙った柴山にキック、コーナー下に置いていたベルトを手にし、振り向いた柴山の頭部を殴打し押さえ込んで3カウント。初めての退場者が出る。向かってきた優作に顔面掻きむしりからジョン・ウー、ゼヴィウスの顔面を掻きむしりコーナースロー、しかし回転エビ固めで丸め込まれるヒデ、影山カット。「クソ経営者、来い!」と優作が共闘を持ちかけWエルボー、「登れクソ経営者!」の声に促されコーナーに登ったゼヴィウスはメテオラへ、かわしたヒデ外道クラッチ、カウント3。

 そして7番目の入場者、神秘的な入場テーマで入ってきたのは『石田慎也が連れてきたメキシカン』イシティコ。トップロープを掴んで1回転、リング内でアピールしていると田村が急襲、田村と優作でツープラトンを狙うがかわされてトペ・デ・レベルサを食らう。続いて田村へのコルバタ、影山へはトップロープを蹴って放つアームホイップ。突っ込んでくる優作、田村、影山の足を払って押さえ込むムーブを連発するが、ヒデには通用せず。ヒデと影山が共闘、イシティコをコーナースルーして影山串刺しラリアット、「ヒデさん!」と呼び込む影山、踏み台になってもらって飛び越え式の技を出したいとジェスチャーするヒデ。だがそれはヒデの罠、影山を外道クラッチで丸め込み3人目の退場者にさせる。これでヒデは半分を一人で消していった。そのヒデにイシティコがドロップキック、アピールしてヒデに突っ込むが肩でトップロープ超えに落とされる。ヒデの攻撃は回避したイシティコだが、優作の横蹴りで場外へ。オーバー・ザ・トップロープルールによりイシティコ退場。

 残るは田村、優作、ヒデ。優作のブレーンバスターを継いで田村がミサイルキックという連携。二人がかりのフォールを跳ね返すヒデ、背後で田村が押さえ優作が突進、ヒデ優作にキック、田村にバック急所蹴りを見舞い優作を田村に衝突させクロス・フェースロックへ。耐える優作、田村がカット。田村をトップロープ越しに投げたヒデ、田村エプロンに着地。突っ込んでくるヒデにロープの間からショルダーブロック、田村リング内に生還。逆に優作がヒデをロープ越しに投げる。左手1本でエプロンに残るヒデ、田村のジャンピング・ハイ、田村を踏み台にした優作の片足キックで遂に退場。

 田村と優作の一騎打ちに、丸め込みを連発してフォールを奪おうとする田村。コーナースローを反転されるがカウンターのウルトラタイガー、経営者の野望まであと一歩。場内を煽りソバットコンビネーションからミノルスペシャル、かわした優作、田村の腹部にソバットからロープに走るが待っていたのはアックスボンバー。クリーンヒットしたがカウント2で跳ね返す優作、場内大きな拍手。田村走り込んでPK、キャッチした優作起き上がり様張り手の相打ち、ふらついた田村に伊良部パンチ、膝を付いた田村にバズソーキック、カウント2。煩悩兄弟の相方阿部史典が声を飛ばす中、立ち上がった田村に虎王を叩き込んだ優作、担ぎ上げてgo2sleepを決めエビに固めるとカウント3。悲鳴も交じる場内、まさかの野望失墜に天を仰ぐ田村和宏。伊東優作が田村和宏からピンフォール勝ち、スポル事変とも言って良い出来事が起こった。

エンディング


 激闘の末勝利を掴んだ優作、フラフラになりながらウィナーコール、勝利者賞を受け取る。田村はエプロンで倒れたまま、疲労困憊の優作がマイクを握る。

優作「とりあえず…今日、勝ちました(館内拍手)。今日勝ったってことは、明日!明日、明日が本番ですよ。ねえ!ノリさん、いや!ノリ・ダ・ファンキーシビレサス!かかってこいよ!!(ベルトを手にしたノリがリングイン)…ノリダー、見てみろ、俺はまだまだピンピンしてるぜ!(館内笑い)あと1分くらいならまだ闘えるぜ。しかししかししかし、タイトルマッチは今日じゃない、明日だ。まだ12時間以上ある。今から帰って寝て、酒呑んで寝たら、もう元気だ俺は!だから、だから、だから、まだ!まだ!まだ!チケット買ってない人いるだろこん中におい!仕事休んででも、ええ?何してでも来たほうが絶対面白いぜええ?これが、今池を愛する男達の今池のための今池による闘いだよバカ野郎!(マイクをノリに向かって投げる、館内拍手)」
ノリ「…しっかり休んでね(館内爆笑)。そんなギリギリの奴が明日上がってきても俺はもうなんも楽しくないから。しっかり休んできてね。」
優作「今休んでるから大丈夫だ。」
ノリ「今ここで休んでもしょーがねえだろ(館内笑い)。とりあえず…優作、お前か。明日今池のリングで、今日勝ったことが奇跡じゃないことを祈ってますよ。ただ、お前でよかったなと思うことは、今池の焼き鳥の店長(館内笑い、かどまつ=名古屋市千種区今池4丁目14-21)、今池プロレスのエース、今池同士でこのベルト争えるっつーのはなかなか痛快だね経営者さん!(館内笑い、リング下にいる田村に目を遣る)あんたらのこれ(=ベルト)、いいようなおもちゃにさせてもらいまっせ。別に俺は優作に渡った所で、次の水曜日またここで競ればいいんだよ(館内笑いと拍手)。ただ、毎週毎週ここの水曜日、ここのリングで、俺とお前は毎週毎週のようにここで試合してきたよな。そのある種集大成をやってやろうじゃねえか(館内拍手)。その代わり、もう焼き鳥焼けねえような身体にしてやっから。ブッ潰してやる!!!!」
田村「(ノリが去り、リング下から這い上がってきて)おい、おい、今日はプロレスリング・ヒートアップだぞおい(館内笑い)、おい。何やっちゃってんだオラァ!おい、優作、おい、よく聞けよ。おい、俺は!明日の今池プロレスも出る。ということは、名古屋に一泊だ(館内笑い)。おい…怪我しないようにな(笑い)、夜道気をつけろよ!(物騒な事を言い放つ経営者、館内笑い)おい出れないんだったら!準優勝の俺が出るってのが、普通の経営だろ。おい、え?今池に?焼き鳥屋がある?いいこと聞いたよ(笑い)。火事にならないように気をつけるんだな!(館内当然ブーイング)」
優作「くっそー!!(リング下のゼヴィウスが何やら耳打ちする)おい、経営者、経営者経営者田村和宏、ここに『TRIANGLEマジックバー』(=名古屋マジックバーTRIANGLE &CO. 名古屋市中区錦3-11-4 錦メイトウビル3F)の無料招待券がある。行きたいだろ今日?これで手を打とうじゃねえか!(館内笑い)いいか、今池に二人いるんだ、俺の他にもう一人、ノリ・ダ・ファンキーシビレサスがいるんだ!どうだ、経営者、どっちにしろ俺は仕事で行けない。これで、手を打とうじゃねえか。なあ!経営者、どうする?(勝利者賞を受け取る田村、館内笑い)よし、よしよしよしよし。」
田村「優作!優作、あと(HEAT-UPの)パーカー売れ。それで手打ってやる。」
優作「よし!よし…俺は関係ないが、明日のためにパーカーを売ろう(館内笑い)。よし…よし、そういうことに決まった。明日、そう明日は俺とノリさんの、今池全面戦争頂上けっそんだ…頂上決戦だ(館内笑い)。疲れてない、疲れてないよ。よしよし、話を戻そう。今日は僕が勝った、僕が勝った、だからこの大人数の前で、この俺が締めさせてもらいます(館内拍手)。」
かくして史上初となる伊東優作の締め「それ行け!今池!」で終わった3年半ぶりのスポルティーバアリーナ大会。公約通りHEAT-UPパーカーを販売した優作、これで篤実のタイトルマッチは田村和宏の妨害もなく行われる事となった。

 尚、翌日の今池プロレス商店街17メインイベントにて、王者ノリは頭を丸坊主に刈り込んできた(眉毛まで剃っていた)挑戦者伊東優作を18分51秒、バックドロップ2連発で下し初防衛に成功。

ノリ「何とか防衛しましたよ。HEAT-UPファンの皆さん、安心したでしょう?優作すげえ気持ち入ってた。でも1回目の防衛戦がアイツで良かった。とりあえず試合後に何だ?こうなんだって言ってた兼平、何が言いてえんだ?ああ?昨日のスポルティーバ大会でもちらっと言ったな、俺が防衛したらちょっと考えてやるって。それがアピールか?サブリミナル効果的にすり込んで来るのか俺に。あそこで何か言おうぜ、そういうとこだ兼平、次お前かどうかまだわからねえからな、まだ認めてねえからな。悔しかったら名古屋まで獲りに来い。とりあえず優作、ありがとう、今池プロレスありがとう、これでよかったです。」
優作「悔しい、悔しいね、悔しいっすよ。悔しいしかないですね。まだまだ僕が未熟ってのがあるし、やっぱ、今池プロレスは今池のアイドルノリさんが強いのかって思いますけど、まだまだ僕若いし、まだ勝てるチャンスあると思うんで、またHEAT-UPさんでベルト挑戦させてもらって、またその時も頭と眉毛剃って、気合い入れて競るんで、また次次、次。切り替えて獲るようにします。今日はありがとうございました。」

 名古屋大会を終えたHEAT-UPだが、ベルト保持者ノリ・ダ・ファンキーシビレサスの目には兼平大介は存在していない。どうなる次期挑戦者?そしてユニバーサル王座の行方は??

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