【永島編集長の”他流試合”】~平成のプロレス仕掛け人が最後に仕掛ける地はマカオ!~

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永島編集長の”他流試合”
~平成のプロレス仕掛け人が最後に仕掛ける地はマカオ!~
(以下、永島編集長は永島、中村氏は中村)

永島「昔の友人から『マカオで格闘技や芸能が混ざったすごいイベントを計画している』と聞いて今日は呼ばれたわけだけど、君がマカオの主催者なのかい?」
中村「私の会社はアメリカのネバダ州にありカジノ関係の仕事をしています。その仕事の一環で私のオフィスはマカオにあり、仕事をしている中であるホテルから『プロレスを中心とした格闘技イベントを開催したい』という相談がありました。しかし私はプロレスや格闘技は見ることはあっても一切やったことがない。そんな中、永島さんと共通の友人に相談したところ『猪木とともに北朝鮮や旧ソ連で平和の祭典を行った永島に相談しろ』と言われ、今日こうしてお会いすることができました」
永島「こうやって俺の事を覚えていてくれる人がいるのは嬉しいね~。俺が北朝鮮で猪木とともに平和の祭典を行ったのが1995年、旧ソ連で興行したのはさらに昔の1989年、もうずいぶんと前のことだよ。あの時は何度も相手の国の人間と話をしてね、猪木がなんでも「やろう!」って言うから大変だったんだよ(笑)相手もどんどん乗り気になっていって、ただプロレスをやるだけじゃなくて大々的なお祭りになっていって、最終的にああやって歴史に残る興行になったわけだ。今マカオはどんな思いなんだい?」
中村「今回の会場はホテルですが、マカオ政府の人間やマカオのカジノのオーナーもすごく格闘技に興味を持っていてやろうという話になっています。UFCやONEといった格闘技大会がマカオで開催されているので、財界の有力者や政府の関係者も結構な数が格闘技が好きなんですよ。頓挫はしてしまいましたが、猪木さんのIGFも『猪木vsアリ40周年マカオ世界大会』をやろうとしていましたね」
永島「それはすばらしい!俄然興味が湧いてきたよ!」
中村「もう古い話になりますが、まだ石井館長がK-1をやっていた頃マカオでのK-1興行を開催する件で動いたこともあるんです。K-1の試合をマカオで開催し、カジノと連動させるという企画でマカオ政府やカジノのオーナー達との合意も出来て開催する直前まで話は行ったのですが…諸般の事情で開催出来なくなった苦い思い出もあります(苦笑)」
永島「それは残念だったな。俺も石井館長とは良く知った間柄だし、プロレスと格闘技という違いはあれど同じ仕掛け人と俺は思っているからね、マカオで開催しようとしていたと聞いたら俺も負けてられないな。ちなみにその諸般の事情っていうのはどんな事情だったんだい?」
中村「大変馬鹿馬鹿しいお話なんですが、石井館長と一緒にマカオに行き、政府の人間とか色々な人達とミーティングをしてほぼほぼ話がまとまって帰国したのですが、その後館長側から君とは一緒に仕事が出来ないと言われて立ち消えになってしまいました。どうやら共通の知り合いからあいつは信用できないと言われてしまい、それを信じてしまったようで…」
永島「何を根拠に信用できないって?」
中村「実際に現地で石井館長にご紹介した人間は本当に政府の要人だったりカジノオーナーの実力者だったりしたのですが、やっかむ人間はどこにでもいるという事でしょうね。当時は本当に色々な人が館長に関わっていましたから」
永島「俺もそう言われて困っている人を沢山見てきたよ。でもな、普通じゃない事を仕掛けるって事は他の奴らからしたら羨ましい事なんだよ。俺だって猪木と一緒にいて羨ましがられることは沢山あったし、WJを立ち上げる時なんか散々言われたものだよ。それに関しては結局今となっては散々言っていた奴らが正しかったのかもしれないけどな(笑)まあなんにせよ、結局はただの妬み、嫉みなんですよね。そんな事は気にせず生きていきましょうよ」
中村「ありがとうございます。だからなおさら今回のお話のマカオでの興行は真剣にやりたいんです。マカオではボクシングや、格闘技のUFCなんかは開催しているのですが、日本のプロレス興行はまだ無いんじゃないですかね。女子プロレスなんかは頭にもないと思うので、現地の人間は見たら驚くと思いますよ」
永島「日本のプロレス興行はまだ誰もやっていないのであれば、そういう時こそ俺の出番だな。それで俺は何をすればいい?」
中村「単なるプロレス興行ではなく、日本の芸能人を呼んだり、日本の伝統芸能を披露したりという、まさに永島さんがやってきた平和の祭典みたいなものが望ましいと考えてるんです」
永島「よしわかった。70歳を超えた俺だけど、まだまだ若い者には負けてられないな」
中村「マカオには現在年間3000万人の観光客が来ています。もちろんカジノだけでそれだけの人は呼べないので、だいたい2ヶ月に1度くらいの割合でビッグイベントを開催して集客しています。車のレースとか、世界的に有名なマカオ国際花火コンテストとか。だからマカオには黙っていても世界中から人がたくさん集まってくるんです。マカオでイベントを開催するということは、マカオの人に対するアピールはもちろんのこと、そこにやってくる世界中の人達に対してもアピールできるわけです」
永島「なんだかスケールのでかい話になってきたね。俺が猪木と一緒に居た頃は、そういうどんどん攻めて攻めて新しいことをするっていうのが大事だったんだよ。それは今のプロレス界ではあまり聞かなくなってしまった。世界中の人に日本のプロレスをアピールできるかもしれないといういい機会なら、日本人だけじゃなく色々な国の選手との交流をして万博みたいにするほうがいいかもしれないな」
中村「理想で言えばそういうことです」
永島「だがな、派手なことをやるためには汗水たらした地固めが必要だ。プロレスは日本全国を毎月回るわけだけど、やっぱり会って、話して、熱意を伝えて、そうやって伝わるものが大事なんだ。特に新しい場所で興行をやる時には、じっくりと話あって相手の思いも聞かなきゃならない。開催する場所にはもう話してあるのかい?」
中村「イベント事がたくさんあるホテルですから、半年以上先のスケジュールじゃないと押さえられない状況です。早めにイベント内容についてもっと詰めたものが必要になってくると思います。今から準備してもイベントは半年、1年先になってしまいますから」
永島「そうか。俺も昔の事を思い出して、どうやったら成功するのかを考えておくよ。もうすぐ平成が終わると言われているけれど、平成のプロレス仕掛け人と呼ばれた俺が最後に仕掛けるのはマカオになるかもな!」
中村「是非よろしくお願いします」

~対談を終えて~
永島「久しぶりに面白いというか映画的な対談だったね。中村氏は想像していた人物とは違い誠実な男であり、自ら伝えたい事を堂々と相手の目を見て語っていたのは好感が持てた。47歳の若さだけに、内に秘めた野望は荒さもあるがエネルギッシュなものだったね。俺は早速格闘技、芸能の基本的な組み立てに入ろうと思う。特に格闘技については「候補」はすでに頭の中に入っているよ。ただ慎重にやりたい。初めてのイベントは最初が肝心だからね。中村氏とは連絡をとりながら一歩一歩進めていこうと思う!」

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