HEAT-UP1.7北沢タウンホール大会 "初代HEAT-UPユニバーサル王座決定戦"田村vs.アラケン 

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【HEAT-UP旗揚げ3周年記念大会】
日時:2016年1月7日(木) 開場18:30/開始19:00
会場:東京・北沢タウンホール
観衆:129名

▼第1試合"2016☆HEAT-UP闘い始め!"タッグマッチ20分1本勝負
○渡辺宏志(夢闘派)/近藤"ド根性"洋史
8分00秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
マサ高梨(DDT)/●阿部史典(スポルティーバ)

▼第2試合"勝者マスク継承マッチ~DEAD OR MASK~"6人タッグマッチ30分1本勝負
将軍TYヤマダ/スーパータケシママシン1号/●スーパータケシママシン2号
11分53秒 1号と赤虎が毒手攻撃、ヤマダとPSYCHOが両者絞首刑、青虎が2号の右ハイ、2号が散々非難された上で毒手による自決→両軍KO
【無宿】PSYCHO/無宿の「赤虎」/●無宿の「青虎」

▼第3試合"ラダーマッチ~決別のパレハ~"シングルマッチ60分1本勝負
○CHANGO
14分49秒 ラダー最上段からのダイビング・ボディープレス→片エビ固め
●アミーゴ鈴木

▼第4試合"灼熱の若き太陽~一槍馳走に参った男達~"タッグマッチ45分1本勝負
【無宿】○那須晃太郎/SHINYA ISHIDA
14分33秒 左右のハイキック連打→片エビ固め
岩本煌史(スポルティーバ)/●兼平大介

▼第5試合"初代HEAT-UPユニバーサル王座決定戦"シングルマッチ時間無制限1本勝負
○田村和宏
18分28秒 ミノルスペシャル
【無宿】●新井健一郎(DRAGON GATE)
※田村が初代HEAT-UP認定ユニバーサル王者となる

"灼熱の伝道師"田村和宏が三度目の正直で新井健一郎を下し初代ユニバーサル王座を戴冠!鋼の絆を持つ無宿内に起こった出来事とは...??Jボーイズマシン軍そろい踏み!青虎と融合した結果とは??

オープニング

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_オープニング2016年最初のてっしー&やぶちんインフォメーションコーナー。
最初に諸般の事情で使用できるマイクが1本である事、更にそれが弥武リングアナが購入した西調布格闘技アリーナで使用していたマイクであるという事を告げる。

1・栗平HEAT-UP道場の完成が告げられると観客の一部から歓声が上がる。
2・次回王子大会から「第2回パワフルタッグトーナメント」の開催が正式に発表。まだエントリーされたチームの発表はなかったが、順次公式サイト等で公表される。
3・4月16日新百合ケ丘大会のチケットが発売開始。併せて協賛のお願い。
4・前売りチケットに新しく「ペアチケット」の導入が行われる。
5・10月31日とどろきアリーナ大会の座席価格が発表された。

以上の詳細については公式サイトにて。尚、諸般の事情により恒例となりつつあるてっしーの一発芸は行われず。
スクリーンに特別映像が流された後、選手入場式。代表挨拶は田村和宏。
「新年あけましておめでとうございますっ!今年のHEAT-UPは道場ができ、そして10月にはとどろきアリーナ大会というビッグマッチを行います。僕らは皆さんの希望の星になれるように精一杯プロレスを頑張りますので、今日...必ずベルト獲ります!!本日も熱い応援宜しくお願いします!」

第1試合

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_第1試合昨年の新宿FACE大会以来の参戦となるマサ高梨。スポルティーバの若手阿部史典と初めてタッグを結成。渡辺と近藤の「Wヒロシ」は2度目のタッグ結成となる。

序盤は近藤と阿部が逆水平とエルボーで意地の張り合い、タックルで近藤が打ち勝つ。高梨には攻め込まれるものの、阿部のコーナー突進をかわしてド根性ホームラン。阿部は近藤のバックフリップをかわしてオーバーヘッドキック。

高梨と阿部に捕まる近藤、コーナーから必死に声を飛ばす渡辺。高梨へのボディスラムからドロップキックで反撃した近藤、交代した渡辺は高梨→阿部の順にヘッドロックからパンチを叩き込み大見得を切る。

渡辺のコブラツイストを防いだ高梨、コーナーに叩きつけて鼻つまみから額へのキック。高梨のチンクラッシャーから阿部のPKに繋ぐ連携を見せる。渡辺は阿部にワンハンド・バックブリーカー。ドロップキックを叩き込んだ阿部だが、渡辺はショルダースルーからジャーマンに繋いでカウント3。

第2試合

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_第2試合PSYCHOと赤虎に連れられて入場する青虎、最初から手がつけられない状態ではあるが見たところ女性のよう。Jボーイズはヤマダとマシン1号が先に入場、後からゆっくりとマシン2号が入場。レフェリーはこの試合には欠かせないミスター村杉と、新春早々役者が揃った第2試合。

赤虎「オイ、ちょっと待て。皆さん、あけましておめでとうございます」

初っ端からマイクを掴んだ赤虎だったが、どうも声の調子が悪いらしくかすれている。1号がすかさずそこを突っ込む。

赤虎「ちょっと待てよ。聞いてくれよ。俺だって大変なんだ。40を目前にしていよいよ声変わりの季節になってきたんだ。今日はこの声だから、マイクを使って試合する事を許してくれ。

...何を喋っているかわからないだろうがな、オイ、お前たちな、そのマスクを被ってな...誰にマスク被せとんねん。な、お前らのしてる事に俺ら頭にきてるんだよ。だから、青虎を呼び出した。」

青虎マスクの怖さを伝える赤虎、「マスクを外すと普通になる」と言いながらおもむろに青虎マスクを外すと...そこに現れたのは我闘雲舞の「ことり」!「お前なんだよ!」と抵抗する「ことり」だったが、再びマスクを被せられると凶暴な青虎へと変貌する。

赤虎「...思ったよりわかりにくかったかな?(館内笑い・ヤマダがフォローを入れる)お前は本当にいい奴だね。そういうことだ、PSYCHO!そのロープを外して、試合開始のゴングとしよう。せーの!」

無宿の奇襲で始まった試合、しかしマシン2号が出てくると状況が変わる。赤虎もマイクで「気をつけろ」とPSYCHOに忠告。そんな2号はヤマダの「GO!マシン!GO!」の声が聞こえる中ドロップキックをPSYCHOに叩き込み、ハンドスプリングでスクッと立ち上がる。館内からはやんやの拍手。

と、そこに青虎が2号を攻撃。コーナーからアームホイップを狙う青虎だが、2号は動かない。ロープに飛んでボディアタックを叩き込むが、掴まれてポイッと落とされてしまう。怒った青虎は2号のボディにパンチを叩き込み、アームホイップから払い腰で叩きつけて気分上々。

Jボーイズは場外で円陣を組んでくるくる回る。当然一部の観客からは「わっからないっ」コール。リングに颯爽と上がったヤマダだが、「見りゃわかるだろ」と村杉レフェリーが容赦ない突っ込み。赤虎と1号による「平日」のワンシーン、赤虎の評価は25点とかなり厳しい。他の女性を捜す赤虎、最前列席にちょこんと座っている青虎を無視すると、「ここにいるだろ!」と激しく突っ込む青虎。

1号「オイ!もうこんな茶番はおしまいだ。俺はお前の本気が見たい!お前の得意とする『毒手』とやらを俺に見せてみろ。」

突然マイクを握った1号がこう言い放つ。

赤虎「俺のキャリア15年の集大成、『毒手』を見たいだと!?確かにお前は『毒手』を使うに充分価値のある男だ。『毒手』を使ってもいいが、時間がかかるぞ!お前は待てるのか?」

1号「待つよオラァ!!こういう試合なんだこれは!!(館内笑い)」

『毒手』の儀式により右手を毒に染めた赤虎、1号は頭を撫でられただけでもがき苦しむ。しかし1号の秘策により自らの身体に毒を注入してしまった赤虎は1号と共にダウン。

村杉レフェリーを失神させ、PSYCHOにゼロ戦キックを叩き込んだヤマダ。自らの首をロープにかけるとエプロンに飛び出す。反対側は何故か青虎が手伝ってPSYCHOの首にかかり、両者が絞首刑となりダウン。

残るは2号と青虎。青虎を片手で制した2号はおもむろにマスクを剥ぎ取る。その「ことり」に対して2号は問答無用の右ハイキック!...しかしこの光景を目の当たりにし、ダウンしていたはずの4選手が立ち上がる。

赤虎「え?え?...見ました?」

1号「アタシ見ました。ちょっと!アンタの正体、どこの誰だかわからないけど、この試合の意味わかってますか!?ガッカリだよ!」

赤虎「もしかして、リングに上がったら女子供容赦しないって、そういうこと本気で思ってるのか!?」

ヤマダ「ここでやられた青虎選手にインタビューしてみたいと思います。青虎選手、いかがでしたか?」

青虎「こんななあ、大人にゃなりたくねえ。大っ嫌いだ!!(館内から「あ~あ」の声・胸を押さえて苦しむ2号)」

赤虎「...もう、死んだほうがいいんじゃないですか?死ねば?」

散々なじられた挙句『毒手』を赤虎に手渡された2号、自らの右手に装着すると...リング中央で自分の腹に『毒手』を突き立てる!前のめりに倒れる2号、思い出したかのように各方面でダウンする他の5選手...

弥武「...そして、誰もいなくなった...」

気がついた村杉レフェリーはここでゴングを要請、両軍KOの判定が言い渡される。立ち上がる両軍、何故かわかりあった様子でお互いの健闘を称える。

赤虎「終わってみれば、どっちが怪しいマスクなんか、どうでもよくなったなあ。俺たちはみんなプロレスラーや。な!これから仲良くやっていこう!その記念にマスク交換しようやないか。」

青虎マスクを被ろうとする1号をすぐに制した赤虎、しかし2号がマスクの上から青虎マスクを被ってしまう。突如豹変し、リング内だれかれ構わず攻撃を仕掛ける2号...いや、青虎!必死で逃げる無宿を追いかけるように青虎は姿を消した。リング上にはJボーイズが残される。山田太郎とタケシマケンヂに戻ったJボーイズが。

山田「...ケンヂ...もうこの将軍とかgdgdになっちゃったよね?」

タケシマ「まあ、この将軍とかなんとかって僕らの意思じゃないんで。」

さらっとマシン軍は今回で終わりと告げたJボーイズ。元に戻り、パワフルタッグトーナメントへの参戦を打ち上げた2人に迷いはない。優勝賞金20万円の分け方も決まり、「横浜に豪邸ができるぞ!」と豪語したタケシマ。

なんとも気がかりなのは、青虎と化したマシン2号の行方だが...

第3試合

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_第3試合パレハ(pareja)とは、スペイン語で「ペア(pair)」や「カップル(couple)」と同等の意味を持つ言葉。CHANGOとアミーゴ鈴木はかつてインディー界のベストタッグと言われていたパレハ。その2人が遂にHEAT-UPマットで決別のラダーマッチを行い雌雄を決する時がきた。

PSYCHOがセコンドに就く中、リング中央に立てられたラダーを見つめるCHANGO。後から入場するアミーゴを見る前から自軍コーナーにラダーを設置し臨戦態勢。試合開始、直後はラダーを使用せずグラウンドでの攻防。両者ともにラダーにぶつけようとするが、お互いに見切っているかのような展開へと変わる。

フライングメイヤーでアミーゴを倒し、ラダーで挟み込もうとしたCHANGO。しかしアミーゴが両足で蹴り返したためCHANGOは真っ逆さまに場外へ。場外戦に活路を見出そうとするCHANGO、しかしアミーゴは断固拒否。今度はアミーゴの指をラダーに挟み込みダメージを与えるCHANGO。

場外戦、てっしー手島のチェックを逆手に取りセコンド陣がアミーゴを袋叩きにする。リング内に戻るとキャメルクラッチからグラウンドでのスリーパー、スタンドの状態でギロチンドロップを叩き込むCHANGO。ラダーを上から叩きつけようとするが、アミーゴはまたも両足でカット。

カニ挟みでCHANGOの上体をラダーに叩きつけたアミーゴ、コーナーにラダーをセットしてスリーアミーゴスへ。三発目を思い切りラダーに叩きつけ、次にラダーごと体当たりを仕掛けるがCHANGOカット。逆にラダーを使ったチンクラッシャーからセントーンを浴びせかけるCHANGO。

続いてラダーごと体当たりでぶつかっていくCHANGOだが、耐えたアミーゴがラダーごとCHANGOをラリアットで吹っ飛ばす。コーナー最上段に設置したラダーにCHANGOを座らせ、まとめてブレーンバスターでぶっこ抜く!叩きつけられたCHANGOは悲鳴を上げる。

トドメを刺そうと、コーナー中段にラダーを設置したアミーゴはタイガースープレックスの体勢へ。踏ん張ったCHANGOがこれを回避、突っ込んでいくが待っていたのはアミーゴのケブラドーラ・コンヒーロ。再びタイガーで投げようとするアミーゴだが、逆にラダーに叩きつけるCHANGO。ジャングルクラッチで丸め込んでいくがカウント2。

てっしーに詰め寄るCHANGO、背後を取るアミーゴだが急所蹴りを食らう。立ち上がってきたアミーゴの頭部にCHANGOはラダーを叩きつけ、最後は思い切りぶん投げたラダーがアミーゴに直撃!完全にダウンしたアミーゴに、ラダー最上段からボディープレスで舞い降りたCHANGO。完全フォール勝ちで因縁の対決に終止符を打った。

自らもダメージが大きいはずなのに、リングを去っていく際大笑いするCHANGO。プライドを守った男の魂は、ラダーでは打ち壊せないのだ。

第4試合

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_第4試合アメリカ遠征から帰国したISHIDAにとって、無宿復帰戦となるこの試合。顔には電飾なのだろうか、光るオーバーマスクを着用して入場。那須は以前から誘っている兼平に握手を求めるが、やんわりと拒否する兼平。

場外に出るとやたら強くなるのが無宿、岩本と兼平を圧倒するとセコンドの赤虎が拍手を送る。セカンドロープに兼平の喉を押し付けるISHIDA、那須が顔面を足蹴にすると得意げな表情を浮かべるPSYCHO、ちょっかいを出す赤虎と無宿が完全にペースを握る。

ISHIDAが兼平をスリーパーで締め上げると、セコンドで声を出す阿部史典にいちゃもんをつける程余裕を見せていた那須。那須のミドルをキャッチした兼平はドラゴンスクリューで反撃、岩本が無宿の二人をまとめてぶっ倒す。ここで珍しいフライングショルダータックルを見せた那須、ISHIDAはランニングエルボーからフラップジャックで岩本を叩きつける。

即頭部へのスライディングキックから△(デルタ)ドライブを狙うISHIDA、切り返した岩本はISHIDAを担ぎ上げハリケーンドライバーの体勢。これを防いだISHIDAはコーナー串刺し攻撃を狙うが、それを利用して担ぎ上げた岩本がハリケーンドライバーでISHIDAを叩きつけた。

交代した兼平はISHIDAに正面飛びドロップキックからコンプリートショット、鎌固めと繋いでいく。兼平がロープワークからISHIDAを担ぎ上げるが、空中で踏ん張ったISHIDAが高角度DDTで叩きつけて逆転。

那須はミドル連打から稲妻レッグラリアート。連携で串刺し攻撃を兼平に見舞うと、ISHIDAはRKOの体勢から膝に相手の顎を落としていく。そこに那須がジャンピングハイ。更なる連携を狙った無宿だが、岩本のカットで逆襲される。

那須に対して串刺しエルボーを連発、岩本の孤高の芸術から兼平のランニングニーに繋ぐ連携。フォールをカットしたISHIDAだが、兼平は勢いのまま那須にラリアットからバックドロップ。再びランニングニーを狙った兼平だったがISHIDAがトラースキックを決めて好フォロー。逆に那須の陸牙を叩き込まれて窮地に追い込まれる。

那須はバックドロップ、カウント2で岩本がカット。兼平の胸板にPKを叩き込んだ那須、カウント2。強引に立ち上がらせて左右のハイキックを叩き込む那須、前のめりに倒れる兼平を片エビ固めで押さえ込んでようやくカウント3。

ところがこれだけで終わらなかったセミファイナル。兼平が完全にダウンしていると、どこからともなく青虎がリング内へ。持参した虎縄で岩本を捕獲すると、無言でリングを去っていく青虎...その光景を見つめるだけの無宿。

何事もなかったかのように兼平の元に歩んでいく那須。

那須「兼平!兼平!どうだ、もう一度手を出すぜ。お前の答えを聞かせてくれ!」

立ち上がった兼平、しばらく躊躇していたが...差し出された那須の右手を握り返した!

那須「よーし、やったぞー!!」

CHANGO「おうお前ら見たか!無宿の進化は止まらねえぞ!HEAT-UPを席巻するのは、無宿だー!!!」

那須と兼平の手を取って勝ち誇るCHANGO、だが!次の瞬間、那須はCHANGOにミドルをぶち込み無宿メンバーを攻撃。兼平の手を取り花道に避難、マイクを手に取る那須。

那須「無宿!1年間ありがとよ!俺は...兼平と二人で、これからやっていくよ!楽しかった、無宿!!さらば!!!」

まさかと思われた那須と兼平の合体、そして那須の無宿脱退!果たして那須晃太郎はHEAT-UPマットで何を起こそうというのか?兼平大介の本意は一体何なのか?

第5試合

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_第5試合「なんでチャンピオンが先に入場なんだ!!」あくまでも初代チャンピオンを名乗るアラケン、無宿メンバーと共に腰に巻かれたベルトを観客に披露する。手には黒字で書かれた王座挑戦権のケース。田村は赤い字で書かれたケースを片手にし入場、睨み合う田村とアラケン。

HEAT-UPを旗揚げしてから新井健一郎とのシングルマッチで勝利したことがない田村和宏。築き上げてきた3年間の集大成、変換されてっしーにより改めて披露されたベルトに集約されている。しかし再びベルトを強奪したアラケン、コールの際に高々とベルトを誇示する。

リング中央でてっしーの注意を聞く両者、そこにアラケンがガットショットからジャンピングパイル!不意打ちを食らってしまった田村は前のめりになってダウン。注意するてっしーだが、「戦いはもう始まってるんだよ!」のアラケンの言葉、「大丈夫だ」とてっしーの介抱を拒否した田村の行動にゴングが鳴らされる。

当然田村の首を狙っていくアラケン。スインギングネックブリーカーやトップロープを使ったネックロック等、一点集中攻撃に関しては田村の上を行く。ロープに走ったアラケンに右ミドルをぶち込んで場外に落とした田村、アラケンに対してドラゴンロケット...しかし、アラケンはセコンドに就いていた「ことり」を盾にして未然にこれを防ぐ。

スタンディングネックロックやコブラツイスト。田村のスタミナは無尽蔵なのだが、開始前のパイルを食らった後で密着攻撃を繰り返されると辛くなってくる。ローで反撃しようとするが、DDTでマットに串刺しにされる田村。アラケンに隙はない。

首を掻っ切り、早くも二発目のパイルを狙うアラケン。田村はリバースで投げきるとアックスボンバーを3連発。場外にエスケープするアラケン、再び「ことり」を盾にしようとするが、「ことり」が顔面に張り手をぶち込み脱出。次の瞬間、田村がドラゴンロケットでアラケンの身体をぶち抜いた。

リング内に戻った田村はミサイルキック。カウント2でアラケンがフォールを返した直後に腕十字。ここから田村の得意とする腕殺しが始まる。「待て待て」とコーナーに後退するアラケン、すると他のコーナーにCHANGO、PSYCHO、赤虎が登っている。気づいたてっしーがこれを注意、田村もこれに気づくがアラケンに対して背中を向けた状態に。ここでアラケンがてっしーを突き飛ばし、田村の背中に激突させる。てっしーをアラケンと勘違いした田村がミドルを一発ブチ込む!倒れるてっしー、待ってましたと襲いかかる無宿メンバー。

串刺し攻撃の連発からスーパーパワーボム。と、ここでリングに駆け込んでくる二人の男。那須晃太郎と兼平大介が田村を救出したのだ!「小癪な奴らめ」とばかりにアラケンが挑戦権ケースで那須&兼平を殴打し、次は田村だ...と振りかぶろうとするが、ここでてっしーが奇跡の回復を見せアラケンを完全シャットアウト。館内からは大きな声援が起こる。

その隙を逃さなかった田村はスリングブレイド。PKからバズソーを狙うが、かわしたアラケンがスクールボーイ。返した田村がカウンターのウルトラタイガー、未然に防いだアラケンはここ一番で出す大技、雪崩式首固めを決めていくがカウント2でキックアウトする田村。

ならばとアラケンはみたびパイルの体勢へ。リバースで返した田村がそのままフォールに行くもカウント2。それでもパイルを狙うアラケンに、田村はかつての先生である大森隆男の必殺技であるアックスギロチンドライバーを炸裂させた!続いてバズソーを叩き込むがカウント2で返すアラケン。

ここで何を思ったか、自軍コーナーにあるベルトを持って逃げるアラケン。必死になって追いかける田村、リング内に戻った瞬間アラケンの首固め!これもカウントは2。続いてアラケンは逆さ押さえ込み、田村が踏ん張ると足を取って変形の逆さ押さえ込み、カウント2。

ガットショットから次を狙うアラケン、しかし蹴り足を掴んだ田村は後ろに放り投げる。「待ってくれ」と握手を求めるアラケン、手を握る田村。攻撃を仕掛けるアラケン、何事もなかったかのように立ち尽くす田村。アラケンがいくら蹴っても離さない、引かない、倒れない田村。次に炸裂したのは田村のジャンピング・ハイ。

ラ・ミスティカからアラケンの左腕にニードロップ、コーナー最上段からもう一発ニー。兼平を葬ったアンドレへ。カットしようとする無宿の面々を全力でカットする那須と近藤。セカンドロープに左手をやったアラケン、そこを目掛けて田村はダイビングダブルフットスタンプ。

お膳立ては揃った。田村が観客を煽るとアラケンにコンビネーション、ジャンピングハイを決めてミノルスペシャルへ。アラケンのクラッチが切れた瞬間から館内は大歓声。セコンド陣も無宿の妨害を防ぐために必死になっている。耐えに耐えたアラケンだが、遂にタップ!岩本を仕留めたミノルスペシャルで三度目の正直、新井健一郎から完全勝利を収めた田村和宏であった。

エンディング

2016-01-07HEAT-UP北沢タウンホール_エンディングセコンド陣がリング内に入り乱れる中、歓喜のウィナーコールをするてっしー。ずっと共に歩んできた3年間、てっしーの心も喜びに満ち溢れていたのだろう。てっしーがベルトに手をやる...断末魔の叫びか、アラケンがベルトにしがみついて離れない。その手からベルトを引き剥がし、田村の腰に巻いたのはてっしーであった。右手を高々と掲げて観客の声援に応える田村。「初代HEAT-UPユニバーサルチャンピオン、田村~和~宏~!!」弥武リングアナの声も踊っているかのよう。北沢タウンホールが歓喜に包まれた瞬間であった。

田村「おっしゃー、勝ったぞー!!!(館内大歓声)HEAT-UP出来て3年、独りで辞めようかって思った時もあったけど、こうしてベルトを作れて、こうしてベルト巻く事ができて、本当に3年間、食いしばってやって来た甲斐がありました!!(館内拍手)でもこれからまだ険しい道があります。僕は皆さんがいる限り、絶対に諦めません!みんなに必ず夢見せますんで、2016年、HEAT-UPについてきてください!!」

と、ここで田村の視線はリング内にいる那須と兼平へ。

田村「お前...俺独りになってもさあ、前に一緒にやってたって縁は消えないもんだなあ。那須、俺と一緒に夢見ようぜ。」

那須に握手を求める田村、しかし那須はその手をパチン!と払いのける。

那須「夢は一人で見てください。さっき、僕は無宿抜けました。HEAT-UPに協力しましょう。だけど!一緒には組みません、あなたと!(「何故?」の問いに)...嫌だからです(館内笑い)。

HEAT-UP旗揚げして3年、経ってますよね?なんで、メインイベント"田村和宏対新井健一郎"、何回見ましたかお客さん!?HEAT-UPの前のSTYLE-Eからも、2年間くらいやってます。計5年くらい、新井健一郎対田村和宏やってるわけですよ。

俺は!そのメインの風景変えたくて、一人で行動してみました。一人だと心細いんで(館内笑い)、お宅の有望な新人、兼平くんを引き抜いて、二人でやっていく!なあ兼平!」

兼平「田村さん...さようなら。」

那須「俺は、お前の腰に巻いているベルト、必ず狙いにいくからな!覚悟しとけよこの野郎!!!」

改めて田村に宣戦布告した那須晃太郎と兼平大介。意気揚々とリングを去る。

田村「いいんじゃない、このベルトを狙う人が多ければ多いほど価値は上がっていくもんだ。どんどん蹴散らして、どんどん嫌われて、どんどん防衛してやる!!(リング上の近藤とアミーゴに目をやり)なあ、こうして二人いるもんなあ!!」

近藤「俺は田村さんについていきます!」

田村「よっしゃ!」

アミーゴ「俺も助けてやるよ!」

田村「よーし!じゃあこの三人で締めるか!!」

2016年の始まり、それはとどろきアリーナへの高くて険しすぎる道の始まりでもあるHEAT-UP。会場外で吹き荒ぶ風が、4年目を迎えるHEAT-UPに吹く新たな嵐の予感を感じさせられる。

【記事・写真提供/HEAT-UP】

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