長期欠場を控えたザ・グレート・サスケがソウルモードでの原学戦に「アッと驚く戦法で勝つ!」と宣言
“東北の英雄”で、「ムーの太陽」のマスターであるザ・グレート・サスケが、元バトラーツ・原学との異色対決に勝利を宣言した。
“筋肉で街を活性化”をキャッチフレーズに、昨年4月から入場無料の「STEP」シリーズを展開してきた「ソウルモード・プロレスリング」(原学代表)が、2月23日、神奈川・横浜ラジアントホール(12時15分開始)で、ひと区切りをつける。今後は所属選手を確保して、正式な旗揚げを目指すことになる。
その最後となる「STEP」シリーズで、原が指名した対戦相手は、ラストにふさわしい大物選手のサスケ。バチバチファイトを信条とする原と、空中殺法を得意とするサスケとでは、スタイルに大きな隔たりがあるが、原がサスケ戦を希望したのには理由がある。
原がまだ新人時代の04年5月5日、みちのくプロレスの青森県産業会館大会でサスケと初の一騎打ちを行った。過去、両者のシングル戦は、この1戦のみだが、原にとっては、忘れなれない試合だったからだ。
当時のことを原は「サスケさんが『たまにはバチバチがやりたい!』と言い出して、急きょカード変更になったんですが、その頃のボクはまだ何もできないから、バチバチいくしかなくて、サスケさんに受け止めてもらいました」と振り返る。
サスケも、その試合の記憶は鮮明で、「原選手の試合を見てて、『いいなぁ』と思ってて、指名させてもらったんです。当時、もう私のヒザは悪くなっていましたから、バチバチに蹴られて、打撃技に対応できなくて、防戦一方だった記憶があります。そこで、打撃に対応できないなりの戦い方を探りながらやった印象です。それが、今のザ・マスターのファイトスタイルにつながっているんです。原戦が、今のスタイルの原点と言っても過言じゃないんです。だから、私のターニングポイントになった試合です」と話した。
続けて、サスケは「私は中学、高校の頃、空手をやっていたんで、蹴るのが好きだったんです。その蹴りをいかに織り込んでいくかの難しさと葛藤していたのが90年代でした。打撃は私自身のベースにあったんで、あのとき『久々にバチバチやってみたいな』と思って、原選手を指名したんですよ」と語った。
その後、長い年月を経て、両者は12年1月22日、フーテンプロモーションの神奈川・ラゾーナ川崎大会でタッグマッチながら2度目の対戦。サスケは石川雄規と“義兄弟タッグ”を結成して、スルガマナブ(当時の原のリングネーム)、フジタ”Jr”ハヤト組と激突したが、サスケは「そのときは原選手と絡むことが少なくて、不完全燃焼に終わった記憶があります」と振り返った。
対戦自体が7年ぶり、シングルとなると、15年ぶりの原との戦いとなるが、その一戦に向け、サスケは「体はボロボロで、フットワークもままならない。だから打撃に対応できないから、いかに戦うかと考えるとワクワクします。原選手の打撃を食らいながら、新たなサスケである“マスター像”を発見していけたらいい。私には、7年前の原選手が知らない、『相手に触れないで倒す』という気功的な最大の武器がある。ファーストコンタクトでは、その技で触れずに一発で倒す。それが見どころ。原選手にはガンガンきてほしいけど、私はアッと驚く戦法で対応して勝ちます! 最後の無料興行ということですし、お客さんも我々の戦いを目に焼き付けてほしい」と秘策を吐露した。
また、サスケには現在、キックボクシングの団体から非公式なオファーがあり、他流試合を戦う可能性があるという。
「夏以降に長期欠場に入りますから、他流試合が実現したら、手術前の重要な戦いになる。その前に、原選手との試合は他流試合のつもりで、ふだんのファイトスタイルとは違う試合をお見せします」とコメント。
最後にサスケは「原選手は石川さんの弟子でしょ? 石川さんとは長らくタッグを組んでいないし、ソウルモードさんが正式に旗揚げして、呼んでもらえるなら、石川さんとの“義兄弟タッグ”が実現できたらいいですね」と意欲を見せた。