樋口和貞が首の故障のため11年4ヵ月のプロレス人生に幕!「もう少しプロレスを続けたかったです」

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 DDTプロレスが4月5日、東京・後楽園ホールで『CHANGE AGE 2026 ~とびきりZENKAIパワー~』を開催した。同団体のヘビー級戦士として活躍した樋口和貞が首の負傷のため、11年4ヵ月に及ぶプロレス人生に幕を下ろした。

 団体として定期的に実施している選手の健康診断において、樋口は自覚症状こそないが、第一・第二頚椎の亜脱臼が確認され、医師より「コンタクトスポーツの継続は危険である」との診断が下された。今年1・12品川大会への出場を最後に欠場。その後、樋口本人、医師、団体で今後の現役続行の可能性を慎重に検討、協議してきた。本人は現役続行を希望したが、保存治療等では回復の見込みがなく、手術して固定することは可能だが、手術をしてしまうと、首の動きの制限が出て、コンタクトスポーツや首に強い衝撃がかかる運動はできないとのドクターの判断で、樋口は引退という決断を下した。

 北海道紋別市出身の樋口は大相撲・八角部屋に入門し、2007年に初土俵を踏み、北道山のしこ名で幕下まで昇進したが、2014年に力士を引退しDDTに入門。DDTが立ち上げた若い力が主人公となる新プロジェクト『DDT NEW ATTITUDE』(DNA)の1期生として、同年11月28日、梅田公太戦でデビューし、DNAの主力メンバーとして活躍。2015年5月24日の札幌大会ではデビューからわずか6カ月で『いつでもどこでも挑戦権』を行使して、当時王者だったHARASHIMAの持つKO-D無差別級王座に初挑戦も敗退。2017年よりDDT所属となり、同年5月に入江茂弘とのコンビでキャリア初となるタイトル(KO-Dタッグ王座)を戴冠。2019年12月より坂口征夫とのタッグを始動し、後に赤井沙希も合流して、新ユニット・イラプションで活動。団体最高峰のKO-D無差別級王座には4度挑戦もベルト奪取はならなかったが、2022年7月3日、『KING OF DDT』初制覇を果たし、空位だった同王座を初戴冠。同月に吉村直巳とタッグを結成し、チーム名をハリマオと命名。後に中津良太、石田有輝が加わった。

 だが、2024年6月より、首のヘルニアのため欠場。昨年3・20後楽園で復帰すると、同年5月25日、『KING OF DDT』で2度目の優勝。同年6月29日、クリス・ブルックスを破り、KO-D無差別級王座を2度目の戴冠。同年8月31日、上野勇希に敗れ王座陥落。今年1月から首の負傷で欠場していた。KO-D無差別級のほか、KO-Dタッグを4度、KO-D6人タッグを4度戴冠。DDTが誇るヘビー級戦士で強さの象徴として活躍してきたが、無念の引退となった。

 試合はできないため、樋口の希望により、メインイベントで『スペシャル6人タッグマッチ~ハリマオラストマッチ』(吉村&中津&石田vs勝俣瞬馬&梅田&岩崎孝樹)の一戦が行われた。DNA1期生の梅田、岩崎、勝俣、中津とは同期生。この一戦をもってハリマオは解散となる。樋口はハリマオのメンバーとして、『with』で登場した。

 敵味方関係なく、樋口への思いを胸に6選手はバチバチの戦いを展開。場外戦で、樋口はこの6選手にチョップを叩き込んだ。15分過ぎ、石田は岩崎に小股すくいスープレックス。勝俣は吉村にフランケンシュタイナーからトペ・コンヒーロを発射。石田が勝俣にぶちかましもカウントは2。石田はセコンドの樋口と固い握手を交わして、魂を受け取ると、渾身の炎掌を叩き込んで先輩・勝俣から3カウントを奪い、ハリマオラストマッチを勝利で飾った。

 引退セレモニーになると、樋口はTシャツを脱いでコスチューム姿となった。まずはハリマオメンバーが花束贈呈。続いてDNA同期生の梅田、岩崎、勝俣が登場。かつてタッグを組んだ石川修司、激闘を繰り広げた火野裕士、若手時代に親交があったKUBITOが花束。そして、樋口にプロレスの指導をしたという佐々木大輔と思われる“匿名希望”の者からのメッセージが読み上げられた。次に秋山準、HARASHIMA、男色ディーノ、アントーニオ本多、上野勇希、NOAH参戦中の遠藤哲哉が花束。米AEWを主戦場とするKONOSUKE TAKESHITAも駆けつけた。イラプション時代の盟友である坂口さん、赤井さんもリングに上がり、岡谷英樹は樋口から託されたガウンを返した。最後に髙木三四郎が花束を渡し、DDTメンバーが集結して記念撮影を行った。

 マイクを持った樋口は「首のケガでドクターストップ。今日自分はここに力尽き引退します。それに伴い、4人で話し合ってハリマオも解散となります。ホントだったら、もう少しプロレスを続けたかったです。しかし、この診断が下り、いろんなことを考え、この決断はおそらく間違っていないと納得しております。ホントにDDTの皆さまにはお世話になりました。今日花束を渡してくれた方々、それぞれに歴史があり、いろんなことがありました。今はもう感謝しかありません。ロビーにいっぱい花も届いて、自分はそんな人間じゃないのにと思いつつ、ありがたいの一言に尽きます。これからもこのリングに上がって戦う人たちを、お客さん、応援してあげてください。あなたたちの声援を受けて、自分はここまで来れました。それはみんな一緒だと思います。どうか、DDT、そしてリングに上がるすべてのレスラーに声援を送ってあげてください。よろしくお願いします」とあいさつ。さらに動画配信サイトWRESTLE UNIVERSEのカメラに向かって「画面で見てる皆さんもありがとうございました。高山(善廣)さん、高梨(将弘)さん、みんな待ってますからね。自分も待ってます」と語りかけた。そして「リングの上で生きることはもうできませんが、人生というリング、また一歩一歩前向いて戦っていきます。皆さま、今日は本当にありがとうございました。11年4ヵ月のプロレス人生、ホントに楽しかったです。お世話になりました。ありがとうございます」とラストメッセージ。最後は引退の10カウントゴングを聞いて、リングを下りた。

 常に対戦する選手、周りのプロレスラーへのリスペクト、心配りを忘れず謙虚。リングを下りたら温厚なナイスガイ。KO-D無差別級王者時代でも率先して裏方の仕事も手伝った。誰からも愛された樋口和貞がDDTのリングに別れを告げた。第二の人生に幸あることを祈りたい。

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