12・6 リアルジャパンプロレス『原点回帰』の全対戦カードと見どころが発表!世界マスクマン・トーナメント決勝に向け船木誠勝が気炎!“大鵬三世”納谷幸男は遺恨戦に出陣!

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 “過激な仕掛け人”新間寿がプロデュースする「原点回帰プロレス」第5回大会が、12月6日(木)東京・後楽園ホールで開催される。2018年の締めくくりとなる今回の“原点回帰”は、世界マスクマン・トーナメントの優勝者が決まる重要な大会。この試合がメインでおこなわれるのはもちろん、ダブルメインイベントとして、豪華6人タッグマッチも実現する。レジェンド王者スーパー・タイガーに、同王座の元王者で世界一熱い男、大谷晋二郎が加わるのだ。そしてまた、“大鵬三世”納谷幸男も他団体武者修行の成長を見せつける。

 5回目となる原点回帰プロレス後楽園大会は、雷神矢口&間下隼人組vsタカ・クノウ&伊香保京介組のタッグマッチで幕を開ける。リアルジャパンの間下は、前回の9・20後楽園でメインに登場、6人タッグで河野真幸&納谷幸男とトリオを組み、雷神矢口&崔領二&KAZMA SAKAMOTO組と対戦した。この試合での間下は、初メインの納谷の闘いぶりに注目が集まるなか、生え抜きとしての意地を存分に発揮してみせた。今回は第1試合だが、大会のオープニングマッチはメイン同様に興行の成否を占う重要な位置づけ。リアルジャパンでは“第1試合でしっかりした試合を見せる”というストロングスタイル復興へのコンセプトがある。間下にはこれまで以上に責任のかかる第1試合が任されたと言っていいだろう。パートナーの雷神矢口は、間下と対戦した前回大会で納谷の逆片エビ固めに敗北、試合後にはKAZMAから三行半を突き付けられてしまった。それだけに今回は心機一転の闘い。11月17日には悲願だった「浅草プロレス」を浅草で旗揚げ。納谷と共闘し、新間会長もあいさつした第1回大会を成功で終わらせ、再び原点回帰マットに乗り込んでくる。果たして、次の狙いはなにになるのか。そのあたりも見逃せないオープニングマッチとなるだろう。矢口&間下組に対するのは、タカ・クノウ&伊香保京介組。クノウはリアルジャパンのレギュラー的存在だったが、昨年9月大会以来、1年3カ月ぶりの参戦となる。日本人として初めて世界王者となったグラップリングの猛者であり、ストロングスタイルを標榜するリアルジャパンにも欠かせない存在だっただけに、待望の帰還。クノウと組む伊香保は、前回の大文字崇につづくランズエンドからの参戦だ。崔領二が推薦する期待の若手だけに、イキのいいファイトに期待したい。

 第2試合は世界マスクマン・トーナメントの準決勝。すでに決勝進出を決めているブラック・タイガーJrとの対戦をかけて、ドス・カラスJrとイホ・デ・ブラック・タイガーが激突する。ドス・カラスJrは1回戦でレジェンド王者のスーパー・タイガーを破っての準決勝進出。原点回帰マットではドス・カラスJrを名乗るが、本国メキシコではイホ・デ・ドス・カラスとしてIWRGなどを主戦場としている有望株だ。どちらの名前でも、あのドス・カラスの実の息子であり、名門マスカラス・ファミリー出身であることに変わりはない。兄はWWEでアルベルト・デル・リオ、AAAなどメキシコでアルベルト・エル・パトロンなどのリングネームで活躍、日本にもドス・カラスJr名義で来日し総合格闘技にも進出、2003年の「PRIDE武士道」ではミルコ・クロコップとの対戦も実現させた。メキシコCMLLでは新日本プロレスの内藤哲也ともタッグを組んでいる。このように世界のメジャーシーンで活躍しているデル・リオは、WRESTLE-1で船木誠勝とも一騎打ちをおこなっているのだ。14年11月1日、両国国技館、船木はアルベルトに丸め込まれ3カウントを聞いた。弟がこの準決勝を制すれば、船木にはあのときのリベンジマッチ、となるのだが…。ドス・カラスJrと対するのは、こちらもUWAメキシコから参加のイホ・デ・ブラック・タイガー。船木同様に「ブラック・タイガーの息子」を名乗るマスクマンは、1回戦でトスカーノを破っての準決勝。トスカーノはメキシコのビッグネームだけに、初代タイガーマスクのライバルだったブラック・タイガーとの関係はともかく、イホ・デ・ブラック・タイガーも大物ルチャドールの変身、という可能性もある。だとしたら、この準決勝はルチャファンが狂喜乱舞する夢の対決かもしれないのだ。ドス・カラスの実息と、ブラック・タイガーの息子を名乗る男。決勝はブラック・タイガーJr(船木誠勝)vsドス・カラスJr(弟)の間接的遺恨決着戦か、それともブラック・タイガー対決か!?

 第3試合では前回大好評だったルチャリブレの延長戦。9・20後楽園の同一カードとなるラ・マスカラ&マキシモ&ブラソ・デ・オロJr組vsバイキン・キッド&マスカラ・ディ
アブロ&エル・ペロ・デ・アキータ組だ。ラ・マスカラ組は日本で一世を風靡したロス・ブラソスの新世代。新日本の「ファンタスティカマニア」でも人気だったラ・マスカラとマキシモは、これが2度目の原点回帰プロレス参戦で、ブラソ・デ・オロJrは3回連続の登場だ。CMLLやAAAで闘ったマスカラとマキシモがいるだけに、ニューエイジ・ブラソスにはメジャーのにおいが感じられる。対するバイキン・キッド&マスカラ・ディアブロ&エル・ペロ・デ・アキータはUWAメキシコからの派遣で、こちらはローカル色が漂う。ローカルといっても、これはいい意味で本来のメキシコらしさを感じられるローカル。メキシコ・ルチャリブレのメジャー感とローカル色を一度に味わえる、なんとも豪華なカードなのである。それだけに、この試合は勝ち負け以上に内容で楽しめるルチャになるだろう。3本勝負、というのも本場ルチャを堪能するのに最適なルールである。

 昭和の大横綱“大鵬三世”納谷幸男の試合は第4試合に組まれた。河野真幸&納谷幸男組vs崔領二&KAZMA SAKAMOTO組は、原点回帰プロレス第3弾、7・3後楽園の再戦だ。再戦といってもルチャのリマッチとは意味合いがまったく異なる。前回大会で納谷とKAZMAの遺恨が拡大。KAZMAがギブアップした雷神矢口を“追放”すれば、挑発された納谷は「打倒KAZMA」を宣言した。そして今回、タッグでの直接対決が再戦として実現。しかも、7月のときとは納谷の状況がまったく異なる。納谷は河野とのタッグでWRESTLE-1のタッグリーグ戦にエントリー、タッグマッチの経験を積んできた。試合数が格段に増えたのである。やはりプロレスラーは、試合数をこなしてこそ。それは現レジェンド王者のスーパー・タイガーにも言えること。スーパーは全日本やZERO1などへの参戦で、持ち前のストロングスタイルにプロレスならではの対応力を身につけた。それだけに、今後にかかる納谷への期待は大きいし、この試合で成長ぶりを絶対に見せつけなければならない。納谷に求められるのは結果以上に、ファンの支持。崔&KAZMAを相手に説得力に満ちた闘いを披露することができるのか。2019年の納谷を占う試合は、そのまま来年の原点回帰プロレス、リアルジャパンの予告編でもある。

 ダブルメインイベントとして先におこなわれるのが、スーパー・タイガー&大谷晋二郎&岩崎孝樹組vsベン・クロコダイル&将軍岡本&松本崇寿組、予測不可能な豪華6人タッグマッチだ。この試合を“メイン”として成立させるかどうかは、リアルジャパン所属のレジェンド王者、スーパー・タイガーにかかっていると言っても過言ではない。開催中のマスクマン・トーナメントでは屈辱の1回戦敗退。出直しを期した前回大会ではWRESTLE-1期待の若手、伊藤貴則と一騎打ちで対戦した。対戦相手はともかく、スーパーとしてみれば第2試合への出場はこれもまた屈辱だったに違いない。それだけに、今回は真のメインイベンター復活がかけられていることにもなるだろう。スーパーと並ぶのは、ZERO1の大谷晋二郎。パートナーではあるものの、世界一熱く、かつてレジェンド王座も保持したトップレスラーだけにスーパーが食われてしまう可能性もなきにしもあらずではないか。さらに前回大会で大抜擢に応え、UWAアジアパフィックヘビー級王座を奪取した岩崎孝樹がここに加わる。会場を盛り上げることでも天下一品の大谷と、初戴冠で勢いある若手と組むスーパー。彼らに負けないなにかを披露できるか。それがこの試合のカギとなるだろう。対戦相手はベン・クロコダイル&将軍岡本&松本崇寿組。原点回帰プロレスでブレイクしたドン・クロコダイルの弟を名乗るベンが(おそらくオーストラリアから)初来日、初参戦する。会見に出席したベンは多くは語らなかったものの、体格からはドン同様に力強さが十分に伝わってきた。日本の情報はドンから得ているだろう。弟もブレイクするか、期待のニューフェースだ。将軍岡本は現在、NWA UNヘビー級のチャンピオン。ZERO1マットで待望のシングル初戴冠を成し遂げ、TARU率いるヴードゥ・マーダーズでヒールとして開眼した。いま乗っているレスラーだけにスーパー組は要注意。将軍がレジェンド王座取りに名乗りを挙げるようになればおもしろいが…。また、今回はタッグを組む大谷が再挑戦してくるのもいいかもしれない。さらに、原点回帰プロレスの常連的存在、松本崇寿が“メイン”に抜擢されている。ベン&将軍とのチームプレーはまったくの未知数ながら、柔術仕込みのテクニックがこのカードにどう融合するのか興味深い。

 7・3後楽園でスタートした世界マスクマン・トーナメントが、いよいよ決勝戦を迎える。前回大会でいち早く決勝を決めたブラック・タイガーJrがドス・カラスJrvsイホ・デ・ブラック・タイガーの勝者をメインで迎え撃つのだ。ブラック・タイガーJrは1回戦でアイン、準決勝でドン・クロコダイルを破りファイナルにコマを進めた。この2試合での闘いぶりから、正体はなんとなく予測できたのだが、10月24日の会見でマスクを脱ぎ、正体が船木誠勝であることを自ら明かしている。決勝戦はマスクを被り、あくまでもブラック・タイガーJrとして闘うというものの、この告白から心置きなく船木誠勝ムーブで試合することができるだろう。これはブラックにとってかなり有利なのではなかろうか。躊躇することなく動くことができるからだ。以前、船木は別マスクマンの船鬼誠勝として出場、このとき、欠場中の初代タイガーマスクを襲撃する暴挙に出た。が、これは「復帰してほしい」という気持ちを込めたヒールマスクマンとしての行動だったという。「マスクを被っていなかったらできなかったです」と、本音を漏らした船木。だとしたら、正体を明かしながらもマスクで闘う決勝戦ではマスクマンならではの攻撃にプラスして本来の船木が見られる可能性が高い。実際、「ジャパニーズスタイル、日本式の試合でルチャと闘いたいと思います」ともコメントした。決勝ではどちらの相手がきたとしても、対ルチャという図式になるのだろう。マスクマンのブラック・タイガーJrに素顔の船木がプラスされる。初代タイガーも、日本スタイルの船木で闘うブラック・タイガーJrについて、「中身(正体)に自信があるので外(マスク)を気にしない。素晴らしい試合になると思います」と太鼓判をおしている。ここ数年のリアルジャパンマットをスーパー・タイガーとともに牽引してきたと同時に、自身は33周年イヤーのラストマッチ、これまでに見たことのない、船木史上最強の船木が現れるかもしれない! なお、優勝者には黄金のマスクと優勝トロフィーが贈呈される。

 また、11月1日の会見ではプロレス界からの引退をアナウンスしている新間寿会長が「来年は(欠場中の)初代タイガーマスクと一緒にイジメ撲滅や振り込め詐欺防止運動をプロレスのリングから発信していくことを計画しています。また、佐山サトル(初代タイガー)を飛行機に乗せてWWEに連れていきたい」と発言。新間会長はかつてWWEの前身WWFで会長職をつとめていた。初代タイガーもニューヨークのマジソンスクエアガーデンでダイナマイト・キッドと名勝負を展開するなど現地でもレジェンド的存在。それだけに、今後の動向が注目される。

(新井 宏)


新間寿プロデュース 初代タイガーマスク 佐山サトル認定
『原点回帰プロレス』第5弾~世界マスクマントーナメント決勝~
日時:2018年12月6日(木)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール

▼タッグマッチ 20分1本勝負
雷神矢口(浅草プロレス)/間下隼人
vs
タカ・クノウ(チーム大田章)/伊香保京介(ランズエンド)

▼世界マスクマントーナメント 準決勝
ドス・カラスJr.(UWAメキシコ)
vs
イホ・デ・ブラックタイガー(UWAメキシコ)

▼6人タッグマッチ 45分3本勝負
ラ・マスカラ(UWAメキシコ)/マキシモ(UWAメキシコ)/ブラソ・デ・オロJr.(UWAメキシコ)
vs
バイキン・キッド(UWAメキシコ)/マスカラ・ディアブロ(UWAメキシコ)/エル・ペロ・デ・アキータ(UWAメキシコ)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
河野真幸(WRESTLE-1)/納谷幸男
vs
崔領二(ランズエンド)/KAZMA SAKAMOTO(フリー)

▼ダブルメインイベント 6人タッグマッチ 時間無制限1本勝負
スーパー・タイガー/大谷晋二郎(ZERO1)/岩崎孝樹(ガン☆プロ)
vs
ベン・クロコダイル(不明)/将軍岡本(フリー)/松本崇寿(リバーサルジム立川 ALPHA)

▼ダブルメインイベント 世界マスクマントーナメント決勝
ブラックタイガーJr.(船木誠勝)(UWA)
vs 
準決勝の勝者

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