【試合結果】10・31 HEAT-UPとどろきアリーナ大会 鈴木みのるvs田村和宏 越中詩郎&近藤”ド根性”洋史vsPSYCHO&CHANGO

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平成28年度川崎市都市ブランド推進事業/障がい者福祉、いじめ撲滅チャリティー大会
『“KAWASAKI”を照す希望の光~奇跡を起こせ☆2016』
日時:2016年10月31日(月)
開場17:30 開始18:30
会場:神奈川・とどろきアリーナ
観衆:1463名

▼第0試合 HEAT-UP道場プロレスクラス発表会 8人タッグマッチ10分1本勝負
山本和希/☆よんさん☆/○マスクド98/マグナムKAWASAKI
8分39秒 ブレーンバスター→片エビ固め
等々力ひろし/溝和択弥/●井沢晃一/Fate

▼第1試合 井土徹也デビュー戦☆かわさき総力戦開幕!~とどろきアリーナ21年ぶりのプロレス再会!~6人タッグマッチ20分1本勝負
○新井健一郎(DARGON GATE)/高梨将弘(DDT)/LEONA(ドラディション)
11分50秒 ジャンピング・パイルドライバー→片エビ固め
阿部史典(スポルティーバ)/飯塚優/●井土徹也

▼第2試合 ガトムジェネレーション~現代に降り立つ伝説の女帝~6人タッグマッチ30分1本勝負
ジャガー横田(ディアナ/CRYCIS)/○里歩(我闘雲舞)/「ことり」(我闘雲舞)
9分37秒 くるくるリボン
●さくらえみ(我闘雲舞)/帯広さやか(我闘雲舞)/アーサ米夏(我闘雲舞)

▼第3試合 とどろきドリームタッグ~ド演歌とド根性~タッグマッチ30分1本勝負
○越中詩郎/近藤”ド根性”洋史
16分28秒 侍パワーボム→エビ固め
PSYCHO/●CHANGO

▼第4試合 レスリングマスターズ2016~鬼の霍乱~6人タッグマッチ30分1本勝負
○藤原喜明(藤原組)/渡辺宏志/那須晃太郎
10分11秒 ワキ固め
●藤田峰雄(せいき軍)/ロッキー川村(正規軍/パンクラスism)/中村大介(夕月堂本舗)

▼第5試合 HEAT-UP対全日本プロレス川崎決戦~明るく!楽しく!そして熱く!~8人タッグマッチ60分1本勝負
○大森隆男(全日本プロレス)/ジェイク・リー(全日本プロレス)/中島洋平(全日本プロレス)/青柳優馬(全日本プロレス)
13分15秒 アックスボンバー→片エビ固め
藤波辰爾(ドラディション)/●兼平大介/岩本煌史(スポルティーバ)/石田慎也(スポルティーバ)

▼第6試合 “KAWASAKI”を照す希望の光 シングルマッチ時間無制限1本勝負
○鈴木みのる(鈴木軍/パンクラスMISSHON)
18分25秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
●田村和宏

灼熱の伝道師、念願のとどろきアリーナで鈴木みのるの前に散る!「川崎総力戦」に市長や議長、フロン太くんや市民が大集結!!サップの挑戦に川崎が震えた!!

▼会場設営~大会開始前

20161031heatup_setsuei2
 正午ごろ、当日の会場セッティングを行うためにボランティアスタッフが集合。特定非営利活動法人NPOグリーンバードの越水(こしみず)氏が先導に立ち集まった人数は障がいを持つ方々含め150名。HEAT-UPも、集合したスタッフも初めてとなるこの会場に最初は不安があったであろうが、気が付いてみたら当初の予定していた時間から大幅に短縮された午後2時半前までに設営が終了。その後も会場内で声かけを行ってくれているスタッフの姿が各所で見かけることができた。
 ロビーではこれまで協力してくれた川崎市の様々な人々が集結したアンテナショップが軒を並べる。開場後、これまでのHEAT-UP会場では見られなかった程の人の波がロビーや会場内各選手、団体の特設売店に押し寄せる。来場を予定していた川崎フロンターレマスコットのフロン太くんに加え、ちょっとヒールなワルンタくんも現れると一斉に握手や写真を求める人が集まる。そんな中、午後6時前に弥武芳郎リングアナの声が館内に響いた。

▼第0試合

20161031heatup_dark プロレスファンなら一度は思う気持ち、「一度でいいから本物のリングで試合を行ってみたい」。だがそのためには本格的な指導の下リングに上がるための身体づくりを日々行っていかなければならない。そんな思いが募った第0試合のリング上。
 下は中学生からもうすぐアラカン(アラウンド還暦)を迎える人まで。ずっと栗平・HEAT-UP道場で汗を流してきた8人。近藤”ド根性”洋史が先導してっしー手島レフェリーが裁くとどろきアリーナのリングで試合を行った。セコンドには田村和宏の姿も。

 ゴングが鳴る。先発はアラカンリーチで風貌が米村天心さんチックな98(クーパー)と井沢。リストの取り合いからヘッドロック、腰投げからヘッドシザース、脱出して両者スタンドでにらみ合う。何の変哲もない立ち上がりの光景だが、これを行っているのは「ごっこ」で終わらせたくないプロレスを愛する者たちなのである。館内からは拍手が。
 両軍交代、山本とひろし。等々力ひろしはポスター貼りやチラシ配りに何度も来てくれたパパさん。両者ともこの日のためにあつらえたコスチュームに身をまとっている。館内から聞こえる自分のコールを煽るひろし、組もうと近づいた山本にトーキックからモンゴリアンチョップを連発する。山本をロープに振るひろし、ラリアットをダッキングでかわした山本はバックを取る。そこからスクールボーイで丸め込みカウント2。ひろしが立ち上がるとスモールパッケージホールド、カウント2。
 山本は「来いや!」と挑発しひろしの攻撃をかわしてバックスライド、カウント2。ひろしは山本のショルダースルー狙いを切り返してローリングクラッチホールド、カウント2。エビ固めの応酬でお互いに丸め込んでいくがカウント3を奪うには至らず。

 キックを得意とする☆よんさん☆、テコンドー三段で国際空手道振興会公認審判員の肩書きを持つこちらもアラカンリーチな方。溝和はちょいとシャイな青年だが体格は一番プロに近いものがある。ローでけん制する☆よんさん☆、近藤のアドバイスからタックルに行く溝和だが☆よんさん☆も容易に近づけさせない。組もうとした溝和の足を取って倒した☆よんさん☆、ロープに走ると溝和テークダウンからリープフロッグ、コーナーに振られるがフェイントでかわし挑発。ロープワークから打撃をかわす溝和、空手の構えで見得を切る☆よんさん☆。

 今度は中学生同士の対戦、中でもFate(恐らくラノベやアニメのFateからつけられたものと思われる)は以前田村和宏が講演に来た際すっかりプロレスの虜になってしまった高ヲタ度な中学生。マグナムはこの日のために髪をばっさりと切りリング仕様に、腕を組んでリングを回るFate。手四つを挑むマグナム、押し合いはマグナム有利、Fateはブリッジで耐える。押し戻したFate、リストの取り合いからヘッドロックへ。5分経過、Fateとマグナムがフライングメイヤーで投げ合う。すかしたマグナムがバックスライド、カウント2。
 山本と井沢、井沢ヘッドロックからロープに振る山本、タックルで倒す井沢、ここで赤コーナー側が全員リングイン。相手コーナーサイドをカットし全員で山本を踏みつける。ひろしはサマーソルトドロップから井沢の押さえる山本にモンゴリアンチョップ。溝和が出てくると『近藤さん直伝です』というド根性デスロック(サソリ固め)へ。しっかりとド根性ポーズも決めてみせる溝和、98と☆よんさん☆がカット、赤コーナーサイドも場外に押し出す。

 孤立した溝和にマグナムがド根性ホームラン(カウンターのダブルチョップ)、両コーナー共にルール無用の全員攻撃に出るのを見て、レフェリーのてっしーはセコンドの近藤に「どういう教育してるんだ!」と詰め寄る。串刺し攻撃の後は☆よんさん☆のローリングソバット、タッチ権のある山本が溝和を押さえ込むがカウント2。
 残り試合時間3分、98と☆よんさん☆が溝和にツープラトンを仕掛けるがよく見ていた溝和が二人を鉢合わせにして井沢にタッチ。井沢の逆水平に顔をしかめる98、負けじと打ち返していきチョップ合戦へ。井沢トーキックから「決めるぞ!」と叫びボディスラム、カウント2。いつの間にかリングサイドには那須晃太郎の姿も。ロープに振る井沢、98ラリアットをかわしてタックルで倒しボディプレス、カウント2。てっしーの「一対一だろ!」の声も届かず両軍入り乱れる中、98のブレーンバスター、いや、この場合はバーディカルスープレックスと言った方が合っているか、とにかく井沢を捕らえて3カウント。

20161031heatup_dark2 堂々と勝ち名乗りを受ける四人、最後は大円団を組んで館内の声援に応える。見た目なんて関係ない、これが我々「プロレスを愛したもの同士が鍛錬を繰り返した結果なのだ」とその輝く瞳に描かれていたようであった。

▼オープニング

20161031heatup_op 大会収益の一部が今回障がい者支援のリーダーとなった田園都市大学・和秀俊(かのうひでとし)社会福祉専攻講師に田村和宏から手渡される。そしてマイクを握る田村。
田村「皆さん、HEAT-UPとどろきアリーナ大会にご来場誠にありがとうございます!いよいよ来ました、この日が。今日はプロレス、そして川崎の魅力を存分楽しんでいってください。熱い応援よろしくお願いします!!それではここでビッグなゲストを紹介させていただきます。ビッグなゲストは…ボブ・サップ!!」
 入場テーマに流れてサップが二人の子供を引き連れて花道に登場、HEAT-UPのTシャツを着用している。リング上に登場したサップ、子供たちとドージョーチャクリキジャパン・甘井代表の姿も。
サップ「(会場を見渡して)う~ん…素晴らしい。(子供たちに)Dr.ストレッチ大好き!わかる?(「Yes!」と答える子供)社長!いつもありがとう!!…と、ちょっと待ってね。田村!田村!I want to Fight!!田村、HEAT-UP、Yes!?」
甘井「(通訳)今日、田村代表と戦うために来ました!俺の挑戦を受けてください!(館内から声援)今度、田村選手と戦うためにこのリングに上がります!宜しくお願いします!!」
サップ「今日?後で??う~ん…よし、今はとどろきアリーナのスタートだ。じゃあみんなで、1、2、3、とどろきヒートアップだ。OK!?(場内拍手)いくぞ!1、2、3、とどろきヒートアップ!!スタート!!!ハハハハハ!!!」
直後にオープニング映像が流れ、大会はスタートされた。

▼第1試合

20161031heatup_1st 栗平に道場ができた直後に入門してきた井土徹也。まだ16歳という若さと在京インディー団体の中では上背もあるという素質が早期デビューとなったのであろう。パートナーは7月デビューの飯塚優とスポルの阿部、対戦相手はアラケン&高梨&LEONAというHEAT-UPでは初めての6人タッグデビュー戦となる。

 クリーンに握手を求めるLEONAに対し、井土はその手をパチンと叩く。この行為に高梨の表情は「やるじゃねえか」と言っているよう。先発は井土とLEONA、レッグロックで様子を見るLEONA。腕を取ったLEONA、井土がロープに押し込み離れ際チョップ一閃。たまらずアラケンと高梨がコーナーから出て文句をつける。
 高梨は井土の顔を軽く叩いてアームロック。このまま捕まるかと思われたが、腕を取り返して飯塚にタッチ。飯塚は一度のタックルで倒せないと見るや自らロープに走り三度目で高梨を倒し見得を切る。優勢のまま阿部にタッチ、高梨押し込んでアラケンに交代。

 アラケンにミドルを放つ阿部、下がると見せかけてコーナーの飯塚と井土を払い落とす。挑発するアラケンに井土がやる気を見せて交代。エルボーを放つ井土、走りこんでの一発、またもアラケンはコーナーの二人を払い落とす。いつの間にか高梨が井土を攻め込みアラケンと二人で攻める。アラケンボディスラム、LEONAと交代すると同じ技で繋ぐ。

 井土のチョップを受け流す高梨、強烈な一発でお返ししてチンロック。5分経過、ロープブレイクの足を踏みつけるアラケン。井土のエルボーを気合いで受ける高梨、鼻つまみでお返し。大振りのパンチをかわした井土がランニングエルボ―でぶっ倒して阿部とタッチ。
 アラケンとLEONAを叩き落とす阿部、高梨を孤立させてソバットからジャンピングハイ。g2s狙いで担ぎ上げるが高梨避けてチンクラッシャー、LEONAはランカシャー式ドラゴンスクリューから逆片エビ、ブレーンバスター。阿部はドロップキックでお返しして飯塚にタッチ。
 コーナーでLEONAにミドルキックラッシュ、串刺しドロップキックから走りこんでPK、アキレス腱固め。ロープに飛んだ飯塚だがLEONAスリーパー、嫌うように飯塚押し込んで井土にタッチ。井土エルボー連打、張り手で返したLEONAはボディスラムから逆エビ→逆片エビへ、井土何とかロープに手を伸ばす。

 10分経過、アラケンは館内から起こる井土コールに中指を立てて返答。コーナーにもたれる井土に突進するが、かわされて鉄柱に肩を強打してしまう。立ち上がった井土はアラケンにブレーンバスター、ガッチリ片エビで押さえ込むが高梨とLEONAがカット。他の四人が場外に出て、リング上は井土とアラケンに。
 アラケンを座らせた井土、ロープに走ってスライディングD。エビ固めで押さえ込むがカウント2、マットを叩いて悔しがる井土。立たせてエルボーを叩きこむ井土、ロープに走るがアラケンが前のめりに倒れる。一瞬躊躇した井土、見逃さなかったアラケンはロープに押し込みトーキックからマンハッタンドロップ、ジャンピング・パイルと息つく暇さえ与えずにピンフォールを奪った。

 「ちったあ効いたぜ」とでも言っているのか、勝利したアラケンは自分の顎を拳で軽く叩く仕草を見せる。ウィナーコールを受けた後、のびている井土を踏んづけコーナーに登ってアピールするアラケン。元・敵役の大将からの必殺技というありがたくもないプレゼントを食らってデビューを果たした井土徹也。今後のHEAT-UP若手戦線にまた一人新たな男が加わった証拠である。

▼第2試合

20161031heatup_2nd HEAT-UPのビッグマッチ恒例となっている我闘雲舞勢の参戦、今回は「女帝」ジャガー横田というビッグネームとの対戦にピリピリしているのか表情が硬いさくら。握手を求めるジャガーの手を叩いたさくら、睨みつけにじり寄るジャガー。

 先発は「ことり」とアーサ、大会場で大きな声を出して観客を煽る。まず「ことり」がコーナーホイップでアーサを投げ飛ばして先制。里歩と帯広、里歩のボディアタックを受け止めて叩きつけ、フォールに入る帯広。ブリッジですり抜けてロープに走り、ドロップキックを見舞う里歩。ここで里歩は「オッケー、トリプルー!」と叫び3人がかりのガトムートレインを帯広に…と思われたが、ジャガーは「なんで私が付き合わなくちゃいけないんだよ!」とでも言うかのようにこれを拒否。仕方なく里歩と「ことり」の二人で終着まで完了させる。

 里歩からタッチを受け正式にジャガーがリングイン。帯広にカウンターのエルボー、ボディスラムで叩きつけスリーパー、キャメルクラッチ。と、そこに「ことり」と里歩が入ってきて『ニコニコじるし』を完成させる。CRYSYSの首領としては避けたかったジャガーだが、これには一瞬「しまった」という表情。「ことり」に交代、串刺し攻撃をかわした帯広、変則ロープワークからスタルヒンチョップを叩きこみさくらにチェンジ。

 逆水平からヘアホイップ、ロメロスペシャルと繋いでいくさくら。ジャガーへのけん制も忘れない。アーサが出てくるとエルボーの打ち合い、ロープに走ったアーサを払い腰で叩きつける「ことり」。ジャガーは倒れたアーサの腹部に回転かかと落とし、さくらと帯広がカットに入りカウント2。なおもジャガーに攻撃を加えるが、逆に二人まとめて投げ飛ばすジャガー。ここで意地を見せたのはアーサ、ロープに投げられるのを踏ん張ったり、投げられたら米アタックでお返し、米プレスを見舞ってさくらにタッチ。
 ジャガーに対しさくらはスマッシュ・マウスからサマーソルトドロップ、「上げるぞー!」と叫びバックを取るがラナで丸め込むジャガー、続いてラ・マヒストラルで丸め込むがカウント2。虚を突かれたさくらだが、里歩のフットスタンプを冷静にかわしジャガー、「ことり」を場外に叩き出してトリプル串刺し攻撃。ダブルアーム式バックブリーカーからリバーススプラッシュと繋ぐが、ジャガーが村杉レフェリーに攻撃を加えてカウント2。ならばとさくらはシュークリーム狙い、里歩はかわしてパロスペシャル、カットに入ったジャガーがアーサに、「ことり」が帯広にそれぞれ卍固め。
 まださくらを捕まえる赤コーナーサイド、ジャガーのかかと落とし→「ことり」のクロスボディ→里歩のクロスボディと繋いでカウント2。しかしロープに走った里歩をケブラドーラ・コン・ヒーロで打ち付けるさくら。邪魔なジャガーをカットし、観客を煽ってムーンサルト…は自爆。ジャガーはすかさずセカンドロープから回転かかと落としをさくらの後頭部にヒットさせ、里歩がくるくるリボンで丸め込んで勝負あり。

 女帝ジャガーに全て持っていかれてしまったのが悔しくて仕方なかったさくらだが、試合が終わればノーサイドなので握手を求めていく…が、やはりCRYSISの首領ジャガー。差し出された手をパチン!と払いのけると一層悔しがるさくら、ジャガーに掴みかかっていく。他の5人が必死に止めて乱闘まで発展しなかったが、今後何らかの形でジャガーとさくらの再戦は行われるのだろうか?
 そんなジャガーだったが、声援に応えるかのように四方に手を挙げて退場。女子プロレスのリビングレジェンドとして最後までそのオーラが消えることがなかった。

▼第3試合

20161031heatup_3rd 実際に21年前に行われた新日本会場を観戦していたと言う弥武リングアナ、越中の登場時に「21年前の新日本プロレスとどろきアリーナメインイベンター」とコールしたのは最高の贈り物だったのかも知れない。しかしPSYCHOとCHANGOはそんなの知ったこっちゃねえとばかりにゴング前の奇襲、罰当たりな事に越中のガウンを使ってチョーク攻撃をするCHANGO。更にそのガウンを持ち「これ欲しい人いるかー!?」と叫びながら場外を駆け回り、後ろにポイッと投げ捨てる。なおも場外で攻撃を加えるPSYCHOとCHANGO、先にCHANGOがリングインすると「あいつら卑怯だぜ、場外にずっといやがる」と言い放つ始末。

 場内に戻る両チーム、捕まる越中だが近藤がドロップキック連発で救出する。越中はPSYCHOにケツを叩き付けて見得を切る。CHANGOを睨みつけてけん制し近藤とのダブルタックルへ。この2か月、炎のゲリラプロレスで何度も試合を繰り返していた近藤。下手すると巡業団体以上の試合数をこなしていたのではないだろうか。いきなりPSYCHOにド根性デスロック、これはまずいとPSYCHOはロープに一目散。

 越中と交代、場内の期待に応えるかのようにPSYCHOをロープに振ってジャンピング・ヒップアタックをお見舞いする。大歓声の中、場外からCHANGOを引きずり入れてもう一発。PSYCHOを捕まえて「この野郎汚ねえ顔しやがって」とロープ越しで顔面を搔きむしる。李日韓レフェリーにも「汚ねえ顔しやがって」と言ったのは暴言か。
 近藤はボディスラムからボディプレス、更にロープに振るが切り返されCHANGOに足を取られて転倒。連携攻撃で近藤を捕まえていくサイチャンゴ、越中を挑発しレフェリーが止める中バンダナで首を絞めて首四の字を繰り出すCHANGO。更にスラムから控える越中に「良く見ておいてください」と言ってセントーン。
 完全に近藤を捕まえたサイチャンゴ、PSYCHOがキャメルクラッチに捕らえるとCHANGOは越中を場外に引きずり込む。何とかド根性でロープに手を伸ばした近藤だが、尚もサイチャンゴの連携に手も足も出ない状態に。PSYCHOのスリーパーを振りほどいて脱出した近藤、逆襲のフライングショルダーでピンチを脱する。

 10分経過、越中はヒップアタック連発から場外のPSYCHO、CHANGOに対して更にケツをお見舞い。場外でも主導権を握られたCHANGOは「やべー、怒らせちゃった」とポツリ。リング内でPSYCHOにかわず落とし、しかし「ブレーンバスター!」と予告するが逆に投げられてしまう。
 CHANGOに交代しようとするPSYCHO、近藤はそれを捕まえてド根性ホームランからアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げる。逃れたPSYCHO、ロープに走った近藤を担ぎ上げてバックフリップ、CHANGOのアトミックボムズアウェイに繋ぐ。何とか流れを戻そうとする近藤だが、CHANGOがそれを許さず反撃を断ち切る。スタンディングギロチンからブレーンバスターへ、近藤が投げ返そうとすると指に嚙みついて許さず。
 嫌な流れを断ち切ったのは近藤のブレーンバスター。すぐに越中と交代、しかしドロップキックを自爆してしまう越中。転んでもただでは起きないのがサイチャンゴ、ツープラトンのシザースキックからPSYCHOのハイフライバム、CHANGOがジャックナイフ固めで丸め込むが近藤がド根性カット。コーナーに登ったCHANGO、越中は察知して雪崩式ブレーンバスターへ。
 CHANGOを捕まえた越中、近藤のヒップアタックをアシスト。更に近藤とのサンドイッチヒップアタックも繰り出す。素早くコーナーに登った越中はCHANGOにミサイルヒップ、畳みかけるように侍パワーボムを繰り出して3カウント。21年前と同じように勝ち名乗りを挙げた。近藤を抱きかかえて喜ぶ越中、いつの間にか花道には大勢の人が列を作って出迎えている。古のプロレスで良く見られた光景が、今とどろきで復活した。

▼第4試合

20161031heatup_4th せいき軍に中村大介が加わるという異色のトリオ。赤コーナーは何と藤原喜明が先発、対するは中村大介という絶対にHEAT-UPのリングでないと見られない顔合わせが実現した。胴タックルからグラウンドに誘う中村、藤原下からのアームロック、中村腕十字を狙うが藤原レッグロックで切り返す。田村との対戦で流れるようなグラウンドを見せた中村だが、藤原の前では蛇に睨まれた蛙のようにエスケープ。立ち上がるとコーナーを背にさせ張り手、中村もキックで押し戻すが掴まれてレッグロック、必死でロッキーと交代。
ミドル級キング・オブ・パンクラス王者として登場したロッキー、挨拶代わりのボディーブローを見舞うがそのまま前に出る藤原。コーナーに詰めると逆にボディーブローから張り手でロッキーをダウンさせる。エビ固めでフォール、急所にも一撃加える藤原。ここで組長から塾長に交代。

 パンチは反則じゃないのか?と注文を付ける渡辺、片足タックルからグラウンドに誘うがすかさずロープに逃げるロッキー。「ボクシング!」と主張するロッキーに対し、「ノー、レスリング!」と正論で返す渡辺。この絡みは短く終わる。
 峰雄と那須…やはりみねぴょん時空最初の犠牲者は那須に。マンハッタンドロップから渡辺をカットし、1463名の観客が見つめる前でちんちんクロー。レフェリーに抗議する「ちんちん触っただけじゃねえかよー!」も通常比200%増し。那須と渡辺をドロップキックで場外に蹴り出すと、ロープに走ってトペ・コンヒーロ。藤原がカットに入りそうになると「危ねえ危ねえ、ちんちん狙ってるぞ」ととんでもないアピール。

 元U-FILE CAMPである中村と那須、この対決もまた興味深い。一気に飛びつき腕十字を決めた中村、那須がロープに逃げるとすぐロッキーにタッチ。
 5分経過、ボディーブロー連打からマッケンロー、ボクシング式フィストドロップからフォール、カウント2。対角線を走るロッキーにお返しの稲妻レッグラリアットをぶち込む那須、「戻ってこい!」と叫ぶ渡辺にタッチ。
 ロッキー、中村をパンチで退散させ見得を切ろうとするが峰雄がスキンヘッドをペチペチ叩いてカット。ロープに振られた峰雄は渡辺のショルダースルーを食らう。ここで渡辺にも気合いが入る。戻ってきたロッキーにブレーンチョップからサイドスープレックス、エルボースマッシュと攻める。ロッキーのフックをかわした渡辺がコブラツイスト、カットに入った峰雄には那須がストレッチプラム、中村には藤原がアキレス腱固めと豪華な三重奏。
 渡辺のブレーンチョップに耐えるロッキー、ボディーブローを打ち込み峰雄にタッチ、クロスボディで渡辺に舞い降りる峰雄。ステップ延髄斬りからロッキーのボディーブロー、中村の飛びつきニーを呼び込んで峰雄デスバレーボム。那須がかっとしてカウント2でクリア。中村に那須が右ハイでカット、「せいき軍連携!」と言う峰雄がロッキーとツープラトンを狙うがあえなく同士討ち、渡辺はロッキーにワンハンド・バックブリーカー、峰雄にドロップキックを放ち藤原にタッチ。

 藤原は一本足頭突きの乱れ打ちで峰雄、中村、ロッキーを次々と吹っ飛ばす。峰雄の腕を取った藤原、日韓レフェリーを掴みながらぐるぐる回って注意を引き、なんと組長の代紋を狙ったちんちん打ち!そのまま首固めで丸め込むがカウント2。調子に乗って藤原のダイヤモンドヘッドにパンチやヘッドバットを打ち込む峰雄だが、結果はご想像の通り。10分経過、日韓レフェリーに抱きつく峰雄、バックを取った藤原に事もあろうかバックちんちんキック!が、大振りのパンチをダッキングでかわした藤原がフジワラアームバーをズバリと極めて峰雄からギブアップを奪う。HEAT-UPのリングで田村和宏以外の選手から峰雄が直接一本取られたのはこれが初めて。
 同士が敗れた瞬間、ロッキーが赤コーナーサイドを向こうに回していきり立つ。大舞台でのウィナーコールが嬉しかったのか、握手をした渡辺にヘッドバットを打ち込むサービスを見せた藤原。戻っていく花道には大勢の人だかり。古の会場の風景の中で見られたHEAT-UPならではの異次元対決な6人タッグマッチとなった。

▼休憩明け

20161031heatup_aisatsu HEAT-UPとかわさき色わっか繋ぎのコラボレーション企画「HEAT-WAKKA」が完成、実に10000もの短冊をつなぎ合わせた「!」を象るオブジェが会場南西側で披露された。川崎市のみならず様々な地区から集められた夢や願いが一つの形となった。
 先日表敬訪問を行った福田紀彦・川崎市市長、そして石田康博・川崎市議会議長がフロン太くんを引き連れて入場、リングに上がって挨拶。
福田市長「みなさんこんにちわ!川崎市長の福田紀彦です。『イノキ・ボンバイエ』で入場できるなんて夢のようです(満面の笑み)。本当にHEAT-UPの皆さんがですね、21年ぶりにこのとどろきアリーナでプロレスをやってくれました。地元のHEAT-UP田村代表をはじめですね、選手の皆さんに心から感謝したいと思います!本当にありがとうございます!!そして何よりも感謝したいのは、今日この試合を見に来ていただいた多くの観客の皆さんです。HEAT-UPの皆さんはプロレスでここ川崎を盛り上げようという事で、色んな団体、福祉の団体とか、あるいはごみ清掃を行って街をきれいにしようとする団体とか、あるいは障がい者の方を雇用しよう、こういったオール川崎の総力戦で街を挙げて盛り上げていただいている事に、本当に嬉しく思っています。是非皆さん、地元のプロレス団体HEAT-UP、皆さん応援してください!後半戦も盛り上がっていきましょう!宜しくお願いします!!!」

石田議長「みなさんこんばんわ、只今紹介に挙がりました川崎市議長石田康博でございます。このとどろきアリーナに於いては21年ぶりのプロレスということで、大変盛り上がり、今日は大変多くの方々が参加されている処であります。HEAT-UPの話に依りますと、過去最大入場者数が400人程度とのことで。今日はそれを凄く上回っているということで、田村選手代表をはじめですね、HEAT-UPの皆様のこれまでの努力、心から敬意を表したいと思います。さて、私たちの住む川崎市でありますけれども、今人口が148万人になりまして、日に日に成長・発展している処でございます。これから更に発展していくためには、やはり地域に元気がなければいけません。是非HEAT-UPの皆様に於かれましては、川崎市の隅々まで元気を届けていただければと。今日お集まりの皆様に於かれましても、是非このパワーを川崎市政の参加に繋げていただければとお願い申し上げる処でございます。川崎市議会も市民の皆様と共になりまして、明るく、活力のある街づくりを進めてまいります。それではこれからまだ試合が続きますので、みんなでヒートアップしてまいりましょう!宜しくお願いします!」

▼第5試合

20161031heatup_5th 「新しい歴史を作る団体の方が強いと思っています」そう語っていた兼平大介。藤波辰爾率いるHEAT-UP軍として団体唯一のセミファイナル出場、兼平もまたゲリラプロレスで所かまわず試合を続けてきた一人。花道を堂々と通る8人、セミの舞台に相応しい顔ぶれがそろった。

 先発は兼平とジェイク、腕の取り合いから兼平ヘッドロック、ジェイク持ち上げるが勢いを利用して兼平ホイップ、ジェイクがヘッドシザースに捕らえた所で両者スタンドへ。ジェイクが兼平を自軍コーナーへ、大森登場。ここで大森はドラゴンコール、藤波との対戦を要求、兼平から藤波にタッチ。両者の対戦はあまり記憶にない。
 大森ヘッドロック、藤波ロープに振ると大森のタックルでテークダウン。大森ボディスラム、起き上がり際藤波ボディへのパンチから張り手、足を取ってサソリ固めの体勢へ、自ら解いた藤波は石田にタッチ。「この小僧が」とばかりに石田の胸を突っぱねる大森、石田もやり返す。チョップ合戦となるが、やはり大森の一発は重い。

 中島が登場、田村も保持したGAORA王座の持ち主だけに石田は負けられない。しかし中島のミドルを食らいヘッドロックで絞めあげられてしまう石田、カウンターのフォーアームで一矢報いる。中島サッカーボールキックからボディスラム、走りこんでフットスタンプ、この試合初めてのフォールはカウント2、青柳にタッチ。
 青柳力強いストンピングからボディスラム、戦場は場外へ。大森が石田を捕まえて観客席に叩き付ける。石田を痛めつけた全日本サイド、青柳からジェイク、大森とクイックタッチ。大森とジェイクツープラトンのタックルから大森ブレーンバスター、中島串刺しエルボーからバックドロップ、執拗に押さえ込むがカウント2でクリアする石田。ジェイクのヒップトスを飛びつきDDTで切り返した石田がローンバトルから脱出。
 藤波と交代、加勢に入った中島と青柳にドラゴンスクリュー、ジェイクにはカウンターのスリーパー。体勢が崩れるがヘッドシザースで絞めあげる藤波、大森カット。再び藤波ジェイクにスリーパー、コーナー近くでドラゴンスリーパー、中島と青柳がカット、岩本にタッチ。

 雄叫びを上げ気合いを入れる岩本、ジェイクに串刺しエルボーから「上げるぞ!」とブレーンバスターの体勢。ここはジェイクが投げ勝ち青柳にタッチ。エルボー合戦からロープに飛んで青柳のフォーアーム。10分経過、コーナーに登った青柳が岩本にクロスボディ、カウント2で返されるとフィッシャーマン狙い。踏ん張る岩本、エルボースマッシュを叩きこんだ青柳がロープに走る。岩本カウンターのエルボー、ロープに走るが青柳すり抜けて逆さ押さえ込みの体勢、即座に反転させてフィッシャーマンバスター、ガッチリ押さえ込むがカウント2。気合いを入れて走りこむ青柳、岩本カウンターの孤高の芸術でお返し、両軍交代。
兼平と大森、タックルを打ち込むが倒れない大森。エルボーで打ち勝った兼平、ロープに走るが大森のビッグブーツが待っている。すかさず大森ニールキックからアックスボンバーの予告。ロープに走る大森、兼平隙を突いて飛びつき腕十字へ、全日本軍総出でカット、HEAT-UP軍も総カットで大森を孤立させる。兼平→岩本→石田の順で串刺し攻撃、リング中央で兼平ランニングニー、ジェイクがカット。雄叫びを上げた兼平、大森にローリングエルボー、大森自力でキックアウト。バックドロップを狙う兼平、首筋へのエルボーで大森回避。チョップ合戦となりふらついた大森に再度ローリングエルボー、かわした大森フルネルソンバスター。フォールは岩本と石田がカット。右腕を振り回して大森アックスボンバー狙い、カウンターは両腕でカットした兼平だが、前後からワンツーを食らい、最後は正調斧爆弾を真正面から叩き込まれて3カウント。

 勝ち誇る全日本軍、場外から藤波が大森に対し何やら言葉を放つ。最後まで藤波に視線を送っていた大森、かなり刺激になったのであろう。敗れた兼平、試合後に言った全日本の印象は「大きいですね」。スケールの違いを見せつけられた兼平、だがその眼には闘志が秘められていた。

▼第6試合

20161031heatup_6th とどろきアリーナ大会唯一のシングルマッチ、鈴木が先に入場。花道には大勢の人だかりが列を作っている。本部席の椅子にどっかりと座り、机の上に立ち観客を煽る鈴木、1463名の大きな拍手を受け笑みを浮かべている。「風になれ!」の瞬間館内のヴォルテージは最高潮に。ユニバーサル王座ベルトを帯同させ入場した田村、鈴木の前で見得を切ると館内から大量の紙テープが舞う。裁くレフェリーはてっしー手島。
 ビッグマッチ恒例である田村の両親から花束贈呈…しかし鈴木は田村父からの花束を無造作に放り投げてしまう。館内からブーイングが乱れ飛ぶ。完全アウェーの中でも全くお構いなしという表情な鈴木みのる。

 午後8時14分試合開始のゴング、会場からは田村コールの大合唱。腕取りからグラウンド、田村フロントからネックロック、ヘッドロックからホイップ、両者立ち上がると大きな拍手。鈴木は「なんだこの野郎」とでも言いたそうな表情。館内の田村を応援する声に「うるせえなこの野郎!」と声を荒げる鈴木。トーキックからチョップを打ち込む鈴木、舌を出して来い来いと挑発、田村お返しの一発、鈴木笑っている。「来いよオラぁ!」と叫びながらチョップ合戦、鈴木をロープに追い詰めた田村、胸元へのチョップ乱れ打ち。
 ロープを背にした鈴木に田村はエルボー速射砲、てっしーが分けるとセカンドロープに乗っかるようにエスケープする鈴木。エプロンに立った鈴木にも田村はエルボー、大振りの一発をキャッチした鈴木はロープを使ったぶら下がり腕十字へ。田村の足を引いて場外に引きずり出す鈴木、北側観客席に田村を叩き付ける。椅子を田村の喉元に押し付けながら「来てみろ小僧!」と叫ぶ鈴木、本部席のパイプ椅子を持ち出しまずセコンドの渡辺宏志に一撃、続いて田村の背中に一撃。リング下からプラ製のケースを取り出した鈴木は田村の脳天に一撃。

 10分経過、場外で痛めつけられる田村。鈴木は額への蹴りで田村を挑発する。田村に声をかけるセコンドの近藤に蹴りを入れ、張り手をぶち込んでリング内へ。場外カウントが進む中、田村はカウント19でリングへ。鈴木は「セーフ」のジェスチャー。「立てよ小僧!」と言いながら鈴木の蹴り、背中へのストンピング、膝立ちになると胸板にミドル。悠々とフォールに入る鈴木、カウント2で返されるとレフェリーにクレーム。

 立ち上がってチョップを打ち込む田村、だが鈴木のビッグブーツ一発でコーナーにへたり込む。リング中央に田村を引きずった鈴木は逆片エビへ。必死にロープを求める田村に場内から田村コールの大合唱。ロープに近づくと再びリング中央に引きずり戻しより厳しい角度で絞っていく鈴木。鬼のような形相で絞っていく鈴木、田村の執念に根負けしたのかロープブレイクを許してしまう。
 田村の腰にエルボーを叩きこむ鈴木、ストンピングも腰へ。田村も下からパンチやチョップで抗うが、鈴木は腰へのブローから再び逆片エビ。これもロープに逃れる田村、ここで10分が経過。コーナーにもたれる田村に鈴木はエルボーからニー、対角線に振るがここで田村がウルトラタイガードロップ。思わぬ一撃で面食らってしまった鈴木をドロップキックで場外に落とすとここ一番で繰り出すドラゴンロケット。リング内に鈴木をねじ込むとミサイルキック、カウント2。

 コンビネーションからの攻撃を狙った田村、鈴木切り返してニー、コーナーに振って串刺しビッグブーツ、胸板へのランニングローと繋ぐ。カウント2で田村が返すと「3じゃねえのかよ!」とクレーム。またも劣勢を強いられる田村だが目は死んでいない。「来いよ!」と張り手を打ち込んで挑発する鈴木、チョップ合戦で田村の腰が落ちていく。ロープに走った鈴木に田村スリングブレイド、ランニングローからフォール、返されるとバズソーキック、これもカウント2。
 ソバットのコンビネーションからミノルスペシャルを繰り出す田村、立ち上がり顔面を踏みつけて脱出する鈴木。左腕のダメージを気にする鈴木、見逃さなかった田村は左腕へのミドルからラ・ミスティカ、アンドレに繋ぐ。これにはさすがの鈴木も苦痛の表情を見せるがロープに足を伸ばす。田村左腕へのキック、雄叫びを上げて耐える鈴木、蹴りを掴んだ鈴木スリーパー、すぐに抜け出した田村もう一発ミドル、鈴木顔面への張り手からスリーパーへ。スタンディングから徐々に田村の腰が落ちていく。立ち上がり抵抗する田村、しかし身体の力が抜けていく。ほどいた鈴木はフォール、しかしカウント2で肩を上げる田村に驚く。

 「立てやコラぁ!」田村をなおも挑発する鈴木、声を上げて立ち上がろうとする田村、場内は田村への応援が止まらない。「なにが希望だ!来いオラぁ!」田村のチョップに仁王立ちで耐える鈴木、田村は虚を突いたソバットから再び左腕へのミドル、顔面への張り手を打ち込む。ここで田村はアックスボンバー狙い、しかし鈴木は変則ロープワークから田村のバックを取ってスリーパー、素早くゴッチ式パイルで田村の脳天を串刺しにし体固めでフォール勝ち。田村の「勝って川崎に希望の光を見せる」という公約が崩れ去った瞬間であった。

▼エンディング

20161031heatup_ed てっしーのウィナーコールを受けることなく場内を見渡す鈴木。大の字になった田村の傍らには渡辺、兼平、近藤の姿が。顔の汗を手で拭った鈴木、マイクを握る。

鈴木「…な~にが『希望の光』だよ。かわさきぃ~?てめえら何だ、全員川崎市民か(館内笑い)。何が川崎だこの野郎!!(館内一斉にブーイングの嵐)おい、俺はなあ…横浜出身なんだ(歓声とブーイングが混ざる館内)。おい田村!てめえのやった事は確かに無謀だ!無謀以外なんにもない!お前のやったのは無駄な力かも知れない!だけどな…こんなバカ俺大好き(ニヤリと笑う鈴木、館内大声援)。横浜と川崎、神奈川で日本のプロレス盛り上げて行こうぜ!!(館内大声援)いいな川崎てめえらもだぞオイ!だけど俺は横浜の方が好き」

 去っていく鈴木の背中には館内の大きな声援が送られた。うつ伏せになった状態で鈴木のマイクを聞いていた田村、館内の大きな声援にようやく立ち上がるとマイクを握る。

田村「…あ~っ!!(立ち上がる姿に大きな拍手)…皆さん、応援ありがとうございました(館内拍手)。僕は、勝って皆さんに希望の光を見せたかったです。川崎の皆さん、いっぱい、いっぱい応援してくれて本当にありがとう!!(館内拍手)皆さんにお願いがあります。僕にもっと力をくれませんか?この川崎をもっともっとアピールしたい!プロレス界にケンカを売りたいと思います!来年!8月!12日!!土曜日昼!!プロレス界に殴り込みをかけます。HEAT-UP後楽園ホール大会やります!!
 …アホでしょ?こんな一大ビッグマッチ成功するとかしないとかわからないのに、後楽園取ってるんだぜ俺!おい、お前らHEAT-UPもここにいるお客さんも全員来てよ!いいか!挑戦、やめたらいけねえんだよ!俺たちはどんどん成長していくんだ、(セコンド陣に)わかってんのかおい、次後楽園だぞ!おい…明日休むなんて言わせねえぞ。おい、明日から後楽園に向けて俺は戦うんだ!いいな!よし、そして俺は、鈴木みのるにリベンジだ!!
 よし、最後(セコンド陣に)上がれ。改めまして、HEAT-UPとどろきアリーナ大会、たくさんのご来場本当にありがとうございました!!(館内拍手)プロレス、どうでしたか?楽しんでもらえましたか?(館内拍手)何人ですか?(弥武リングアナに尋ねる)1000人位行ってるでしょう。この人たち全員来れば、後楽園いっぱいだよ。おい、ひとりひとり顔覚えておくからな!(館内笑い)後楽園で会おうぜ!!」
 川崎市民が大集結できる場所の次は格闘技の聖地へ。田村和宏、HEAT-UPの挑戦はまだまだ続いていくのである。

▼大会翌日

20161031heatup_after 大会が終了しても次の問題が残っている。場内の撤収である。当日昼から集まってくれたボランティアスタッフや観客の手助けもあり、リングと椅子、パーテーションの撤去はスムーズに終了。残すはとどろきアリーナ1階に敷き詰められた養生マット。
当初養生マットの撤収を行うためスタッフを募集していた田村、集まった人数は30名ほど、これで予定時刻である正午までに撤収が完了するのか…??
 午前8時45分、あいにくの雨の中撤収スタッフがとどろきアリーナに集結。その中にはフリーの北原憲明、我闘雲舞から里歩、帯広さやか、アーサ米夏の姿も。男性・女性のパートに分かれて撤収作業が開始される。驚いたことに予定されていた時刻を大幅に上回る1時間強で作業が完了したのであった。
 さて、余った時間をどうするか…「せっかくだからとどろきアリーナを存分に楽しみましょう」と田村、中にはメインアリーナを走り回る人(帯広さやか含む)も。終了時刻となり近藤”ド根性”洋史による締めの言葉、その時とどろきアリーナ応援隊から全員のメッセージが綴られた色紙が手渡される。大会までの2か月間、ポスター貼りやチラシ配りを行ってくれた応援隊の皆さんからの言葉は、HEAT-UPに更なる勇気を与えてくれたことであろう。最後は一本締めならぬ「チョップ一発締め」、大会を大いに盛り上げてくれたカワサキノサキ理事・山本美賢さんへの感謝の一発で幕を閉じた。

 帰り際に田村は「何か寂しくなっちゃいますね」と一言。しかし次のステージに続く道はもう始まっている。まず名古屋での大会に向け、褌を絞めなおす一同であった。

(記事・写真提供 HEAT-UP!)

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