大仁田厚が“治外法権”の米国でデスマッチを敢行し1年ぶりの激勝!英国・米国での電流爆破戦も示唆!

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“ボランティアレスラー”として、10月28日にプロレスリングA-TEAMの神奈川・鶴見青果市場大会で7度目の復帰を果たした大仁田厚(61)が、1年4カ月ぶりの米国遠征を敢行。試合後には、次なる夢を語った。

 大仁田はかねて「日本では引退したけど、海外では引退していない」と持論を展開し、海外では“治外法権”と称して、ボランティアレスラーではなく、報酬を受け取る“プロレスラー”としてファイトすることを明言していた。
 今回招へいを受けたのは、米国のハードコア団体CZWで、9日(日本時間10日)にペンシルベニア州フィラデルフィアの2300アリーナで開催された「CAGE OF DEATH XX!」大会のリングに立った。

 大仁田は昨年8月5日(同6日)、同団体のニュージャージー州フライヤースケートゾーン大会に参戦し、“米国のライバル”マット・トレモント(H2O)と全米初の電流爆破デスマッチを戦った。
その後、大仁田は同10月にトレモントを日本に招き、同9日の大仁田興行、東京・お台場特設会場大会で、再び電流爆破で相まみえた経緯がある。戦いを通して、友情を深めた両者は、今回はタッグを結成することになった。

 試合前、トレモントは「ミスター・オーニタと、また会えたことに感謝します。彼は、私が9歳の頃からのあこがれの存在で、彼の試合を見ていなければ、今レスラーの自分はいない。今回はタッグパートナーを務められて、とても光栄だ。オーニタのことは、“デスマッチの神様”で、“日本の父親”だと勝手に思っている。本当にうれしい」と感無量の思いを吐露していた。
 超満員の観衆でふくれ上がった、会場の2300アリーナは、旧ECWアリーナのこと。ECWのハードコアスタイルは、FMWに参戦して、大仁田と対戦した、サヴゥーが本国に持ち帰ったビデオテープがきっかけとなってつくられただけに、これも何かの巡り合わせなのだろう。
大仁田、トレモント組は、CZWのDJハイド、MASADA組とハードコアマッチで激突。試合は現地9日午後10時半過ぎにゴングが鳴った。

 開始早々、大仁田はハイドに、トレモントはMASADAにイスを脳天から振り抜いた。続けて、MASADAをトレモントとの連係で、アトミックドロップでテーブルに叩きつけ、毒霧攻撃をダブルで決めるなど、序盤は大仁田組が優位に進めた。
しかし、大仁田がMASADAを狙ったギター攻撃がかわされ、トレモントに誤爆すると、形勢が逆転。大仁田がMASADAに捕まり、竹串の束で額を刺されると、得意であるはずの場外乱闘でも、MASADAを相手に防戦一方となった。
だが、トレモントとハイドが、CZW流電流爆破バットで相打ちとなると、大仁田が息を吹き返した。竹串を奪って、MASADAに突き刺し、サンダーファイヤーパワーボムを一閃。それでも、ハイドが大仁田を捕らえるが、大仁田が不意打ちで火炎攻撃を繰り出した。最後は目をやられて、半ば戦意喪失のハイドに、トレモントがコンクリートブロックを額に叩きつけ、3カウントを奪い、大仁田組が激勝した。


 試合後、大仁田は「サンキュー! サンキュー! サンキュー・ソー・マッチ!」と叫んで、大声援を送った観衆に感謝の意を伝え、リングを降りた。

 1年4カ月ぶりの米国での勝利に、興奮冷めやらない大仁田は「来年1月には英国、4月には米ニューヨーク遠征が決まってる。どちらのプロモーターも電流爆破をやるべく、模索中。もし実現したら、欧州初、ニューヨーク初の電流爆破になる。ニューヨークといえば、WWE(旧WWF)のかつての本拠地だし、そこで爆破ができれば最高だな」と、新たな夢を馳せていた。

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