【特別寄稿】K-1WGP-65kg初代王者ゲーオ・フェアテックス インタビュー「私は誰の挑戦でも受けて立ちます」
11月3日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2014 〜-65kg初代王座決定トーナメント〜」。過酷なワンデートーナメントを制して、K-1-65kg初代王座に就いたのはゲーオ・フェアテックスだった。大会翌日、ゲーオにトーナメントを振り返ってもらうとともに、K-1王者になった喜びを聞いた。
ーー-65kg初代王座決定トーナメント優勝おめでとうございます。試合が終わったあとはどのように過ごされていたのですか?
ゲーオ ウィラサクレックジムの近くでタイ料理を食べに行きました。
ーー夜はゆっくり寝ることは出来ましたか?
ゲーオ 身体全身が痛かったので、かなり夜遅くまで起きていました。
ーー選手によっては試合の日は興奮して眠れない人もいるそうですが、ゲーオ選手はいかがですか?
ゲーオ 時にはそういうこともありますね。でも興奮すると頭が痛くなってしまうので、なるべくそうならないように気をつけています。
ーーさて昨日は過酷なワンデートーナメントでしたが、一夜明けてゲーオ選手にとってはどんなトーナメントでしたか?
ゲーオ やはり全試合とも相手が自分よりも身体が大きかったので疲れました。
ーーゲーオ選手にとっては体格的な部分で最も苦戦したということでしょうか?
ゲーオ それもありますし、あとはルールの違いも感じました。
ーーただゲーオ選手は一日三試合戦ったとは思えないほど顔もきれいで、K-1ルールに対応して戦っているように思いました。ご自身ではどう感じていますか?
ゲーオ どうでしょう…私にとっては三試合とも厳しいものだったので、勝ててよかったなという気持ちです。
ーーではそれぞれの試合についても聞かせてください。一回戦の山崎秀晃戦はゲーオ選手の強さが存分に発揮された試合で、山崎選手は顔面を骨折して手術することになったそうです。
ゲーオ 最初の試合は自分自身まだパワーもあったので、それぞれの技をきちんと、そして重い攻撃を出せたと思います。自分の思い通りに試合運びが出来たと感じています。
ーー準決勝の久保優太戦では1Rにやや苦戦する場面があったものの、2Rに右フックを叩き込んで衝撃的なKO勝利でした。
ゲーオ 初戦はお互いに力がある状態で、山崎選手も蹴りを返してくる印象だったのですが、準決勝は久保選手が疲れているのも分かったので、そこで上手くパンチを当てることが出来ました。
ーーではゲーオ選手としてはそこまで苦戦したという印象はなかったのですね。
ゲーオ はい。私自身、苦戦したとは思っていません。
ーー久保選手は非常にディフェンスが上手くて、KO負けすることがほとんどない選手です。会場も大歓声と驚きの声に包まれましたが、久保選手をKOした瞬間はどんな気持ちでしたか?
ゲーオ ファンの皆さんが私のKOを見て興奮している声を聞いて、自分もすごく興奮しました。心の内側から感情が湧き上がってきました。
ーーあまり感情を表に出さないゲーオ選手がコーナーに駆け上がって喜んでいる姿が印象的でした。
ゲーオ すごくハッピーな気分になっていましたね(笑)。
ーーそして決勝の左右田泰臣戦ではゲーオ選手も疲れていて、非常にタフな試合だったと思います。どこが勝敗を分けたと思いますか?
ゲーオ 自分としては接戦だったとは思っていなくて、私の方が攻撃も出していましたし、攻撃が効いているのも分かりました。なので接戦だという意識はないですね。私は試合が終わった時、私が勝ったと思っていました。
ーー今、K-1のベルトがゲーオ選手の手元にあります。ずっと欲しかったベルトを手に入れて、どんな心境ですか?
ゲーオ 今までの人生で一番うれしいです。自分と自分のジムにとって、とても名誉なものだと思います。
ーーそれだけゲーオ選手にとってK-1のベルトは特別なものなのでしょうか?
ゲーオ やはりK-1は規模の大きなイベントで、賞金の額も大きいので、それがモチベーションになります。
ーータイではムエタイがNo.1だと思いますが、K-1も同じように有名で価値があるものだとされているのでしょうか?
ゲーオ 技や技術に関してはムエタイが格闘技の中で一番で、K-1は日本で生まれたイベントだという認識です。
ーー大会前には「亡くなった父にベルトと勝利を捧げる」というコメントもありました。ゲーオ選手のお父さんもゲーオ選手が格闘技をやることを応援していたのですか?
ゲーオ はい。いつも父からはチャンピオンになれるように全力を尽くして戦いなさいと言われていました。
ーータイに戻ったら、すぐにお父さんのもとにベルトを持っていきたいですか?
ゲーオ はい。父に最初にベルトを見せて、それからはジムで大切に保管したいと思います。
ーーゲーオ選手はvs.日本人無敗で、昨日のトーナメントでも左右田、久保、山崎という日本のトップ選手に勝利しました。一日でこの三選手に勝ったとなると、ゲーオ選手に勝てる日本人がいるのか?と思ってしまいます。ゲーオ選手は日本でどんな試合を見せて行きたいですか?
ゲーオ 自分としては全試合で全力を尽くして、自分の中で一番いい試合を見せるだけです。
ーーそして1月18日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で行われる「K-1 WORLD GP 2015 〜-60kg初代王座決定トーナメント〜」にスーパーファイトでの出場が決まりました。どんな相手と戦いたいですか?
ゲーオ 誰でも構いません。私は誰の挑戦でも受けて立ちます。
ーーこれからゲーオ選手は色んな選手に狙われる立場となります。どんな挑戦者でも退ける自信はありますか?
ゲーオ とても大変なことだとは思いますが、自分としては出来る限りの準備をして戦っていきたいと思います。
【記事提供/M-1 Sports Media】