ユニオン10.4後楽園大会 10周年記念興行にして最終興行/イサミvs.石川のユニオンMAX戦、チェリーvs.マサ子のFTE戦、FUMAvs.風戸

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ユニオン10周年記念興行〜星に願いを〜
日時:2015年10月4日(日)
開場:11:00 開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1530人(超満員)

▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
●久保佑允/大地
7分9秒 ソルティースプラッシュ→片エビ固め
○三富政行/中津良太

▼第2試合 選抜!!メモリアルタッグチーム5組掛け特別ルール 各5分1本勝負
諸橋晴也/福田洋/竜剛馬 with 小笠原和彦
vs.
高木三四郎/新高木三四郎
趙雲子龍/曹彰 with 真琴姫
A.YAZAWA/遠藤マメ with 風間ルミ
リッキーフジ/DJニラ
猪熊裕介/ますだけいすけ

①タッグマッチ 5分1本勝負
○諸橋晴也/福田洋
2分59秒 クリップラー・クロスフェース
リッキー・フジ/●DJニラ

②タッグマッチ 5分1本勝負
諸橋晴也/●福田洋
2分54秒 シットダウンひまわりボム
○高木三四郎/新高木三四郎

③タッグマッチ 5分1本勝負
諸橋晴也/●竜剛馬
3分9秒 巨大ハンマー殴打→体固め
趙雲子龍/○曹彰

④タッグマッチ 5分1本勝負
諸橋晴也/竜剛馬
8分2秒 神様降臨
ガイジンA/ガイジンA

⑤ロックンロールタッグデスマッチ 5分1本勝負
●福田洋/●竜剛馬
4分45秒 横入り式エビ固め→ダブルフォール
○A.YAZAWA/遠藤マメ

▼第3試合 ユニオンプロレス認定Fly to Everywhereワールドチャンピオンシップ 30分1本勝負
[王 者]○チェリー
11分6秒 ユニオンロック
[挑戦者]●高梨マサ子
※第9代王者チェリーが初防衛に成功。

▼第4試合 3WAYタッグマッチ 30分1本勝負
○MEN’Sテイオー/SAGAT
10分20秒 ジャックナイフ式エビ固め
大家健/●冨永真一郎 with 紫雷美央
※もう一組は大家(真霜)拳號/円華

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○FUMA
16分22秒 ジョーブレイカー→片エビ固め
●風戸大智

▼第6試合 ユニオンプロレス認定ユニオンMAX選手権試合 30分1本勝負
[王 者]○木髙イサミ
23分46秒 勇脚・斬→片エビ固め
[挑戦者]●石川修司
※第5代王者イサミが初防衛に成功。

終わりの始まり!最終興行のメインで石川を撃破したイサミ「やっぱり家でした」
チェリーもFTE防衛!生え抜き対決はFUMAが風戸に勝利!ユニオン10年の歴史に幕

オープニング

2015-10-04ユニオン後楽園_前説細身のシャイボーイリングアナが登場し、最後の前説を担当。いつもより1.5倍の尺をもらったという細身リングアナは、まだユニオンの選手の中で唯一話したことがない選手がいたという。しかもその選手は引退してしまったため話す機会がないと思われたのだが、リング上で初めて話そうということで、先日引退した紫雷美央さんを呼び込む。
黒髪になって登場した美央さんに「引退興行ってもっと湿っぽいものだと思ったんですけど」と言う細身リングアナに「あれは私がそういう空気にしないようにしたんです!」と言う美央さんは改めて引退興行の最後で発表した結婚について、改めてK-DOJOのタンク永井と婚約したことを報告。

真霜拳號がなぜユニオンでは大家拳號なのかを美央さんに尋ねた細身リングアナだが、美央さんも「私もよく知らないんですよ!」と答えたため「使えねぇ!」と吐き捨てた細身リングアナだが、これは冗談。最後に美央さんが「ユニオンが一番ムチャぶりとムチャな要求とマスクを被らされた団体だと思います」と言って前説終了。
THE BLUE HEARTSの『終わらない歌』に乗せてユニオン10年の歴史をダイジェストで振り返るオープニングVTRが流れる。

2015-10-04ユニオン後楽園_オープニング①そして『ユニオンロッカー』が流れる中、全ユニオン戦士と共にナオミ・スーザン代表がリング上へ。マイクを持ったスーザン代表は「皆さん、こんにちはー! ユニオンプロレス代表のナオミ・スーザンです。本日はユニオン10周年興行にして最終興行にたくさんの、たくさんの、たくさんのご来場本当にありがとうございます! 本日もユニオンプロレス最後の、最後の、最後まで楽しくて熱く怪しく、そして激しい! そんな興行をユニオンプロレスの選手・スタッフ一丸となりまして頑張りたいと思いますので、最後まで応援よろしくお願いします!」と挨拶すると、イサミにマイクを渡す。
2015-10-04ユニオン後楽園_オープニング②ユニオンMAXの王者として最終興行のメインに立つイサミは「もう…ちょっと辛いけどゴールテープは見えているんですけど、最後まで突っ走ってゴールテープ切っても走り続けますんで、ゴールテープ切る姿を皆さん見届けてください。今日は応援よろしくお願いします!」と挨拶した。

第1試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第1試合久保と三富の先発で試合開始。まずは腕を取っていった久保だが、ヘッドロックで切り返した三富。ヘッドシザースで脱出した久保は大地にタッチ。三富も中津にタッチすると、手四つにいこうとする大地にローキック。だが、ロープに押し込まれた大地はエルボーを返すとロープに飛ぶ。
中津はリープフロッグからカウンターのドロップキック。しかし大地もソバットからショルダータックルでなぎ倒すと、久保の出した足に中津を叩き付ける。三富が逆水平チョップを打っていくが、久保はドロップキックを返すとフィストドロップを落とす。

続いて大地が三富の左腕を蹴り上げてから串刺し攻撃を狙うが、かわした三富はショルダースルーから逆水平チョップ。続いて中津がミドルキックからトリッキーな動きで大地をかく乱してからコルバタで投げる。
しかしハイキックをブロックしてトラースキックを叩き込んだ大地は、コーナーに駆け上がるとダイビング・クロスボディー。中津もラリアットをかわしてハイキックを返すと三富にタッチ。だが、大地は串刺しラリアットを叩き込んで久保にタッチ。

カーフブランディングを決めた久保はゴロースープレックスを狙うが、踏ん張った三富。ならばと久保は飛び付き式変形DDTから正調DDT。ゴロースープレックスをヒア蹴りで迎撃した三富はラ・マヒストラルを狙った久保を突き飛ばすが、久保も回転エビ固めで何とか丸め込む。
中津が蹴りでカットすると、三富が逆に押さえ込むがカウントは2。久保もジャックナイフ式エビ固めで切り返すが、カウント2で返した三富は垂直落下式ブレーンバスター。そこに中津が飛び込んできてランニングローを叩き込むと、三富がソルティースプラッシュ(=フロッグスプラッシュ)を投下して3カウント。

第2試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第2試合①諸橋、福田、竜のうち2人を試合ごとに選抜してタッグマッチをおこない、試合の勝敗に関わらず5チームと対戦する選抜!!メモリアルタッグチーム5組掛け特別ルール。
まずは小笠原を帯同して入場したユニオンチームは、諸橋&福田が先発。1組目として登場したのはリッキー&ニラ組。マイクを持ったニラは「こちらにおられるお方こそが偉大なるロックンロールの体現者、リッキー・フジだー!」と紹介して「ロックンロール」コールを煽るが、竜が「待て待て待て待て、待ちたまえ! ロックンロール? いまは2015年だ。もうロックンロールが幅を利かせる時代じゃないんだよ。今日、この場でロックンロールは終わりだ覚悟しろ!」と言って、隠し持っていたナイフでリッキーをひと刺し。

「見て見ろ、ロックンロールは死んだ」という竜の言葉と共にリッキーは運ばれて退場。試合開始のゴングが鳴ると、福田と諸橋はニラに襲いかかる。諸橋のキャメルクラッチに捕まったニラに対し、竜が「ロックンロールは死んだ。この後楽園ホールでな!」と言い放つが、ニラは「ここは後楽園ホールじゃねぇ! ウッドストックだ!」と絶叫。
さらにニラが「リッキー・フジ死すともロックンロールは死なない!」と叫ぶと、死んだはずのリッキーが戻ってきて諸橋と福田を殴り飛ばす。さらにニラがリッキーのタイツを下げて尻を丸出しにすると、リッキーはヒップアタックの連打からクロスアーム式DDT。そこにニラがコーナーからダイブしてくるが、諸橋がクリップラー・クロスフェースに捉えるとあっさりギブアップ。

続いて2組目として高木三四郎と松田慶三にも似ている新高木三四郎が登場し、両者コーナーに登って「ファイヤー」ポーズ。高木が福田に襲いかかるが、ショルダータックルでなぎ倒した福田。しかし高木が場外に出て新高木とクルクル回転。「わっからない! わっからない!」コールの中、密かに入れ替わって新高木がリングに入り、諸橋とチョップ合戦。さらにカニ挟みで倒してからフロントキックを狙ったが、諸橋がかわしたため新高木はロープに股間を強打。
だが、新高木は諸橋が串刺し攻撃を狙ったところで松井レフェリーを引き込んで誤爆させる。諸橋はコーナーに登るが、レフェリーが見ていないのをいいことに新高木とイラ代わった高木は諸橋のダイビング・ヘッドバットをかわして自爆させる。

高木と新高木はダブルのフライング・クロスチョップから同時にドラゴンリングイン。しかし蹴りで迎撃した諸橋と福田。さらに福田は高木をパーフェクトプレックスで投げたが、新高木がカットしてスタナーを決めると、高木がシットダウン・ひまわりボムで叩き付けて福田から3カウント。
3組目として趙雲&曹彰の新北京プロレスが真琴姫(シンキ)を帯同して登場。福田に代わって竜がリングインし、いきなり六法全書で趙雲と曹彰を殴打すると「ショア!」と拳を突き上げるが、怒った新北京軍が合体攻撃で反撃。

そこに真琴姫が入ってきて両側から抑え付けられた竜の上に乗っかっていくが、諸橋がカットに入ってきて趙雲と曹彰にダブルラリアット。さらにショルダータックルで吹っ飛ばすと、趙雲にパワーボムの体勢。しかし正面から真琴姫が太腿を露わにして誘惑。
思わず近づいていく諸橋に急所攻撃をお見舞いした真琴姫。新北京軍は竜に合体式ゴリースペシャルを決めると、真琴姫がW・W・ニー(=側転からのニードロップ)。だが、諸橋が真琴姫を抱きかかえて場外へ。

その間に趙雲が竜にチャイニーズボムズアウェイを投下。さらに曹彰が巨大ハンマーを手にする。松井レフェリーが注意するが、真琴姫が松井レフェリーを誘惑している間に、曹彰が巨大ハンマーで竜を殴打して3カウント。
ここで新藤リングアナが登場し、「ご来場のお客様にお詫びをしなければいけません」と言って、猪熊&ますだ組は試合前のウォーミングアップ中のアクシデントにより全治30年のケガをしたことを報告。代替選手としてユニオンと縁の深いガイジンA&ガイジンAを招聘したという。

2015-10-04ユニオン後楽園_第2試合②4組目として登場した猪熊とますだによく似た顔面をテープでグルグル巻きにしたガイジンAとガイジンA。ユニオン組は福田を含めた3人で襲いかかると、猪熊似のAを捕まえる。すると諸橋が福田と竜を下げて猪熊似のAと1対1の勝負を挑む。互角の展開を見せると、続いて竜がリングイン。
レフェリーの見ていない隙に猪熊似のAとますだ似のAはクルクル回転して入れ替わって……なく、そのまま猪熊似のAが竜を攻撃。ようやくますだ似のAにタッチしてと思ったらまたもクルクル回転したガイジン組だが、なぜかすぐに入れ替わり、またも猪熊似Aが竜を攻撃していく。知っているファンには何とも懐かしい光景。

ナックルパートからドロップキックを見舞った猪熊似のAは、竜のスーツが切れた部分をテープで補強してあげる優しさをみせたあと、突進してきた竜に松井レフェリーを盾にする。そこに延髄斬りを放つが当たったのは松井レフェリー。その間にセロハンテープで諸橋と福田を絞首刑にすると、竜にクロスボンバー。
さらにますだ似のAがドロップキックを叩き込んでから猪熊似のAがディープ・インパクト。カウント2で返した竜は、猪熊似のAを突き飛ばしてますだ似のAに激突させると、「ショア!」と突き上げた拳で諸橋と福田のテープを切って救出。諸橋はますだ似のAの顔面に巻かれたテープを剥ぎ取る。顔を隠しながら逃げていったますだ似のA。

その間に諸橋が猪熊似のAにクォーラルボンバーからのクリップラー・クロスフェースを決める。しかし5分間の試合時間が終わろうとした瞬間、いきなり場内が暗転。スピッツの『ロビンソン』が流れる中、白装束のますだ……いや、神様が降臨! 神様が恐ろしい音程で『ロビンソン』を歌い出し、思わず失神した諸橋、福田、竜、さらに松井レフェリーをもセロテープで絞首刑にしていく猪熊似のA。これでこの試合は無効試合となってしまう。
そして5組目のA.YAZAWA&マメとの試合はロックンロールデスマッチで行われるとアナウンスされる。YAZAWAとマメが福田を捕まえ、風間ルミが尻を叩いていくと、竜が「待て待て待て、ユニオンプロレス今日が最終戦なんだよ! ズルいぞ! 俺にもやってくれ!」と懇願。

2015-10-04ユニオン後楽園_第2試合③ルミ様が竜の尻も叩いていくと、ロックな曲が流れるが、音響機器が故障してしまい今後はどのような曲が流れるか分からない状況だという。YAZAWAが仕方なくサスペンダーを使って福田にパッチン攻撃を見舞って行くが、福田と竜もYAZAWAとマメを同時にコブラツイストに捕らえる。だが、ここで『ランバダ』が流れ、ルミ様が妖艶な腰つきでリングイン。
思わず男たちも腰をくねらせるが、曲が終わったところで我に返ったYAZAWAが福田にフォアームからスイート・チン・ミュージック。だが、蹴り脚をキャッチした福田はYAZAWAのサスペンダーを絡ませてチョーク攻撃。

落ちそうになったYAZAWAだが、矢沢の曲が流れたため南部式ナックルで反撃。曲が終わったところで福田がクローズラインを叩き込むが、ここで『白鳥の湖』が流れると、ユニオン戦士とYAZAWA、マメ、ルミ様が全員で白鳥の湖を華麗に踊り出す。そこをYAZAWAがユニオン軍3人まとめてスクールボーイで丸め込んで3カウント。

第3試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第3試合①ユニオン女子部のタイトル、Fly to Everwhereワールドチャンピオン。ベルトを希月あおいから奪還したチェリーが最後の挑戦者に指名したのが高梨マサ子。思い入れのあるベルトを抱きしめてから変換したチェリー。マサ子も神妙な面持ちで握手を求めたチェリーの手を払いのける。
チェリーが開始のゴングと同時にドロップキック。しかしマサ子は低空ドロップキックをお返し。チェリーは春夜恋(=チェリー式丸め込み)を狙うが、バックブリーカーで切り返したマサ子は腰に爆弾を抱えるチェリーにストンピング。

さらに逆水平チョップから踏みつけていったマサ子は、チェリーの両足をセカンドロープに乗せてから腰にショルダーをぶつけてから串刺しドロップキック。さらにチェリーの蹴り脚をキャッチして逆片エビ固め。シャチホコ式で腰にもダメージを与えていったマサ子は、ロープを掴もうとするチェリーの手も掴んで巻き込んでいく。
それでもどうにかロープに逃れたチェリーはエルボーの連打で反撃。のど輪で捕まえたマサ子だが、チェリーはボディブローからどっこいしょ大外刈りを狙う。しかしマサ子が踏ん張ると、チェリーはブリザードの体勢に。

これも踏ん張ったマサ子だが、チェリーは場外に投げ落とすとコーナー最上段からプランチャを投下。マサ子をリングに戻したチェリーは再びコーナーに登るとミサイルキックを発射。もう一度どっこいしょ大外刈りを狙うが、マサ子はバックブリーカーで切り返すと、背後から串刺しニーを叩き込む。
そこからコーナーに登っていくが、追いかけていったチェリーは、突き落とそうするマサ子に張り手を見舞ってから雪崩式ブリーザードスープレックス。さらにジャーマンで投げていったチェリーはチェリトーン・ボムをマサ子の腰に投下。フォールにいかずもう一度チェリトーン・ボムを投下してチェリーだが、マサ子は剣山で迎撃。

2015-10-04ユニオン後楽園_第3試合②タカタニックを狙ったマサ子だが、かわしたチェリーは四つん這いになってマサ子を転ばせると春夜恋の体勢に。だが、ハイジャックバックブリーカーの体勢で持ち上げたマサ子はそのままシットダウン。腰に大きなダメージを負ったチェリーはなかなか立ち上がれない。マサ子を髪の毛を掴んで引き起こすとショートレンジラリアット。
チェリーもマサ子の足にしがみついていくが、腰にハンマーを落としていくマサ子。立ち上がったチェリーにトラースキックを叩き込んだマサ子はレッグラリアット。これをかわして春夜恋で丸め込もうとしたチェリーだが、押し潰したマサ子。

カウント2で辛くも返したチェリーは張り手を連打するが、マサ子は強烈な張り手を返してチェリーをダウンさせると、手首を掴んで引き起こして張り手を連発。だが、首固めで丸め込んだチェリー。カウント2で返したマサ子だが、チェリーは春夜恋で丸め込むと、そこから120%スクールボーイのような体勢でガッチリと押さえ込むユニオンロックで3カウント。
2015-10-04ユニオン後楽園_FTE王者としてユニオン最終試合を終えたチェリー敗れた雅子は一礼してリングを降りた。ボロボロになりながらもFly to Everwhereワールドチャンピオン初防衛に成功したチェリーは、コーナーに登ってベルトを掲げると愛おしそうに抱きしめた。

<試合後コメント>
チェリー
「最後最後このベルトをかけて私の一番弟子のマサ子と試合をして、もうほんとにボコボコにされたんですけど、なんとか、無事に防衛することができました。私にとってすごく思い入れのあるベルトなので、最後、マサ子から防衛できて嬉しいです! ありがとうございました」
——今後そのベルトは封印されるのでしょうか?
「えっと最後にベルトを持っているチャンピオンが今後どうするかっていうのを決めるって事なんですけど、そうですね、今ちょっと防衛したばっかりで、今後の事何にも考えてないんで、これからゆっくり考えます」
——改めてチェリー選手にとってユニオンとはどういう団体でした?
「そうですね、最初DDTに入って、そこからユニオンだったんですけど、ユニオンの仲間と皆で一緒にどんな時も前を向いて、突っ走ってきて、このプロレス界にユニオンていう団体は確かにあって、私もユニオンで皆と少しづつ成長していけて、ほんとにユニオンがあって良かったなと。ユニオンに所属していてよかったなと心から思ってます」

第4試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第4試合①かつてユニオン所属だった大家健が欠場中に代打として大家となった真霜拳號は、最後までユニオンでは大家拳號として「大家」コールで迎えられる。耳を塞いで座り込む大家(真霜)だが、テイオー&SAGATに続き、『BAD COMMUNICATION』に載って大家&冨永のガンプロチームが登場。セコンドにはかつて大家との「けんとみお」という一大ストーリーを紡いだ紫雷美央さんがつく。
KO-D6人タッグベルトを肩にかけて入場した大家を不思議そうに見つめる大家(真霜)。大家が美央さんにベルトを渡すと、思わず観客から「おー」。円華、テイオー、冨永の先発で試合開始。

三つ巴の手四つからテイオーが円華をヘッドロックに捉えるが、円華が切り返すと、冨永が加勢。そこをテイオーが二人まとめて投げていく。そして大家と大家(真霜)とSAGATがリングインすると、「大家」コール。大家と大家(真霜)が睨み合うと、そこに入ろうとするSAGATを突き飛ばしてエルボー合戦。
なおもSAGATが入ろうとするが、大家と大家(真霜)はダブルのエルボーを叩き込んでSAGATを排除。すると大家が握手を求めるが、大家(真霜)はトーキック。場外に出たSAGATは美央さんを威嚇。大家が助けに入り、SAGATをリングに戻す。

冨永がナックルを叩き込んでいくが、背後から円華が攻撃するとSAGATがコブラクロー。そこにテイオーが入ってきて冨永の足と円華の足を絡ませて、円華がリバースのインディアンデスロックをかけたカタチにしておいて、円華にナックルパート。さらにSAGATが冨永にエルボードロップを落とすと羽交い締めにする。
すかさず円華が逆水平チョップ。円華はSAGATにも逆水平チョップを叩き込むと、冨永がオーバーヘッドキックで続く。冨永は円華にもドロップキックを放ってから大家にタッチ。ショルダータックルで次々になぎ倒していった大家はSAGATにカミカゼを決めると、足を踏み鳴らしてから炎のスピアを狙うが、円華が先にSAGATにトラースキック。

大家は円華にヘッドバットを見舞うと突進するが、円華はフロントキックで迎撃。冨永が入ってきて円華と大家(真霜)にドロップキック。さらに飛び込んできたテイオーにもドロップキックを見舞うと、大家(真霜)にムーンサルトプレスを投下。テイオーがカウント2でカットしてからミラクルエクスタシーを狙うが、冨永はヒザ蹴りでケット。さらに大家(真霜)がトラースキックでテイオーを吹っ飛ばす。
大家(真霜)と円華は冨永にサンドイッチキック。さらに大家(真霜)はニーリフトから無道に捉える。SAGATがセントーンでカットすると、チェーンを出でに巻き付けて殴りかかるが、大家(真霜)がかわすと円華がフロントキックで場外に出してプランチャ。

2015-10-04ユニオン後楽園_第4試合②ここで大家(真霜)が足を踏み鳴らしてから突進するが、大家が逆に炎のスピアで迎撃。だが、テイオーに2発目を狙った大家だが、テイオーは体勢を入れ替えて冨永に誤爆させてからジャックナイフ式エビ固めで押さえ込んで3カウント。

第5試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第5試合①キングレギオンを解散したFUMAからユニオン最後の相手に指名されたのは風戸だった。
まずはハンマーロックに捉えたFUMAだが、ヘッドロックで切り返した風戸。バックに回ったFUMAだが、腕を取ってリストロックに捉えた風戸。
切り返していったFUMAだが、アームドラッグで投げた風戸に対し、FUMAはソバットを叩き込むとカウンターのドロップキックを狙った風戸を自爆させてからロープに。しかし、今度こそカウンターのドロップキックを叩き込んだ風戸。エプロンに出たFUMAはロープ越しブレーンバスターを狙うが、風戸はエプロンに着地してエルボー。

そこからFUMAをコーナーに乗せた風戸だが、FUMAは張り手から奈落式スイングDDT。リングに戻ったFUMAはサッカーボールキックを叩き込むが、風戸は立ち上がって額をくっつけて「効かねぇぞ!」と挑発。もう一発サッカーボールキックを叩き込んだFUMAはエルボーで向かってくる風戸をエルボーでなぎ倒すと、首4の字固めに捉える。
さらに反転してキャメルクラッチにスイットしたFUMAは、風戸をコーナーに叩き付けてミドルキックを連打して座らせると、串刺し低空ドロップキック。そこから逆片エビ固めに捉えるが、風戸はロープに逃れる。

FUMAのエルボーにエルボースマッシュで応戦した風戸だが、FUMAはソバットからミドルキックを叩き込む。だが、風戸もジャンピング・アックスボンバーを返すと串刺しランニングエルボーから串刺しジャンピングエルボー。さらにエプロンから延髄斬りを見舞うとスワンダイブで飛び込むが、FUMAは下からのドロップキックで撃墜。
だが、走り込んできたFUMAをウラカンホイップで場外に投げ飛ばしたFUMAはケブラーダを発射。FUMAをリングに戻してスワンダイブ式アックスボンバーを打ち下ろした風戸はジャンピングアックスボンバーを狙う。

かわしてバックを取ったFUMAだが、風戸はサムソンクラッチで丸め込む。10分を経過して、カウント2で返したFUMAにバックブリーカーを狙った風戸だが、FUMAがどうにか逃れると、串刺しフロントキック。さらにカッキーカッターで叩き付けたFUMAはアルゼンチン・バックブリーカーの体勢から投げるが、着地した風戸はイサミの六八九(=変型腕固め)式の変型卍固め。
さらに回転して変形のストレッチマフラーに捉えるが、逃れたFUMAはバズソーキック。ブロックした風戸はローリングエルボーから蹴りを出すが、キャッチしたFUMAはキャプチュード。風戸も返す刀で飛び込み式のアックスボンバー。さらにブラジリアンキックからアックスボンバーを狙ったが、かわしたFUMAはアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げてから変形のハリケーンドライバー。

2015-10-04ユニオン後楽園_第5試合②カウント2で返した風戸だが、FUMAはツームストンパイルドライバーで叩き付けるとダイビング・ヘッドバット。かわして自爆させた風戸はエルボー合戦からエルボースマッシュを連打すると、ショートレンジのアックスボンバー。ハーフダウンのFUMAにスライドギング・アックスボンバーを叩き込む。カウント2で返したFUMAだが、なおもアックスボンバーで飛び込んだ風戸はシスターアビゲール(=コブラクラッチ式コンプリート・ショット)の体勢に。
だがバックに回ったFUMAはジャーマンで投げ捨てる。これを着地した風戸はヘッドバットからシスターアビゲール。張り手を打っていく風戸に張り手を返したFUMAはジャーマンで投げるがカウント2。ならばとジョーブレーカー(=顔面へのソバット)を叩き込んで3カウント。

試合後、風戸の髪の毛を掴んで立ち上がったFUMAが握手を求めると、風戸も握手に応じる。抱き合って健闘を称え合ったFUMAと風戸。両者が再び対戦する日はあるのか……

<試合後コメント>
FUMA
「本来なら今回の大会、自分が(ユニオンMAXの)タイトル持ってたんで、そのままタイトルマッチ、メインでしっかりやりたいと思ってたけど、それができないとわかった時、真っ先に思い浮かんだのがユニオンプロレスが解散するということもあって、ユニオンの中で生まれたレスラー同士で闘って、このユニオンプロレスがこの10年間の間でどんなすごいレスラーを産んだのかを、ユニオンでデビューした同士が闘って見せられないかと思って、今回風戸を指名して闘いました。まあもちろん、ユニオンプロレス今日で解散ですけど、自分も風戸も、もちろんそれ以外のSAGATとか、福田とか、ユニオンでデビューした人間、別に引退するわけではないし、皆も言っている通りまあ終わりですけど、まあ終わりの始まりですからね。今後もユニオンで、ユニオンが生み出したレスラーがスゲーっていうのを、業界に見せていきたいと思います」
——FUMA選手の今後は?
「自分でも考えてる事も色々あるんですけど、まあそこははっきりとはまだ言えないんで、はっきりとは言えないですけど自分もいろいろ考えてます」
——イサミ選手はユニオンを家と言っていましたが、FUMA選手にとってユニオンはどんな存在でしたか?
「元々デビュー、自分はDDTに練習生として入って、でも、そのDDTの練習生をしてく中で、ユニオンプロレス、その時に自分が練習生の時に石川修司がDDTのベルトを取って、そっから自分はユニオンプロレスという存在に惹かれて、ユニオンプロレスでデビューさせてもらったんですけど、そうですね、自分にとってはほんとに、まあ自分のプロレス人生そのものでした。今日、今日闘った風戸、ユニオンを去った人間ですけど今日参戦していた冨永がいましたけど、自分と風戸は冨永に、冨永が出てきた事に結構嫉妬してたって共通点があるんですよ。ユニオンプロレスでデビューして、冨永という結構スター的な人間がデビューして、自分はそういう事があったから、沖縄プロレスに修行に行ったりとかもして、ほんとに、ユニオンプロレスでデビューして良かったなって。DDTにいたらそういうこと無かっただろうし、普通に、そうですね、ユニオンに入ったから自分が本当に色々なプロレスラーとしての経験させてもらったんで、自分にとっても本当に家であり、自分のプロレス人生、まだ続きますけどこれまでのプロレス人生のほんとに、プロレス人生そのものでしたね」

風戸大智
「イサミさんがユニオンは家族だって言っていたようにですね、当たり前なんですけど闘ってみてFUMAさんは僕にとってやっぱりお兄ちゃんだったなって思います。まあ今日でユニオン解散になって、寂しい思いも沢山ありますけど、闘って非情に今は清々しい気持ちでいっぱいです。離れ離れになってしまうかこれからどうなるかわからないんですけど、ユニオンが家族であるっていうのはこれからも変わらないことだと思いますので、これからもFUMAさん初め兄弟喧嘩親子喧嘩になるかもしれないですし、そういう風にこれからも繋がっていくだろうなと思ってますので、はい、あの、前向きな気持ちで今はいっぱいです」
——風戸選手は今後は?
「まあ、ユニオン無くなってしまって今後っていうのは、これからも色んな所に闘いの場所を求めていくっていうのは変わらない事ですけど、ある種これは一つのチャンスであるかなと考えてますので、これから自分がどういう行動をしていくか、もっと考えていってですね、闘いの場を広げたりですとか、やっぱりこれをチャンスにできないとと思ってますので、そんな感じですね」

第6試合

2015-10-04ユニオン後楽園_第6試合①ユニオンプロレスとしての最後の試合は、イサミが奪還したユニオンMAX王座に石川が挑戦する一戦。「このベルトを持って新しい旅に出たい」という石川と、「ここが終わりじゃない。新たなスタート」と語るイサミ。煽りVでユニオンを「青春」と表現した石川に対し、イサミは「家」と表現。10年間続けてきたユニオンプロレスとは何だったのか、その答えがこの一戦で出る!
スーザン代表と共に特別立会人である再旗揚げメンバーのポイズン澤田さんがリングに上がると、まずは挑戦者の石川が入場。続いてユニオンの王者イサミが入場。「ユニオン 木高イサミ」と書かれた着物を羽織ってリングに上がったイサミを見て、思わず背を向けた石川はこみ上げてくるものを堪えているようにも見える。

スーザン代表がベルトを受け取ると、澤田さんが両選手に花束を贈呈。奇しくもイサミと石川は同じ黒と赤のコスチューム。しかも新しいスタートという言葉通り、イサミはハーフ丈のトランクス、レガース、アームカバーを新調。
まずはロックアップからロープに押し込んだ石川だが、クリーンブレイクすると腕を取ってリストロック。気合いの雄叫びと共に切り返していったイサミだが、石川はヘッドロックでグラウンドにねじ伏せる。ヘッドシザースで切り返したイサミだが、首を抜いた石川が上になる。そこを三角絞めを狙っていったイサミだが、石川が持ち上げようとすると、素早く離れて回避。

石川をガブっていったイサミはヘッドロック。だが、石川はヘッドロックで切り返す。ロープに飛ばして逃れたイサミはドロップキック。しかし倒れない石川はショルダータックル。豪快なボディスラムで叩き付けた石川はハンマーを振り下ろす。溜まらず場外にエスケープしたイサミだが、リングに戻ったとことを捕まえた石川はいい気にカナディアンバックブリーカーで持ち上げる。
腰を痛めた様子のイサミにチョップを叩き込んでいく石川。イサミもチョップを返していくが、明らかに破壊力が違う。だが、イサミも石川の蹴り脚をキャッチしてドラゴンスクリュー。さらに串刺し攻撃を狙うが、石川はニーリフトで迎撃。

2015-10-04ユニオン後楽園_第6試合②変形のサーフボードストレッチに捉えた石川だが、イサミはロープに逃れる。ボディスラムを狙ったイサミだが、石川はぶっこ抜いてカナディアンバックブリーカーに捉えると、そのままシットダウン。またもイサミの腰にダメージを与えた石川は逆片エビ固め。どうにかロープに逃れたイサミは気合いを込めてエルボーから石川の巨体をボディスラムで叩き付ける。
さらにニーリフトを狙った石川に対し、キャッチしてのドラゴンスクリューからダイビング・クロスボディー。キャッチした石川だが、イサミは回転十字固めで切り返すと、六八九(=変型腕固め)式の変型卍固めへ。だが、石川はファイアーマンキャリーで切り返すと、コーナーにイサミを投げつける。

さらに背後からラリアットを叩き込んだ石川はジャイアントコブラ。何とかロープまで引きずっていったイサミ。10分が経過してスリーパースープレックスで投げた石川はランニング・ニーリフトを狙うが、足に絡みついたイサミはヒザ十字固め。ロープを掴んだ石川だが、イサミはブレーンバスターの体勢に。
なかなか上がらない石川。逆に投げようとした石川だが、イサミはエプロンに着地。エルボーから突進した石川だが、トップロープを下げて石川を場外に落としたイサミはトペを発射。だが、石川も場外でパワーボムの体勢で持ち上げると、エプロンに叩き付けてからリングに戻る。

場外カウントが進む中、カウント19でどうにかリングに戻ったイサミ。エルボー合戦を挑んでいったイサミに対し、石川はニーリフト。イサミはそれでもロープに飛ぶが、キチンシンクで迎撃した石川はチョークスラムの体勢。イサミはサムソンクラッチで切り返そうとしたが、回転させない石川はジャーマンで投げ捨てるとランニング・ニーリフト。
15分が経過。カウント2で返したイサミにスプラッシュ・マウンテン(=BTボム)を狙った石川だが、イサミはリバースで切り返して勇脚(=トラースキック)。さらにダイビング・ダブルニードロップを投下。カウント2で返した石川は走り込んできたイサミをのど輪で捕まえるとボスしけてるぜ(=のど輪スープレックス)で投げていく。

フラフラしながら立ち上がった両者は渾身のエルボー合戦。まるぜ10年分のユニオンへの思いを込めたような打ちあいから石川がニーリフト。さらにレインメーカー式のヘッドバットからアゴにランニング・ニーリフトを叩き込むがカウントは2。ならばと投げ捨て式のスプラッシュ・マウンテンで叩き付けるが、これもカウントは2。
大「イサミ」コールが起こる中、石川はクロスアーム式スプラッシュ・マウンテン。だが、ギリギリで着地したイサミはスライディング・ラリアットからスライディングキックを顔面に叩き込む。さらにコーナーに登ったイサミだが、立ち上がった石川はコーナーを上っていく。イサミもコーナーの上で卍固めに捉える。

しかし石川もヘッドバットを返すと雪崩式ブレーンバスター。だが、ユラリと立ち上がったイサミは走り込んできた石川にカウンターのドロップキック。八咫烏(=ガードされても間髪入れずもう一度放つバズソーキック)から勇脚・斬(=ランニング式勇脚)を叩き込んだイサミだがカウントは2。20分を経過して、イサミはブレーンバスターの体勢に。
だが、石川はニーリフトからロープへ。追走してフロントキックを叩き込んだイサミだが、石川も追走式ニーリフトからファイアーサンダーで叩き付けるとスプラッシュ・マウンテンの体勢。これをウラカン・ラナで切り返したイサミだがカウントは2。

2015-10-04ユニオン後楽園_第6試合③両者は真っ向からエルボー合戦。一発一発に魂とユニオン愛を込めて放っていくと、石川は張り手。イサミもカウンターのグーパンチを叩き込むが、石川はノータッチヘッドバット。しかしイサミも返す刀で勇脚。ダブルダウンとなると、イサミはエプロンに出てからコーナーに登り、まだ立ち上がれない石川にダイビング・ダブルニードロップ。
さらにもう一発ダイビング・ダブルニードロップを投下するがカウントは1。石川は走り込んできたイサミにカウンターのラリアットを叩き込むが、イサミも石川の巨体を垂直落下式ブレーンバスターで投げると勇脚・斬の体勢に。ブロックした石川だが、イサミは寸前でストップして後頭部に勇脚。さらにカカト落としを叩き込んでから、渾身の勇脚・斬を石川のアゴに叩き込んで3カウント!

エンディング

2015-10-04ユニオン後楽園_ポイズン澤田さんがイサミにベルトを渡す両者リングに倒れたまま。その姿をユニオン戦士がリングを取り囲むカタチで見つめる。そして立ち上がったイサミは澤田さんからユニオンMAXのベルトを受け取ると、何やら言葉を交わしてから深々と一礼。
マイクを持ったイサミはしばらく突っ伏してから顔をあげると、「やっぱり家でした」と言ってから大の字に寝転がる。そして「本当に修司が長兄って感じで、兄貴って感じで、スーザンさんはサザエさんみたいな感じで。今日はお父さん(※澤田さん)まで来てくれましたね。ありがとうございます。僕らはここがゴールと決めました。決めたのは僕らです。今日でユニオンプロレスは解散すると決めたのは僕たちです。ですけど、ですけど、あなたが再旗揚げしたユニオンプロレス、ここまでは来ました! ここから…これがゴールではなく、ここからこのゴールテープを切って、新しいスタートラインにしようと思います。今日は見届けに来てくれてありがとうございました」と言ってユニオンの父・澤田さんに頭を下げた。

マイクを持った澤田さんは「イサミ、おめでとう! そして石川、よくやった! 二人の魂の籠もったプロレス、見せてもらいました。石川はまだこんなにデカくない頃、俺のトレーニングにゲロ吐きながらついてきて、まだまだ試合もこんなにデッカクなかった。でもいまは本当に素晴らしいレスラーになった! ありがとう! イサミ、キミは本当にユニオンに来た頃は、本当に細くてやっていけるのかと本当に思ったよ。でもいまはどこに出しても恥ずかしくないチャンピオンだよ! ありがとう! 本当に二人でここまでユニオンを引っ張ってきてくれました。本当に感謝してます。ユニオンはここで終わってしまうけど、キミたちのプロレス人生はこれからです! もうどこに行っても恥ずかしくないレスラー! 胸は張って前を向いてプロレス道を行ってください。本当に二人ともありがとう!」と言うと、イサミと石川は澤田さんに頭を下げ、澤田さんも二人と握手を交わした。

2015-10-04ユニオン後楽園_ユニオン最後の試合を終えたイサミと石川。見守ったスーザン代表そしてスーザン代表がリングに上がり、石川にマイクを渡すと「澤田さん、ありがとうございました。最後、ユニオンMAXのベルト巻いて、明日からフリーとしてそのベルト巻いて他団体に出ていって、ずっとユニオンを背負っていきたいと思っていましたけどかないませんでした。でも自分の今日の負け、それが自分の甘さ、弱さだと思うので、もっと鍛えてもっと強い男になりたいと思います。イサミ、ありがとう」と言うと、イサミとお互いに正座して一礼。
続いて石川の肩を叩いて健闘を称えたスーザン代表が「イサミ、おめでとう! ユニオンのみんな上がってください!」とユニオン戦士を呼び込む。全ユニオン所属選手がリングに上がるとスーザン代表は「本日はユニオン10周年記念、そして解散興行に本当に沢山のご来場ありがとうございます。(※場内拍手)ありがとう。ユニオンプロレスは今日で解散致しますが、この10年間、こうやってみんなとやってこれたのは、本当にここに来てくださっている皆さんのお陰だと思っています。本当にありがとうございます。(※場内拍手)今日でユニオンプロレスは終わりますが、でもユニオンのみんなたちは今日からそれぞれに新しい道を歩き始めることになります。今日が終わりだけど、終わりの始まりの日です。(※涙を堪えながら)……あいがとう! 約10年前に代表になったときは全然右も左も何も分からない状態で、本当に頼りない代表だったと思います。まぁいまでも頼りがあるかっていったらちょっとよく分からないんですけども(苦笑)、それでもここにいる……ユニオンの選手とスタッフがついてきてくれて、そしてほかのDDTとか今日も来ているDNAの子たちも協力してくれて、そしてここに来ているみんな……もしかしたら来れなかった応援してくれている人たちもたくさんいると思うんですけど、本当に温かく見守ってくれたお陰でいままで代表を続けることが出来ました。……ありがとう。みんな本当にありがとうございました」と言うと、最後の『ユニオンロッカー』が流れる中、ユニオン戦士が一人ずつマイクを取る。

2015-10-04ユニオン後楽園_エンディング①竜「10年間、名前もパフォーマンスもパクりでやってきました。(※場内笑)最後にこの空気で言うには非常におこがましいですが、もう一度みんなで、この満員の後楽園でやりましょう! いくぞ、ショア! ありがとうございました!」

久保「ユニオンプロレスで試合をすることで、僕はもっとプロレスを深く好きになることが出来ました。今日は最高の1日だったので、明日からまた最高のスタートを切りたいと思います。みんな大好きです。ありがとう!」

大地「俺がこのリングに立てたのはとても短い時間だったけど、こんな暖かい仲間と、いまこの瞬間にここに立っていられることに感謝しています。復帰してからの俺を迎え入れてくれた皆さんも本当にありがとうございました」

三富「明日からも胸を張って、こう言いたいと思います。僕の生まれた故郷はユニオンプロレスですと! ありがとうございました!」

河村「自分がユニオンでデビューした最後の人間です! ユニオンでデビュー出来てよかったです。ありがとうございました」

福田「センキュー! センキュー、オール・ザ・ピーポー。今後どの団体にあがってもユニオンプロレスの最強外国人として闘っていきたいと思います! ユニオンプロレス、フォーエバー! フォーエバー! フォーエバー……」

諸橋「(※福田へのUSAコールに対して)ちょっと待って、やりずらい……ユニオンプロレスファンの皆さーん、愛してマッスル!」

チェリー「ユニオンプロレスはこの10年間、確かにプロレス界に存在していました。皆さん忘れないでください。たまに思い出してくれたら嬉しいです。ありがとうございました」

SAGAT「ユニオン実験リーグで始まった、このユニオン人生最高でした。本当にありがとうございました!

FUMA「ユニオンプロレス、最後までご観戦ありがとうございました。ここで生まれ育った俺たちにユニオン戦士たちの応援を今後もよろしくお願いします!」

風戸「みんなありがとうございました! みんなの声援、笑顔、絶対に忘れません! 今後もよろしくお願いします。どうもありがとうございましたー!」

澤田さん「皆さん、ユニオンプロレスは今日で終わりですが、こいつらは絶対死なないぞー!」

スーザン代表「プロレス最高ー! ユニオン最高ー! みんな愛してるよー!」

石川「ユニオンプロレス、みんなにとって最高の団体でしたか?(※観客「最高!」&拍手)皆さん、最高のお客さんです。ありがとうございました!」

イサミ「ありがとうございますユニオンプロレス、ありがとうございますユニオンプロレスファンの皆さん! ……あー、もう泣かないって決めたのに。笑いましょう! まだ終わってないっす! 最後も最後に……締めが終わるまでは終わってないっす! まだゴールテープ切れてないんで、まだまだ盛り上がって! まだまだ泣かないで! まだまだ笑っていきましょう! ありがとうユニオンプロレス! ありがとうユニオンプロレス! ご起立をお願いします!」

2015-10-04ユニオン後楽園_エンディング②観客が総立ちになる中、最後はイサミの音頭で「いくぞー! いくぞー! いくぞー! いくぞー! いくぞー! 3、2、1、ありがとうユニオーン!」と拳を突き上げてユニオンプロレス10年の歴史に幕を閉じた。
最後まで一人リングに残ったイサミは四方のコーナーに登ってベルトを掲げると、最後に一礼してリングを降り、さらに入場ゲートの前で振り返ると名残惜しそうに声援を送るユニオンファンを見つめてから一礼した。

<試合後コメント>
木高イサミ
「なんすかね、お客さんを送っている時に、ようやくちょっと、涙引いたっていうか、落ち着きました(苦笑)。体中痛いし、やっぱ石川修司ってスゲー強いし、でも、何回倒されても、たとえその立つ姿とか返す姿が綺麗じゃなくても、そうやって起き上がってきたのがユニオンプロレスだと僕思ってるので、僕も器用なプロレスラーじゃないですけど、その泥臭い気持ちで、ここまでやってきたので、これからも、これで修司とはしばらくシングルで当たる事ないだろうし、でも今日で修司を完全に倒したって、自分の中で思えるかってやっぱ、勝ったっていう事実は残るんですよ。勝った責任ていうのも残る。自分が作るっつった新しい家を、家にあんな、優しくて強くて頼りがいがあって、面白い。そんな人になりたいなと思いました。僕はこんな人になりたいなって。スーザンさんみたいに、人を包めるようになりたいし、FUMAや風戸みたいにいつまでも前に出れる姿勢を忘れないレスラーになりたいし、ミスターや竜みたいに明るい試合をするようになりたいし、僕はユニオンの皆になりたいです。諸橋さんも皆、チェリーも。だから、違うものを、違う新しい家を作ろうと思ってるんですけど、まだどこかしらにユニオンの匂いが残っちゃうんだろうなと(苦笑)。それは勘弁してもらえますかね。それだけは許してもらっていいですか?」
——タイトル防衛しましたが、今後ユニオンMAXはどのようにしていくんでしょう?
「僕の中では、とりあえず封印。とりあえず封印ですね」
——それはなぜ?
「…ユニオンという家が、今日で解散して、それで僕新しいもの作る。その時に、その時の旗揚げ戦まで防衛戦は多分ないし。多分ていうか絶対ないし、新しい家でもあるかどうかわからないし、だから一時封印。必ず、こいつの出番は来ると思うんですよ。待ってましたってタイミングが来ると思うんですよ。そん時は、また、封印前のチャンピオンとして、やりたいですね。もっかい巻きたいですね」
——新しい家というのは具体的には?
「近々発表…ぐらいですかね。でもだいぶ考えはもうまとまってきてるんで、今(会社側と)話しているところです。楽しみにしていただければ」

石川修司
「やっぱ、ちょっとね、リングに上る前のVTRの音だけでちょっとウルッと来たんですけど、試合始まったらその感傷一回消えて、木高イサミを倒したいっていう気持ちだけで闘ったんですが、やっぱ、10年間やってきて、自分もすごい成長したって自負はあるんですけど、木高イサミはそれ以上に伸びてたって事だと思います。ユニオンプロレス今日で無くなって、自分明日からフリーとして、あのベルトをね、ずっと巻いて入場して、家に帰ったらそれ見ながら、それ飾って生活しようと思っていた僕のプランがちょっとイサミに止められたっていうのは悔しいんですけど、まあでも、ほんとに、負けても思うんですけど、イサミはすごい男になったなと改めて思いました。10年間、試合終わってから色んな思いあって、やっぱ、皆の涙ぐんでる顔見てると、解散て決めていながらやっぱりちょっと、泣けちゃいましたね。ほんとに。ほんと、解散て決めていながら、ほんとありがとうという気持ちと、申し訳ないって気持ちでいっぱいでした。ほんと、ちょっと、よく形、中途半端な形で終わる団体も多い中、ちゃんとこういう形で解散てできたのはそこだけはよかったのかなって。お客さんにありがとうございましたと言えたのは良かったかなと思います。ちょっとね、皆バラバラになりますけど、ユニオンで10年間やってきたことを皆、心に背負ってこれから上がっていって欲しいし自分もそう思って闘っていきたいなと思います」
——初めて家というものを背負わず、フリーとして。
「そうですね。もう今年でもう40なんで、後何年できるかわからないんで、強いよと言われる人たちと闘って、切磋琢磨して、自分のそこで活躍できれば、石川修司はどういうレスラーかって、ユニオンプロレスっていう団体があったんだって、皆心にとめてもらえると思うんで、ユニオンプロレスって言葉出さなくても、自分が活躍できればその名前残ると思うんで、残ったプロレス人生すごい人達と闘っていきたいと思います」

ナオミ・スーザン代表
「本日は最後のユニオン見に来てくださり本当にありがとうございました。なんか、終わっちゃいましたね(苦笑)。そうですね、なんか、あの、今、丁度イサミと石川がメインを闘ってる間に、初めてプロレスを見ていてどっち勝てとも全く思わず、この試合が終わった瞬間にユニオンが終わるんだなと。後半の3カウントが入りそうになるたびに、ここで終わりなのかもと思いながら見てしまいました。うん、元々は私が言い出して、私が辞任すると言って解散が決まったのに、不思議な事にやっぱり、あの、とても寂しいですね。でも、途中途中で皆さんにお伝えはしてたと思うんですけど、このユニオンの子達は皆それぞれ進む道が基本的には決まっています。そういう意味では受け皿というか、まだちょっと本人がこういうのどうだろうって提案をそのまま良しとして受け入れるかどうか、微妙に決まってない子もいるんですけど、基本的にはほとんどの子が行くべき道に自分のやりたい事っていうのが、えっと、一緒になって行く所が決まっています。石川のフリーになりたくてフリーにしよう、バックアップはできるだけしようみたいな、イサミのように自分で家を作ろう、もちろんまだカッチリとは決まってないですけど、イサミに合流する選手もいると思いますし、あと全く別の、プロレスは続けるんですけども、ちょっと違う道を選んだ子もいます。それもファンの方安心していただきたいなと。今日でユニオン終わりますけども、終わりの始まりでユニオンの皆を見る機会はまだまだありますんで、是非皆の事をどこかで見かけたら応援してあげてほしいなと思います」
——スーザンさん自身はこういう形でプロレスに関わったり人前に立つことは無いのでしょうか?
「そうですね、あの、基本的にはプロレスの、今も代表というのが実際表に立つ人かどうかといったらちょっと特殊な感じだったと思うんですね。ただこういう形でリング上で何かをやったりというのはないと思うんですけど、ちょっと一部で『業界引退』と書かれているんですが、業界引退というか、裏での仕事とかはお手伝い、DDTグループ全体の仕事というんですかね? それは続けていく形になりますので、そういう意味では業界からの引退というわけではないんですけど、なので、どこかで皆さんとも、記者の皆さんともどっかの会場で割と会ってしまったりとかあると思います(笑)」

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