震災後すぐに動き出した選手たち、低滞する日本格闘技界を見た前田が、本格的なリングスネットワーク再起動を示唆!

110422_Outsider16-1.jpg 22日、都内のリングス事務所で『THE OUTSIDER第16戦』(5月8日、横浜文化体育館)の記者会見が行われた。まずリングスの前田日明代表が「今回は震災の影響で大会の中止や順延を一時考えましたが、いまイベント関係が自粛ムードでたくさん中止になっていて、興行主さんの話を聞いても全然チケットが売れないと。OUTSIDERにしても去年はあっという間にチケットが売れたのですが、3月に(5・8横浜大会のチケットを)販売してから震災、被災地の状況、原発の影響で全然出ませんでした。
 いまも正直言って悪戦苦闘していますが、自分はこのOUTSIDERはプロの大きな大会と違って、元々そんなに大きな収益が見込めるわけじゃないですし、正直赤字になるだろうと思うがやっていこうと思います。自分らに出来ることは普段より2倍、3倍、10倍働いて、赤字覚悟で経済を動かして今後の日本復興のために少しでもお金を回していくこと。イベントも中止にしてしまうと、それに関わる制作会社にもお金が周らないし、マスコミも記事がない、本が売れないってことで、どんどん悪い方向に行ってしまう。
 やれ1つになれとか、頑張れとかは被災を受けていない者が被災者に言っちゃダメですよ! それを言えるのは被災者同士の間で、被災を受けていない者同士の間で。被災を受けてない者は、普段より何十倍も働いてこの国を支えよう。自粛、自粛じゃなくて、経済を支えていくならやせ我慢してでも10倍、20倍頑張ろうじゃないかっていうのがないとダメだと思う。だから今回の大会は『あいつら自粛しないのか? どういうつもりだ』と言われるのを覚悟でやります」と、東日本大震災の影響で一時は大会の中止や延期も考えたが、思い切って大会開催を決めた経緯を説明。

 OUTSIDER戦士の中でも、岩手出身の神風飛丸選手は被災して瓦礫の中に2日間埋もれていたところを、警察や自衛隊に救出されたという。その一方で震災後すぐに被災地に行ったり、救援物資を送ったりしている選手もたくさんいるとのことだが、中でもプロ転向したのを機に渋谷莉孔から改名した三上飛鳥は、震災の3〜4日後には前田代表に「リングスで何かやらないんですか?」「OUTSIDERの名前を使ってチャリティー活動をやっていいですか?」と聞いてきたという。
110422_Outsider16-2.jpg 会見に出席した三上は震災の翌日には仲間を集め、自分たちで救援物資を購入して福島に飛んだという。「あの渋谷が? 一番世間を冷めた目で見そうなのに」と、かなり驚いたという前田代表は「変なふうに見くびっていた。全員をもっと先入観なしに見ないといけないなと思った」と反省気味。そこで三上の提案を受けて、5・8横浜大会では賞金を寄付する"震災復興支援チャリティーマッチ"を4試合行うことが決定。会場でも募金を受け付ける。
 前田代表が「賞金は微々たるものだが、こいつらが身を切って、殴られ、蹴られして痛いを思いをして勝ち取ったお金を出すっていうのは、痛みを共有するという点ですごく崇高で尊いお金だと思うし、それを選手のほうから言ってきたってことで、すごくこういう大会をやってきてよかったなと思った」と語ると、三上は「ファイトマネーとか大したもんじゃないけど、大事なのは復興ムードもだんだん冷めてきているし、1年くらいしたらみんな結構忘れちゃうじゃないですか。でもOUTSIDERは記録に残るじゃないですか。DVDにもなるし、メディアにも載るので忘れない人も増えると思うので、俺はほかの大会に出るよりも価値があると思う」と語った。

 そこで前田代表は「OUTSIDERにはすごく熱い奴が多い。そういう奴らに負けないためにもプロモーターとしての自分が何をやるべきかと言うと、大会止めちゃダメなんですよね。だから『よし、やるぞ!』ってやる気になりました。今回の大会は4年間やってきたOUTSIDERの中で一番内容の充実した、ハッキリ言ってその辺のプロの大会より面白くなると思います!
 あと日本人にも外国人選手にもギャラを払えないところもあって、いま日本人のプロモーターは信用ガタ落ちですよ! リングスとしてもOUTSIDERはやっているが、ギャラが払われなかった選手たちを救済するためにも今後考えていきたい。俺はちゃんとした、王道を行くプロモーターとして、この業界に対して見せていかないといけないと思っています! その足掛かりとして、このOUTSIDERで選手の発掘とかしているが、いまOUTSIDERにもいつでもプロとして試合が出来る選手が10名くらいいます。そこでOUTSIDERのプロ化と、日本の総合格闘界救済のために、本格的なリングスネットワークの再起動も視野に入れていく」と、低滞する日本格闘技界を救済するためにも、2002年2月に活動を停止したリングスネットワークの本格的再起動に取り組んでいくことを明言!
 前田代表は5・8横浜大会で行うアウトサイダーvs.ロシアの対抗戦に出す選手を探すためロシアに渡ったそうだが、リングス出身のエメリヤーエンコ・ヒョードルの影響もあってかなり有望な人材がいたという。「ロシアには『ヒョードルにあれだけ出来るなら俺にだって出来る』って思っている奴がたくさんいるし、軍の中にはとんでもない奴もいる。その中から選手を発掘してきて、1つとんでもないことをしてやろうかなという気持ちがあります」と"第2、第3のヒョードル"発掘も示唆した。

リンク: 5・8『THE OUTSIDER第16戦』でロシア特殊部隊との対抗戦、プロ連合軍との対抗戦、初のタイトルマッチ!

FIGHTING NETWORK RINGS
THE OUTSIDER 第16戦
日時:5月8日(日) 開場:14:00 開始:15:00
会場:横浜文化体育館

▼第1試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
"ヨコハマメタルシティ 凌辱のバッドチューニング"土橋政春
vs.
"足利の筋肉バキバキ野郎 俺がリアルストリート"R.S.RYO

▼第2試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
野中正義
vs.
成迫想

▼第3試合 シングルマッチ 体重Limit72kg
シャンドレ
vs.
"天下無双の19歳 ノンストップレオパルド"小澤彪人

▼第4試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
"沖縄から本土初上陸 猛毒ゴーヤファイター"宮良好明
vs.
"栃木 漆黒の流星"手塚勇太

▼第5試合 シングルマッチ 体重Limit66kg
"悪魔の子"RYUYA
vs.
鷹亜希

▼第6試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
"乱闘上等 チームWEEDの闘龍"小林功介
vs.
"宮古島 最強鉄人高校教師"加藤司

▼第7試合 シングルマッチ 体重Limit61kg
大崎千万
vs.
金太郎

▼第8試合 シングルマッチ 体重Limit72kg
"北九州 ストリートの元帥"曽根修平
vs.
馬場雅也

▼第9試合 シングルマッチ 体重Limit60kg
"歓楽街の仕分け人"須藤和哉
vs.
"元・船橋夜櫻會四代目総長"矢野優二郎

▼第10試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
関谷勇次郎
vs.
"渋谷・飛車角道場 アウトロースナイパー"長嶺勝矢

▼第11試合 シングルマッチ 体重Limit61kg
宮城貴志
vs.
田上健太

▼第12試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
渥美学
vs.
"漢は花道 火山処大分 ケンカの天才"花道

▼第13試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
遠山将志
vs.
ゴッドハンド奥井

▼第14試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
安谷屋智弘
vs.
"3POUNDの一撃天使"MASATO

▼第15試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit57kg
"池袋 弐双龍の龍帝"SHIN
vs.
"浜松の特攻一番機"小野裕貴

▼第16試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit65kg
"関東CRS連合東京八王子万吉スペクター二十一代元総長"中澤達也
vs.
"埼玉白岡町の兄貴分 一蓮托生"佐藤美朗

▼第17試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit60kg
"リアル刃牙"三上アスカ
vs.
"ゴールデン・ボーイ"中根佑太

▼第18試合 震災復興支援チャリティマッチ THE OUTSIDERキックルール 体重Limit72kg
"65-70kgトーナメント初代チャンピオン キング・オブ・アウトサイダー 格闘彫師"吉永啓之輔
vs.
"モンスターファクトリー茨城からの刺客 ケンカバッティングマシーン"沼尻和之

▼第19試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit72kg
"鳳凰天女 チームWEED 斬り込み隊長"谷博幸
vs.
"アウトサイダー爆撃 ウラジオ・スホーイ"ニコバガマエフ バガマ

▼第20試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit70kg
"横浜義道会初代総長 濱の狂犬"黒石高大
vs.
"あまり私を怒らせない方がいい シベリアの狂犬"キリーフ コンスタンティン

▼第21試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit73kg
"焼津の暴力マリア"宮永一輝
vs.
"コマンドサンボ提督 技のマトリューシカ"クラット ピターリ

▼第22試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit75kg
"南関東CRS連合小田急流憂斗元総長CARAS"山田史博
vs.
"アムール湾のロシアン・ブラッドタイガー"シュモフ ウラディスラブ

▼第23試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit70kg
"濱の赤鬼"本田朝樹(P's LAB)
vs.
"千葉漢塾 南無阿弥陀佛"桜井貴大

▼第24試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit80kg
"リアル アマプロレスラー"ビッグバン・シバター(P's LAB)
vs.
"宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー"菱沼郷

▼第25試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit72kg
"マッスルクールガイ"依光健太郎(P's LAB)
vs.
"天才不良品"三枝美洋

▼第26試合 アウトサイダーvs.ZST対抗戦 体重Limit56kg
"SWAT!のスピードスター"上原佑介(ZST)
vs.
"沼津の一撃空手王"渡辺竜也【プロデビュー戦】

▼第27試合 アウトサイダーvs.ZST対抗戦 体重Limit73kg
"千葉のワルエストラ"山本勇気(ZST)
vs.
"法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士"堀鉄平【プロデビュー戦】

▼第28試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
"第4回大会MVP リアル神代ユウ"佐野哲也
vs.
"群馬のアウトロー魂"萩原裕介

▼第29試合 シングルマッチ 体重Limit80kg
"元・暴走族"陽炎"第十三代目総長"大倉利明
vs.
"ストリートファイトの重鎮 人生喧嘩任侠"中村トッシー

▼第30試合 アウトサイダー70-75kg級タイトルマッチ 体重Limit72kg
[王 者]"70-75kgトーナメント初代チャンピオン アブダビコマンダー"伊澤寿人
vs.
[挑戦者]"柔道四段 格闘技界のトリッキー・ガチャピン"RYO
※初代王者・伊澤の初防衛戦

2011年4月22日 14:51
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