猪木EPが「風邪引いたらどうする」と心配するほどの寒空の下、新宿駅前でDynamite!!が公開会見!川尻は「TBSは俺の試合を流せ!」
30日、JR新宿駅前の新宿ステーションスクエアで、『Dynamite!!〜勇気のチカラ2010〜』(31日、さいたまスーパーアリーナ)の直前公開記者会見が行われた。電光掲示板に表示された気温は6℃。さらに寒風が吹く中、新宿駅前にはたくさんの人が足を止めて選手たちに歓声を送った。
谷川貞治FEG代表は「個人的には苦しい1年だったが、大晦日は盛り上げって来年はいい年にしたい。お陰様でチケットも売れているし、テレビでもTBSで午後9時から放送します。ガキ使とか紅白とかライバルはいるが、負けないようにやっていきたい!」と意気込みを語ると、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーは「10年という長い間、大晦日に格闘技をやり続けてきた意味とか意義といったものを、熱いファイトから感じてほしい」と言うと、昨日(29日)にようやく決定したアリスター・オーフレイムvs.トッド・ダフィを、DREAMヘビー級暫定王者決定戦として行うことを発表した。
笹原EPは王座決定戦ではなく暫定王座決定戦になった経緯を、当初ダフィには通常のDREAMルールでの試合をオファーしていたため、タイトルマッチになると10分・5分・5分になってしまう。さらに初来日の選手がいきなりタイトルマッチというのもかかがなものかという話になり、ダフィへの期待値を込めて、折衷案としてただのワンマッチではなく、5分3Rのまま暫定王座決定戦になったと説明。
そして試合順に選手たちが登場。オープニングマッチを務めることになった鈴川真一とボブ・サップがお互いにオープンハンドで構えながら睨み合う。寒空の下、半袖Tシャツで登場したサップは「明日は新しいルールのもとで新しいスタイルの試合をして、新しい勝利をする」と言い放つと、鈴川は「サップだかサックだか知らねぇが、張り倒す!」といかにもな発言。
第3試合でフェザー級転向第1戦となる宇野薫と対戦する宮田和幸は「明日はジャーマンでKOします!」と宣言し、場内をどよめかせた。第4試合で所英男相手に、初の総合の試合に挑む渡辺一久は「明日はパンチしか出さないんで。パンチ当てて意識飛ばすので楽しみにしていてください」とこちらもパンチでのKOを宣言。
第7試合でかつてK-1ルールで武蔵を倒したゲガール・ムサシと対戦する現K-1ヘビー級王者の京太郎は「明日は必ず勝って成長したい。明日はK-1王者として、K-1ファイターとして必ず勝ちたい!」とK-1戦士としてムサシにリベンジ宣言。対するムサシは「2回目のK-1ルールだが、失うものは何もないので全力でやって勝つよ」とコメントした。
第8試合で激突することになった青木真也と長島☆自演乙☆雄一郎だが、『るろうに剣心』の緋村剣心のコスプレで登場した自演乙に対して青木は終始伏せ目がちで決して目を合わせることはない。そしてコミックマーケットのカタログを手に「オタクですかーーー! オタクになれば剣心になれた。コミックマーケットに行こうと思ったのですが、企業ブースはどこなんでしょうね? まったく分かりません。僕の出来ることはコスプレして、スタンドの選手なので(青木を)殴り倒します。寝て闘うことは出来ないので、殴り倒す、それだけです」と、MIXルールとはいえ渡辺同様、狙うはスタンドでのKOのみ。対する青木は「自分がDREAMライト級の王者ということと、明日は真正面から向き合いたいと思います」と、相手のことよりも自分自身との闘いといったようなコメントを残した。
第9試合でダフィと対戦するアリスターは「元UFCの選手で、自分の対戦相手が見つかったというのが、とにかく嬉しい。タイトルマッチになったのも嬉しいよ」とコメント。第10試合でジェロム・レ・バンナと対戦する石井慧は、昼に行われた計量はパスしたものの、この直前公開会見は"諸事情"により欠席。そのためかバンナが登場した際には、ファンから大きな歓声が飛んだが、バンナ自身は「五輪の柔道で素晴らしい経歴の持つ選手と試合が出来るのは光栄です」と謙虚なコメント。
そして第11試合でマリウス・ザロムスキーの持つDREAMウェルター級王座に挑戦する桜庭和志は、赤いストロングマシンマスクにオレンジのネクタイ姿で登場。「今日はスーツ着用ということでしたが、Yシャツを忘れてしまったので向こうで安いのを買ってきました」と相変わらずの桜庭節を炸裂させた。第14試合でストライクフォースのジョシュ・トムソンと対戦する川尻達也は「世界のライト級のベストファイターの1人と、Dynaimite!!という大きな舞台で闘えることを凄く幸せに思えます。もうね、たぶん、みんなが期待してくれているような凄い試合になると思うので、ぜひ会場で楽しみにしてください。そしてTBS、テレビ流す......流し、流し......流せって感じなので、しっかりKOで終わらせたいと思います!」とTBSに対してこの大一番を地上波放送しろと要求してみせた。
メインを務めることになった高谷裕之は「10回目の大晦日の大会で、タイトルマッチが出来ることを誇りに思います。メインの仕事をしっかりこなしてタイトル獲りたいと思います!」と発言。対する王者ビビアーノは「私と高谷の試合を観に来てくれ。本当に素晴らしい試合をする」と語った。
この試合をメインに決めた理由を笹原EPは「当然TBSさんの放送の都合もあるが、まずこの試合ならハズレがないだろうと。あとは会場のことを考えると、チャンピオンシップで内容が鉄板のものしかメインには考えられないので、そうなると10年目の大晦日のメインを締めるのをあの2人に任せた。普通なら重い階級の選手がメインを務めると思うが、いまの時代は軽量級がすごく注目されているし、2人が積み重ねてきたことを評価した結果」と説明。
さらに会見には大晦日10回記念のエグゼクティブ・プロデューサーのアントニオ猪木氏も登場! テンガロンハットを被り、葉巻を手に登場した猪木EPは「元気ですかーーー! 元気があれば何でも出来る。元気があれば紅白もぶっ飛ぶ! 明日、紅白を見る人? 誰もいない。不思議だな(笑)。Dynamite!!観る人? (※大勢手を挙げる)視聴率50%だな。選手も明日はいい試合をやってくれると思うので、俺はその合間に馬鹿をやらないといけない。何をやりましょう? AKBですか? (※カン高い声で)会いたかった! とにかく来年はもっと凄い年になりますよに。寒いのに選手たちは可哀想ですね。これで明日風邪引いたらどうするんでしょう? バカヤロー!」と絶好調の猪木節を炸裂させて、ファンの笑いを誘った。
そして最後は気合いを入れる意味で、選手やファンとともに「明日もリングから元気を発信ということで、そしてもう1つは俺と一緒にダーをやると、夢や思いが叶いますように、頭にちょっと絵を描いてください。恋人がいない人は恋人、カネのない人はカネ、何でもいいや。明日の成功を祈って、いくぞー! 1、2、3、ダーッ!」で直前公開会見を締めくくった。
※試合順はこちらを参照
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