プロ格闘家を引退した吉田が「リング上では闘えなかったが、いずれ畳の上で闘おう」と、ヒョードルに柔道着をプレゼント!

100427_Astra-1.jpg 27日、都内のホテルで2日前に日本武道館で行われた『吉田秀彦引退興行〜ASTRA〜』で中村和裕相手に引退試合を行った吉田秀彦が、その試合を見届けるために来日したエメリヤーエンコ・ヒョードルと共に記者会見を行った。

 まずは大会を主催したジェイロックの國保尊弘代表が「二日経っていろいろ考えたが、大会を開催して本当によかった。100人以上の人にお礼の電話をしたりしたが、中には『PRIDE時代を思い出した』という声もいただいた。吉田とは20年近い付き合いになるが、吉田という男の花道を作れたことを誇りに思います。どこかで失敗するのではという不安があったが、最後まで進行もスムーズにいけた」と感想を述べた。
 続いて吉田とヒョードルが壇上に。白いシャツにジーンズ姿ということもあってか、爽やかな印象の吉田が「非常にスッキリした気分でいます。体はまだ少し痛いですけど、気持ちは整理はすでにつけて次に向けて頑張らないとなと思っています。ヒョードル選手がわざわざ駆け付けてくれるとは思っていなかったので、びっくりしているし、嬉しく思っています。本当にスパシーバ(ありがとう)です」と言うと、ヒョードルもニッコリ。
 そして目の前で吉田の引退試合を見たヒョードルは「ヨシダサンの試合を見るのが好きだったので引退するのは非常に残念。ヨシダサンは柔道で大変な成績を収めているので、今後はトレーナーとして活躍することを祈っているよ。(吉田が最後の相手としてヒョードルを希望していたことは)聞いたのだが、ケガもあって残念ながら叶わなかった。ヨシダサンと闘えたら名誉なことだったと思う」と対戦が実現しなかったことを残念そうに語った。

100427_Astra-2.jpg プロを引退した吉田だが、全日本柔道連盟の規定では、プロ格闘家の指導者復帰はプロの登録・契約終了から1年間の経過が条件になっている。そのため吉田道場の監督という資格を得るまでの1年間について吉田は「いま日本の柔道が低滞しているので外側から見てみたい。それこそロシアとかヨーロッパの柔道を見たり、フランス柔道の仕組みとかを勉強したい。柔道だったらいつでもヒョードル選手と......練習だったらやります(笑)」と語った。
 さらに今後の格闘技界との関わり方については「いまから(全日本柔道)連盟と掛け合っていかないといけないので、いま具体的なことは言えないが、自分に出来ることはなるべくやっていきたい」と答えるに止まった。
 一方のヒョードルは今回ASTRAに招待されたお礼に、次は自分の試合に吉田をぜひ招待したいとのこと。ヒョードルの次戦は6月末にストライクフォースで、ファブリシオ・ヴェウドゥム戦が予定されているが、「恐らくその予定通りに試合をします。日本で試合をしたい気持ちはあるのですが、現時点では契約上それは叶いません」と語ったため、もしかしたら吉田のストライクフォース視察が実現するかもしれない。

100427_Astra-3.jpg ヒョードルも格闘家になる前は柔道をやっていたが、吉田のようにプロ引退後柔道に戻る可能性を聞かれると、「もし引退したらヨシダサンの道場に行ってトレーニングするよ。ヨシダサンとはリングで闘う機会はなかったが、今後もしかしたら畳の上で闘うことがあるかも」とリップサービスしたヒョードル。
 これを聞いた吉田は「ヒョードル選手と一緒の時期くらいにPRIDEに出だしたので、あのままPRIDEがあればいつかやるときが来るかなと思っていたけど、結局PRIDEもなくなってヒョードル選手とも出来なかったんで、ヒョードル選手が引退したときに畳の上でオヤジファイトをしたいなと思います!」と言って、会見の最後に吉田秀彦の名前が入った柔道着をヒョードルにプレゼント。
 道着を羽織ったヒョードルは笑顔で吉田と握手を交わした。総合のリングでは実現できなかったヒョードルvs.吉田が、いずれ柔道で実現するのか? または彼らの影響を受けた後輩や弟子同士が対戦して、総合格闘技界を盛り上げるかもしれない。

リンク: 2010年4月25日、日本武道館『吉田秀彦引退興行〜ASTRA〜』

2010年4月27日 17:51
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