引退試合を翌日に控えても余裕の吉田に対し、介錯人を務める中村カズは約20kgの体重差にびっくり!

100424_Astra-1.jpg 24日、都内のホテルで『吉田秀彦引退興行ASTRA』(25日、日本武道館)の前日会見が行われた。事前に行われた計量ではチェ・ミルス、ホルヘ・マスヴィダル、小谷直之が契約体重をオーバーしたため、再計量を行うこととなった。
 無差別級で行われる吉田秀彦の引退試合だが、吉田は113kg、対戦相手の中村和裕は95.7kgで計量をパス。何とその体重差は17.3kgと20kg近くもあることが分かった。会見場に入ってきても両者は視線を反らせながら記念撮影に応じ、ピリピリムードを漂わせた。

 大会を主催するジェイロックの國保尊弘代表は、珍しくやや緊張した面持ちで「メインイベントの吉田秀彦vs.中村和裕は本人たちにとっても、ファン、関係者にとっても非常に意味のある一戦。明日の大会は皆さんの胸に深く刻み込まれ、生涯語り継がれるような伝説の大会を目指したいと思う」と意気込みを語った。

 吉田の引退興行ということで、約1カ月前にDREAMで試合をしたばかりにも関わらず、緊急参戦を決めた長南亮は「この前の試合から1カ月なので、いろいろな不安もあって調整も難しかったが、それでも頑張って作ってきた。さっき相手と立ち会ったときに1つ安心出来たのが、相手の殺気を感じることが出来たので安心してブチ壊しにいける。しっかり倒して吉田さんの引退試合を盛り上げたい」と、らしい発言。
 さらに久しぶりに総合格闘技の大舞台に帰ってきたエンセン井上は「1年半前は警察の留置所に座っていたので、明日試合出来ることはとても幸せ。明日の試合は何も残さないで、すべてをリングで出す」と薬物事件で逮捕されどん底にいた状態からの復帰だけに、試合で完全燃焼することを固く誓った。また、対戦相手のミカ・ミラーから「とても強い相手を用意してもらって感謝している」と言われた小見川道大は「吉田先輩に教わったことは"勝負は勝たないと意味がない"ということなので、しっかり勝ちたい。僕が勝てば盛り上がると思う」と自信を覗かせた。

100424_Astra-2.jpg そして吉田秀彦の介錯人を務めることになった中村は「吉田さんとの試合が決まってから、今までにないくらい濃密な時間と充実感のある時間を過ごすことが出来た。明日は本当に感謝と尊敬の念を込めて倒します。前回の試合(=昨年8月の三崎和雄戦)のときは『斬る覚悟も斬られる覚悟も出来ている』と言ったが、今回は斬る覚悟しかない」と師匠が相手とはいえ、もちろん倒す気満々。
 対する吉田は「とうとう明日最後の試合になるが、こういう立派な引退興行が出来るのもみなさんのお陰だと思っているので、カズと最後の試合になるが、来ているファン、お客さんが損をしない試合を必ずしたい。終わったときには清々しい気持ちで引退出来るように頑張りたい。引退といっても試合はなくならないので、やるかやられるかの勝負をしないといけないと思っている。持てる力を精一杯出すだけ」と、変に気負うこともなく気持ちのいい試合をするだけといった感じ。

 20kg近くある体重差に関しては、中村は「正直びっくりしているが、自分はいかにスピード感のある自分を出せるかなので、そこを重点的に」とさすがに驚きは隠せないが、その分明らかに自分が有利のスピードを活かしていくとプラスに捕らえた。一方の吉田は「いっぱいお腹の中に詰め込んできたのでだいぶ増えていました。この体重を活かして頑張りたいと思います」と言って苦笑い。さらに会見終了後には「実は無差別級だから(計量のときに)重りを付けてたんです(笑)。本当はポケットにお金を入れ過ぎたんです」と言って大笑いしながら札束で額の汗を拭う場面も。
 だが、本当はスーツを着たまま計量をしたとのことで、「実際は110(kg)ないでしょ。練習してても体は重たくないし、全然スムーズ。みんなに痩せたって言われたのに、(体重計に)乗ってびっくりした。全然(体重は)計ってなかったし、痩せたと思っていたから105くらいかなと思っていたけど、やっぱりオヤジの腹になってましたね。練習は結構したと思うけどなぁ。まぁ明日見てください!」と予想よりは落ちていなかったが、練習は十分してきたという。

 吉田は自分のセコンドに「名前のある方なのでまだ言えないが、45歳の友人です」と有名人がつくことを示唆。さらに國保代表からは「試合だけでなく、たくさんのゲストにも協力してもらっている。明日会場に来た人が喜んで帰れるイベントになると思う」と噂される大物ゲストの登場を臭わす発言も飛び出した。


吉田秀彦引退興行〜ASTRA〜
日時:4月25日(日) 開始:16:00
会場:日本武道館

▼オープニングファイト第1試合 バンタム級 62キロ契約
小森亮介(日本/吉田道場)
   vs.
村田卓実(日本/和術慧舟會A-3)

▼オープニングファイト第2試合 ミドル級 84キロ契約
坂下裕介(日本/TEAM CLOUD)
   vs.
長井憲司(日本/U-FILE CAMP 赤羽)

▼オープニングファイト第3試合 ヘビー級
誠悟(日本/フリー)
   vs.
バル・ハーン(モンゴル/チーム新日本)

▼第1試合 フェザー級 65キロ契約
長倉立尚(日本/吉田道場)
   vs.
毛利昭彦(日本/毛利道場)

▼第2試合 ウェルター級 77キロ契約
白井祐矢(日本/TEAM M.A.D)
   vs.
チェ・ミルス(英国/M1グローバル/チーム・トロージャン)

▼第3試合 ライト級 70キロ契約
中村大介(日本/U-FILE CAMP.com)
   vs.
天突頑丈(日本/PUREBRED)

▼第4試合 ライト級 70キロ契約
小谷直之(日本/ロデオスタイル/チームZST)
   vs.
ホルヘ・マスヴィダル(米国/アメリカン・トップチーム)

▼第5試合 ウェルター級 77キロ契約
長南亮(日本/TEAM M.A.D)
   vs.
チャ・ジョンファン(韓国/CMA KOREA/冠岳BJJ)

▼第6試合 ライトヘビー級 95キロ契約
エンセン井上(米国/PUREBRED)
   vs.
アンズ・"ノトリアス"・ナンセン(ニュージーランド/ETK)

▼第7試合 フェザー級 65キロ契約
小見川道大(日本/吉田道場)
   vs.
ミカ・ミラー(米国/アメリカン・トップチーム)

▼第8試合 無差別級
吉田秀彦(日本/吉田道場)
   vs.
中村和裕(日本/吉田道場)

リンク: 吉田秀彦引退興行 ASTRA

2010年4月24日 14:46
このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体