今大会のオープニングで10月11日に横浜文化体育館に進出し、そこでOUTSIDERvs.ZSTやOUTSIDERvs.米軍の対抗戦を行うと発表した前田代表は「プロとして通用するOUTSIDERの選手を育てていきたいと思います。こういう真っ直ぐな連中を応援してやってください！」と発言。アマチュアの格闘技イベントであるTHE OUTSIDERだが、いよいよ選手がプロでも通用するように育てていくという、"次なるステップ"に入ることになった。
　大会終了後の総括の場で、記者からZSTとの対抗戦について聞かれた前田代表は「当日計量で体重を合わせて。相手はZSTでギャラをもらっている奴だから、プロと言えばプロですね。いきなりチャンピオンクラスは出さないけどね。3〜5試合くらいを考えてますね。それは（10・11）横浜文体に。あとは米軍との対抗戦もありますんで、いろいろと考えて」と答えた。

　すると、突然「10月にリングスが復活するという件は、どの程度まで固まっているんですか？」という質問が飛び出す。これを受けて前田代表は「リングス復活するっていうか、OUTSIDERをやったのはこういう連中の中から、あしたのジョーや力石徹を捜すってことでやったんで、やっぱりそいつらをプロにするために、いろいろ経験をさせるってことですね。プロとの対抗戦もそうだし、米軍との試合もそうだし。すべてはそのためにやっているんですよ。だから横浜文体っていうのは、彼らがプロになるための大きなステップ。で、プロとしてやっていくならやっぱりリングスが責任を持ってやっていくんで、そういった意味でリングス復活の第1弾ですよね。ZSTや米軍との対抗戦はOUTSIDERじゃなくてリングスでやっていくよ」と答えた。
　リングスと言うと1991年に前田が旗揚げし、2002年に活動休止するまでヴォルク・ハンやダン・ヘンダーソン、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、エメリヤーエンコ・ヒョードルといった強豪外国人選手を多く輩出したあの団体を連想させるが、現在アマチュアの格闘技イベントである『THE OUTSIDER』を主催しているのもリングスなのである。
　つまりアマチュアのTHE OUTSIDERから金の卵を見つけ出し、彼らがプロとしてDREAMやSRC、UFCなどに上がれるように、まずはリングスが責任を持ってプロの選手と対戦出来る場を用意しましょうというのが、今度のリングスということなのかもしれない。
　現在決まっているのはリングス名義で10・11横浜文化体育館を押さえていることと、OUTSIDERvs.ZSTやOUTSIDERvs.米軍の対抗戦を行うということのみ。そのほかにどんな試合が組まれるのか、誰が出るのかといったことは一切決まっていないとのことだが、この日の会場には元リングスの山本宜久と金原弘光も観戦に訪れていた。

　また、民主党から出馬が一転、国民新党から夏の参院選に出馬するのではないかと言われている前田代表だが、その話題は出しにくい空気が漂っていた大会総括の場で、ある記者から「先日、亀井大臣に取材をしたら、OUTSIDERのことをスゴイ評価されていましたが」というスレスレの質問が飛ぶと、前田代表は「そうなんだよね。会ったときに......選挙の話になってしまうんだけど（苦笑）、『キミが選挙に出ようと出まいと応援するよ』と言ってくれましたね。『もし出なくても気にしなくていい』と。『そういう有意義なことをやっているんで応援しますよ』と。でも前回の参議院選挙のときからずっといろんな政治家、何百人と会いましたけど、そういうこと言われたのは初めてですね」と答えた。
　さらにこの記者が「大会が6月と10月にありますけど、それ以外に前田さんは忙しくなりそうですか？」とうまく間接的な聞き方をしたところ、前田代表は「いや〜、ちょっと分からないね。『（選挙に）出ませんか？』って誘われて、じゃあ考えますと。そんなOUTSIDERのことを応援するよって言ってくれるような人だから、無碍に断るのも嫌ですし、前向きに考えますっていうんで......いまもまぁどうしようかって考えている最中です。もう何か言ったの、言ってないのっていうのを2回も3回も繰り返すと、アホな話になるんで、ちゃんと話をして、その上でいろいろ真摯に考えて返事をしますと言ってます」と答えるに止まった。

リンク: THE OUTSIDER第11戦