激闘が続いた60-65kgトーナメント1回戦&2回戦。大本命が敗れる波乱もあったが、幕や渋谷などベスト4が出揃う!
FIGHTING NETWORK RINGS
THE OUTSIDER 第11戦
日時:4月3日(土) 開始:16:00
会場:ディファ有明
観衆:1670人(超満員)
3日、ディファ有明で行われたFIGHTING NETWORK RINGS『THE OUTSIDER 第11戦』。今大会から60-65kgトーナメントの本戦がスタート。OUTSIDERファンにはお馴染みの選手も多数出場しており、注目カードが並ぶ中、1回戦からいきなりの大波乱が起こった。これまでOUTSIDERでは無敗で、このトーナメント優勝候補大本命と言われた"アウトサイダー少子化対策担当大臣 最強保育士"秋山翼選手が、1Rから"沼津の一撃空手王"渡辺竜也選手にプレッシャーにやや押され気味という展開となり、タックルもことごとく潰されてしまう。2Rには鼻血を出しながらも何とかテークダウンを奪ったが、極めきれずに試合終了。2-1の判定で渡辺選手の勝利が告げられた瞬間、秋山選手はガックリとマットにヒザを付き、顔を手で覆うほどのショックを受けた。
前田日明リングス代表は渡辺選手のワンチャンスをモノにする反射力を評価した上で、「まさか秋山君に勝てるとは思わなかったね! あれは驚いた」と目を丸くしていた。渡辺選手はさらに2回戦でも"天下一武闘会の新星"松岡洋平選手をカウンターのワンパンチで沈めて準決勝進出を決めた。
その渡辺選手と6月の準決勝で当たるのが、"リアル刃牙"渋谷莉孔選手。渋谷選手は1回戦を判定で勝利したものの、あまり納得がいかない表情で2回戦に。2回戦の相手は1回戦の"伝説与国 MVP大嶽 遺伝子継承最強アウトロー 蘇る杉並魂"pero選手戦で、鮮やかなタックルからのパウンドで勝利したレスリング歴13年という"昭和の極悪クリミナルレコーダー"茂木浩明選手。
1R、またも見事なまでにテークダウンを奪った茂木選手はネッククランチやミノワマンが使うフロント逆エビ固めのような体勢でガッチリとアキレス腱固めを極めていき、渋谷選手はピンチの連続! このまま茂木選手が圧倒するかと思われたが、2Rに入りタックルを狙っていた茂木選手に渋谷選手がうまくパンチを当てていくと、一瞬茂木選手の動きが止まる。そこにすかさずハイキックを叩き込んだ渋谷選手は、一気にパンチでラッシュ。後退した茂木選手は戦意を喪失し、敵に背を見せてしまったためレフェリーが試合をストップ! 渋谷選手が見事な逆転勝ちを収めた。
最近試合後のマイクアピールを一切拒否していた渋谷選手だが、久しぶりにマイクを持つと「しゃべることないけど、とりあえず黒石君と決勝でやらないと意味がないんで」と発言! これには前田代表も「渋谷君の頑張りが驚きましたね。よもやアイツの口から『アウトサイダーを盛り上げるために黒石君と2人で......』なんて言葉が聞けるなんていうのは、本当に驚きました」と嬉しそうに語った。
その渋谷選手から名前を出された"Mr.OUTSIDER"こと黒石高大選手は、このトーナメントでさすがはOUTSIDERの顔だという試合をやってのけた。1回戦でボクシングを4年、キックを1年やっていたという"栃木 漆黒の流星"手塚勇太選手と対戦した黒石選手は、ジャブを打ってくる手塚選手にドンピシャのタイミングでタックルを決めてスムーズにテークダウンを奪ったかと思えば、相手のパンチもよく見せている様子でスウェーでかわし、さらにワンツーで前に出て来た手塚選手に鮮やかなカウンターパンチを叩き込んで見事なKO勝ちを収めたのだ!
格闘家としてのスキルをグングン上げているのが非常によく分かる黒石選手。観客の期待に応えて臨んだ2回戦の"九州 蹴り技の貴公子"和田周作選手との試合でも、鮮やかにタックルでのテークダウンを奪い優勢に試合を進めていた。
しかし2Rに入り、テークダウンは奪うもののなかなか極めきれずにいると、ややスタミナが切れたところを和田選手に押し倒され、パウンドの連打を浴びてしまう。必死に防御する黒石選手だったが、完全にマウントを取った和田選手がパンチを打ち下ろしていったところでレフェリーが試合をストップ! 惜しくもMr.OUTSIDERは2回戦で姿を消した。黒石ファンから靴が飛んでくるハプニングはあったが、勝った和田選手は大会終了後「ベスト4の中で僕だけまったく賞がなかったんで、僕ハングリーなんですよ。僕は優勝よりも(賞金の)100万円のが大事なんですよ。自営業の牛乳屋やってるんですけど、今不況のあおりで潰れそうなんで、その100万でちょっと建て直したいなと思ってるんです」と切実なコメント。
なお、前田代表は「黒石はすっごい良くなったんですよ! 昔の黒石知ってると、別人に見えるくらい。タックルもすごく良くなって、クラッチして倒して、いきなりサイドポジションに付くじゃないですか。それもいいですよね。アレは俺がよくリングスでやったタックルですよ。そういうことに気がつくっていうのは、やっぱり練習をしないと気付かないですよ。だから黒石は相当練習していると思いますよ」と黒石選手の成長ぶりを大絶賛した。
ベスト4最後の1人はOUTSIDERではお馴染みの"寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝"幕大輔選手。メインとなった2回戦で苦しい試合を辛くも制した瞬間、プレッシャーから解放されて男泣きする場面も。生まれてくる子供のためにも優勝したいとのこと。
トーナメント以外のワンマッチでもバラエティに富んだ試合が組まれていたが、中でも観客をどよめかせたのが、"バトル漫画家ファイター"一文字蛍選手。プロフィール写真もなぜかライダーキックをしている後ろ姿だった一文字選手は、赤いマフラーをなびかせながら入場すると、名前をコールされる際も特撮ヒーローっぽい決めポーズ!
さらに試合が始まっても、何と特撮ヒーローのように「ヤー」「トー」と叫びながら打撃を出していくという徹底ぶり。しかし、これを簡単にスウェーでかわした相手の"カオス・ヒーロー"中根佑太選手は、狙い澄ましたストレートを一文字選手の顔面に叩き込む! その瞬間、ストーンと倒れ込んだ一文字選手! 即座にレフェリーが試合をストップしたのだが、すぐに立ち上がった一文字選手は「まだやれるぞ!」となぜか手で決めポーズを作りながらアピール。
しかし判定が覆ることはなく、ガックリと肩を落として引き揚げていった。勝った中根選手は「たったいま、ヒーロー対決を制した佑太です」とマイクアピールしてみせた。残念ながら敗れた一文字選手だが、何だかもう一度見たくなるキャラクターだった。
なお、前田代表は6月には70-75キロトーナメントを開始すると発表。選考試合は行わずにいきなり16選手による1回戦からスタートする可能性もあるという。さらに10月にはリングス名義で横浜文化体育館に進出し、OUTSIDERvs.ZSTやOUTSIDERvs.米軍の対抗戦を行うという。
▼第1試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"リアル刃牙"○渋谷莉孔
判定3-0
"録死亡遊戯 九州軍団 影の総帥"●山元寿
▼第2試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"昭和の極悪クリミナルレコーダー"○茂木浩明
1R 1分45秒 レフェリーストップ
"伝説与国 MVP大嶽 遺伝子継承最強アウトロー 蘇る杉並魂"●pero
▼第3試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"沼津の一撃空手王"○渡辺竜也
判定2-1
"アウトサイダー少子化対策担当大臣 最強保育士"●秋山翼
▼第4試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"ヨコハマ・メタルシティ 陵辱のバッドチューニング"●土橋政春
判定2-1
"天下一武闘会の新星"○松岡洋平
▼第5試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ リザーブマッチ(体重Limit60-65kg)
"第6回大会MVP 平成生まれの火の玉小僧 弾丸エイティーン"○比夏瑠
不戦勝
"福岡アウトロータウン 亀強羅割り"●井上潤一
▼第6試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"漢は花道 火山処大分 ケンカの天才"●花道
2R 27秒 レフェリーストップ
"九州 蹴り技の貴公子"○和田周作
▼第7試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"横浜義道会初代総長 濱の狂犬"○黒石高大
1R 2分50秒 KO
"栃木 漆黒の流星"●手塚勇太
▼第8試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"理由なき反抗 名門三郷高校卒業 蒼い稲妻"●島根豊
1R 1分57秒 KO
"沖縄から本土初上陸 猛毒ゴーヤファイター"○宮良好明
▼第9試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 1回戦(体重Limit60-65kg)
"アウトロートレイン 相鉄線の覇王"●角田智康
1R 1分26秒 レフェリーストップ
"寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝"○幕大輔
▼第10試合 シングルマッチ 体重Limit73kg
"焼津の暴力マリア"●宮永一輝
2R 1分32秒 レフェリーストップ
"天才不良品"○三枝美洋
▼第11試合 シングルマッチ 体重Limit80kg
"アンコンディショナル・ラヴ"●八巻健二郎
1R 1分51秒 アキレス腱固め
"宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー"○菱沼郷
▼第12試合 シングルマッチ 体重Limit75kg
"埼玉白岡町の若き長 全身凶器"○齊藤龍正
1R 4秒 KO
"ブラジリアン・ドラゴン"●ペドロ・ドラガオン・木村
▼第13試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
"アイ アム レジェンド"●中村潤
1R 2分46秒 チョークスリーパー
"静岡相良のシューティングスター"○植田雄太
▼第14試合 シングルマッチ 体重Limit93kg
"日本一のドラ息子 東京青山最強ウェイター"●高橋玲央
1R 2分21秒 TKO
"五所川原の頑固トーチャン"○開米智樹
▼第15試合 シングルマッチ 体重Limit68kg
"新潟最強ギャングCOLORS 悪羅悪羅喧嘩士"●RYUYA
1R 1分31秒 三角絞め
"茅ヶ崎連合第十二代総長"○庵野隆馬
▼第16試合 シングルマッチ 体重Limit60kg
"カオス・ヒーロー"○中根佑太
1R 5秒 KO
"バトル漫画家ファイター"●一文字蛍
▼第17試合 シングルマッチ 体重Limit64kg
"忠 義"●戸塚俊介
1R 35秒 TKO(レフェリーストップ)
"YMC真岡 吉永ブラザーズ"○ウィンク鈴木
▼第18試合 シングルマッチ 体重Limit72kg
"ヒューマン・スイーパー"●YUYA
1R 3分 レフェリーストップ
"リアル・サバイバー"○蛯沢康仁
▼第19試合 シングルマッチ 体重Limit80kg
"法曹界の最強戦士 人権派柔術弁護士"○堀鉄平
判定3-0
"国士舘のリアルジャイアン"●剛田武
▼第20試合 シングルマッチ 体重Limit75kg
"元・南関東RSC連合 小田急ルート総長"○山田史博
1R 1分33秒 腕ひしぎ十字固め
"栃木真岡 夜の代表取締役"●松本峰周
▼第21試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 2回戦(体重Limit60-65kg)
"リアル刃牙"○渋谷莉孔
2R 1分26秒 KO
"昭和の極悪クリミナルレコーダー"●茂木浩明
▼第22試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 2回戦(体重Limit60-65kg)
"沼津の一撃空手王"○渡辺竜也
1R 58秒 KO
"天下一武闘会の新星"●松岡洋平
▼第23試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 2回戦(体重Limit60-65kg)
"九州 蹴り技の貴公子"○和田周作
2R 1分53秒 レフェリーストップ
"横浜義道会初代総長 濱の狂犬"●黒石高大
▼第24試合 THE OUTSIDER 60-65トーナメントマッチ 2回戦(体重Limit60-65kg)
"沖縄から本土初上陸 猛毒ゴーヤファイター"●宮良好明
判定1-2
"寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝"○幕大輔
リンク: 10・11横浜文化体育館でリングス復活の第1弾大会を開催!前田は参院選出馬に関して「分からない。考えている最中」
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