プロレスデビュー戦で元若麒麟・鈴川がコールマンから大金星!ジョシュはUFC元王者対決を制し、WWEのビンス会長が猪木に対戦要求!?

100925_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
GENOME13
日時:9月25日(土) 開始:16:00
会場:JCBホール
観衆:2958人(超満員札止め)

 25日、JCBホールで行われたIGFプロレスリング『GENOME13』。アントニオ猪木デビュー50周年記念大会第3弾として行われたこの大会だが、5・9大阪府立体育館大会以来、約4カ月半ぶりの『GENOME』となる。
 まず話題になったのがIGFのエース的存在だった小川直也が、9月上旬自身のブログでJCBホール大会の出場辞退を発表! 猪木のデビュー50周年記念大会に愛弟子・小川が出場しないという緊急事態となったが、今大会でIGFのニュースターになる可能性がある大型新人がプロレスデビュー戦を行った!

 その新人こそ昨年大麻取締役違反により逮捕され、大相撲を引退した元若麒麟改め鈴木真一。IGFの2・22JCBホール大会を視察し、猪木と対面した鈴木はプロレス転向を決意して、宮戸優光GMが主宰するU.W.F.スネークピットジャパンでプロレス修行を行ってきた。力士時代より20kg絞って120kgとなった鈴木のプロレスデビュー戦の相手は、何とPRIDE GP 2000優勝者のマーク・コールマン! 煽りVで鈴川は「相手が誰でも関係ない。勝ちに行く。マーダービンタでダウンさせて顔面に四股踏んでやる!」と強気な発言。
 そして赤い闘魂タオルならぬ、赤いバンダナを頭に巻き、親交のあるヒップホップ系ミュージシャンを何人か帯同して入場してきた鈴川は、コールマンがリングインすると近付いていって額をくっつけゴンタ顔でメンチを切っていく。さらにセコンドや「300人連れてきた」という鈴川の応援団がコールマンを一斉に"Dis"っていく。コスチュームこそ新人らしく黒いショートタイツにレスリングシューズだが、髪型が編み込みヘア。
 そしてゴングが鳴ると鈴川は"マーダービンタ"と呼ばれる突っ張り気味の掌底でガンガン前に出て行く。面食らった感のあるコールマンは何とかタックルから抱え上げて、前に落として一気に胴絞めスリーパーを狙っていくが、鈴川はロープに脱出。なおもコールマンはタックルでテイクダウンし、袈裟固めを狙うというお得意のパターンに持ち込むが、鈴川はロープに逃れていく。鈴川がタックル狙いのコールマンに対し、ニーリフトを合わせたり、ガンガン掌底を打っていくこともあり、徐々に疲れが見え始めるコールマン。
 どうにかグラウンドで上になり、執拗に抑え込むことで鈴川のスタミナも奪っていく。そしてようやく肩固めに捕らえていったコールマンだが、場内の「鈴川」コールに後押しあれたのか、なかなかギブアップしなかった鈴川はロープに脱出! 10分が経過した段階で完全にスタミナが切れたコールマンに対し、鈴川はタックルを警戒して慎重にローキックやミドルキックを入れてコーナーに追い込み、そこから掌底を連打。
 苦しそうにタックルでテイクダウンを奪ったコールマンだが、その場に座り込むと両手を広げた上に手でタイムサインを作り戦意喪失をアピール! ここで試合終了のゴングが鳴り、何とプロレスデビュー戦でMMA界のレジェンドであるコールマンを破るという大金星をやってのけた。さらにインタビュースペースでは、ラッパー風のセコンドと共に"鈴川劇場"が繰り広げられた! 試合後のコメント全文はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

100925_IGF-2.jpg エースだった小川の欠場により、IGFは猪木が最もIGFのエースとして信頼を置いているジュシュ・バーネットをメインに起用し、何とその対戦相手にジョシュと同じく元UFC世界ヘビー級王者のティム・シルビアを用意。
 ジョシュがリングインするなり場外に蹴落としていったシルビアは、ムッとした様子でリングに戻って来たジョシュをコーナーの上に押し上げると、重たいパンチを振り下ろしていく。ブレイクがかかりスタンドになったところでジョシュは一旦グラウンドに引き込み、そこからアキレス腱固めへ。ロープに逃れたシルビアはボディブローを打ってくるジョシュに対し、ニーリフトで突き上げてから掌底を叩き込んでいく。
 さらにショルダータックルで吹っ飛ばしていったシルビアは、ヒザをついたジョシュにフロントキックを放っていくが、うまくジョシュにヒットせず股間をロープにぶつけてしまう。すかさずジョシュはシルビアを場外に追いやると、そこからド迫力の場外乱闘を展開。その結果、シルビアがボディスラムでジョシュを放送席に叩き付けていったところで、両者リングアウトを告げるゴングが鳴らされてしまう。
 当然、こんな不透明決着に観客は納得しないが、一番納得いかなかったのはリングサイドからこの試合を見守っていたアントニオ猪木会長! 2人を一喝した猪木は強権を発動して延長戦を指示。やる気満々でこれに応じたジョシュはバックドロップ2連発でシルビアの巨体を叩き付けると、一気に腕十字を決めて今度こそ完全勝利。リングに上がってジョシュを祝福した猪木は「もっと気の入った試合をやってください。バカヤロー! 今度は12月3日ですが、そんじょそこらにはないベルトを用意しています。1億のベルトを作れと言ったら、2億のベルトを作ったので、それを争奪するような試合を! 元気のなくなった日本、そんな日本にビンタを入れたいと思います。1、2、3、ダー!」と、何と前日に発表した12・3『INOKI BOM-BA-YE 2010』両国大会で新設した"2億円ベルト"を争う闘いを行うことを発表してこの大会を締めくくった。

100925_IGF-3.jpg 小川の愛弟子だった澤田敦士は出場を辞退した小川に追随することなく、小川から"独立"して単身JCB大会参戦を表明。セミファイナルでエリック・ハマーと対戦。3本ぼベルトを持参して入場した澤田は試合開始のゴングが鳴ると、いきなりエプロンに出て行くという"ジラシ"戦法を見せるが、これがハマーの怒りを買ってしまい、澤田がリングに入ったところへスピアを叩き込んだハマーはそのままぶっこ抜きジャーマン!
 場外にエスケープした澤田は小川ばりに手を叩いて自らを鼓舞すると、リングに戻ってSTFを決めていくが、ロープに逃れたハマーは掌底の打ち合いで澤田を朦朧とさせると、投げ捨てオクラホマスタンピートのようなカタチで澤田をターンバックルに叩き付ける。またしても澤田が場外にエスケープすると、今度はすぐに追いかけていったハマー。場外でチョークスラムを決めたハマーは、リングに戻るとスタンディング式肩固めからスロイダーで投げ、さらにショートレンジラリアット。
 死に物狂いで場外に逃げた澤田は、何と本部席からゴングを強奪! そのままリングに戻ると何と木槌でハマーで殴りかかり、倒れたハマーにゴングを投げつける暴挙に出る。この時点で反則負けになってもおかしくないのだが、すぐにハマーがひざ十字に捕らえていったため試合は続行。観客からはブーイングが起こる中、ロープに逃れた澤田は持参したベルトを手に取ると、今度はそのベルトでハマーに殴りかかっていき、ここでついに反則負け!
 小川直也の"暴走王"を引き継ごうとしたのか分からないが、それは暴走王の意味をはき違えている。そのままノーコメントで引き揚げていった澤田だが、これではせっかくセミファイナルに抜擢された意味がまったくない。

 このほか、約2年ぶりのプロレス復帰となったケンドー・カシンは本田多聞とレスリング最強タッグを結成し、ボブ・サップ&ボビー・ラシュリーのパワーファイターコンビ相手にイスを使ったイリュージョンで仲間割れを引き起こしておいてのフォール勝ちという、いかにもな勝ち方。ちなみに入場テーマの『スカイウォーク』の前奏には、百田光雄の入場テーマ『ロッキー』のテーマを使用し、花道付近で観戦していた子どもを威嚇して泣かせてからリングに上がった!
 また、猪木が挨拶する前にはスクリーンでこの日名古屋で行われた『DREAM』 に出場していた石井慧と、WWEのビンス・マクマホン会長から猪木の50周年を祝うビデオメッセージが流された。ビンスは「今年はWWEの殿堂入りしたし、あなたのような数々の名誉を手に入れた人はほんのひと握りだ。そんなあなたは最後にもう1試合やらなければならない。MSGでイノキvs.ビンス・マクマホンだ!」とリップサービス溢れるメッセージ。観客からは「さすが!」という声と共に大きな拍手が起こった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ15分1本勝負
○鈴木秀樹
2分38秒 アームロック
●定アキラ

▼第2試合 IGFキックルール3分×3ラウンド
●角谷正義
1R 1分57秒 KO
○MASASHI(TEAM木鶏)

▼第3試合 シングルマッチ20分1本勝負
○クリス・ダニエル
5分44秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
●澤宗紀(バトラーツ)

▼第4試合 IGF×ノア30分1本勝負
●タカ・クノウ
8分38秒 巻き込み式エビ固め
○青木篤志(NOAH)

▼第5試合 イノキゲノムスーパーレジェンドマッチ10分1本勝負
△初代タイガーマスク(リアルジャパン)
時間切れ引き分け
△藤波辰爾(DRADITION)

▼第6試合 鈴川真一デビュー戦30分1本勝負
●マーク・コールマン
11分58秒 戦意喪失(TKO)
○鈴川真一(元・若麒麟)

▼第7試合 スペシャルタッグマッチ45分1本勝負
○ケンドー・カシン(フリー)/本田多聞(フリー)
7分43秒 ラシェリーのスピアー→片エビ固め
●ボブ・サップ/ボビー・ラシュリー

▼第8試合 シングルマッチ45分1本勝負
○エリック・ハマー
7分19秒 凶器攻撃→反則
●澤田敦士

▼第9試合 スーパードリームマッチ60分1本勝負
△ジョシュ・バーネット
5分9秒 両者リングアウト
△ティム・シルビア
<再試合>
○ジョシュ・バーネット
1分6秒 逆十字固め
●ティム・シルビア

リンク: 猪木のデビュー50周年パーティーが盛大に開かれる!猪木はデビュー戦白星の鈴川を高評価し、小川欠場の影響はなし!

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