大原を加えたFCF軍がSMASH制圧へ好発進!ケニーvs.Mentalloは日本でも名勝負に!華名vs.JWP開戦か!?
SMASH
SMASH.7
日時:8月30日(月) 開始:19:00
会場:新宿FACE
観衆:600人(超満員札止め)
30日、新宿FACEで行われた『SMASH.7』。11・22『SMASH.10』でついにJCBホール初進出が決まったSMASHだが、前回の7・24『SMASH.6』ではTAJIRIが"FCFの総帥"スターバックに完敗を喫し、FCFチャンピオンのベルトを奪還されてしまった。さらにようやくSMASHでの初勝利をあげた大原はじめが、TAJIRIにエルボーを食らわすと「自分の出した答えはコレです」と言って立ち去っていった。
その後大原はフィンランドに渡り、何とスターバックと電撃合体! 大原が加入したことでFCFの総帥・スターバックは「我々がSMASHを乗っ取る」とまで宣言した。この大原に対して怒りを露わにした小路晃がTAJIRIのパートナーに名乗りをあげたため、今大会ではスターバック&大原vs.TAJIRI&小路がメインで行われた。
FCFのTシャツを着て、和風のコスチュームからFCFの文字や十字架をあしらった新コスチュームで登場した大原。まずは小路が大原に「目を覚ませ!」と叫びながら張り手を見舞っていくが、大原は荒っぽいファイトで小路をねじ伏せると、TAJIRIを指名。一転してクリーンファイトでTAJIRIと真っ向勝負を挑んでいった大原。続いてスターバックが入ってきて小路を攻撃しながら、コーナーで経っているTJIARIに向かって唾を吐いて挑発する。するとスターバックはいきなり必殺のパイルドライバーの体勢に。慌ててTAJIRIがカットすると、小路は大原を払い腰でブン投げていき、TAJIRIもコルバタからバズソーキックを狙う。
これを大原がかわすとスターバックがトラースキック。さらにカーフブランディングも決めていく。だが、小路は大原を上空にあげると、そこから急角度の払い腰! いい感じで攻めていく小路だが、スターバックがコブラツイストで捕まえると、大原がスライディング式のクロスチョップを叩き込む。TAJIRIにも同じ技を叩き込むと、大原は小路をスターバックに向かってホイップ。キャッチしたスターバックはそのまま必殺のパイルドライバーで叩き付け、またしても人差し指1本でフォール。
その横で祈りを捧げていた大原は、TAJIRIも捕まえてスターバックにホイップし、TAJIRIもパイルドライバーの餌食に。そこにKUSHIDAが救出に入って来るが、ヘイモ・ユーコンセルカも入ってきてKUSHIDAを攻撃。堪らずAKIRAも入ってくるが、大原がAKIRAを捕まえてスターバックにホイップ。しかしAKIRAはスターバックを振り解くと、ドロップキックで場外に叩き落とし、「俺と闘え!」と猛アピール。ダメージの大きいSMASH軍が引き揚げていくと、リング上をスターバック、ヘイモ、大原のFCF軍が占拠。
SMASHファンからはFCF軍に対して声援も飛んでおり、大原はリング上から「未来は自分で変えるしかない。誰も自分の未来なんて変えちゃくれないんだ。だから自分自身が行動を起こして変えなくちゃいけない。だから俺は行動して未来を変える!」と絶叫。新生・大原はじめをアピールした。
AKIRAがスターバック戦をアピールし、どうやら9・24『SMASH.8』で両者の一騎打ちが行われそうな雰囲気だが、プリンス・デヴィット推薦選手として今大会からSMASHに参戦したポール・トレイシーが、インタビュースペースでTAJIRIに向かって「あなたはいまスターバックに対してどうぶつかっていいか分からなくなっていますね? 実はヨーロッパにはスターバックの天敵がいるんですよ。私はスターバックを倒せる天敵のようなレスラーを知っているんですよ。私に裏でお金を渡してくれれば、そのレスラーを連れて来てもいいですよ」と実に怪しげな提案をしたが、TAJIRIはレスラーとしてのトレイシーは評価しながらも「コレ(=お金)はないでしょう」と訝しい表情だった。
2002年にカナダで"マッチ・オブ・ザ・イヤー"に輝いているMentalloとケニー・オメガの師弟対決が、ついに日本でも実現! 9・3には新日本プロレス後楽園大会のメインでIWGPジュニアヘビー級王座への挑戦も決まったケニー。日本ではケニーの先に活躍しているが、Mentalloはその活躍をまるで"息子"が成長するような思いで見守っているという。「ケニーは家族」とまで語るMentalloだが、JCBホール大会で"大物選手"との対戦を希望しているだけに、その大物選手を振り返らせるような試合をしなくてはいけない!
序盤、まるでカナダ時代を思い出すかのようにハンマーロックやアームドラッグの攻防を見せた両者だが、Mentalloがパラダイスロックのようなカタチでケニーを動けなくして場外に叩き落とし、場外ダイブをまず狙ったのだが、これはケニーが距離を取って回避。ケニーはリングに戻ると珍しくロメロスペシャルやカナディアン・バックブリーカーを決めていく。Mentalloも串刺しハイキックから倒立式ノーザンライト・スープレックスを返すが、ケニーはコタロー・クラッシャーからカミカゼで叩き付けると、その場飛びシューティングスター。これをかわしたMentalloは逆にカミカゼからコーナーを蹴ってのムーンサルトプレス。
Mentalloがコーナーに登っていくと、思い切り突き飛ばしていったケニー。場外戦に戦場が映ると、さすが"カナダの路上王"と言われただけあって、何とFACEのテーブルの席の上でお互いにツームストンパイルドライバーを狙って反転! 結局、ツームストンを決めたのはMentallo。さらにテーブル席からケブラーダまで発射。さらにリングに戻ってきたケニーに顔面ウォッシュを見舞ったMentalloは、パワーボムからダイビング・レッグドロップ。しかし続くムーンサルトをかわしたケニーはAOISHODOUからSTOP!エンズイギリ、低空ドラゴンスープレックス、そして波動拳と一気に攻め立てる。
だが、クロイス・ラツをエビ固めで切り返したMentalloは、続くケニーの波動拳を昇龍拳で迎撃すると、ロープにダッシュ。ところがケニーはそのMentalloをキャッチして、そのままクロイツ・ラスで叩き付けて3カウント! 見事に師匠超えを果たしたケニーは歓喜のガッツポーズ。そしてMentalloに歩み寄っていき、ガッチリ握手を交わして抱き合いながら健闘を称え合った。試合後、ケニーは「久しぶりだったが奴はタフだな。俺の師匠で長い間一緒にいたが、いま改めてSMASHで闘ってみて彼は強くなっていたよ。夢のような試合だったが、この試合を組んでくれて、SMASHよありがとう」とコメント。TAJIRIによると2人肩を組んで控室に戻ってくると泣いていたそうだ。
今大会ではSMASHでは珍しい女子レスラーだけのタッグマッチが組まれたが、9月にアクション舞台の出演が決まっているリン・バイロンは「かっこいい男とプロレスがしたい!」と不満を漏らしているという。そのためリンは試合が始まっても、完全にノっていない態度。朱里もやりにくそうに試合をする中、植松が何とかリンを試合に引っ張り出す。
リンも仕方なく反撃していくが、植松はことごとくかわしてみせ、そこから中川と代わる代わるボディスラムでリンを叩き付けていく。厳しい攻撃を受けながらも何とかリンが朱里にタッチすると、朱里は中川にハイキックを叩き込む。そこに植松が入ってきて朱里のフォールを阻止したのだが、ちゃっかりリンがムーンサルトプレスを投下して中川から3カウント。
リンはさっさと引き揚げてしまい、仕方なく朱里が「皆さんすみません、リンちゃんが......」と謝ると、最近仲良くしているというNEOの野崎渚を紹介。肩のケガで欠場中の野崎だが、肩の調子次第では来月のSMASHに参戦したいと表明。すると、そこに某専門誌誌上でマニフェストを発表したことが話題の華名が登場! 華名が「私のマニフェストに対して直接文句が言いたい人がいるって聞いたけど」と不適な笑みを浮かべながら言うと、会場の端のほうで観戦していたコマンド・ボリショイ率いるJWP女子プロレス軍が、次々にリング上にあがってきて華名と対峙。
ボリショイが「いまの女子プロレスが素晴らしいってことを証明する試合を、この華名相手にやらせてもらう機会をこのSMASHのリングで与えてもらえればと思います」と、SUMASHのリング上で華名vs.JWPをやらせてほしいとアピールするのだが、華名はJWP勢が全員着ていたJWPのロゴが入ったTシャツのデザインをdisりながら挑発。これに怒ったJWP勢が華名に襲いかかっていくと、華名は素早く場外に退避。
するとJWP無差別級王座のベルトを腰に巻いた米山香織が「華名のマニュフェストなんてどうでもいいですけど、SMASH最高ですよねぇ〜」と"米ちゃん節"で場を明るくしたのだが、そのマイクを奪い取った春山香代子が「このバリバリ 春山がお前の相手をしてやるよ!」と華名に宣戦布告。だが、華名は春山を一蹴すると、米山革命を提唱している米山に向かって「私のマニフェストに比べて聞こえてこないですよね? あなたに足りないのはインテリジェンスなんですよ。こんなワケ分からない相手はしてられないんですよ。私と絡みたいのはよく分かります。これ見てれば女子プロレスがどんだけオモロないのはよく分かりましたよ。私が対戦するのは私が決めます」と言って引き上げてしまった。
米山は「おい、華名! インテリジェンスってなんだよ! 華名は女子プロレスで相手にされないから、今日は嬉しかったんでしょうね」と言って観客の歓声を浴び、JWP勢もここで引き揚げていった。リング上で完全に取り残されていたSMASH女子部だが、最後は朱里が「さっきのは自分にはよく分からなかったんですけどお疲れ様でした。まぁJCBに向かってガンバッテいくので、皆さんよろしくお願いします!」と、何とも朱里らしく締めくくった。
また、この試合の前には日本人ルチャドーラの先駆者であるKAORUが、「レスラー生活25年目に入りましたが、さらなる刺激を求め、先月ここを観戦させてもらいました。私がさらに輝ける場所はここだと確信し、来月参戦が決まりました」とSMASH参戦を表明し、9・24『SMASH.8』で朱里と一騎打ちを行うことが発表された。
この女子プロレス大騒動には基本的にノータッチというTAJIRIだが、「華名選手SMASHで動きはじめて、何か大きな地殻変動が起きているのは間違いないことだと思いますよ! 誰が何と言おうと。いままでみんながひた隠しにしていたことがいま剥がれてくる感じがしましたね。だって今日マイクでやり取りした言葉なんて、ちょっと前まで誰も口に出来なかったもん。2カ月前まで。それをいまは平然と口にしているんですからね。これってかなりのことだと思いますよ」と熱っぽく語った。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 ワールドトライアウトマッチ時間無制限1本勝負
○AKIRA(フリー)
7分58秒 ムササビプレス→体固め
●ポール・トレイシー(プリンス・デヴィット推薦選手)
▼第2試合 シングルマッチ時間無制限1本勝負
●児玉ユースケ
7分27秒 ジャスト・フェイスロック
○TAKAみちのく(K−DOJO)
▼第3試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負
朱里/○リン・バイロン
11分36秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
植松寿絵(フリー)/●中川ともか(エスオベーション)
▼第4試合 シングルマッチ時間無制限1本勝負
●Mentallo
17分30秒 クロイツ・ラス
○ケニー・オメガ(DDT)
▼第5試合 シングルマッチ時間無制限1本勝負
●KUSHIDA
13分20秒 パンプ・ハンドル・スラム→片エビ固め
○ヘイモ・ユーコンセルカ(FCF)
▼第6試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負
●TAJIRI/小路晃
9分17秒 パイルドライバー→体固め
○スターバック(FCF)/大原はじめ
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