永田裕志"青春"真っ盛り!鈴木を破って優勝決定戦に進出してきた真田を下し、NJCに続きチャンピオン・カーニバルも制覇!

110413_AJP-1.jpg全日本プロレス
2011 チャンピオン・カーニバル
日時:4月13日(水) 開始:19:00
会場:後楽園ホール
観衆:2100人(超満員札止め)

 13日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『GAORA SPECIAL 2011 チャンピオン・カーニバル』最終戦。毎年恒例の"チャンカン"だが、今年は武藤敬司が不参加だった代わりに、新日本プロレスから今年のニュージャパンカップ覇者である永田裕志、そして約11年ぶりの古巣登場となったプロレスリング・ノアの秋山準が出場した。

 Aブロックは開幕戦で船木誠勝に勝利した諏訪魔と、その諏訪魔に4日目に勝利した永田裕志が3勝1敗6点で同率1位。そのあとを3日目に戦慄の右ハイキックで永田に勝利した船木誠勝と、KONOと浜亮太に勝利した大森隆男、船木と浜に勝利したKONOが2勝2敗の4点で追う展開。
 最終日の公式戦で大森と対戦した永田。全日本出身の大森に声援が集まり、永田には敵地ということもありブーイングが飛ぶ。それでも新日本応援団が声援を送っていたのだが、「うるせぇな!」と一喝した大森は、アックスボンバーをかわした永田にトラースキックからニールキックを叩き込む。さらに永田をコーナーに乗せた大森だが、永田はヘッドバットで叩き落とす。すると大森は対角線を走ってコーナー上の永田にアックスボンバーを叩き込み、さらにその後アックス・ギロチン・ドライバーまで決めたが、最後はアックスボンバーを連発してきた大森をバックドロップ・ホールドで投げた永田が勝利。
 これで永田が4勝1敗8点となったため、諏訪魔としてはKONOに勝って永田と同点にして優勝決定戦進出者決定戦に持ち込むしかない。ゴングと同時にKONOにラリアットを叩き込んでいき、短期決戦を狙った諏訪魔だが、KONOは場外戦の際にリング下にあった工具箱からドライバーのような鉄の棒を見つけると、何とその棒で諏訪魔が痛めている右腕を突き刺していき出血させる!
 さらにKONOは諏訪魔をレフェリーに叩き付けて、レフェリー不在にさせるが、諏訪魔は投げ捨てジャーマンからラリアットを叩き込むと、一気にラストライドで叩き付ける! しかしレフェリーは倒れたままでカウントが入らない。さらにセコンドのブードゥー・マーダーズの面々もKONOをアシストし、KONOはイスを挟んでのランニングニー、ジャイアント・ニードロップで追い込むと、最後はジャンピングニーを叩き込んで3カウント。この結果、永田がAブロック1位で優勝決定戦進出が決まった。

110413_AJP-2.jpg Bブロックは開幕戦で鈴木と対戦したKENSOが脳震盪を起こし、以降の公式戦がすべて不戦敗になるというアクシデントがあったが、開幕戦で太陽ケアと引き分け、4日目に鈴木みのるのスリーパーでTKO負けを喫した秋山準がすでに3勝1敗1分の7点で公式戦を終了。その秋山には勝利したがケアに敗れた鈴木みのると、ケアに勝利した真田が3勝1敗の6点で並び秋山を追うという展開。
 最終日の公式戦で秋山を追う鈴木と真田が直接対決。勝ったほうが優勝決定戦進出だが、結果次第では秋山を加えた巴戦や秋山の優勝決定戦進出の可能性もある。鈴木は序盤からクルックヘッドシザースやニーリフトなど厳しい攻撃で真田を追い込む。何とかチャンスを伺って反撃を試みた真田だが、ロープに飛び乗ってのスワンダイブ式ミサイルキックもかわされ、アキレス腱固めに捕らえられてしまう。
 どうにかロープに逃れた真田はワンツーエルボーからバックドロップで反撃すると、その場飛びムーンサルト。そして必殺の回転足折り固めを決めたが、鈴木は胴絞めスリーパーで切り返す。一昨年、昨年とチャンカンを連覇している鈴木は、"ジャイアント馬場超え"となる三連覇を目指しているだけにやはり強い! しかし、この攻撃を耐えきった真田はロープに飛んだ鈴木を追走し、再び回転足折り固めを決めると、続けてジャックナイフ式エビ固め。さらにジャーマンを挟んでからミサイルキック2連発で追い込み、連続ジャーマン!
 そこまで畳みかけてもカウント2で返した鈴木は、ドラゴンスープレックスを狙った真田をスリーパーに切り返していったが、ガッチリと決められる前に再びバックに回った真田はドラゴンスープレックス! ブリッジは崩れたが、気迫で抑え込んだ真田は鈴木から3カウント! 全日本所属選手最後の砦として、ディフェンディング・チャンピオンの鈴木から大金星を挙げ、優勝決定戦で外敵・永田を迎え撃つことになった。
 馬場超えならなかった鈴木はインタビュースペースで「試合に負けた悔しさももちろんだけど、なんで届かねぇんだよ、あと2つ。クソ! 昔の人が作った記録をいまの人間が塗り替えないといけない。チクショー、挑戦状を叩きつけたけど付き返された気分だな。しかも相手が全日本の小僧で、新潟出身なんて出来過ぎじゃねぇの? クッソ、しょうがねぇ。いつかまた挑戦してやる。天国で待ってろジャイアント馬場!」と悔しさを吐き出すと、「"舟の宝"でも獲りに行っちゃおうかなぁ」とノアでのタイトル挑戦をほのめかした。

110413_AJP-3.jpg 大森戦以上のブーイングで迎えられた永田に対し、真田は全日本プロレスのロゴマークが入ったTシャツを着て入場。セコンドには征矢、浜、KAI、大和、カズ、BUSHIといった全日本の選手がズラリとつく。序盤はじっくりとグラウンドの展開になったが、左腕をジワジワ攻めていく永田が優勢。さらに永田は隙あらば真田を蹴っていき、真田に反撃のチャンスをなかなか与えない。
 真田の左腕を蹴っていった永田はショルダーアームブリーカーから、アームロック、さらに腕十字の体勢に。逃れようとする真田を腕固めに捕らえると、新日本応援団からは大「白目」コール。自ら技を解いた永田は「打って来い!」と挑発して頬を差し出す。真田はエルボーの連DNAからロープに飛ぶが、永田はフロントキックで迎撃。しかしブレーンバスターは真田が逆に投げていく。そこからジャンピングキック、ジャンピングエルボー、その場飛びムーンサルト、そしてロープに走った永田の横から走り込んで決めるコブラツイストへ。
 永田がどうにかロープに逃れると、真田は「よっしゃ、いくぞー!」と叫んでコーナーに登っていったが、追いかけていった永田はデッドリードライブ。さらに投げ捨てジャーマン、串刺しフロントキック、エクスプロイダーと畳みかける永田だが、真田もエルボー合戦を挑んでいく。15分を経過し、鈴木という強敵のあとに永田と対戦している真田はさすがにダメージが大きい様子。永田の張り手を食らって前のめりにダウン真田。しかし、コーナーに振られたところでロープに飛び乗った真田は、スワンダイブ式ミサイルキック。さらに永田をコーナーに乗せて雪崩式フランケンで投げると、一気にジャーマン。
 カウント2で返した永田に鈴木を破ったドラゴンスープレックスを狙う真田だが、永田はこれをナガタロックIIで切り返す。さらに永田はマジックスクリューから垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けると、勝利を確信したのかニヤリと笑った右腕を突き上げハイキックを放っていったが、かわした真田は必殺の回転足折り固め! カウント2で返した永田を連続ジャーマンで投げていった真田は、20分過ぎに再びドラゴンスープレックスを狙うが、永田は振り解いて串刺しニーを叩き込むと、雪崩式エクスプロイダー。
 そしてミドルキックからバックドロップを狙った永田だが、真田も踏ん張る。すると永田はヒザ蹴りを叩き込んでからバックドロップで投げていき、気合いで立ち上がってきた真田に狙い澄ましたハイキック! そこからダメ押しのバックドロップ・ホールドで3カウントを奪った。和田京平レフェリーから勝ちの鳴りを受けた永田は敬礼ポーズ。マットを叩いて悔しさを露わにする真田を見た永田は、ファンの真田コールを煽ると握手を求めるが、真田はその手を払いのけて握手を拒否してみせた。

110413_AJP-4.jpg 新日本のニュージャパンカップに続き、チャンカンも制し"春男"となった永田は「今年のチャンピオン・カーニバルは日本マット界の強者がたくさん集まった。その中で頂点を極めたのは新日本プロレスの永田裕志です! 悪いけど、永田裕志、全日本プロレス完全制覇!」と言い放つ。すると、そこに公式戦で永田に敗れた上、優勝決定戦にも進出出来なかった諏訪魔が登場し、「オイ、俺が逃げも隠れもしねぇよ! 次は俺の三冠ベルト懸けてもう一度勝負だ、オエ! 俺が全日本プロレスを守る!」と三冠ヘビー級王者として永田とのタイトルマッチを要求。すると永田は「諏訪魔はお前の"挑戦"受けてやるよ! お前のように逃げも隠れもしないよ、俺は。三冠王者だけじゃないよ、IWGP王者でもいいよ。GHC王者でもいいよ、誰でもかかってこい! いいや。いま俺が言った言葉、波紋が起きて返って来るの待ってるから」と"上から目線"で諏訪魔だけでなく、三大メジャーの王者に対して宣戦布告をしてみせた。そして最後は「この大きなプロレスのパワーが後楽園5連戦で生まれたと思います。このパワーが災害で苦しんでいる人たちに届くと思います。よし、優勝したのは俺だからな。正々堂々締めさせてもらう! プロレスのパワーは永遠に不滅です! 1、2、3、ゼアッ!」と全日本の春の祭典を敬礼ポーズで締めくくってみせた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ30分1本勝負
○秋山準(NOAH)/橋誠(フリー)
13分12秒 エクスプロイダー→体固め
●征矢学/渕正信

▼第2試合 2011チャンピオン・カーニバルAブロック公式戦 30分1本勝負
○船木誠勝【3勝2敗=6点】
8分23秒 左ハイキック→体固め
●浜亮太【5敗=0点】

▼第3試合 2011チャンピオン・カーニバルBブロック公式戦 30分1本勝負
●太陽ケア【1勝2敗1不戦勝1分=5点】
8分44秒 レボリューションボム→エビ固め
○ジョー・ドーリング【1勝3敗1不戦勝=4点】

▼第4試合 2011チャンピオン・カーニバルAブロック公式戦 30分1本勝負
○永田裕志(新日本プロレス)【4勝1敗=8点】
12分14秒 バックドロップホールド
●大森隆男(フリー)【2勝3敗=4点】

▼第5試合 2011チャンピオン・カーニバルAブロック公式戦 30分1本勝負
●諏訪魔【3勝2敗=6点】
15分0秒 ジャンピングニー→エビ固め
○KONO【3勝2敗=6点】
※永田がAブロック1位で優勝決定戦進出が決定

▼第6試合 2011チャンピオン・カーニバルBブロック公式戦 30分1本勝負
○真田聖也【3勝1不戦勝1敗=8点】
16分6秒 投げ捨てドラゴンスープレックス→片エビ固め
●鈴木みのる(パンクラスMISSION)【3勝2敗=4点】
※真田がBブロック1位で優勝決定戦進出が決定

▼第7試合 2011チャンピオン・カーニバル優勝決定戦 時間無制限1本勝負
○永田裕志(新日本プロレス)【Aブロック1位】
22分44秒 バックドロップホールド
●真田聖也【Bブロック1位】
※永田がチャンピオン・カーニバル初優勝

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