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ザ・クレイジーSKBインタビュー【第2回】

ザ・クレイジーSKBインタビュー【第2回】

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暗黒プロレス組織666が、大変な事態になっている! 666ファンの中には「微笑ましい光景」なんて思っている人もいるかもしれないが、10年以上も団体をやっていればいろいろと問題が出て来るのは事実だ。
そこで滅多にプロレスメディアに登場しない“バカ社長”ことザ・クレイジーSKBを直撃! 666は大丈夫なのか、どうなっていくのかについて聞いたのはもちろんだが、気付けば666も旗揚げしてから10年以上が経ち、所属選手も結構な人数の団体となった。しかし団体の性質上(主にバカ社長の試合)、なかなか666が使える会場がなかったり、数々の苦労があったという。
そんな666にとって大きなターニングポイントになりそうな6団体が一斉に旗揚げ戦を行う2.28新木場大会『666 vol.62』を翌日に控え、バカ社長の666への思いを今一度確かめると共に、今回はバカ社長以上にメディアに登場することがない、彼岸花毒美666代表と怨霊にも同席いただいた。バカ社長について、そして666という団体について語り尽くす! なお、たまたま近くにいた山田太郎も時々登場している。
【取材・文/佐瀬順一】

ーー暗黒プロレス組織666が旗揚げから1年が経った頃、社長の中でビッグマッチを大きな会場でやりたいという思いはあったんですか?

ザ・クレイジーSKB(以下社長)みんなの中で。あとバトルスフィア自体がなくなってしまって……

彼岸花毒美(以下毒美)そうそう。(2005年から埼玉県の)越谷市に移転したんだけど、そこは会場も小さくなってしまって別冊666くらいしか出来なくて。それで会場がなかったので……。コンサートとかもそうですけど、演出面について会場側とは事前に打ち合わせするんです。で、ディファ側とも「演出はこういう感じで」っていう打ち合わせをして、OKをもらっていたんですけどね。

社長 試合でエキサイトするあまりに暴走しちゃった感じですね。あんな別の建物(隣接するプロレスリング・ノアの事務所)に入り込むなんてことは誰も想像していなかった(苦笑)。

ーー予定調和をぶっ飛ばせって感じですね(笑)。

毒美 私はその瞬間、すべてが終わったと思いましたよ……。借金を●●●●背負うのかなって。保険に入っておけばよかったなとか、いろいろ考えましたよ。

社長 ハハハハハ。●●●を●●●したり、ガチの●●●●●でイスの●●●●を●●●●したり、ステージから●●●●を投げたりしましたからねー。そりゃ使えなくなりますよね。でもそのあと、サブゥーエイド(2005年4月17日「WE LOVE SABU」)で出たんですよ。

毒美 サブゥーが闘病中で日本で坂井澄江選手がエイド興行をやるってことになって、「666にも出てほしい」って言われて。でも「出られるの?」みたいな話になったんですけど、シレッと出られたんですよ(笑)。

社長 (ディファの管理人が)気付いてなかったのかな?(笑)

ディファ出禁という伝説を作ったものの……

闘うバカ社長

ーーでも「ディファ出禁!」みたいな話が広まって、666がより注目されるようになったというか、ある意味武勇伝というか……

社長 次の日の東スポだっけ? 結構大きく載ったんで、それで広まった部分はあると思うけど、より悪く言われるようにもなった(苦笑)。

毒美 その記事を読んで、当初はOKだった大阪の会場が「貸せない」みたいな話になったりもしましたね。

社長 記念すべき初の大阪大会で予定していた会場が使えなくなって、さて困ったと……。で、バトルスフィアみたいに「これとこれはやりません。ここまでしかやりません」みたいな話し合いをして、どうにか使えることになったんですけど、お客さんは東スポの記事を見て、ああいうのが見たくて会場に来るわけじゃないですか。

ーーあー、観客のハードルはグッとあがったのに、会場からの規制はさらに厳しくなると……

社長 そうそう。仕方なく大阪大会はシフトチェンジしたものをやったんですけど、それが悪過ぎてさらにひんしゅくを買うというね(苦笑)。「もう大阪、来んじゃねぇ!」って……

毒美 100リットルのローションの海を(男色)ディーノと忍とリザーブ池田が泳いだり、等身大の藁人形を持ち込んで、そこから納豆を出したりとか。

社長 でもメンバーはまだえべっさんの頃の菊タロー、忍、ディーノ、自分、リザーブ池田。ワースト興行とか言われましたけど、いま思えば結構ベストバウトなんじゃないかな。

ーー近年、TBSの感謝祭でローション相撲が人気を博しているのに、その何年も前にローションを使ってプロレスをやっていてひんしゅくを買ってしまう。666は時代を先取りし過ぎたんですかね?

社長 そうですね。うちは何でも先取りし過ぎて。

毒美 先取りもしてるし、パクられもするし……

ーーもうそういうハチャメチャなところが口コミ的に「すごいことやってるぞ」的に広まっていって、既存のプロレスとは違う“そういうプロレス”が好きなファンに666が認知されていったってことですかね?

社長 でも当時は週プロの選手名鑑にも載っていたし、ゴングも結構毎回扱ってくれたんですよ。でもそんなゴングのカメラマンさんのカメラが燃えちゃって……

ーーあちゃー! その後、ゴングも休刊してしまいましたが、666の興行をやるにあたって、一番ネックになるのはやはり会場ですか?

社長 会場ですかねぇ。とりあえずやる場所がなければ表現出来ないんで。

山田太郎 桂スタジオがいまでもあればよかったんですけどねぇ……

社長 あー、いい会場だったなぁ。

毒美 私は“女の代表”ってだけで最初の頃はよく馬鹿にされてりしてましたからね。当時は馬場元子さん以外、女が代表のプロレス団体なんてなかったから! でも継続は力なりで図々しくずっとやってたら何とかなった(苦笑)。

社長 だから底辺の底辺からやっているんで、いまやちょっとやそっとのことじゃビクともしない団体になりましたね。

ーーバトルスフィア、桂スタジオとなくなってしまいましたが、それ以降、現在までは新木場1stRINGに落ち着きましたね。

毒美 でもビッグマッチがなかなか出来ないっていうのが辛いですね。小さい会場ならライブハウスとか小劇場とかいろいろ考えられるけど、新木場以上に大きな会場で興行が出来ない(苦笑)。最近はどこの団体もビッグマッチをやって弾みをつけているみたいなのが多いじゃないですか。そういうのがないから若手のモチベーションが高まりずらいっていうのは考え物ですよね。

ーーDDTなんかは両国国技館進出がひとつの起爆剤でしたし、その後も定期的にビッグマッチを開催して選手やスタッフのモチベーションを高めていますよね。

毒美 別にメジャーになりたいわけじゃないですけど、モチベーション的には打ち上げ花火みたいなものが必要だし、いままでうちのアイデアをパクったりとか、ないがしろにした人間に対して「お前のところより優れているんだぞ!」っていうのを見せつけるためにも、デッカイところでやってやりたいっていう気持ちがありますけど(苦笑)。

社長 ハハハハハ。

旗揚げから10年以上経ち、所属選手も増え……

ーー若手の話が出ましたけど、山田選手をはじめKouzy選手とか有賀兄さんとか若手も増えましたし、宮本選手や忍選手は他団体でもメインイベンタークラスの活躍ですもんね。

社長 結構な大所帯になってきましたね。団体として成長するのはいいことだけど、逆にそれぞれがやりたいことが出てきちゃったりするので、トータル的に666の色が出しにくくなったっていうのはありますね。最初の頃は全体的にドロドロした感じでやっていたのが、いまは忍だったら二丁目的なものとかね。

ーー確かに団体としての統一感という部分では薄くなったというか、選手各人がそれぞれ自分の個性を出すようになりましたね。

社長 だから1興行に6試合でマッチマークするのが大変なんですよね。じゃあ10試合にしろって言われればそれまでだけど、やっぱりいまでも“6”にこだわりたいんで。

ーー666は2013年12月に旗揚げ十執念を迎えました。インディー団体として10年続いたっていうのはなかなかのものだと思います。いろいろと苦労や問題もあったと思いますが、666が10年続いた、今年の12月には12執念となるわけですが、社長はどういう思いがありますか?

社長 でも10年経ってやっとスタート地点に立った感じですよ。

ーー10年続いてようやくプロレス団体らしくなった?

社長 まあ基本的には666っていうのは、自分か怨霊選手のどっちかがやっている限りは存続する団体だと思っているんで。

怨霊(※毒美代表に耳打ち)

毒美 怨霊は「社長が引退するまではやる」って言ってます。

社長 え?(苦笑)そう言われると、たぶんずっと存続するんだろうなって(笑)。自分は死んでもやるつもりでいるんで。

ーー生涯現役!?

社長 いや、死んでも現役! 化けて出て来るんで。

怨霊 ……。

毒美 そういう意味では怨霊はもう死んでるし(笑)。だから宮本辺りが「派手な引退試合やりたいんですけど」とか言い出しそうですよね。

社長 諦めてもらうしかないね。続くものだと思え!

毒美 そこなんですよね。若手選手なんかは団体が続くのは当たり前だからってダラダラしたり、「今回頑張らなくても次があるさ」とか思わないでほしいんですよ。いくら私たちに続ける気持ちがあっても何かしらのキッカケで終わる可能性が充分ある団体なんだから(笑)。

社長 そうそう! そういうのとは隣り合わせ。自分もいまはこう言ってるけど、明日になったら突然「やっぱや〜めた」って言ってるかもしれない。

毒美 ケガや病気だってあるし、過激な表現への規制で潰されちゃうかもしれないし、そういう危険とは隣り合わせなんだから、毎回「今回が最後」ぐらいの気持ちでやってほしいですね。 

解散? 空中分裂? 666が6団体に分かれる緊急事態

666解散発表?会見

ーーせっかくいい話になってきたのですが、このタイミングで宮本選手がまさかの暗黒プロレス組織からの脱会宣言。しかも忍選手や小仲=ペールワン選手、YANAGAWA選手、さらにいまシレッと横にいる山田選手まで(笑)脱会して自ら新団体を旗揚げすると言い出し、団体解散の危機に陥っちゃったわけですが……

社長 ホントですよ! まぁ会見では「もう解散だ」って言いましたけど、さっきも言った通り自分と怨霊選手がいる限りは666なんで。でも「666を守る」っていうのは自分の性に合わないんで。あいつらに合わせて新団体の涅槃プロレスを旗揚げして、あいつらの団体を片っ端から潰すことにしただけだから。

ーーあ、なるほど。そういうことなんですね。同じ土俵に敢えて立つというか……

社長 だって、そもそもあいつらだって、「やりたいことがあるんで辞めます」とか言うんだったら、自分たちで勝手に興行やればいいのに、何だかんだ言って結局は666の興行内で旗揚げ戦をやるとか言って。甘えてるんですよ!

毒美 結局最後まで生き残れるのか? やり通せるのかってことですよ。でもやっぱり最初に裏切るのは宮本だと思いましたね!

社長 思った! てっきり大日本に行くと思ってたのに。

毒美 もうデスマッチとか辛いんじゃないですか? だから東口プロレスでお笑いやるとか言ってんですよ(笑)。ほかの選手に声かけていたってところがいかにも……

ーー今回の件って一見内輪揉めというか、結局は666内での出来事と思っているファンもいるかもしれないですけど、実は何がお客さんから支持されるのかも含めて、各々がやりたいことをぶつけ合って、今後の方向性を決める戦いのような気がします。若手が本気で決起すれば、それが支持されるかもしれないし、結局は社長たちが生き残るかもしれない。そういう666にとって結構なターニングポイントになる潰し合いになるんじゃ……

社長 そういう感じになるでしょうね。若手には伸びてもらわないと困るんで。うちらもいい加減お爺ちゃんなんで(笑)。まだどういうピリオドになるか分からない。もしかしたら東口プロレスだけが残って、あとは全滅って可能性もある(苦笑)。でも宮本をはじめ選手たちに言っておきますよ。自分はまだやらなきゃいけないことがある。まだ出し尽くしてないんだ。最終的にどこの団体が生き残って、そこが666に取って変わるかもしれないけど、自分と怨霊と代表の3人は変わらないから。

毒美 社長をリスペクトしてる怨霊がいて、私はそんな2人をリスペクトしながらずっとお手伝いしていきたい。社長に対して若手がどこまでリスペクトしているのかなっていう疑問がずっとあった。宮本が会見で「お笑いがパフォーマンスの頂点だ」みたいなことを言ってたけど、私はパフォーマンスとしての頂点がザ・クレイジーSKBだと思っている。宮本は社長の傍にいるのに、その辺が分かってない!

怨霊 ……。

ーーある意味で今回の団体同士の潰し合いは、選手たちに社長のパフォーマーとしての凄さを見せつける機会になりそうですね!

社長 忍もVTRの中で「いつまでもトップが社長じゃダメ。俺がトップになる」みたいなことを言ってましたけど、そういう気持ちがあるなら遠慮なくガンガン来てほしいね。そういう意味でそれぞれが自分の立ち上げた団体の看板を背負って潰し合うっていうのはいい機会かもしれない。生き残りをかけたサバイバルゲームですよ。

怨霊 ……。

【この項終わり】

ザ・クレイジーSKB

ザ・クレイジーSKB

日本一危険なインディーズ・レーベル「殺害塩化ビニール」の社長であり、暗黒プロレス組織666の社長。通称「バカ社長」。QP-CRAZY、猛毒、恐悪狂人団、ハイテクノロジー・スーサイド 、怪奇!!動物アジテーターのボーカル。殺(KILL)のノイズギタリスト。
2003年12月13日に怨霊と666を旗揚げし、同大会でプロレスラーデビュー。現在、バカ社長の試合は様々な事情により、バトル・ニュースでもニコプロでも報じることが出来ないので、バカ社長の試合が見たければチケットを買って会場まで行くしかない。

殺害塩化ビニール
暗黒プロレス組織666

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