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でいしろうインタビュー【第2回】

でいしろうインタビュー【第2回】

PREMIUM_でいしろうインタビュー2

株式会社サクセスによりYahoo!モバゲー、Mixiゲーム、ニコニコアプリ、スマホアプリ、台湾の5プラットフォームにてサービスを展開している女子プロレスを題材にしたゲーム『リング☆ドリーム』。
この『リング☆ドリーム』というゲームはどういう人物が考え、作っているのかをリンドリユーザーはもちろん、興味はあってもまだ手を出してないプロレスファンにも知ってもらおうと、原作者のでいしろう氏へのインタビューを行ったが、前回はリンドリが一度休止になったあと、しばらくフリーとして活動していたでいしろう氏が、現在の会社であるサクセスの社長さんから「副業もいいよ」と言われて入社を決めたところまで語ってくれたので、今回はそのつづきから。
【取材・文/執事記者つばさ】

――じゃあサクセス自体も長いんですね。

でいしろう 今年で10年だね。最初『学園アリス』(2006年発売)っていうので企画とライターが足らないからそっちに入ってと言われて、学園アリスのシナリオとかやってる横で、ちょうど『レッスルエンジェルス』(※1992年に発売されその後シリーズ化されたプロレスゲーム)が流れてて。ちなみにレッスルエンジェルスを知ったのはリング☆ドリームの単行本出したあたり(1994年)なんですけど、「レッスル復活するんだー」(※1992年〜1995年まで9本発売されたが、その後2006年にサクセスが発売するまで休眠していた)と思って見てたら、学園アリスやりながらレッスルエンジェルスサバイバーの1のチェックとか手伝い始めたのがレッスルに関わりはじめた最初。1は半分関わった感じ。そのまま携帯版のほうをやるってなって、携帯版のほうを一から作って『レッスルエンジェルス サバイバー2』(1998年発売)に逆輸入した感じ。

――そこからリング☆ドリームのキャラがレッスルに出始めたんですね。

でいしろう その頃になんかセールスが欲しいよねってなって。ちょうど自前のキャラがいるよってことで、ソニックキャットとディアナ・ライアル出すとファンサービスになるかなってことで出した感じ。

――そこは同じ会社だった時代なので何の問題もなかったのですね。

でいしろう 何の問題もないし、著作権さえしっかりちゃんとキープさせといて貰えれば、なんの問題もないよってことで普通に自分で出した感じ。

――実際その時の反応はどうだったんですか?

でいしろう リングファンからは結構反応は……結構レッスルとリングってファンが絡まないんですよ! 片一方はテーブルトークという角川系の雑誌のほうで、もう片一方はPCゲームというエロゲジャンル。当時の20年前のPCって、今みたいに誰もがパソコン持ってる時代じゃないんで、テーブルトークもマニアな趣味でパソコンもマニアな趣味で、結構ファンが一緒じゃないんだっていうのがわかったのがその頃(苦笑)。なので、テーブルトークの人もレッスルに来てもらった感じですね。

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――その後、時を経てまさかの……

でいしろう 諸々あって、レッスルで行こうかってなったんだけど、レッスルがちょっと難しいことになってしまったんで。折角女子プロレスっていうジャンルの一定ユーザー層がいるので、リングで勝負してみようかと。オリジナルブランドかリング☆ドリームかという感じで、いまの時代、オリジナルで勝負したらあっという間に死ぬだろうと。

――その時に萌え路線に行こうと?

でいしろう 萌えとぴあ(※2011年に発表された“萌え”をキーワードにしたSNS機能を備えたポータルサイト)という(笑)。

――ありましたね(笑)

でいしろう 最初は萌えとぴあ用につくられていてね(笑)。

――発表会から1年ぐらいですかね。

でいしろう 大人の事情でね(苦笑)。

――そんな中、2012年にYahoo!モバゲーでオープンして、もう早2年ですね。

でいしろう 12月20日にオープンしたのでほぼ2年。3年目に突入……まぁ〜こんなニッチなものが。

――いまや5プラットフォームですよ。

でいしろう スマホと台湾まで含めたら5(プラットフォーム)だね。今後、たぶんまだ増えるんじゃないかなって気がしないでもないけど(苦笑)。

――実際にブラウザゲームになったリング☆ドリームを見て、TRPG時代と違ってどう感じました?

でいしろう システムは、まず生き残ることを考えた。プロレスに対するこだわりはもちろんあったけど、基本的にプロレスだけだと生き残れないというのも分かっていたんで、ここはもうシビアに……レッスルの時にガチガチのプロレスっぽいレスラー出すのと、普通の可愛い女の子キャラ出すのでは売上げが全然違うという現実を突き付けられて(苦笑)。

――いや、そりゃまぁ……可愛い子が闘ってるほうがゲームユーザーとしても……

でいしろう 僕の好みとしてはストII(=ストリートファイターII)みたいに、沢山のむさ苦しい男の中にいる少数の可愛い女の子だから良いっていうのと同様に、沢山いるすごいガチムチな女子レスラーの中に可愛い女の子が数人いるのが好みなの!

――つまりサンデーモーニング(リング☆ドリーム内のユニット)みたいな?

でいしろう そうそう、マジョラム(吉井)さんとかブラッディ(井上)さんみたいなものの中に、あかりとか(石狩)みながちょろっといるみたいなのが理想だったんだけど。それだとビジネスにならないよねという過去の実績を含めたお言葉を頂いたので、はじめからメインは可愛い女の子達にして、好みのレスラーはちょいちょい盛る感じで。

リンドリキャラクター
左からマジョラム吉井(CV:たかはし智秋)、ブラッディ井上、あかり(CV:葉月真衣)、石狩みな(CV:洲崎 綾)

リアルタイムで話の道筋が決まるユーザー参加型のシナリオを作る苦労

――このゲームはそのキャラ達が出るシナリオを毎週リアルタイム作成しているじゃないですか? それは正直、作業としてどうなんでしょう?

でいしろう ウルトラセブンにあるような血を吐きながら続けるような(苦笑)。ただ、僕がずっとやってきたのがそういうテーブルトークとか、読者参加ゲームみたいのだから。パソコンパラダイスっていう本で、別のペンネームを使って12年間、読者参加ゲームやってたんで『学園トライアングル』からずっと……とくに後半の10年目ぐらいには自分でインターネット環境作って、サーバーもちょっとファンから募って構築して、ブラウザゲームのはしりみたいのを作って、それをリアルタイムで原稿に起こしていたんで、慣れているといえば慣れている。

――僕もユーザーとしてリング☆ドリームのストーリーに参加していますが、思惑と違う結果になった事もあったんじゃないでしょうか?

でいしろう よく「思惑」「思惑」と言われるけど、予想はするけど思惑はない。

――その心は?

でいしろう 基本出す時はどっちに転んでもいいやという気分でいるので。僕、読者参加ゲームの時に、何回か思惑と違う結果を突き付けられた事がいっぱいあるの。とくに最初の連載の時に「人気が出るだろうな〜」と思ったネコ耳のヒロインを真っ先に殺されたんで!

――うわぁ……

でいしろう プレイヤーに。そこからブラウザオンラインゲームになった時も、ちょっとした操作ミスで主人公死んだんで。

――あぁ、なんという……

でいしろう そのまま主人公交代して話進めましたけど。

――じゃあリング☆ドリームで起きているようなことは……

でいしろう そう。基本は「こうかな?」って予想はしても、僕はどっちに転んでもいいよって。ただし他のスタッフは知らない。色々な立場があって、会社としてはお金が儲かりそうなキャラに勝ってくれたらいいなというのはもちろんあるかもしれないけど、そこはストレートに言うと僕はどっちでもいい。

――それがユーザーシナリオ参加型のゲームの醍醐味ですしね。

でいしろう 例えばすごい極端な差があるレスラーは話の中で自動処理しちゃうんで、さっき言っていたユーザーの手に委ねる段階になったら、あとはどっちの結果が出てもいいやと。困るのは、ギリギリまで結果が出ないことなんだけど。ゲームとしてはとても良いことなんだよ。

――最近ギリギリまで結果が出ないことが多い気がしますが。

でいしろう キミたちわざとやってない?ってぐらい。7連戦やって1試合、2試合ならいいんだけど、この間なんて後半3試合、さらにメンテナンス前の2試合が本当にギリギリまで結果が分からなかった。

――それだけユーザーが白熱してるということでしょうね。

でいしろう ユーザー同士も駆け引きしてるんでしょうね。差がない時は。

――正直、1年前より俄然白熱して駆け引きしてますね。

でいしろう やっぱりこっちから与えるだけよりも、ユーザーに決めてもらったほうが白熱するよね。

――リング☆ドリームのキャラクターを描いている絵師さん達も白熱してますしね。

でいしろう そうね……。原稿料よりはるかにつぎ込んでいらっしゃる方もいるので(苦笑)。誰とは言いませんが! 非常にありがたい。僕たち開発陣にも一切優遇措置はないので。一切! 福袋で僕も平気で万単位で消えてるんで。

――自分が関わったキャラクターは手に入らないジンクスもありましたね。

でいしろう 前ほどじゃないけど、一時期自分の描いたキャラクターは手に入らないというジンクスが出来かけたね。物欲センサーってあるんだねって感じたね。

――ここまで絵師、声優、ユーザー、開発陣、運営が近いゲームは、ほかではないですよね。

でいしろう 皆様に生かしてもらってるリング☆ドリームですね。

――こんなに盛り上がるとスタートした時は思っていました?

でいしろう 生き残るとは思っていても、正直1年持ってくれればなと思っていた。だからその倍はいっているので、もしこういったものに勝ち負けがあるならば、自分は充分大勝ちしている状態だと思っている。

――20年前から思い返すと、こういう形で生き残っているとは思っていました?

でいしろう 少なくとも何か連載が終わる頃にはこんな形で復活するだろうとは思ってなかった。20年前の同世代のタイトルも次々ブラウザゲームになってるんですけど、すぐにサービス終わっていくのを見ると、僕も当時の作品に思い入れがあるんで「あっそれなら僕にやらして!」って思う。ライバルが消えて嬉しいより10倍ぐらい悔しい。思い出の作品が消えていくのは悔しい。リング☆ドリームより10倍も20倍も知名度あるタイトルなのに。

――リング☆ドリームも知名度は上がっているじゃないですか。

でいしろう ある程度の地位をもらったから今があるよね。何がありがたいって、ブラウザゲームなのにまだ去年の今頃と勢いが変わってないというのがとてもありがたい。

【第3回につづく】

でいしろう
ゲーム会社ウルフチーム退社後、『リング☆ドリーム』でデビュー(当時は泥士郎)。その後、TRPGや読者参加ゲームなどの活動を経て株式会社サクセスに所属。現在『リング☆ドリーム 女子プロレス大戦』原作者でいしろうとして活動中。

リング☆ドリーム_ロゴ

リング☆ドリーム
1993年にコンプRPGの付録にて女子プロレスを題材にしたカードゲームとして世に出る。その後GURPSとしてTRPG化。2014年現在、株式会社サクセスによりYahoo!モバゲー、Mixiゲーム、ニコニコアプリ、スマホアプリ(女子プロレス烈伝)、台湾(擂台☆夢想〜女子職業摔角大戰〜)の5プラットフォームにてサービスを展開中。

リング☆ドリーム 女子プロレス大戦 総合サイト

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