9・29パンクラス横浜大会で清水vs山本のスーパーフライ級KOP、北岡と金原の『PANCRASE WORLD SLAM』参戦が決定!
8日、都内新宿のパンクラスにて『PANCRASE 252 -20th ANNIVERSARY-』(9月29日、横浜文化体育館)の追加カード4試合が発表された。
▼ミドル級/5分2ラウンド
大山峻護(フリー)
vs.
ジョーダン・カリー(AKA)
大山の参戦は7月22日の会見で発表されていたが、その相手がAKA所属のカリーに決定した。カリーは1989年3月19日生まれの24歳でアメリカ出身。プロ戦績は1戦1勝1敗。
▼スーパーフライ級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ/5分3ラウンド
[王 者]清水清隆(TRIBE TOKYO M.M.A)
vs.
[挑戦者]山本篤(KRAZY BEE)
清水「次で6回目の防衛戦になる。いつも通り、挑戦者のチャレンジ性会陰をぶっ飛ばして、しっかりベルトを巻き直したい。相手はレスリングの印象が強い。知名度もあるし、レスリングの能力もさることながら、大舞台でやっていたという雰囲気や力など、自分が持っていないものを持っている。とても楽しみな対戦相手。でも、5回防衛して、これは自分のベルトだと思っている。久しぶりの山本選手に取られたらしゃくにさわる。守れるように頑張る。防衛回数もそうだし、コンスタントに試合をしていることが自分のアドバンテージだと思う。これを活かして当日は呑まれないようにしたい」
山本「何試合か見て、トータル全部できて穴がない選手だし、全てを軽快しなくてはならないと思う。自分のどこが相手より優っているかは、やってみなければわからない。でも、勝ってベルトを獲りにいく。自分はパンクラスでデビューして育ててもらった。そのパンクラスのベルトを獲りたい。無心で獲りたいと思う」
続いて、同大会で開幕する8人トーナメント『PANCRASE WORLD SLAM』のライト級に北岡悟(ロータス世田谷/IMPACT GYM)、バンタム級に金原正徳(パラエストラ八王子)が参戦することが発表された。参戦外国人選手は先月の会見で発表されたが、北岡と金原の対戦相手は未定。
会見に同席した佐伯繁DEEP代表は「パンクラスさんとはもう13年の付き合い。いろいろ言いたいこともある。現代表の再旗揚げを手伝ったが、考えの違いから離れて1年になる。その間パンクラスを見て来て、いいところもあると思うが、違うなと思うところもある。正直言っていろいろな重いがあった分、今回の決断までには時間がかかった。北岡は戦極のチャンピオンであり、DEEPの現王者。金原も戦極の王者であり、うちのトップ選手。だからこそ、一時はどうなるかというところだった。今回のトーナメントに呼ばれている外国人選手は素晴らしい選手が揃っている。しかし、日本人選手も、いい選手ではあるが、この2人の「格」を考えると、ちょっと違うかなというところがあるからだ。でも、選手自身が外国人選手と闘いたいという強く希望してので、清秋的にはやらせてあげたいという気持ちで合意した。それが、ほんの何日か前おことだった。
うちからトップを出すからには、それなりの覚悟で送り込んでいる。この2選手次第では、うちが潰れるかも知れない。しかし、その覚悟もできた。ぜひ日本人選手の強さを見せてほしい」と、2選手参戦までの経緯と、DEEP代表としての心境を一気に吐露した。
バンタム級に参戦の金原は「ミスターXの金原です」と笑わせて、「海外で試合をしたい意向をずっとDEEPに伝え、PXCで試合をする方向でずっと探してもらってきたが、なかなか決まらなかった。なかなか試合が決まらず、辞めようかと思ったこともあったが、この話をいただき、佐伯さんと相談してOKをいただいた」と参戦の経緯を語り、引退まで考えた時期があったことを明かした。
このトーナメントについては「日本人選手の中では格が違うという自負はある」とし、これを踏まえて「自分は強い選手と闘いたいから参加した。1回戦でジョー・ピアゾンとやらせてほしい」と、会見に同席した酒井代表に直訴。「もしこれで負けても構わない。この先のことは、トーナメントが終わらないと考えられない。ぜひ初戦でピアソンと組んでほしい」と更に訴える金原に、酒井代表は「実現させます」と約束した。
ライト級にエントリーを決めた北岡は、2010年10月の弘中邦佳戦を最後にパンクラスを退団。その後はDREAMを主戦場とし、今年4月には中村大介を破ってDEEPライト級王者となった。パンクラスには約3年ぶりの参戦となる。北岡は「パンクラスを抜けて、もう二度と出ることはないと思っていた。しかし、酒井代表の体制になって、こういうことになった。それから、僕とやれる日本人選手がもういない。そこで、このトーナメントにエントリーすることになった。(日本人選手の中では自分は格が違うが)それは納得している。9月29日は強い選手とやることになると思う。今はもうそこに集中している。口で説明することは難しいが、僕は(他の選手とは)違う。見てもらえばわかる」と低い声で語った。北岡の瞳は、既に闘いを見据えた光をたたえていた。
元パンクラスism所属選手で、現DEEP王者。北岡の立場は複雑だ。北岡は「DEEPの王者としてパンクラスに出るというのが、日本の格闘技界としてはいい絵だと思う。僕がパンクラスに出るということは、DEEP対パンクラスではなく、北岡対パンクラスということです。どうしてもそうなる。そこに関してはめちゃめちゃ自信がある。見てもらえばわかります」と語る。そこには、パンクラスを心底愛しながらも、選手として更なる高みを目指すため離れなければならなかった北岡の万感の思いがこもっていた。
相手に関しては「内々にはお願いしてある。多分、希望通りになると思う。自分の希望と、坂本運営本部長の考えも同じだった。そこは、さすが10年やってきた仲だけあって、わかっているなと思った」という。
パンクラスを離れてからは、会場に来ることもなく、映像でのみ見ていたという。「すごくいい試合をやっているのも見ていた。でも、9月にブッグマッチができるのは選手の力ではない。酒井代表の力。そう思っている」と、自らが離れた後のパンクラスにチクリ。
改めて、参戦を決めたキッカケや心境を訊くと「このことを考え始めたのは、川村(亮)から酒井さんに体制が変わってから。青木に負けた時点(2011年12月、元気ですか!!大晦日2011)でUFCにいい形で行くのは無理になった。その後、菊野(克紀)戦(2012年6月)をクリアしてベルトを巻くことができた。そんなとき、パンクラスの20周年でビッグマッチがあると知って、再びパンクラスに出るとしたら、このタイミングなら面白いだろうなと思った。大晦日に勝ってDEEPの王者になるというのが最高だと思っていたが、負けてしまった。それなのに、DEEPのタイトルマッチのオファーをくれた佐伯代表には感謝している。普段からの付き合いもあって、いろいろわかっている仲ので、ここで改めてありがとうとか感謝とか言うのは、ちょっと...だけど。とにかく試合を見てください、やります、という感じ」。悩んだ末にトーナメントに送り出してくれた佐伯代表への気持ちを、北岡流に表現した。
「パンクラスに出るといっても、古巣に帰るわけではない。パンクラスが20周年だからって、僕は鼻を持って行くわけじゃない。闘いに行くのだから、勘違いされたくない。戻ってくれてありがとう、とかじゃない。そんな甘いものじゃない。全部奪い去りたいです」と、決意を語った。(写真・文/佐佐木 澪)
パンクラス
PANCRASE 252 -20th ANNIVERSARY-
日時:9月29日(日)開始:15:15
会場:横浜文化体育館
▼PANCRASE WORLD SLAM
<出場選手>
【バンタム級】
ジョー・ピアソン(アメリカ/Team Extreme)
サーワン・カカイ(スウェーデン/American Top Team)
ダニエル・スウェイン(アメリカ/AKA)
マルセロ・セザール(ブラジル/ノヴァウニオン)
清水俊一(宇留野道場・Hybrid Fighter/2位)
馬場勇気(ロデオスタイル/4位)
中島太一(パラエストラ東京/5位)
金原正徳(パラエストラ八王子)
【ライト級】
ドム・オグラーディー(アメリカ/Team Extreme)
ボグダン・クリスティア(オランダ/American Top Team)
リッチー・ウィットソン(アメリカ/AKA)
フィリップ・オリビエリ(ブラジル/ノヴァウニオン)
佐々木信治(総合格闘技道場BURST/修斗代6代環太平洋ウェルター級王者)
AB(和術慧舟會駿河道場/3位)
長岡弘樹(総合格闘技道場DOBUITA)
北岡悟(ロータス世田谷/IMPACT GYM)
<既報カード>
▼ライト級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ/5分3R
[王 者]ISAO(坂口道場一族)
vs.
[挑戦者]高橋"Bancho"良明(パラエストラ八王子)
▼鰓呼吸PRESENTS スペシャルワンマッチ/5分3R
マルロン・サンドロ(ノヴァウニオン)
vs.
内村洋次郎(イングラム)
▼ミドル級/5分2ラウンド
川村亮(パンクラスism)
vs.
高橋義生(D-ONEジム)
▼フライ級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ/5分3ラウンド
[王 者]砂辺光久(TEAM reversal)
vs.
[挑戦者]田原しんぺー(K-PLACE埼玉格闘技道場)
▼ミドル級(次期タイトル挑戦者決定戦)/5分3ラウンド
[1位]ウィル・ノーランド(AKA)
vs.
[3位]安西信昌(TEAM CLIMB)
▼第1試合 ライト級/5分2ラウンド
伊藤崇文(パンクラスism)
vs.
坂口征夫(坂口道場 一族)
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