パンクラス・ヴィーナス所属となった中井りんが、前日計量でパンクラス愛を表現した新コスチュームを披露!
31日午後2時より、都内新宿区のDEEP道場で、パンクラス9・1ディファ大会の前日計量がおこなわれ、参戦選手全員が初回パスした。
第11試合では、ISAO(坂口道場・一族)が5ヶ月ぶりにリングに上がる。今年4月、ライト級キング・オブ・パンクラスになって初めての試合だ。相手はベテラン・田中達憲(和術慧舟會兵庫支部)。かつてカーロス・コンディット、北岡悟らと闘い、第2代ウェルター級王者・石毛大蔵から由唯一1本勝ちを奪っている実力者だ。現在、パンクラス・ライト級1位には、修斗世界ウェルター級5位・環太平洋ウェルター級2位の久米鷹介がつけている。隠れた強豪である田中戦は、仮想・久米戦となるか。
ISAOの頬は減量で線が細くなっていたが、「一気に落としたので、いつものこと。コンディションは良い」と笑った。相手の田中については「大阪での試合が多かったようなので、実際の試合は見ていない。でも、成績を見るとガンガンいって結構強い感じ。キャリアもあるし、今日、計量を見たら身体もすごかった。パワーがありそうなので、そこに気をつけていきたい」と話した。
久しぶりのリングとなるが、気負いはない。「いつも通り、全体的に追い込んできた。ノンタイトル戦だが、それも特に意識していない。タイトルでも、ノンタイトルでも、王者である以上、プレッシャーはあると覚悟を決めている。王者らしい試合をしなくてはと思っている」と表情が引き締まった。
8月大会では、ベルトのレプリカ「スーパーベルト」を授与された。「家に飾っている。自分で写真を撮ったりして、やはりうれしい。このベルトを見るたび、自分は王者なんだと気持ちを新たにしている」と語った。
さて、セミファイナルには中井りんが登場する。「パンクラス・ヴィーナス」として初の試合は、バンタム級初代クィーン・オブ・パンクラシスト決定トーナメントで超弁慶(ガムランナック)と激突する。AKB48を思わせる私服で計量に臨んだ中井は初回パス。さらに、下に着ていた新コスチュームでガッツポーズを見せた。
「パンクラス・ヴィーナスになって初めての試合。パンクラスに入団させていただいたからには、責任は重大だと思っている。パンクラス愛を表現できる試合ができたらいいなと思っている」と話した。超弁慶からは、2010年9月、腕十字で1本勝ちを奪っているが「2年も前のこと。前回の試合はもう参考にならないと思う。相手はタフだし、強いと思う。特に作戦は立てておらず、流れの巻かせて闘おうと思う。チャンスが来たら決めたい」と話した。
新コスチュームには、左ももと背中に大きくパンクラスのロゴを入れた。「形としては前のコスチュームと変わっていないが、パンクラス愛を表現したのと、大好きなオレンジ色でわかりやすく、目立ちやすくした」とお気に入りの様子。「具体的にはうまく言えないが、パンクラス愛を表現できるような試合をしたい。パンクラス所属選手として、ベルトを巻けるよう必ず勝ちます」と勝利を誓った。
対する超弁慶はフワフワとした不思議ちゃん!? 計量の順番を待つ間も寝転んだり、急にストレッチを始めたり、リラックスした様子だ。中井を見ての印象は「やっぱり背が低いなーと。印象はそれくらい。ただ、闘いは変わってる。想像しているのと違って、やってみると変わった感じがする」と答えた。
パンクラスには初参戦となる。「これまで全くご縁がなかったので、唐突な感じ。もちろん見たことはあるし、スパッツがセクシーなイメージがある」とパンクラスの印象を話した。勝てばベルトに近づく。「ベルトを巻いたところとか、いつも想像してる。もし獲ったら、ベルト姿を、ちょっといい写真館で記念撮影したい!」と屈託なく笑った。「もう少し早くオファーをいただけたら、もっと準備ができたと思うが、その反面、思い切りやれると思う。再戦では絶対にリベンジする主義。全部出し切って勝ちます」という。初代クイーン・オブ・パンクラスへ駒を進めるのは中井か、超弁慶か。
メインを飾るのは、ウェルター級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチだ。第6代王者・佐藤豪則(Laughter7)に、ランキング3位のKEI山宮(GRABAKA)が挑む。
40歳になった山宮は、パンクラスでは最高齢挑戦者となる。しかし「年齢は1つの記号に過ぎない。全く衰えを感じないし、一般の人のデータは自分には当てはまらない。明日はそのことを証明したい」と胸を張る。見事に鍛え抜かれた肉体が、その言葉を証明していた。
王者に関しては「最も王者らしい活動をしている王者だと思う。4回も防衛戦を迎えるなんて、なかなかできないこと。しかし、自分はやるべきことをやってきた。あとは試合をするだけ。明日は、お互いの型にはめようとするせめぎ合いになると思う。そこを見てほしい」と言う。かつて「まだこの器ではない」と自らの手で返還したベルト。今度こそ、自らの手で掴む。
リラックスした表情で時折、笑顔を見せていた王者・佐藤は「試合に向けてだんだん気持ちが盛り上がってきた。パンクラスの体制が変わって初めての試合だが、自分たち選手がやるべきとこは変わらない。一生懸命に闘って、お客さんに響く試合を見せられたら」と現在の心境を語った。
4度目の防衛戦。佐藤は「防衛戦という響きは好きじゃない。守りに入ったらつまらない。常に挑戦者の気持ちでいる。特に今回は、相手の方がキャリアが全然上だし、一度負けてもいるので、なおさら挑む気持ちが強い。借りを返すというのとは少し違うが、前回は判定だったので、今回はハッキリ勝ちたい。今日お会いして、コンディション良さそうだな、黒いな、と思った(笑)。明日はいい試合になると思う。一生懸命、練習してきた。自信をもって臨みたい」と話した。(文・佐佐木 澪)
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