高橋広夢が社長に直訴し、空いたBOSJの出場枠を獲得!注目の初出場となるPACも現Jr王者ロウ・キーもデヴィットを意識
26日、東京・ブシロード本社で新日本プロレス『NJPW 40th anniversary Tour BEST OF THE SUPER Jr.XIX〜The door to the glory〜』(5月27日、後楽園ホール〜6月10日、後楽園ホール)の前日会見が行われた。
まず菅林直樹代表より、早くも開幕戦となる5・27後楽園大会と、優勝決定戦が行われる6・10後楽園大会のチケットが完売間近なことと、前日にこのシリーズを全戦欠場することが発表されたブラックタイガーの代替選手がまだ調整中であることが報告された。
続いてまずはAブロックの2010年度覇者にして前IWGPジュニア王者のプリンス・デヴィットをはじめ、獣神サンダー。アイガー、KUSHIDA、BUSHI、ロッキー・ロメロ、外道、タイチ、PAC、アンヘル・デ・オロが登場し、それぞれ『BEST OF THE SUPER Jr.XIX』(以下BOSJ)に向けて意気込みを語った。
デヴィットは「いままでBOSJでは成功したこともあれば失敗したこともあるけど、そういうものを踏まえて今年も闘っていきたい。ロウ・キーに敗れた失敗もあるので、新日本の誇りに賭けてベルトを取り戻したい」と語り、負傷していたアバラに関しては「このリーグ戦において、どこが痛いとか言っている状況でない」と気を引き締めた。
大ベテランのライガーは「いままでのキャリア、経験をすべてぶつけるが、ラクに勝てる試合は1試合もない。正直、年々キツイ試合になるが、ライガーここに在りってところを見せたい」と語り、そろそろ大きな結果がほしいKUSHIDAが「去年以上に、そして過去どれに劣らないきらいのスーパージュニアに僕が盛り上げて、来年は後楽園よりさらに大きな国技館や武道館のような会場で決勝戦をしたい」と語った。
全日本プロレスからレンタル移籍してきたBUSHIは「新日本のリングに必ずBUSHIという名を刻みたい」と語り、暴走癖のあるロメロは最初のほうは冷静にコメントしていたのだが、途中から「ロウ・キーはIWGPジュニア王者かもしれないが、俺はいまでも自分がIWGPジュニアタッグ王者だと思っている! 永久にそうだ!」と返上を余儀なくされたタッグ王座のことを思い出してエキサイトする場面も。
「優勝賞金はレインメーカーが降らしたカネで作ったんだろ? だったら回収するのは俺だな」と語る外道に対し、「外道、今年は俺との最下位争い頑張ろうぜ」と言って握手も求めたが、外道は「勝手に最下位になってろ!」と一蹴した。オロは「メキシコ代表として準備万端。私の技を日出ずる国でお見せしたい」と語った。
初出場ながら注目度が高いドラゴンゲートのPACは「ドラゴンゲートはジュニアのスペシャリストが多くいる団体だし、そこで経験を積んできたので自信もあるし、コンディションも非常にいいよ。また、会見終了後の囲み取材ではBOSJは高校生の頃から知っており、ある意味で子供の頃からの夢が叶うような気持ちだというPACは「これは自分のマイルストーン(道しるべ)になる」と語り、中でも友人であり、No.1ファイターとしてリスペクトもしているというデヴィットとの試合(6・6後楽園)は「彼とはハイレベルでエキサイティングな試合が出来る自信があるし、勝つ自信もある。デヴィットは確かに強いが、勝つための準備をしてきたよ」と語った。
続いてBブロックの現IWGPジュニアヘビー級王者ロウ・キーをはじめ、田口隆祐、タイガーマスク、ブライアン・ケンドリック、邪道、TAKAみちのく、佐々木大輔、アレックス・コズロフが登場。
まず田口が「愛をテーマにBOSJを頑張ろうと思います。新日本プロレス愛、新日本ジュニアに対する愛を胸に試合をすればいい結果がついてくると信じています。今まで8回出ましたが、愛が足らなかった」と、ベルトと同じくらい獲りたいと思っているBOSJ優勝というタイトルをデビュー10周年という節目の年に獲るために"愛"で挑むという。
タイガーは「1戦1戦大事にして、タイガーマスクらしい試合をして決勝に立ちたい」と語り、デイビー・リチャーズの代わりに出場することになったケンドリックは「高校生の時代から見てきたBOSJで勝ち抜くことが難しいのは分かっているが、そういう困難なことに挑むのは楽しみだ」とヤル気満々。
邪道が「出るからには優勝を目指します」と言葉少なめに語ると、TAKAは「優勝戦はTAKAvs.タイチ、鈴木軍ジュニア最強決定戦......と聞いて皆さん『そんなことない』と思うでしょう! はい、私もそう思います」とのらりくらり。2年連続の出場となった佐々木は「2年連続で出るのは光栄ですが、出るからには勝ちに行きます!」と語った。コズロフは報道陣に立つように促すと、ロシアの国旗を掲げながら「ロシアの誇りにかけてBOSJで優勝する」ということを歌い上げた。
初出場ながら現王者としてリーグ戦に挑むロウ・キーは「このベルトを見れば誰が最強か分かるだろ? 今年のBOSJは俺が最強であるってことを証明する大会にする。BOSJは歴史があるし、すべての選手がハイレベルなレジェンドを生んできた。IWGPジュニアのベルトは俺にとってステップ1だ。そしてBOSJ優勝がステップ2なんだよ」と意気込みを語った。また、囲み取材ではBOSJは子供の頃から見ていた大会で、このハイレベルな舞台で闘えることを目指してきたという。それだけにいつかは出たいと思っていたし、初出場出来ることを嬉しく思うと素直な気持ちを語ったあとに、IWGPジュニアのベルトに触れながら「現IWGP王者のままBOSJを制した選手っていうのは、ほんのひと握りしかいないだろ? 自分はその1人になるよ」と、現王者が初出場にして初優勝という偉業を目指すという。
当然、現IWGP王者なのだから他の選手からのマークもキツくなることが予想されるが、ロウ・キーは「プレッシャーはない。自分は王者としての責任の重さを理解している。自分ほどハードなトレーニングをしている選手はいないだろうし、かつてZERO-ONEやWWEでハードなスケジュールの試合も経験している」と、実に王者らしく堂々と語ってみせた。前王者にして、昨年のBOSJ覇者のデヴィットとはお互いに優勝決定戦まで勝ち進まないと対戦出来ないが、「彼が新日ジュニアのエースだと自分も思うよ。だが、チャンピオンは自分だ。エースのデヴィットと王者の自分が決勝で対戦したら面白いじゃないか」と語った。
Bブロックの選手たちによる会見の最中、高橋広夢が突如会見場に入ってきて、菅林代表に向かって「社長! 空いた1枠を俺にください! 俺をスーパージュニアに出してください! よろしくお願いします!」とBOSJ出場を直訴! 頭を下げる髙橋に対し、菅林代表は「突然言われても困るだろ。ダメだよ、帰れ! (まだ出場は)早いよ」と一蹴するが、「自分の夢なんです! 諦めません!」と食い下がる髙橋。
すると菅林代表は「このメンツの中で新日本の看板背負って闘えるのかよ? 見てみろ、このメンバー。『頑張りました、健闘しました』じゃ済まないぞ。ライオンマーク背負ってんだぞ?」とBOSJに新日本代表として出場することが、いかに大変なことを説いたが、髙橋は「ハイ、闘えます! 必ず期待に応えます!」と一歩も引かない。最後は菅林代表が髙橋の熱意に押され「少しでも勝つんだぞ!」とGOサイン。こうしてブラック・タイガーの代替選手として高橋広夢の出場が決定。
最終的には菅林社長「まだまだヤングライオンで早いという声もあると思いますが、彼の目を見ていたらやってくれると思いますので期待しています」と背中を押し、髙橋は「スーパージュニアは自分の夢なので、出るからには優勝を目指します。全勝優勝を目指します! それが自分の夢なので」と熱く語った。
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