4・22新木場大会のカード発表に続き、今年2度目の後楽園ホール大会となる5月3日『STARDOM GOLDENSTARS2012』の一部対戦カードが発表された。3・20後楽園大会ではセンダイガールズの里村明衣子を下し、ワールド・オブ・スターダム王座を防衛した高橋奈苗。その奈苗に再三対戦を要求していた松本浩代。両者は3・25大阪大会でノンタイトルマッチで対戦したが、20分時間切れ引き分けに終わったため、この後楽園大会で"赤いベルト"を賭けて再び相対することが決定した。
　さらに1・2期生vs.3期生の世代闘争は、3・20後楽園では3期生が勝ち越し、4・1新木場大会では1・2期生が勝ち越しと五分の戦績だが、後楽園大会では岩谷麻優、須佐えり、鹿島沙希の1・2期生vs.宝城カイリ、翔月なつみ、はるか悠梨の3期生による6人タッグ・イリミネーションマッチと、そもそもこの世代闘争のキッカケを作った3期生の安川惡斗と、その喧嘩をまっ先に買った1期生の星輝ありさの頂上対決の2試合で最終決戦を迎えることになった。

スターダム
STADOM GOLDENSTARS2012
日時：5月3日（木・祝）開始：12:00
場所：後楽園ホール

＜決定カード＞
▼世代闘争6人タッグ・イリミネーションマッチ 20分勝負
［1・2期生］岩谷麻優／須佐えり／鹿島沙希
vs.
［3期生］宝城カイリ／翔月なつみ／はるか悠梨

▼世代闘争頂上決戦 20分1本勝負
［1・2期生］星輝ありさ
vs.
［3期生］安川惡斗

▼シングルマッチ 20分1本勝負
紫雷イオ
vs.
後日発表

▼タッグマッチ 30分1本勝負
脇澤美穂／後日発表
vs.
夏樹☆たいよう／世IV虎

▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
［王　者］高橋奈苗
vs.
［挑戦者］松本浩代（エスオベーション）
※初代王者・高橋奈苗の3度目の防衛戦

　世代闘争イリミネーションマッチに関して宝城が「世代闘争ということなんですけど、勝って本当に嬉しいし、負けて本当に悔しいのが世代闘争だと思うんですよ。今回3vs.3ってことなんですけど、チーム力とか絆は3期生のほうが絶対に強いと分析していますので、今回はその絆というかチーム－ワークを武器に後楽園でも勝ちたいと思います」と言えば、1期生の須佐が「前回の後楽園での屈辱をこの人たちに向けて、私のパンチで倒したいと思います。さっき絆がどうこう言ってましたけど、私たち1・2期生のほうが絆は強いですし、若さでも勝っているので、絶対勝ちます」と言い返した。
　そして今回の世代闘争の言わば"大将戦"に挑む惡斗は「1・2期生vs.3期生での大将決戦？　意味分からない！　お山の大将か！　1期生にはまだ美闘陽子も世IV虎姉さんもいるんだよ！　それで大将戦とか意味分かんねぇんだよ！　まぁいいんだけどね。私は3期生の大将になった気もないし。とりあえずこの意味分からないお子様全員倒したあとに、愛川ゆず季の私物化したあの白いベルトを私の腰に巻く！」と、星輝に勝っただけではまだ1・2期生を倒したことにならないため、大将戦とされることに不満を抱きつつも、世代闘争にひと区切りつけたら、次なる標的は愛川の持つワンダー・オブ・スターダム王座であると宣言した。
　星輝はこの世代闘争、ことごとく戦慄のブラジリアンキックで3期生を倒してきているが、惡斗は「（ブラジリアンキック）対策？　......対策できないかもな（苦笑）。ただ肩上げればいいんじゃねぇ？　打たれたら3カウントで肩上げてやるよ......あ、2カウントだよ！　以上！」とブラジリアンキックを食らっても肩を上げればいいと、打たれ強さに絶対的な自信を覗かせたが......

　夏樹＆世IV虎の川崎葛飾最強伝説は脇澤＆Xと対戦。気になるのは脇澤のパートナーだが、夏樹が「Xとか言ってんだったら、本当アッと驚くような奴を連れてきてもらわないと困るし、ホント、ちゃんとした人を連れてきてくださいよ。ただの消化試合とか後楽園でしたくないんで」と挑発すると、脇澤は「あなたたちに私が誰を連れてくるか、想像もつかないでしょう。ベノムアームでお前を倒す！　私がスターダムをベノムアームで変える。私がお前にベノムアームで勝つ！」と、すっかりマイブームになっているらしい"ベノムアーム"でカワカツを倒すと言い続ける。
　そんな脇澤にバカ負けしたように、夏樹がパーマがかかった脇澤の頭を観て「ベノムアームの前にベノムパーマを直してから言ってもらえますか？」と言うと、脇澤は「お前にベノムパーマをかけてやる！　私が勝ったらお前にベノムパーマをかけてやる！」とベノムアームから、謎のベノムパーマに話が飛んでしまった。脇澤いわくベノムは毒のことらしいのだが、毒のパーマとは果たして、どんなパーマなのだろうか？

　そして念願の奈苗とのタイトルマッチが決まった松本が「後楽園ホールという大変大きな場所で、高橋奈苗とタイトルマッチが出切るということを大変嬉しく思います。あとはもう120％力を出して挑むだけだと思います」と後楽園大会に向けた意気込みを語ると、王者・奈苗は厳しい表情で「松本はプロレスラーとしての運気を持っていないと思います。キャリアは10年違うけど、その10年の差を充分に埋めているとは思う。だけど私は松本がいま女子プロ界のトップにいるとも思わないしし、その今の立ち位置に甘んじていたり、ここ一番で勝てなかったりしているのは、実際に甘いからそうなっているんだと思います。このタイトルマッチで女子プロレスのトップというものを、心・技・体すべてで刻み込んであげたいと思います」と発言。
　そう言われた松本は「何をもって私に運気がないと言っているのか......。半分分かっているような分からないような感じなんですが、今まで私は奈苗さんよりもキャリアのある選手を倒してきました。だけど高橋奈苗との闘いは、引き分けもありますが、ほとんど負けています。高橋奈苗は私の中で女子プロ界のトップの1人だと思っています。そういう選手に勝ててないっていうのは、自分の甘さもあったかもしれません。今までの結果が今回の闘いのための"序章"であると言うために、絶対に勝ちたい！」と悔しそうな表情で言い返す。
　だが、奈苗はこれまで松本と対戦した際、大一番という意識があるにも関わらず、松本が万全のコンディションで試合に挑めていなかったことを指摘。痛いところを突かれた松本だが、今度の対決はベルトがかかっていることもあり、万全のコンディションで挑み、さらに「高橋奈苗からベルトを獲るってことは女子プロ界の未来をつないでいくことだと思いますので、そういう責任感を持っていきたい」と奈苗世代と下からグングン突き上げてきている世代の"橋渡し"的存在になると宣言。
　ところが、それを聞いた奈苗は「まだまだ松本で未来につないでいくっていうのは責任が重すぎるし、全然観ている人の共感を呼ばないと思います。私がここで防衛して、まだまだスターダムの中の子と防衛していくのが未来につながることだと思います。それが私のやりたいことですし、スターダムの中でもっともっと伝説に残る試合を作っていきたい」と松本には橋渡し役は荷が重いと痛烈に言ってみせた。
　そこまで言われた松本は「高橋奈苗にとっては私はスターダムの選手でもないし、今は眼中にない選手かもしれません。だけどもここまでこぎ着けたのは、私のワガママ。ワガママをずっと言い続けてここまでこぎ着けました。上の人やトップの人、今までの過去の凄い試合っていうのを越えていくことが、自分の宿命だと思っているし、そういうことをしなければ自分の存在意義がないと思っている。確かにスターダムのファンの人はスターダムの選手がこのベルトに挑戦したほうが面白いかもしれない。今は私が挑戦して獲ることを期待をしている人は少ないかもしれなけど、（ベルトを）獲った後にそういう未来を見せられるようにしていくつもりです！」と、所属選手ではないからこそ、狭間の世代の選手だからこそ、ここで奈苗という上の選手を倒すことで松本浩代というレスラーの存在意義を高めることが、スターダムの若い選手たちにとっても未来を見せられるはずだと言い切った。すると奈苗は最後に「熱い思いは分かったんですけど、私にもやりたいことがまだまだあるので。3月の里村戦で見せたもの以上のものを、私はこの試合で見せたいですね」と語った。