SMASHが3・14後楽園大会をもって"第一章"の活動休止を発表!TAJIRIをはじめとする全所属選手は4月からフリーに!

120210_Smash-1.jpg 10日、SMASHが都内のスマッシュ事務所で緊急記者会見を開いた。TAJIRIと共に会見に出席した酒井正和代表は、まず「3月14日の後楽園ホール大会をもちまして、SMASH第一章の活動を休止させていただきたいと思います」と発表した。

 突然の発表となったが、その理由を酒井代表は「(昨年の)3月11日の東日本大震災の前のSMASHと、震災後のSMASHというのが私の考えと違ってきた。それによって選手の方向性と私の方向性にズレが生じてきた。このままずっと続けばいいなとは思ったが、TAJIRI選手といろいろ協議させていただいた結果、ここで一度精算したほうがファンのためにも、私たちSMASHのためにもいいんじゃないかとなりましたので、どちらかというと円満的に第一章を終えることになった」と説明。

120210_Smash-2.jpg さらに酒井代表は「SMASH旗揚げから2年が経ち、毎回超満員のお客様にお越しいただいて、そのお客様を......」とファンについて謝罪の言葉を述べている最中、思わず涙がこみ上げてきて言葉を詰まらした。なお、ファンクラブ会員には3月末日までに会費をすべて返金するという。
 一方のTAJIRIは「僕はこれまで世界中、言葉、人種が違うところでテロが起きようが、地震が起きようが、何が起きようが自分の信念にのっとったプロレスを培ってきました。その信念は何が起きようが、これから未来永劫変わることはありません! 俺はついてきてくれる仲間とその信念を貫く! それだけです!」とキッパリ。
 所属選手であるTAJIRI、大原はじめ、朱里、児玉ユースケ、真琴との契約は3月末をもって切れるが、TAJIRIは会見場の一番後ろで不安そうな表情を浮かべて会見を見つめていた朱里や練習生たちに向かって「練習生は俺とAKIRAさんと大原が責任を持って面倒をみます。心配するな、お前ら! 僕はファンの皆さんと、お前ら練習生と、選手のみんなに一緒にメッセージを送りたい。ブレない! 揺るぎない! 信じてついてこい! 以上」と、フリーながらSMASHを主戦場にしていたAKIRAも含めて、今後も同じメンバーで行動を共にすることを約束。酒井代表も「練習生を含めて、これからフリーとして活動していくと思うが、皆さんで応援してあげてほしいし、私もサポート出来ることはしていきたい」とエールを贈った。
 具体的に新たな闘いの場をどうするのか、新団体を旗揚げするのか、といったことに関してTAJIRIは「3月14日のSMASH FINALまではこのスマッシュで一生懸命頑張ります。それから考えます。それが礼節というか、マナーだと思います」と説明。

 記者との質疑応答で、具体的にどういったところに方向性のズレを感じたのか質問された酒井代表は「いい・悪いという問題ではなく、感動とか何とかっていう表現は僕の中でズレが生じているだけ。僕の思い描いているSMASHというのがだいぶズレてきたってこと」と言葉を選びながら回答。一方のTAJIRIは「分かりやすい言葉で言えば、思想の違い」と答えた。
 酒井代表は「資金難による活動休止」は完全否定し、「フロントと選手の決裂」というニュアンスも違うという。リング上で体を張って真剣に試合をしていると選手たちに対して、代表である自分の考えに"戸惑い"や"迷い"を持っているのは失礼だし、このまま続けていてはいずれ影響が出ると考えてケジメをつけることにしたという。

120210_Smash-3.jpg SMASHはすでに年間興行スケジュールを発表していたが、4月以降は白紙となる。現行のストーリーライン(ナンバーシリーズ)は2・19『SMASH.25』TDCホール大会が最終回となり、3・14後楽園ホール大会は『SMASH FINAL』と題して"ボーナストラック"的な大会になるとのこと。
 「第一章完結」という表現がされたが、酒井代表は「いまはまだ考えていない」と前置きしながらも、「私の中で考えをまとめて、また新たなプロレスを提供出来れば......」と語り、いずれは新たな形で"SMASH第二章"をはじめる考えがあることを示唆。一部で「代表が知名度のある選手の起用を希望したのが、TAJIRIの方向性との違い」と報道されたが、「いろいろ私も動いているが、そういう方向性っていうのは3月14日以降に何らかのメディアを通して発表出来るのではないかと思う」と言葉を濁した。
 また、株式会社スマッシュのもう1つのプロレス部門である、天龍源一郎率いる天龍プロジェクトに関して、酒井代表は「天龍さんはこれから手術を受けるが、天龍さんが戻って来るときの居場所は私がサポートをしていく。業務提携までに至る中で、私の中でやっていかなければいけない部分もある。天龍さんの闘う場所をサポートするのが私の使命」と説明した。

2012年2月10日 18:15
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