ベルトの価値観を巡り対立していた奈苗と里村が、ブルさん立会いの下3・20後楽園でタイトル戦!1・22一周年記念大会全カード決定!

120110_Stardom-1.jpg 10日、都内のジムでスターダムが記者会見を行い、旗揚げ1周年記念大会となる1・22新木場大会の全カードと、団体としては2度目のビッグマッチとなる3・20後楽園大会の決定カードを発表した。

 まず3・20『STARDOM THE HIGHEST 2012』後楽園ホール大会では、高橋奈苗の持つワールド・オブ・スターダム王座に、センダイガールズの総大将・里村明衣子が挑戦することが決定。両者は去る1・8ブル中野引退興行『女帝』でさくらえみを加えたトリオでタッグを組んだが、試合後にベルトの価値を巡って意見が対立。昨年仙女が開催した『Flashトーナメント』の決勝戦で仙女に敗れている奈苗としては、もはや赤いベルトを懸けて里村と一騎打ちするしかないという状況になった。
 両者は2010年5月の『戦場トーナメント』2回戦で対戦しているが、そのときは20分時間切れ引き分けの末、トーナメントルールの体重差判定により里村が辛くも判定勝ちしている。今回が2度目の一騎打ち。

STARDOM THE HIGHEST 2012
日時:3月20日(火・祝)開始:18:30
場所:後楽園ホール

▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王 者]高橋奈苗
vs.
[挑戦者]後村明衣子(センダイガールズ)
※初代王者の2度目の防衛戦
特別立会人/ブル中野さん、特別レフェリー/和田京平

 会見に出席した里村は、いきなり「高橋奈苗選手とはFlashトーナメントの決勝戦で闘ったときに、あっ近いうちにシングル戦をやらなければいけないな、決着をつけなければいけないと思っていました。だけど、正直スターダムの新しく出来て1回して防衛していないベルトに、なぜ他団体の私が挑戦しなくてはいけないのか......そこは疑問に思いますね。里村明衣子vs.高橋奈苗、これは間違いなく女子プロ界の頂上決戦ですけど、このベルトは女子プロ界で一番のベルトじゃないと思っています。一昨日のブル中野さんの興行で何人の人がベルトを巻いてリングに上がっていたか。『果たしてあなたたちは本当にチャンピオンですか?』と問いたいですよ! 私から見る今の女子プロレスにあるベルトは、単なるお飾りでしかないと思います。だからこの試合はノンタイトルのほうがいいんじゃないですかね?」とスターダムの"赤いベルト"が懸けられているところに異議を唱えた。
 これを聞いた奈苗は表情を強ばらせながら「確かにまだ(ワールド・オブ・スターダムは)一度しか防衛していないし、歴史はないです。だけれども私のいままでのレスラー人生懸けて、このベルトと一緒に闘っていこうと、歴史を作っていこうとしているんですよ。そんな『歴史がないから』とか簡単な言葉で逃げないでもらえますか! 私は一番になりたいんです! もっともっと一番になりたいんです。上に行きたいんです。そのために里村明衣子を利用させてもらいたいですね」と言い放つが、昨年12・25アイスリボン後楽園大会でさくらえみ&つくしとリボンタッグ王座決定戦を行った際に、「もうベルトに対しては懸けることも、挑戦することもやめようと思った」という里村は「いまはベルトのために試合はしていない」とキッパリ。ただし今回は自分の団体ではなく、スターダムのリングに上がるので最終判断はスターダム側に一任するという。
 そこで先日、正式に現役を引退して今後は女子プロレスの発展のために貢献していきたいと、この試合の特別立会人を務めることにしたブル中野さんが「女子プロレス界最高峰の試合を、この2人だったら出来ると思う。女子プロレスの新しい明日を作っていくような試合をしてくれる予感がします。プライドとプライドを存分にぶつけてもらいえればベルトの価値が上がると思います」と奈苗と里村の一騎打ちには大きな期待を寄せた。
 "赤いベルト"に人一倍こだわりを持つ奈苗は「ブル中野さんが築かれた偉大な歴史、それを私は生で見てもいないし、自分がそこまで出来ているかと言ったら悔しいけどもそこまでのものは残せていないと思います。だけど以前は誰がどう見ても一番だった赤いベルト、WWWAの赤いベルト、そういうみんなが目指せるようなベルトにしたくて、このスターダムのベルトを一番のベルトにしたくて......私は全女で最後に(WWWAの)ベルトを巻いた事実があるので、その歴史と歴史をつないでいきたいという気持ちがあります。それは私にしか出来ない! そして、それをやらなければいけない!」と赤いベルトの価値をWWWAからワールド・オブ・スターダムが引き継ぐことを"使命"だと思っている様子。
 それを聞いた中野さんは「団体が増えた以上、必ずこういう現象が起きるとは思ってました。私もいまベルトは多いと思います。ほぼ全部の団体にベルトがあると思うし、チャンピオンがすごく増えているのも事実。Flashトーナメントのような全部の団体が上がって、そこでお客さんが見て(誰が一番かを)確かめられる場所があればいいですけど、本当に(ベルトを)統一するのは難しいと思います。ただ、たくさんベルトがあったとしても、『このベルトには価値がある』というベルトが必ず出てくると思う。その試合を里村と高橋奈苗だったら出来ると思います。私が初めての立会人を務めさせていただくので、ぜひこの試合には期待しています。真のベルトになるのかどうなのか、ほかのベルトを持っている選手もこの試合を見て学んでほしいと思います」と語った。

 続いて発表された旗揚げ1周年記念大会の全カードは下記の通り。

スターダムSeason5
NEW YEAR STARS 2012 〜スターダム1周年記念日〜
日時:1月22日(日)開始:12:00
場所:新木場1stRING

▼第1試合 翔月なつみデビュー戦 15分1本勝負
紫雷イオ(フリー)
vs.
翔月なつみ

▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
星輝ありさ/岩谷麻優
vs.
須佐えり/鹿島沙希

▼第3試合 タッグマッチ 20分1本勝負
松本浩代(エスオベーション)/はるか悠梨
vs.
夏樹☆たいよう/山縣優(フリー)

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
高橋奈苗/脇澤美穂
vs.
愛川ゆず季/宝城カイリ

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
美闘陽子
vs.
世IV虎

120110_Stardom-2.jpg 三期生の三番手としてデビューする翔月は「私のウリは少林寺拳法で習ったキックとスピードなので、そこを活かしていきたい。イオ選手は私のある意味理想系の選手なので、とても光栄です。1周年大会というすごいたくさんのカードがある中で、少しでも多くの方に翔月なつみというレスラーの印象をつけたい!」と意気込みを語った。対するイオはデビュー戦の相手を務めるのは初めてとのことだが、「彼女の同期の他の選手たちのデビュー戦と比べられるのは確実なので、私が翔月なつみ選手を引っ張り上げて、必ず注目の選手にさせます!」と語った。
 イオを加えたユニットとして発進することになった星輝&岩谷の女-AMA-は、須佐&鹿島と対戦。鹿島は「須佐えりは正式なタッグではないですけど、彼女もAMAが大大大大大嫌いで燃えているので、一緒に協力してぶっ潰して、突き進んでいきたい!」とAMA潰しのためにライバル須佐と協力すると宣言。対する岩谷は「自分たちはそんな須佐えりとか鹿島沙希に手こずってる場合じゃなくて、もっと上に上がっていかないといけない」と、もはや初勝利を争っていた須佐は眼中にないといった様子。

 1・7新木場大会のエンディングで突如奈苗軍団入りを自ら表明したはるかは、一応奈苗軍団扱いの松本とタッグを組んで、デビュー戦の相手でもある夏樹、さらに"姉御"山縣という強力コンビと対戦することに。はるかは「同期がどんどんデビューしているので、私も一番手にデビューしたということで負けられない! (タッグを組む)松本さんはスターダムの忘年会の時に一緒にパイレンジャーを踊らせていただいたんですけど(笑)、面白い方だなって思っていて。でも試合を見てやっぱりすごい方だって思うので、今回の試合では松本選手の足を引っ張らないように、奈苗軍団の一員としてパッションを見せられる試合をしたいと思っています」と意気込みを語ると、横で見ていた奈苗が「奈苗軍団、サイコー!」とご機嫌で叫び、はるかも「パッションでいくぞ!」と雄叫びをあげたが、その様子を夏樹は冷めた目で眺めていた。

120110_Stardom-3.jpg 愛川は自身のデビュー戦とデビュー1周年記念のときに対戦した奈苗と、スターダム旗揚げ1周年記念大会でも激突することに。今月7日に行われたデビュー戦のあと、BY砲にスカウトとした宝城と初タッグを組む愛川に対し、奈苗は同期の脇澤とタッグ。
 脇澤は「奈苗軍団のことはよくわかりませんが、相手に同じ黄色のコスチュームを着るゆずポンがいるので、黄色は私のものだというのをわからせてやろうと思います。黄色は脇澤美穂が独占するぞー!」と意外にも愛川に宣戦布告! その様子を頼もしそうに眺めていた奈苗は「お陰様でスターダム1周年記念大会を迎えることができました。それも私が頑張ってきたからだと思います。スターダムの中心は奈苗軍団なので、その結束を今回もアピールできたらいいなって思います。そして、ゆずポンとは不思議なところで縁のあるヤツなんですけど、私は赤いベルトの王者として、白いベルトの愛川ゆず季には負けたくない気持ちはあります。旗揚げ戦以来の顔面崩壊をそろそろお客さんにも見せてあげたらいいんじゃないかなって思います。宝城カイリにはゆずポンが『同じニオイがする』って言っていたみたいなんで、どんなニオイがするのか、変な臭いなのか、自分が感じてみたいなっていう気持ちもありますね」と発言。
 それを聞いた愛川は「奈苗軍団、すごい威勢がいい感じで、奈苗さんも次々といろんな選手が入ってきて楽しそうで何よりです。旗揚げ戦の時に高橋さんに顔面崩壊を、私のきれいな顔を見る影もないような顔にされたので、私はすごいこの1年間、根に持って高橋さんのことを恨んでいます。やっぱりこういう節目節目で高橋選手と闘っている私なんですけど、正直嫌です。あとは脇澤選手、私は名前の愛川ゆず季のゆずが、柚子と言ったら黄色なんですよ。なので、黄色と言ったら愛川ゆず季なので、脇澤なんてベージュとかで。ワキの色のベージュで(笑)収まっていただきたいなって。黄色は1人でいいです」と挑発していった。

 メインでは旗揚げ戦のときと同じカード、美闘と世IV虎が2度目の一騎打ちを行うが、この日美闘は風邪による発熱で会見を欠席。世IV虎は憮然とした表情で「今回1年ぶりに借りを返したい。美闘陽子なんて眼中にないんだけど、ここで勝たないと前に進まないと思う。世間の注目も自分になるってわかってるけど、美闘陽子は目障りだから。会見を風邪で欠席ってマジ舐めてるのかよ。風邪でも来るのが仁義だろ? まあ、自分にビビって出てこられなかったということだと思うんで。(この1年で)美闘陽子はたいして変わってないと思う。自分はどんどん進化し続けてると思うんで。あいつの技は蹴りでも何でも受けきって、こっちは勝ってやろうと思ってます」と吐き捨てた。
 さらにベルトの価値観を巡って対立していた奈苗と里村に対しても「ハッキリ言って、自分はあの赤いベルトが一番だと思っている。あんな2人でグチグチとやってるから価値もクソもねえんだよ。まあ、早いところ自分が獲って、自分が価値を高めていきたいと思っているので、そこのとこ世露IV苦」と言い放った。

<今後の日程>
スターダムSeason6
grows up stars 2012
4月1日(日)東京・新木場1stRING(時間未定)
4月7日(土)香川・高松シンボルタワー展示場(18:00)

ゆずポン祭〜ゆずポン故郷凱旋!〜
4月8日(日)愛媛・銅夢にいはま(17:00)

STARDOM GOLDEN
5月3日(木)東京・後楽園ホール(12:00)

大会名未定
4月22日(日)東京・新木場1stRING(12:00)
5月6日(日)秋田・大館市民体育館(時間未定)
5月20日(日)東京・新木場1stRING(12:00)
5月27日(日)北海道・札幌テイセンホール(時間未定)

2012年1月10日 17:40
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