11・13『THE OUTSIDER第19戦』でブラジリアン柔術との対抗戦、11・23『ZST.30』で新リングスルールでの試合が決定!

111031_Outsider19-1.jpg 31日、都内のリングス事務所で『THE OUTSIDER第19戦』(11月13日、横浜文化体育館)と、FIGHTING NETWORK ZST『ZST.30〜旗揚げ9周年記念大会〜』(11月23日、ディファ有明)の記者会見が行われた。

 まず11・13『THE OUTSIDER第19戦』の追加対戦カードとして、下記の3カードが発表された。

▼ブラジリアン柔術軍団対抗戦 75kg契約
堀鉄平
vs.
ウィリアム・オナヤ(柔術・紫帯)

▼ブラジリアン柔術軍団対抗戦 77kg契約
ソルジャーボーイ一樹
vs.
チアゴ・シオカワ(柔術・紫帯)

▼プロフェッショナルワンマッチ 65kg契約
アパッチ小次郎
vs.
金井塚信之

 会見に出席したリングスの前田日明代表は、ブラジリアン柔術軍団との対抗戦について「群馬と浜松にあるブラジル人コミュニティに柔術愛好者がいるって噂は聞いていたんですけど、レベル的にどうなのかなって思っていて。リサーチしたら、そこにブラジリアン柔術の世界チャンピオン獲ったヤツが教えているってことで、レベルも高いってことでね。実際に見に行ったらなるほどというレベルで。とくに世界チャンピオン獲ったヤツは、いずれはプロにしたいなと思うくらいでしたね。第1弾としてその中から何人か選んでアウトサイダーの選手とぶつけてみようかなと思いました」と説明。
 対抗戦メンバーに選ばれた堀鉄平は「対戦相手の情報は何もないが、私は強いブラジル人に憧れて格闘技をはじめた部分があるので、迷わず対戦を受けさせてもらった。ブラジル人から一本勝ちしたい。5分じゃなくて3分なのでスタミナ気にせず全力出したい」と意気込みを語った。前田代表は「ブラジルの選手からしたら堀君のはよく分かった戦略だと思うんですけど、そこをどういうふうに堀君が外していくのかを見たいし、いろいろな意味でいい試合というか、記憶に残るような試合をしてほしい」と檄を飛ばした。
 アパッチ小次郎はこれがプロデビュー戦。まだ前田代表がHERO'Sのスーパーバイザーを務めている頃に九州の天下一武道会を視察した際に目に留まったのが、アパッチと毛利昭彦。毛利はHERO'Sのオープニングファイトに出場したが、アパッチとは九州天下一で起こった揉め事により連絡が取れなくなってしまったため、プロのリングに上げることが出来なかったという。それだけに前田代表としても思い入れのある選手ということで、35歳という年齢ながら「頑張ってやってくれよ」と説得した結果、プロ転向を決意したという。

 また、THE OUTSIDERと韓国の新興MMAイベント『ROAD FC』と提携したことも発表された。ROAD FCとは試合前の計量終了時にファイトマネーを支払うことで有名になり、来年1月からは16人参加のバンタム級トーナメントを予定している注目の団体。前田代表の知名度は韓国でもあり、来年から再始動するリングスを含め、選手の交流や韓国でのTHE OUTSIDER開催も考えているという。この提携については、また改めて会見を開いて詳細を発表するとのこと。
 さらに来年の夏にはリングスとZST合同で横須賀大会を開催することを発表。前田代表は「米軍との絆を強めておきたい」ということで、横須賀空軍基地所属の格闘家の参戦も予定されているという。

111031_Outsider19-2.jpg 続いて、11・23『ZST.30』の会見が行われた。この大会の中では、来年3月9日の後楽園ホール大会から再始動するリングスで適用される予定の"パウンド有り"のリングスルールを試験的に採用した試合が4試合組まれることになった。

▼リングスルール特別試合 82.0kg以下契約 5分×2R
鈴木信達(武心塾)
vs.
オースティン・ジャッジ(ミネソタ・ミリティア)

▼リングスルール特別試合 61.2kg以下契約 5分×2R
藤原敬典(秋本道場 JUNGLEJUNCTION)
vs.
メルヴィン・ブルーマー(ミネソタ・ミリティア)

▼リングスルール特別試合 61.2kg以下契約 5分×2R
房野哲也(リバーサルジム横浜グランドスラム)
vs.
マーヴィン・ブルーマー(ミネソタ・ミリティア)

▼リングスルール特別試合 65.0kg以下契約 5分×2R
清水俊裕(総合格闘技宇留野道場)
vs.
武井勇輝(HIT/リングス)

 メルヴィンとマーヴィンの双子のブルーマー兄弟をはじめとする外国人選手は、アメリカのプロモーターからの推薦選手だという。ZSTの上原譲代表によると「来年からのリングス活動再開に先駆けてアメリカから送り込まれるが、今後もアメリカのルートを切り開いていって、強くて華のある選手を呼んでいこうと思う」とのこと。
 前田代表からは新リングスルールに関して「リングスルールというと、KOKルールとかを想起される方もいると思うが、今回のリングスルールはパウンド有りです。HERO'Sスーパーバイザーとして復帰して以来、総合格闘技や選手たちを見てきたがダメージが凄い。壊れ方が早い。総合のルールいろいろ問題あると思うが、あのUFCですらスポーツ指向、安全指向になってきている。それは周りからいろいろ批判があったからだと思うが、日本はまだその辺のことを誰も言わない! マスコミもその辺の問題を誰も提起しないし。いわんや大会主催者側が選手の引退後の生活を奪わないように考えてやらなきゃいけない。
 パウンドなんかは防御などのテクニカルな面や、レフェリーの認識も良くなってだいぶ止めるのも早くなってきたが、例えばサッカーボールキックや踏みつけは、あれを技術的に磨かれたものになると本当に危ないと思う。リングスルールではそういうのは止めようとなりました。あと各団体まちまちだが、試合をどこで止めるのかっていうのも注意しないといけない。アウトサイダーではやっているが、レフェリーがいて、ドクターがいて、大会主催者がいて、+セコンドがいて、誰もが『危ない! これはマズイ!』と思ったときに止められる状況じゃないきゃいけない。今後もUFCの対応などを見ていきつつ、独自の観点から危険なことが現れる度に少しずつルールは触っていく。
 総合っていうものを一時の格闘技ブームのあだ花、儚く咲いて儚く散っていくようなジャンルにするのではなく、未来永劫格闘技スポーツの1つのジャンルとして(確立したい)。バイオレンスを見せるものではなく、選手の技能・技術・スピリットを見せるためのルール・競技としてやっていきたい。選手の引退後の生活もちゃんと考えていきたい」と説明した。

111031_Outsider19-3.jpg 会見には鈴木、藤原、房野、武井の4選手が出席。なぜか清水も同じ室内にいたのだが、同じテーブルには着かなかった。DREAMにも出場した藤原は「白紙に戻して1から作りなおしているので、成長しているか見せたい」。房野は「前回は申し訳ないくらいの試合をしてしまったので、しっかり気持ちを切り替える。恐らくvs.アメリカの先陣を切ると思うので、必ず僕が勢いをつけてZST3連勝を狙う」
 昨年10・11『THE OUTSIDER第13戦』で対戦し、わずか1R1分27秒で敗れた清水と再戦することになった武井は「前回負けてるからあんま言うことないっす。とりあえず殴る」と語ると、会見場最後方にいた清水が前に出てきて「去年闘った武井選手、またの名を入れ墨怪人と再戦出来るということで私もワクワクしています。今回のテーマは......入れ墨怪人の逆襲です!」と豪語したのだが、周りから「逆襲じゃやられちゃってるんじゃん!」と一斉に突っ込まれた。それでも清水は腰に巻いたライダーベルトの風車を回転させると、得意のライダーポーズを決めてみせた。その様子を見た武井は「気持ち悪いな。でもそんな奴に負けたら俺も気持ち悪いので、今度はバシッと決めないと」と語った。
 リングスルールで試合をすることに関して、鈴木が「安全面を重視していただけるというのは、非常に信頼して殴ることが出来る。とくに自分は藤原選手と違ってニートじゃなく、自分の仕事(=行政書士)を持って自立しているのでケガがないようにやりたいと思います」と語ると、藤原は「僕はニートなので多少やられても大丈夫なんですけど、安全面を考慮してもらえるということなので。DREAMに出てからパウンド有りのルールでやらせてほしいと希望を出していたので、リングスのルールでやらせてもらえるのは光栄に思っています」と語った。なお、房野は「顔面有りルール自体がはじめてなので、自分が殴られる前にやればいいのかなと」と語った。

 会見の最後に前田代表から、あるプロレス・格闘系のムック本に掲載された前田代表へのインタビュー記事の内容に関して「正直、驚いたことがあった」という報告がされた。そのムック本には信頼しているライターから受けたインタビュー記事が掲載されたのだが、チェックしたゲラの内容とはまったく違う内容が掲載されていたという。前田代表もインタビュアーもゲラをチェックして以降はムック本の内容を読んでチェックしていなかったそうだが、そこに掲載されたことに関して、某週刊誌が前田代表のところに取材に来たという。
 そこで初めてムック本に掲載されていることが、自分のチェックしたゲラと違っていることを知った前田代表は、インタビュアーを担当したライターにも確認を取ったところ、ライターが出した原稿とも内容が全然違っていることが判明。出来上がった本すら送られてこなかったという。そこで編集責任者の話も聞いたという前田代表だが、「話を聞けば聞くほどわざとやっているように思えるし、反省もしていない。売り切って逃げればいいような感じで、まだ自分らの格闘技業界に対して舐めたようなことをする奴がいるのかと、ちょっとビックリしましたね。今回は悪質過ぎるのでリングスとして法的な対処をします」と語った。なお、インタビュアーのほうも法廷処置を検討しているとのこと。

<2012年アウトサイダー、リングス日程>
■2月12日(日) THE OUTSIDER第20戦/ディファ有明
■3月9日(金) リングス/後楽園ホール
■5月13日(日) THE OUTSIDER第21戦/ディファ有明
■7月15日(日) THE OUTSIDER第22戦/ディファ有明
■夏頃      リングス&ZST合同/横須賀
■9月23日(日) リングス/後楽園ホール
■下半期(予定) THE OUTSIDER/横浜文化体育館

2011年10月31日 16:51
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