松本はタレント・今田耕司が主宰する今田道場所属。大阪のNSC（吉本総合芸術学院）に通いながらパンクラス道場で練習をしていたところをサバンナの八木にスカウトされて、上京してプロ格闘家を目指したという異色の経歴を持つ。07年にプロデビューし、昨年7月にDEPPフェザー級王座を獲得。今回、初の大舞台出場に漕ぎ着けた。
　公開練習は「グダグダになると思います！」という今田の挨拶でスタート。松本は今田の構えるミットに得意の左フックや左ボディを叩き込み、傍らでオモロー山下が「コレを喰ったらたまらん！」などと合いの手（？）を入れて妙な間を空け、予想通りのグダグダな展開に。
　さらに「最近は青木真也に習っている」という松本が下からの攻めを披露。パウンドを打ち込んでくる山下をチョーク、今田を三角絞めで極めて「寝技でもいける！」とアピールした。

　インタビューで松本は「コンディションも上がってきています！」と好調さをアピール。今田は「昔から"面白い試合をしてくれ"ということしか望んでないです。松本君は1発があるから試合終盤で勝負を引っ繰り返すことも出来る。以前、試合前に相手を毒づいたら負けてしまったので（苦笑）パフォーマンスよりも、やっぱり試合で見せてほしいですね」と語る。
　ただ、今田が気にするのは松本が専門誌のインタビューで「格闘家で有名になったら、芸人になる」と話していたこと。
　「全然知らなかったんですよ。"芸人を辞めて格闘家になる"って言ってたのに（苦笑）。今田道場はオモロー山下君とか無職の同級生とかでホンマ手一杯です（苦笑）。松本君がデビューした頃は『DREAMに行ってくれたら』と思ってましたけど、まさか、まさかですよ。僕の希望はここで止まらずにUFCに行ってほしい。エンターテインメントは言葉の壁がありますけど、格闘技には言葉はいらない。強かったら行けるっていう夢がありますよね」
　そして、恒例の"勝利のご褒美"と聞かれると今田からビッグな"ニンジン"が！
　「これまでキャバクラとかだったんで、DREAMでKOして勝ってくれたら芸能人との飲み会をしますよ。後輩たちにも協力して貰って何とか集めます。誰か会いたい人はいる？」
　松本はしばし考えて......。
　「会いたいのは......北川景子さん」
　一瞬考え込んだ今田だが
　「じゃあ戸田恵子さんにお願いしてみよう。（北川と）ドラマで共演してるし」
　オモロー山下からは「結構女芸人と仲良かったりするから」と"芸人ルート"を提案。北川景子との飲み会が今にも現実のものとなりそうな意外な展開に、松本は次第に目を輝かせた。
　「会えるっていう可能性があるだけでもめっちゃテンションが上がってきました！（笑）」
　松本は己の拳でKO勝利を収めて、夢の"北川景子との飲み会"を実現させることが出来るのか!?

　なお、ライト級ワンマッチ、青木真也との対戦相手がリッチ・クレメンティに変更された。当初のアントニオ・マッキーがヒザを怪我したため。（スポーツライター・茂田浩司）

FIGHT FOR JAPAN
DREAM JAPAN GP 〜2011 バンタム級日本トーナメント〜
日時：5月29日（日） 開場：15:00　開始：16:00
会場：さいたまスーパーアリーナ

▼第1試合　バンタム級日本トーナメント1回戦
ダレン・ウエノヤマ（ハウフグレイシー柔術アカデミー）
vs.
山本篤（KRAZY BEE）

▼第2試合　バンタム級日本トーナメント1回戦
前田吉朗（パンクラス稲垣組）
vs.
所英男（リバーサルジム武蔵小杉／所プラス）

▼第3試合　バンタム級日本トーナメント1回戦
今成正和（チーム・ローケン）
vs.
藤原敬典（秋本道場ジャングルジャンクション／チームZST）

▼第4試合　バンタム級日本トーナメント1回戦
大沢ケンジ（和術慧舟會 HEARTS）
vs.
大塚隆史（AACC）

▼第5試合　フェザー級ワンマッチ
石田光洋（T-BLOOD）
vs.
ヨアキム・ハンセン（ヘルボーイ・ハンセンMMA）

▼第6試合　フェザー級ワンマッチ
リオン武（シューティングジム横浜）
vs.
松本晃一郎（今田道場）

▼第7試合　フェザー級ワンマッチ
宇野薫（UCS）
vs.
西浦"ウィッキー"聡生（STGY）

▼第8試合　ライト級ワンマッチ
菊野克紀（ALLIANCE-SQUARE）
vs.
中村大介（U-FILE CAMP）

▼第9試合　ライト級ワンマッチ
青木真也（パラエストラ東京／Evolve MMA）
vs.
リッチ・クレメンティ（Team Voodoo）

▼第10試合　バンタム級日本トーナメント準決勝戦
ウエノヤマ×山本の勝者
vs.
前田×所の勝者

▼第11試合　バンタム級日本トーナメント準決勝
今成×藤原の勝者
vs.
大沢×大塚の勝者