11日は全日本プロレスが宮城・石巻市総合体育館大会を行う予定だったが、選手たちはバスで会場に向かう途中だったため無事。会場に先乗りして設営などの準備にあたっていたスタッフの安否が心配されたが、音響担当の296氏がTwitterでスタッフ全員無事であることを報告。参戦予定だった菊地毅も先に会場入りしていたが無事だった。ただ、移動バスではなく一部スタッフと共に電車で会場に向かっていた近藤修司とはなかなか連絡がつかず心配されたが、仙台の避難場所に待機していたことが分かった。
　無事だった近藤だが、Twitterに「生きている。本気で死を覚悟した、それくらい信じられない奇跡が何度も起きた。この命は大事に使っていきたい。今回の件でご心配をおかけしてすみませんでした、被災者の方々のご冥福をお祈りします」とツイートしている。

　そして、プロレス・格闘技の"聖地"である後楽園ホールも、東日本大震災の影響で天井部分が歪んでしまい、点検・補修のためしばらくのあいだ使用出来なくなってしまった。現時点では修復にどれくらいの期間を要するか分からず、予定されていた興行やイベントを中止せざるを得ない状況になっている。
　後楽園ホール大会以外にも会場に影響はないものの、余震の心配などを考えて次々に興行の中止や延期が発表されているが、12日にはプロレスリング・ノアが今回の地震の影響が少ないこともあってZepp Nagoya大会を、ドラゴンゲートが福岡・小倉北体育館大会を予定通り開催。13日には新日本プロレスが静岡・アクトシティ浜松大会を、DDTが大阪ミナミ ムーブ・オン アリーナ大会を、パンクラスが大阪・アゼリア大正ホール大会を予定通り行う。
　かつて全日本プロレスが、阪神大震災から2日後の1995年1月19日に予定通り大阪大会を開催。メインイベントで川田利明と小橋建太が60分フルタイム闘い、被災しながらも会場に駆けつけたファンに勇気を与えたことがあった。