谷川EP憤慨!ルスランが4・3K-1WGPを急遽欠場!バンナの相手はスポーンに変更!武蔵はやはり引退試合はやらずにセレモニーのみに
24日、都内のホテルで『K-1 WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA』(4月3日、横浜アリーナ)の記者会見が行われた。2010年のWORLD GPシリーズ日本初戦の大会ということで、すでに京太郎vs.ピーター・アーツのヘビー級タイトルマッチ、セーム・シュルトvs.エロール・ジマーマンのスーパーヘビー級タイトルマッチをはじめとする注目カードがいくつか発表されていたが、谷川貞治K-1イベント・プロデューサーは、まずジェロム・レ・バンナと対戦予定だったルスラン・カラエフが、左ヒザ靱帯損傷したため欠場することを発表した。
このところ連日大会直前になって目玉選手の負傷欠場を発表している谷川EPは、「1週間前くらいにバス・ブーン(ゴールデン・グローリー会長)からそういう連絡があった。とにかく説得してみるということだったんですが、ルスランがロシアに帰ってしまって連絡もあまり取れないし、ケガを押して試合をやるタイプでもない。ケガをしてあまり練習も出来てないだろうから、それによってジェロムにとってイージーな試合になるのもよくないと判断した」と憮然とした表情でルスランの欠場を決めた経緯を説明。
代わりに頑張って練習している若手選手にチャンスを与えようということになり、下記のようにカードが変更された。また、併せて発表された追加カードも下記の通り。
<変更カード>
▼K-1ルール/3分3R延長2R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
vs.
タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C.)
<追加カード>
▼K-1ルール/3分3R延長2R
グーカン・サキ(トルコ/チーム レベル)
vs.
シング"心"ジャディブ(インド/パワーオブドリーム)
▼K-1ルール/3分3R延長2R
セルゲイ・ラシェンコ(ウクライナ/キャプテン)
vs.
佐藤匠(日本/極真会館)
▼K-1ルール/3分3R延長2R
野田貢(日本/シルバーアックス)
vs.
プリンス・アリ(イラン/イラン大誠塾)
▼K-1ルール/3分3R延長2R
上原誠(日本/士魂村上塾)
vs.
高荻ツトム(日本/チームドラゴン)
また、昨年9月の韓国大会でバンナと対戦して敗れたことで引退を決意した武蔵に対し、谷川EPは日本のファンの前で最後に引退試合をやらないかとオファー。しかし武蔵はバンナ戦でケジメをつけられたということで、引退試合を辞退。代わりにこの大会で引退セレモニーが行われることも発表された。
会見に出席した武蔵は「最後に日本のファンの前でちゃんとご挨拶がしたいと思い、引退セレモニーをさせていただくことになった。1つのケジメとしてご挨拶出来るのは嬉しく思います。韓国ですべてを出し切って闘ったつもり。負けはしましたが、自分的には満足していますし、そのモチベーションでリングに上がったので、また同じモチベーションでリングに上がれるのかという部分で葛藤がありました。もう前の試合で自分は格闘人生を締めようと思いました」と心境を述べた。
現役時代の一番の思い出を聞かれた武蔵は、自分の試合よりも「同じ空手がベースの自分としてはすごく勇気をもらった」からと、故アンディ・フグが1996年のK-1GPで優勝したときを挙げたが、この辺はいかにも武蔵らしい。今後については現在『パウンド・フォー・パウンド』という名の会社を設立し、タレント業などをやりながら、今後はジムの設立など何か面白いことをやりたいという。
いまでも"錆び付かないように"ジムで体を動かしているという武蔵は、先日アーツ戦を控えている京太郎に、「アーツに勝った唯一の日本人」としてアドバイスを送った。谷川EPはそのときの映像を見た印象として「武蔵君は指導者に向いていると思いますね。教え方もうまい。厳しく言うのは魔裟斗君のほうが得意だと思うけど。今後は魔裟斗やコヒ(小比類巻太信)、武田幸三の世代がどういう選手を作るか楽しみにしたい。近い将来、そういうのが出来てくることが日本の格闘技界では重要」と、現在のK-1で前田憲作が育てた選手が活躍しているように、今後武蔵や魔裟斗が育てた選手が活躍することに期待を寄せた。
会見終了後の囲み取材で谷川EPは、小比類巻やペトロシアンに続いてルスランも欠場になったことを改めて「本当に申し訳ありません。それを期待してチケットを買ってファンの方もいると思うので、選手としては本当に失格だと思う。やる奴はいつも一緒! ルスランもこれが初めてではないので、ルスランに対しては厳しい対応をしなくてはいけない。武蔵選手や魔裟斗選手のようにどんな強い選手だろうが、ケガをしていようが、決められた試合は闘っていたので」とファンに詫びつつ、体調管理が出来ない選手に苦言を呈した。
その代わりにスポーンやサキといった新世代にチャンスを与えることになり、「ビッグネームだけに頼らず、こういう選手が上がってくればいいなと思う。セーム・シュルトやレミー・ボンヤスキーもベテランの域に入ってきたし、アーツやバンナも頑張っているが、いつまでも彼らに頼っているK-1ではダメだと思う」と語った。
なお、今大会からWORLD GPシリーズは海外の大会を含めて、すべてPPVで見ることが出来るとのこと。さらにFEGも制作に協力したK-1を舞台にした韓流ドラマ『MY DREAM』が、3月28日からフジテレビで地上波放送(関東ローカル)されることが決定。同ドラマには魔裟斗やレミーらK-1ファイター本人も出演しているとのことだが、4・3横浜大会にはドラマに出演している俳優のキム・ボムさんが来場することが決定した。
<既報カード>
▼K-1ヘビー級タイトルマッチ/K-1ルール/3分3R延長2R/100キロ以下
[王 者]京太郎(日本/チームドラゴン)
vs.
[挑戦者]ピーター・アーツ(オランダ/チーム アーツ)
▼K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ/K-1ルール/3分3R延長2R
[王 者]セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
vs.
[挑戦者]エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム)
▼K-1ルール/3分3R延長2R
バダ・ハリ(モロッコ/ジョータイム)
vs.
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/バルモラル リー ガー)
▼K-1ルール/3分3R延長2R
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリー)
vs.
ジャバット・ポラック(ボスニア・ヘルツェゴビナ/チーム ポトラック)
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