猪木がデビュー50周年記トークLIVE初日で闘魂熱弁!67歳の誕生日を祝ってゲストも登場!

100219_InokiTalkLive-1.jpg 19日、IGFプロレスリングがアントニオ猪木のデビュー50周年を記念して企画した『闘魂トークLIVE50』が、中野サンプラザでツアー初日を迎えた。
 今年1年かけて猪木は全国を回り、50年のレスラー生活や半生を語り尽くすという壮大な企画。昨年頸椎スベリ症の大手術を行い、一時は重病説も飛び交った猪木だが、いまやその驚異的な回復力ですっかり元気に。そこにWWEから殿堂入りという吉報が届き、さらに22日のIGF・JCBホール大会の全カードも決定したこの日、無事にトークLIVEのツアー初日を迎えた猪木。

 中野サンプラザには平日にも関わらず2000人ものファンが駆け付け、さらに客席にはジョシュ・バーネット、ボブ・サップ、エリック・ハマー、初代タイガーマスク、ウルティモ・ドラゴン、サイモン・ケリー・猪木取締役、宮戸優光GMといったゲノムファイターやIGF関係者のほかに、現在は総合格闘技で活躍する柴田勝頼の姿も。
 司会は『ワールドプロレスリング』の実況を長きに渡って務めた辻よしなりアナウンサーが担当。猪木の引退試合の実況も務めた辻アナが聞き手ということもあってか、猪木は序盤から「最近感動が薄れてきたんだ。WWEの殿堂入りって言われても、どうってことねぇですよ!」「今年の参議院選に出場することに......しませんでした(笑)。まぁいろいろ話は来ているんだけどね」「北朝鮮に平壌事務所を設立することになった。横田夫妻にも可愛い娘を取り戻したいなら、直接北朝鮮に行くべきだって人を介してメッセージを送ったんだ!」「テレビ番組と組んで、カストロさんが隠した沈没船の宝探しをやろうかなと! 徳川の埋蔵金より凄いと思うよ」といった猪木語録がバンバン飛び出した。
 トークLIVEの構成としては、"生い立ち" "世界最強を目指して(レスラー生活)" "闘魂外交(政治家時代)" "世界を救う(環境問題への取り組み)" "闘う旅人(様々な国で様々な挑戦)"といった5部構成になっていて、各テーマに沿ったVTRを見てからフリートークをするといった感じ。少年時代にブラジルで力道山と出会ったことでプロレス入りが決まった猪木は、「運っていうのは大事なんですよ!」と力説。
 そして『世界最強を目指して』のVTRでは、タイガー・ジェット・シンやスタン・ハンセン、ハルク・ホーガンらとの激闘から、モハメド・アリやアクラム・ペールワンとの格闘技戦、MSGや北朝鮮での試合など、ファンには堪らない映像が次々に上映された。「プロレスの映像はあまり見たくないんだ」と語った猪木は、かつて激闘を繰り広げてきたライバルや仲間の多くがこの世を去ってしまったことを寂しそうに語った。
 しかし元気のないプロレス界に「猪木イズムというより、力道山イズムを継承していってほしい」という猪木は、自らIGFという団体を興した。そして「今年はぜひペールワンの墓参りを実現したい」という発言も。また、グルジアでは今は亡き愛弟子・橋本真也らと強い酒を何杯も飲んだエピソードを披露。その時、辻アナが酔った勢いで猪木に逆闘魂注入をしたそうだが、すぐに猪木から本家闘魂注入を食らったという秘話も飛び出した。
 政治家としても活躍した猪木は、今年の参議院選には出馬しないと宣言したものの、まだまだ政治には興味があるようで、「俺がプロデューサーとして政治を面白くするなら、自民党の党首を鳩山(邦夫)さんにするね。兄弟でやり合えばいいんだ!」という、いかにも猪木的な発想も。さらにアントンハイセルなどの副業に関しても「よく人から『猪木さんは10年、20年早過ぎる』って言われるんだ。そうか、俺は人生の早漏か?」というアントンジョークも絶好調。

100219_InokiTalkLive-2.jpg トークLIVEの最後は希望者から抽選で3人選び、ステージ上に設置された本物のリングの上で猪木から闘魂注入ビンタをしてもらえるというイベント。抽選で選ばれた男性2人、女性1人がリングに上がり、猪木からビンタを受けて感動していると、辻アナが「猪木さんは運は大事だと言っていましたよね」と言って、急遽あと2名追加するというサプライズ。1人は手を挙げるのがすごく早かった女性、さらにもう1人は何と客席から手を挙げたジョシュが選ばれた。猪木から闘魂注入されてもまったく動じず、ずっと目を開いたまま猪木を見つめていたジョシュは「トウコン、ハイッタ!」と気合い十分。
 しかしサプライズはこれだけでは終わらず、翌日の20日に67歳の誕生日を迎える猪木を、サップ、初代タイガー、ウルティモがリングに上がって祝福。そこに猪木の似顔絵が施されたバースデーケーキが運ばれてくると、サップたちと観客がバースデーソングを歌って猪木を祝福した。猪木は「ケーキ(景気)の火を吹き消すと不景気になるんでね」と言って、敢えて火を握りつぶして消してみせると、お礼にとばかりにお馴染み『道』の詩をサックス演奏に乗せて歌って朗読! そして最後はやっぱり「1、2、3、ダァー!」で締めくくった。

100219_InokiTalkLive-3.jpg 初日ということもあり、かなり時間が押したようだが、2時間以上も汗だくになってしゃべり倒した猪木はLIVE終了後に囲み取材にも応じ、ようやく全カードが出揃った22日の『GENOME11』に関して「サップvs.ジョシュは遺恨とまでは言わないけど、少しでも『この野郎!』っていう感情が混じってスゴイ試合を展開してくれればいいな。そういう種はあるんでね。(メインの小川組vs.健介組の試合は)もうちょっと早くアクションを起こしていれば、風が変わったりとかしたんだろうけど。どうしてもうちょっと風を起こしてくれるようなものを作ってくれなかったのか。逆に言えばこれも1つの因縁だし、火花が散ってくれればね。それをファンは一番期待しているよね」と、やはり感情がぶつかり合うような壮絶な試合を期待しているコメントを出した。
 なお、猪木はJCBホール大会終了後、トークLIVEツアーの合間を縫ってパラオで腰椎スベリ症のリハビリをするという。手術直後から活動を開始したため、リハビリが後回しになってしまったそうだ。そして3月27日(現地時間)に米アリゾナ州フェニックスで開催されるWWE『ホール・オブ・フェーム』に出席。さらに「私のファンだと言うので時間があれば行ってみたい」と、エンゼルスに入団した松井秀喜外野手に会いに行く可能性があることを示唆した。

リンク: GENOME11

2010年2月19日 23:19
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