パッケージプロレスとしての差
11日の日曜日は後楽園ホールで、全日本プロレスと新日本プロレスの大会をダブルヘッダーで取材だった。
昼の全日本の取材を終えて、昼飯を食べようとホールを出ようとすると、1階の当日券売り場には長蛇の列が出来ていた。正直言って、これにはちょっと驚いた。
いまの新日本に勢いがあるのは間違いないが、その勢いの最大の原動力と思われる現IWGPヘビー級王者の棚橋弘至は、この日メキシコ遠征中のため欠場だった。
新日本の今シリーズ、最大の山場となる6・19神戸ワールド記念ホール大会では、今年の『G1クライマックス』で優勝した中邑真輔が、棚橋のIWGP王座に挑戦する一戦がマッチメークされている。
大会が神戸なので、関東の後楽園ホールに観戦に来た大半のお客さんは棚橋vs.中邑を会場(神戸ワールド)で観られないと思われる。それだけに、ここは前哨戦として棚橋と中邑のタッグ対決でも組まれているのなら、せめて棚橋vs.中邑の"触り"だけでも味わおうと、11日のホール大会に足を運びたくなるのは分かる。
だが、11日のホール大会を棚橋は欠場したため、メインのカードは中邑&田中将斗&高橋裕二郎vs.後藤洋央紀&MVP&内藤哲也の6人タッグマッチだった。中邑vs内藤は『G1』決勝のカードだし、内藤vs.裕二郎は6・19神戸でシングルマッチが組まれているので前哨戦。MVPと田中は因縁が勃発しているので、決して「テーマがない」試合ではないのだが、最近ではIWGPヘビー級のタイトルマッチや『G1』公式戦も行われるようになった新日本の後楽園大会のメインカードとしては、やや弱いように感じていた。
もちろんこの日は、メインのほかにもApollo55が保持しているIWGPジュニアタッグ王座に、最近その存在感がグッと増したTAKAみちのく&タイチの鈴木軍が挑戦する一戦や、因縁が激化している上、神戸大会に向けてのダブル前哨戦となる鈴木みのる&ランス・アーチャーvs.真壁刀義&井上亘といった注目のカードもラインナップされていたが、そうは言っても最近関東圏でビッグマッチが連発されていただけに、この日の客足は厳しいかなと思っていた。
ところが、どうだ。当日券売り場には長打の列。フタを開けてみれば主催者発表で1800人。満員マークこそつかなかったが、見た目だけで言えば満員マークを付けても、文句ないくらいまで客席は埋まっていた。
これはもう「棚橋が見たい」とか「このカードが見たいからチケットを取る」とかではなく、いまの新日本は面白い、見て損はないという安定感というか、ブランド力がついてきた証拠なのかもしれない。
確かに11日の新日本後楽園大会を見終えて、棚橋がいなかったからといって「物足りない。面白くなかった」と思った観客はほとんどいなかっただろう。ブランドにあぐらをかくことも、エースにすべてを依存することもなく、全員野球ならぬ"全員プロレス"で来たお客さんを満足させる新日本は、さすがは業界のトップである。
一方、昼の全日本だが、単純に並んだカードだけ見れば夜の新日本よりも面白そうに思えた。
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