船木に決めたドラスクは父の真似ではなく蛇の穴直伝の技!藤波玲於奈改めLEONAがデビュー!憧れの藤波に金本が一騎打ちを直訴!

131119_Dradition-1.jpgDRADITION
BATTLE NEW STAGE
〜Return to the origin〜
日時:11月19日(火)開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:1570人(満員)

 19日、後楽園ホールで行われたDRADITION『BATTLE NEW STAGE 〜Return to the origin〜』。2012年4月20日の藤波辰爾デビュー40周年記念ファイナル大会で、突如マイクを持ち「プロレスラー藤波怜於南として、プロレスラー藤波辰爾の前に立たせてください!」と、父に向かってプロレスラーになりたいと直訴した長男・怜於南。約1年半の修行の末、敢えて"藤波"の名を捨て「LEONA」のリングネームで、父が指名した船木誠勝を相手にデビュー戦を行った。

 オリジナルのテーマ曲に白地に紫で「LEONA」と入ったハーフタイツに、黒のリングシューズ、手には赤いタオルを持って入場したLEONA。レフェリーは父・藤波辰爾のデビュー戦も裁いた北沢幹之さん。
 LEONAは宮戸優光コーチが見つめる中、開場時間寸前までタックルの入り方やグラウンドの練習をしていたが、そのタックルを船木に仕掛けていく。だが、船木は至って冷静に対処。それでもLEONAはアキレス腱固めを仕掛けていくが、船木は逆にヒールホールドを極めていき、LEONAは悲鳴をあげながら慌ててロープへ。
 さらに船木はミドルキックで尻餅をつかせると胸板にローキックを叩き込んでから腕十字の体勢に。必死にクラッチして凌いだLEONAは船木の蹴り足をキャッチすると、武藤敬司式の素早く回転するタイプではなく、父・藤波辰爾式の引き込むような感じのドラゴンスクリュー2連発!
 さらに船木の掌底をかわしたLEONAはバックを取ってフルネルソン! 今度はドラゴンスープレックスかと思われたが、"ランカシャーレスリング"ビル・ロビンソンの代名詞であるダブルアーム・スープレックスで投げていく。続く腕十字からの三角絞めを持ち上げた船木はバスターで叩き付けるとランニングロー。さらにバックドロップで投げたが、LEONAがカウント2で返すと、船木は張り手、ニーリフト、倒れたところに顔面蹴りを見舞ってからダメ押しのハイブリッド・ブラスターで叩き付けて3カウント。

131119_Dradition-2.jpg イギリスのスネークピット代表であるロイ・ウッド氏もリングに上がってLEONAの健闘を称えた。LEONAは船木の厳しい攻撃により大きなダメージを負った腕を押さえ、足を引きずりながら四方に深々と一礼した。
 試合後、たくさんの報道陣に囲まれたLEONAはドラスクに関して、父の真似ではなくあくまでもスネークピッドで教わった技だと説明(だからこそ武藤式より藤波式に近い)。ドラゴンスープレックスを出すチャンスがあったが、自然とダブルアーム・スープレックスを出したのが、ランカシャースタイルを学んだ1年半の結果だと語った。
 LEONAのデビュー戦を応援するため大学の友達が100人も来てくれたそうだが、そういう普段プロレスにあまり触れる機会がない人たちをプロレスに引き込み、「もう1回ゴールデンタイムに戻ります。何年かかるか分からないけど、僕のキャリアを捧げます」とデッカイ目標を掲げた。

131119_Dradition-3.jpg 藤波はタッグマッチながらノアの丸藤正道と初対決。藤波とタッグを組んだのは、かつて付き人をしていた金本浩二。丸藤と組んだのが初代タイガーマスクだったため、三代目タイガーマスクだった過去がある金本とのタイガー対決も注目された。
 初代タイガーvs.金本で試合開始。ミドルを連打するタイガーだが、金本がかわすと勢い余って場外に転落。すかさずプランチャを投下した金本は、リングに戻ってドロップキック。タイガーレッグスピンを決めていった金本に対し、タイガーも元祖タイガーレッグスピンを返す。
 タイガーが丸藤にタッチすると、金本も藤波にタッチして初対決が実現。ロープに押し込んだ藤波は軽く叩いてクリーンブレイク。リストロックに捉えた藤波だが、丸藤はトリッキーな動きで切り返す。グラウンドでの展開になると、藤波が袈裟固めを狙うが、丸藤はヘッドシザースで切り返していく。
 丸藤をファルコンアローで叩き付けた金本は初代タイガーをチラリと見てからムーンサルトプレスを投下。すると藤波もダイビング・ニードロップで続く。ならばと丸藤は藤波に不知火を返す。タイガーが金本を場外に連れ出すが、その間に藤波がドラゴンスクリューからサソリ固めを狙う。これはタイガーがカット。
 タイガーはフライング・クロスチョップからツームストンパイルドライバーで叩き付けるとダイビング・ヘッドバットを投下。間一髪でかわした藤波はすかさず逆さ押さえ込みを決めて3カウント。

131119_Dradition-4.jpg 試合後、とても嬉しそうにマイクを持った金本は「僕、藤波さんに憧れてこの世界に入って、この歳までやってこられたのはやっぱり藤波さんがいたから。初代タイガーと闘えた、丸藤と闘えた。これは俺のプロレス人生の宝にしたい。藤波さん、このドラディションで第1試合でもいいんで藤波さんとシングルやらせてください。お願いします!」と直訴。
 藤波は息子のデビューを内心ヒヤヒヤで見ていたそうだが、「自分もまだまだ意地を張ってメインイベントに出ましたけど、(金本と)シングルだっけ? 今日は丸藤君を相手に最後の抵抗を見せましたけど......」と弱気は発言。ところが、観客から「まだやれるぞ!」という声が飛ぶと、「れますか? 分かりました。自分も歳のことは言いたくない。でも来月、還暦を迎えます! これも丸藤君、初代タイガー、金本君、そしていつかは息子が挑んでくるのを期待して、これからも精進したいと思います」と前向きな方向に一転した。

 なお、セミファイナルで関本大介とタッグを組む予定だった長州力は、体調不良により急遽欠場。代わりに第1試合に出場したアレクサンダー大塚が1日2試合行った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 蓮見隆太デビュー戦 シングルマッチ 20分1本勝負
○アレクサンダー大塚(AODC)
4分8秒 逆片エビ固め
●蓮見隆太(U.W.F.スネークピットジャパン)

▼第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
長井満也/ベアー福田(SECRET BASE)/●倉島信行
17分8秒 ミサイルキック→片エビ固め
高岩竜一(フリー)/○石川晋也(大日本プロレス)/橋本和樹(大日本プロレス)

▼第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
●ヒロ斉藤
10分29秒 変形エビ固め
○AKIRA(WNC)

▼第4試合 藤波怜於南デビュー戦 シングルマッチ 45分1本勝負
○船木誠勝(W-1)
7分48秒 ハイブリッドブラスター→片エビ固め
●LEONA

▼第5試合 タッグマッチ 60分1本勝負
アレクサンダー大塚(AODC)/○関本大介(大日本プロレス)
14分10秒 グラウンドコブラツイストホールド
藤原喜明(藤原組)/●齋藤彰俊(フリー)

▼第6試合 タッグマッチ 60分1本勝負
○藤波辰爾/金本浩二(フリー)
12分30秒 逆さ押さえ込み
●初代タイガーマスク(リアルジャパン)/丸藤正道(NOAH)

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