「一番強い奴と試合をしたい」という石井慧の目の前で藤田が鈴木を秒殺!小川とアーツは12年越しの一騎打ちへ!大晦日の猪木祭りに向けてIGFはさらに混沌

131026_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
GENOME29
〜Road to INOKI BOMA-BA-YE 2013〜
日時:10月26日(土)開始:17:30
会場:東京ドームシティホール
観衆:3098人(超満員札止め)

 26日、東京ドームシティホールで行われたIGFプロレスリング『GENOME29 〜Road to INOKI BOMA-BA-YE 2013〜』。大会中、昨年に続き12月31日の大晦日に両国国技館で『INOKI BOMA-BA-YE 2013』を開催することが正式に発表された。

 大晦日の猪木祭りを前にこの日のメインでは、藤田和之の持つIGF王座に5月のINOKI GENOMEトーナメントで優勝した鈴木秀樹が満を持して挑戦。9月の大会では横入りしてきた澤田敦士が先に藤田に挑戦したものの完敗。闘魂3Sによる藤田超えが期待された。
 組もうとする藤田に対し、それを嫌う鈴木。なかなか緊張感のある立ち上がりだったが、そこから一気に踏み込んでエルボーを入れた鈴木は藤田の反撃をかわしてバックを取り、ジャーマンで投げ捨てると、続けてドラゴンスープレックスで投げ捨てる。さらに藤田のお株を奪うように四つん這いの藤田の顔面を蹴り飛ばすと、得意のダブルアーム・スープレックスの体勢に。
 だが、これを気合いもろともリバースで切り返していった藤田は、グーパンチで鈴木をダウンさせると、逆に鈴木の顔面をフルシングで蹴り飛ばす。これでグロッキー状態となった鈴木をカバーして3カウント! わずか118秒で鈴木を沈め、IGF王座4度目の防衛に成功。もはやIGFで敵なし状態の藤田。この日、大晦日の猪木祭り参戦決定選手として発表された石井慧が「年末はこのリングで一番強い奴と試合をしたいと思います」と挨拶したため、王者である藤田との対戦の可能性が出て来たが、藤田は「チャンピオンである以上、いつ何時誰の挑戦でも受ける」と師匠譲りのコメントを残した。

131026_IGF-2.jpg 昨年の大晦日に藤田と対戦した小川直也は、2001年の大晦日に一度は対戦する話があったピーター・アーツと、12年という時を経てついに相まみえることに。アーツは小川との再戦を熱望する天田ヒロミと"K-1コンビ"を結成し、小川は愛弟子・澤田敦士とタッグを組んだ。
 小川はまるで12年前に戻ったかのように、当時所属していた団体"UFO"の名前が入ったレガースとオープンフィンガーグローブを着用。当然小川vs.アーツに注目が集まる中、リングインした小川はアーツに詰め寄っていき至近距離から睨み付けるが、横から澤田が低空ドロップキックで奇襲攻撃を仕掛けると、小川をコーナーに下げて天田に襲いかかる。天田を攻撃していった澤田は控えのアーツにもチョップを見舞ってから天田にサッカーボールキック。
 だが、澤田の背後からアーツが羽交い締めにすると、天田がフックを叩き込む。ここでタッチを受けたアーツが控えの小川に向かっていきハイキック。辛くも場外にエスケープした小川だが、澤田がアーツの背後から組み付いていく。
 しかしアーツはワンツーからいきなり右ハイキック一閃。大の字に倒れた澤田を見て、レフェリーがアーツのKO勝ちを取るかと思われたが、天田が入ってきてレフェリーを外に出すと、アーツが羽交い締めにした澤田に向かってフックを放つ。だが、澤田がかわしてアーツに誤爆!
 徐々に試合が混沌としていく中、小川も入ってきてアーツに足4の字固め。悶絶するアーツを天田が救出しようとするが、澤田がアキレス腱固めで抑え付ける。どうにかこのピンチを凌いだアーツは澤田に蹴りを叩き込むと、小川にもボディブローを叩き込み、そのまま揉み合いながら花道へ。
 リング上では澤田が天田を払い腰で投げ飛ばし、ちょうど戻ってきた小川にタッチ。今度は澤田が花道でアーツと揉み合いになり、その間に小川が払い腰からのSTOを決めて天田から3カウント。当然納得がいかない様子のアーツに向かって、小川が「オイ、分かったよ。いつでも来い、お前!」と言うと、アーツは「NEXT TIME、KILL! 押忍!」と言い返す。すると小川は「いいじゃないか。いつでもやるよ。オイ、ピーターとは次やるぞ、次。次はシングルでやるぞ!」とアピール。12年前の大晦日、幻に終わった小川vs.アーツが、2013年の大晦日に実現しそうな気配になってきた。

131026_IGF-3.jpg 「元気ですかー! 元気があれば何でも出来る。元気があれば選挙にも勝てる(笑)。一寸先は闇という言葉がありますが、私の場合は一寸先はハプニング。何があるか分からない。皆さんもビックリしていると思いますが、俺が一番ビックリしている」と挨拶して猪木劇場をはじめたアントニオ猪木。
 アクラム・ペールワンの腕を折った伝説の試合を行ったパキスタンを久しぶりに訪れた猪木は、その際にIGF入門したペールワンの末裔であるハルーン・アビット君を紹介。まだ14歳のアビット君だが、すでに身長が180cmを超えており、これから猪木イズムを注入されることになる。
 さらにリングサイドには元大関の把瑠都や2000本安打を達成したプロ野球選手の井口資仁選手の姿も。今年の大晦日の猪木祭りについては「(大晦日の興行には)長年いろんな形で絡みはしましたけど、これからはIGFとして......次のオリンピックもありますけど、我々はプロですから。プロの選手がアマチュア(オリンピック?)にも上がっていますけど、それとは違った意味でのメッセージの送り方というか、ここはひとつ思いっきり(やりたい)。ちょうど師匠(=力道山)の50周年でもありますけど、それは皆さん御存知の通りですからあんまり触りたくない。そういうことでひとつ区切りをさせてもらいます」と、力道山の没後50周年記念としてではなく、オリンピックを見据えた上で「これがプロの闘いだ」というものをアピールするような大会にしたい模様。
 だが、その一方で「俺はほとんどそこ(=猪木祭りのマッチメーク)は触ってないんでね。今度の興行もできるだけ触らないようにというか、(IGFが)自立していってくれれば。今やっている世界外交とか、そういう部分で彼らが私に乗っかっていってくれれば(いい)。世界戦略という夢は1回消えてますけど、また復活していくように」と語るように、IGFの運営やマッチメークなどには関わらず、国会議員としての活動に力を注いでいく模様。その上で猪木が得意としている世界外交の部分に、IGFがうまく絡んでいって世界戦略を復活させていってほしいと語った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 IGF MMAルールマッチ オープンウェイト級 5分3R
○森川修次(チームクラウド)
1R 3分38秒 レフェリーストップ
●安藤純(超人クラブ)

▼第2試合 IGF MMAルールマッチ ヘビー級 5分3R
●クラッシャー川口(BLUE DOG GYM)
3R 判定3-0
○アレックス・ハドルストン

▼第3試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○ケンドー・カシン(フリー)
5分56秒 雪崩式飛びつき逆十字固め
●Mr.450

▼第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○ボブ・サップ(チーム・ビースト)
3分31秒 アルゼンチンバックブリーカー
●5代目ブラックタイガー(フリー)

▼第5試合 IGFスペシャルタッグマッチ 45分1本勝負
鈴川真一/●将軍岡本
10分45秒 スピアー→片エビ固め
○ボビー・ラシュリー(アメリカン・トップチーム)/ケンドー・カシン(フリー)

▼第6試合 IGFスペシャルタッグマッチ 45分1本勝負
○小川直也(小川道場)/澤田敦士
7分53秒 STO→片エビ固め
ピーター・アーツ(K1 Aerts Dojo)/●天田ヒロミ(デジタルスピリッツ)

▼第7試合 IGF チャンピオンシップ 60分1本勝負
[王 者]○藤田和之(藤田事務所)
1分58秒 キック→体固め
[挑戦者]●鈴木秀樹
※第2代王者・藤田が4度目の防衛に成功

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