G1はまさにクライマックスの両国2連戦へ...棚橋とオカダがドロー!飯伏と石井が公式戦終了!柴田が思いの丈を叫ぶ!

130810_NJPW-1.jpg新日本プロレス
G1 CLIMAX 23
日時:8月10日(土)開始:18:00
会場:両国国技館
観衆:8200人(満員)

 10日、両国国技館で行われた新日本プロレス『G1 CLIMAX 23』。今年も激闘の連続で例年以上の盛り上がりを見せている『G1』だが、いよいよ最大の山場である両国2連戦を迎えた。

 Aブロック1位だった後藤洋央紀が顎を骨折したため、8日の横浜大会から欠場。以降の公式戦がすべて不戦敗となった。その結果、Aブロックはライバル後藤からの不戦勝を含む5勝3敗の10点で柴田勝頼が1位。ただし柴田の公式戦は残り1試合(11日の棚橋弘至戦)。その柴田はこの日、第6試合の前に入場曲にコスチューム姿で登場すると、本来やるはずだった後藤戦が出来なかった無念さを顔いっぱいに浮かべながら「後藤ーーーーっ!」と絶叫。
 しかしマイクのスイッチが入っていなかったため、一旦間を取って冷静になった柴田は「1年前、この両国で新日本プロレスに喧嘩売りに来ました。あれから1年、このG1に全戦出場して、いま正直、プロレスが楽しいです。だから1試合でも試合が出来なくなることが、非常に悲しい! この気持ちは明日の棚橋に全部ぶつけたいと思います。以上!」と思いの丈をブチまけると、そのまま引き上げていった。

130810_NJPW-2.jpg 柴田との因縁の一戦を控えている棚橋はこの日、同じ4勝3敗8点で並んでいるオカダ・カズチカと激突。勝ったほうがAブロック1位にグッと近づくだけに熱の入った一戦となった。棚橋は序盤、レインメーカー封じのためかオカダの右腕を集中攻撃。オカダはいつものように首を集中的に攻撃していったが、棚橋は15分過ぎあたりから左ヒザへの攻撃にスイッチ。
 左ヒザ散々痛めつけられながらもヘビーレイン、ダイビング・エルボードロップと決めたオカダがレインメーカーを狙うが、棚橋はスリングブレイドで切り返すと見せかけてダルマ式ジャーマン。オカダもドラゴンスープレックスを狙った棚橋をリバース・ネックブリーカーで叩き付けると、カウンターのドロップキック。
 だが、寸前でキャッチした棚橋はグラウンド・ドラゴンスクリューからテキサス・クローバー・ホールドへ。そこからハイフライフローを狙ったが、かわしたオカダがレッドインク。ロープに逃れて反撃しようとした棚橋だが、背後に回ったオカダは後頭部にドロップキック。さらにツームストンパイルドライバー。
 最後の仕上げでレインメーカーを狙ったオカダだが、これをかわした棚橋は何と掟破りの逆レインメーカー! 残り時間3分となり、棚橋はドラゴンスープレックス、スタイルズクラッシュから一気にハイフライフローを投下するが、剣山で迎撃したオカダがドロップキックからレインメーカーを狙うが、棚橋がかわしたところで時間切れ引き分けのゴング! 両者9点で11日の最終戦を迎えることとなった。

130810_NJPW-3.jpg 一方のBブロックも天山広吉が肋骨を骨折したため、8日の横浜大会から欠場。以降の公式戦がすべて不戦敗となった。天山からの不戦勝を含む5勝2敗の10点で中邑真輔が1位だったが、この日内藤哲也に敗れたため10点のまま、11日のシャルトン・X・ベンジャミン戦に挑む。
 4勝3敗の8点で中邑を追う鈴木みのるは、この日が公式戦最後の試合となる飯伏幸太と対戦。お互いにアップライトに構え緊張感のある立ち上がりから、飯伏が鈴木をコーナーに乗せていったが、鈴木はボディブローで飯伏をエプロンに叩き落とす。飯伏はスワンダイブで飛び付こうとしたが、バランスを崩してしまう。すかさず鈴木はぶら下がり式のアキレス腱固め。そこから場外戦へと雪崩れ込むと鈴木は飯伏の左ヒザを鉄柵を使って痛めつけ、リングに戻ってからはヒザ十字固めに捕らえていく。
 何とかヒザ攻撃地獄を耐え抜いた飯伏は、カウンターのフランケンシュタイナーで鈴木を場外に投げ飛ばすと三角跳びケブラーダを発射。さらにリングに鈴木を戻してスワンダイブ式ミサイルキック。さらに掌底と蹴りのコンビネーションからソバットを叩き込んだ飯伏はラストライドの体勢に。
 これを逃れた鈴木は張り手から顔面蹴り。だが、これで飯伏が"覚醒"して掌底の連打。鈴木もガードを堅めながら掌底を返すが、飯伏はカウンター気味のハイキックからバズソーキックを叩き込むと、二段式ジャーマンで投げてからフェニックス・スプラッシュ。だが、これをかわした自爆させた鈴木は高笑いしながら立ち上がると張り手。飯伏も張り手を返すと、お互いに掌底の打ち合いに。鈴木の左右の掌底がヒットするが、飯伏もソバットからロープへ。だが、鈴木はカウンターのドロップキック。さらに飯伏の蹴りをかわしてスリーパー。
 前方に投げた飯伏だが、鈴木はスリーパーを離さず元の状態まで戻すと、その反動を利用して一気にゴッチ式パイルドライバーで叩き付けて3カウント。試合後、鈴木はニヤリと笑って飯伏を見下ろすと、飯伏は両手で握手を求めるが、鈴木は首を横に振って握手を拒否。ガックリと項垂れた飯伏だが、無事に初出場のG1を完走し、とんでもないインパクトを残したのは間違いない。

130810_NJPW-4.jpg 同じく8点の真壁刀義は、飯伏と同じくG1初出場にしてMVP級の活躍を見せている石井智宏と対戦。腰を痛めている真壁は明らかに辛そう。石井は容赦なく腰を攻撃するが、基本的には小細工することなく真っ向勝負。そのためゴツゴツとしたぶつかり合いになったが、カウンターのラリアットからパワーボムを狙った真壁だが、腰のダメージが踏ん張りが利かず、結果的に石井は首からマットにめり込むように叩き付けられた。
 それでも石井は続くジャーマンをカウント2で返すと、雪崩式ブレーンバスターからパワーボムをお返し。真壁もカウンターでデスバレーボムを決めるとスパイダージャーマンを狙ったが、石井はショートレンジラリアットで真壁を叩き落とすと、ターンバックル・パワーボムで叩き付ける。
 垂直落下式ブレーンバスターを狙った石井だが、ヒザを落として防御した真壁は袈裟斬りチョップを連打。腰を痛めているのにドラゴンスープレックスで投げた真壁だが、石井はさらにラリアットを食らってもカウント1で返す。真壁はラリアットを連打していくが、これもカウント1で返した石井はエルボー合戦を挑んでいく。だが、石井のヘッドバットをエルボーで迎撃した真壁はダブルハンマーで殴り倒すと、キングコング・ニードロップを投下して3カウント。
 試合後、お互いに四つん這い状態で近づいていくと、握手......ではなく、何とエルボーの打ち合い! 真壁がエルボーでなぎ倒したが、これがこの2人なりの健闘の称え合い。3勝6敗の6点で公式戦を終了した石井は、朦朧としながらも満員の観客からたくさんの拍手を浴びながら引き上げていった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼代1試合 タッグマッチ 30分1本勝負
KUSHIDA/●キャプテン・ニュージャパン
8分4秒 片エビ固め
○YOSHI-HASHI/飯塚高史

▼第2試合「G1 CLIMAX 23」Aブロック公式戦 30分1本勝負
●プリンス・デヴィット【4勝4敗=8点】
7分26秒 ブルドッグボム→エビ固め
○デイビーボーイ・スミスJr.【5勝3敗=10点】

▼第3試合「G1 CLIMAX 23」Bブロック公式戦 30分1本勝負
○"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン【5勝3敗=10点】
7分0秒 ガンスタン→片エビ固め
●高橋裕二郎【4勝4敗=8点】

▼第4試合「G1 CLIMAX 23」Aブロック公式戦 30分1本勝負
●小島聡【3勝5敗=6点】
12分38秒 ブラックアウト→片エビ固め
○ランス・アーチャー【3勝5敗=6点】

▼第5試合「G1 CLIMAX 23」Bブロック公式戦 30分1本勝負
●矢野通【3勝5敗=6点】
7分35秒 アンクルホールド
○シェルトン・X・ベンジャミン【4勝4敗=8点】

▼第6試合「G1 CLIMAX 23」Aブロック公式戦 30分1本勝負
○真壁刀義【5勝3敗=10点】
14分0秒 キングコングニードロップ→片エビ固め
●石井智宏【3勝6敗=6点】

▼第7試合「G1 CLIMAX 23」Bブロック公式戦 30分1本勝負
●飯伏幸太【3勝5敗=6点】
13分37秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
[鈴木軍]○鈴木みのる【5勝3敗=10点】

▼第8試合「G1 CLIMAX 23」Bブロック公式戦 30分1本勝負
○内藤哲也【4勝4敗=8点】
14分50秒 スターダストプレス→エビ固め
●中邑真輔【5勝3敗=10点】

▼第9試合「G1 CLIMAX 23」Aブロック公式戦 30分1本勝負
△棚橋弘至【4勝3敗1分=9点】
時間切れ引き分け
△オカダ・カズチカ【4勝3敗1分=9点】

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