入門から10年間、最後まで全力で駆け抜けた栗原あゆみ!たくさんの仲間たちに囲まれ、涙よりも笑顔で引退!

130804_Kurihara-1.jpg栗原あゆみ引退実行委員会/協力:ZABUN
栗原あゆみ引退興行
〜Thank You for Everything〜
日時:8月4日(日)開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1813人(超満員札止め)

 4日、後楽園ホールで行われた『栗原あゆみ引退興行〜Thank You for Everything〜』。AtoZの練習生を経て、2005年にM's StyleのGAMI戦でデビューして以降、アイドルレスラーとして活躍してきた栗原あゆみの引退を興行。長年フリーとして活躍してきた栗原だが、引退興行は主戦場の1つだったWAVEを運営するZABUNの全面協力で開催された。

 栗原はまず第1試合で可愛がってきた後輩で、右膝全十字靱帯断裂による長期欠場から復帰したばかりの飯田美花とシングルマッチを行った。飯田のセコンドには飯田に関節技を伝授した府川唯未さんがつく。栗原の入場を見つめていた飯田は緊張の色が隠せない上、必死に涙を堪える様子。
 エルボー合戦から栗原がエグイ角度の逆片エビ固めで、飯田が古傷を抱える足を攻撃していくが、ロープに飛んだ栗原に追走式エルボーを見舞った飯田は河津落としから、栗原が得意にしている顔面への低空ドロップキック。グラウンド卍を挟み、栗原を弱らせておいてからまたも顔面に低空ドロップキックを叩き込み、栗原を大きく仰け反らせた飯田だったが、コードブレイカーを返した栗原は飯田よりも一発多く顔面への低空ドロップキックをお返し。
 それでも飯田はエルボー合戦で一歩も引かずに打ち込んでいくと、ヘッドバットから欧州式エビ固め。だが、キックアウトした栗原は場内に鈍い音が響き渡るほど強烈なヘッドバットを返すと裏投げ。裏投げを2発食らっても肩をあげてみせた飯田だったが、栗原は出し惜しみすることなく変形裏投げで叩き付けて飯田を沈めた。

130804_Kurihara-2.jpg メインの引退試合ではその飯田、さらに師匠であるAKINOとタッグを組み、栗原のレスラー人生の中では縁の深いGAMI、アジャ・コング、中川ともかと対戦した栗原。まずは栗原が水色の着物風ガウン姿で入場。
 栗原vs.中川で試合開始すると、さらに栗原vs.GAMI、栗原vs.アジャへと展開されていく。アジャとの手四つの力比べで押し込まれた栗原はブリッジで凌ぐが、アジャはブリッジの上に乗って潰していく。そこにAKINOが入ってきて栗原との師弟タッグでアジャを両脇から捕まえると、飯田がアジャの背中の乗ってエストレージャのようなカタチを作ろうとしたが、AKINOが飯田に「お前じゃない」と言って栗原と場所を交代。するとGAMIと中川も入ってきて両脇に立ってポーズ。
 怒ったアジャが栗原をコーナーにホイップしてトレイン攻撃を仕掛けていくと、何とこの日試合に出場した選手たちも次々にリングに上がり、栗原に送別のトレイン攻撃。何と観戦に訪れていた高橋奈苗、夏樹☆たいよう、紫雷イオ、風香GMというスターダム勢も私服姿でリングに上がり、サプライズトレイン攻撃をお見舞い!
 選手たちからの手荒い別れを受け止めた栗原は、アジャの顔面に低空ドロップキックを叩き込むと、四方のコーナーからミサイルキック4連発を発射。それでもアジャが倒れないと、さらに四方のコーナーからミサイルキックを発射。8連発でようやく倒れたアジャだが、栗原はさらに2発追加発射して合計ミサイルキック10連発。
 アジャも張り手からの急角度バックドロップを返していくと、中川が唸れ豪腕から120%スクールボーイ。GAMIもメガホンで殴打してからガミドーラ。だが、カウント2で返した栗原はアジャの一斗缶攻撃をかわしてGAMIに誤爆させると、ヘッドバットから裏投げ。カウント2で返したGAMIにセコンドについていた選手たちも一斉にリングに上がり「空気を読め!」と総ツッコミを入れる。
 ならばとアジャに向かっていった栗原だが、アジャは容赦なく裏拳を叩き込む。さらにグローブを外し、素手で裏拳を放ったアジャだが、間一髪でかわした栗原はコードブレイカー。するとAKINOがエルボー、さらにパートナーのGAMIがメガホン攻撃、中川も唸れ豪腕で栗原をアシスト。そこに栗原がヘッドバットからの裏投げを決めてアジャから3カウント! 敗れたアジャはカバーしていた栗原をそのまま抱きしめた。

130804_Kurihara-3.jpg 栗原の引退セレモニーでは植松寿絵さん&輝優優さんらOBをはじめ、元NEO勢やスターダム勢、アイスリボン勢、OZアカデミー勢、フリー勢が次々にリングに上がって花束を贈呈。さらに『Oro De Ley』が流れ、栗原がプロレスラーを目指すキッカケになった憧れの北斗晶が......と思われたが、そこに現れたのは北斗晶のコスプレをした旧姓・広田さくら! この日佐々木健介誕生日記念興行を開催している北斗は来場出来なかったが、代わりに北斗から「プロレスにも人生にも必ず終わりはあります。どうせ一度の人生、笑って明るく過ごせるように。何があっても立ち上がる、そんな人生であってください」というビデオメッセージが流された。
 さらにZABUN勢が花束を贈呈したあと、GAMIが「今日の入場者数を発表したいと思います! 完全に札が止まりました! 1813(人)! 栗ちゃん、ありがとー!」と発表してから栗原を抱きしめ、涙を拭った。師匠AKINOは袋の中からこの日のために製作したM's Styleと書かれた真っ白なベルトを取りだし、愛弟子の腰に巻くと「栗原あゆみ、キミはM's Styleの永遠のチャンピオンです!」。
 最後にご両親から花束を受け取った栗原は、場内が暗転しファンが持った水色のサイリウムが照らされる中、「引退試合を終えて、いま、すごく幸せな気持ちでいます。引退を発表してから本当に素敵な引退ロードを走らせていただいて、最後の最後まで栗原あゆみらしく全力で闘うことが出来ました。入門してから10年間、本当に栗原あゆみはたくさんの方に支えられて、ここまでやってくることが出来ました。諦めないでここまで続けられたのは、先輩方、同期、後輩、友達、家族、そして何よりファンの方々がいたからです。まだ実感が沸かないでいるんですが、栗原あゆみのプロレス人生、本当に全力で走り抜くことが出来ました! 栗原あゆみに携わってくれたすべての皆様、本当に、本当にありがとうございました。最後にプロレスが大好きですっ! ありがとうございました」と挨拶。
 最後は栗原の経歴が読み上げられたあと、縁の深い10選手が1カウントずつゴングを鳴らすという10カウントゴングが鳴り響き、「身長164cm、体重60kg、栗原あゆ〜み〜」とコール。大量の紙テープが投げ込まれ、入場曲の『希望峰』が鳴り響く中、元ホワイトテイルズの面々が作った騎馬に乗った栗原はリングサイドを1周して別れを告げた。
 最後まで涙よりも笑顔で引退興行を終えた栗原は、オープニングの挨拶で「最後まで栗原あゆみらしく、全力で試合をしたいと思います。全力で立てなくなるまで試合をします」と言った通りの試合が出来たことに満足した様子。今後はプロレスに区切りをつけ、前々から興味があったという保母さんを目指していくと語った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負
●飯田美花(フリー)
9分4秒 変形裏投げ→体固め
○栗原あゆみ

▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○渋谷シュウ(WAVE)/紫雷美央(フリー)
12分59秒 タイムマシンに乗って
●旧姓・広田さくら(フリー)/華名(フリー)

▼第3試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
ダイナマイト関西(OZアカデミー)/○加藤園子(OZアカデミー)/カルロス天野(OZアカデミー)
12分46秒 ダイビングギロチンドロップ→片エビ固め
●水波綾(WAVE)/勇気彩(OSAKA女子)/下野佐和子(OSAKA女子)

▼第4試合 時間差バトルロイヤル
【退場順】志田光(7分14秒 藤本のツカドーラ→エビ固め)→木村響子(11分35秒 OTR)→春日萌花(12分53秒 乱丸のスクールボーイ→皆でエビ固め)→桜花由美(13分26秒 志田と藤本のドロップキック→OTR)→朱里(13分34秒 エビ固め)→藤本つかさ(14分16秒 チェリーの回転エビ固め)→チェリー(14分17秒 皆でエビ固め)→山縣優(15分23秒 皆でエビ固め)→松本浩代(16分45秒 大畠のブルーダリア)→ハイビスカスみぃ(17分48秒 乱丸によるOTR)
○大畠美咲(ZABUN)
18分13秒 ミサイルキック→エビ固め
●救世忍者・乱丸(フリー)

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○浜田文子(ZABUN)
9分10秒 ピラミッドドライバー→エビ固め
●Sareee(ディアナ)

▼第6試合 栗原あゆみ引退試合 時間無制限1本勝負
AKINO(フリー)/○栗原あゆみ/飯田美花(フリー)
24分5秒 裏投げ→体固め
GAMI(WAVE)/●アジャ・コング(OZアカデミー)/中川ともか(エスオベーション)

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