入江がケニーを下し、KO-D無差別級初挑戦にして戴冠!次期挑戦者に坂口、いつでもどこでも挑戦権獲得者は4人!

130320_DDT-1.jpgDDTプロレスリング
Judgement 2013
日時:3月20日(水・祝)開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1435人(超満員)

 20日、後楽園ホールで行われたDDTプロレスリング『Judgement 2013』。メインのKO-D無差別級選手権試合に先立ち行われたのが、次期KO-D挑戦者決定およびいつでもどこでも挑戦権争奪バトルロイヤル。バトルロイヤルを制した者には次期挑戦権を、頭上からぶら下げられた4つの封筒のうち、2つにはいつでもどこでも挑戦権が入っているというお馴染みの試合。

 このいつでもどこでも挑戦権を史上最も有効に使い、KO-D無差別級王座を奪取したマサ高梨と、その時に高梨に敗れて王座から陥落した高木三四郎から試合はスタート。その後、一定時間おきに高尾蒼馬、松永智充、石井慧介、MIKAMI、大鷲透が入ってきたあと、2・17後楽園大会でのケニー・オメガ戦で下顎骨骨折したが、この試合から電撃復帰したHARASHIMAが登場。
 大鷲がHARASHIMAに共闘を呼び掛け、D-BOXが復活するかと思いきや、あっさり裏切った大鷲。その隙を突くようにラダーに登っていった高木がニコちゃんマークが付いた封筒を奪取。中身はいつでもどこでも挑戦権で、まずは高木が勝ち抜け。坂口征夫はリングインするなりHARASHIMAを指名してミドルキック合戦。中澤マイケルはアルティメット・ベノムアームで飛び込んできたが、MIKAMIが迎撃。
 福田洋が入ってきた瞬間DDTで叩き付けた石井がラダーに登っていくと、反対側からHARASHIMAが追いかけるが、エルボーで叩き落とした石井はニコちゃんマークが付いた封筒を奪取。中身はやはりいつでもどこでも挑戦権。これで残ったのはドクロマークが付いたいかにも怪しげな封筒2つ。
 それだけに、その後残りの佐藤光留と彰人が入ってきても、誰も封筒に取りに行かない。そこで大鷲が「おーい、お前ら現実をよく見ろよ。いま、ここにドクロが2つぶら下がっています。私は過去の経験上、この中にはロクでもないものが入っています。でもここにいるお客さんは汁レスラーがそれを取るのをニヤニヤしながら見るのを楽しみにしてるんだよ!」と力説するが、それでも誰も取ろうとしない。
 だが、HARASHIMAが「DDTだから絶対面白いものがあると思うよ!」と爽やかに言い放ってラダーに登り、ドクロマークの封筒を奪取。気になるその中身は何といつでもどこでも挑戦権! これに色めきだった残りのメンバーは一斉に最後の封筒を奪いにかかる。ここでずっと場外を徘徊していたDJニラが残った選手たちを正座させ、「もう無益な闘いはやめろよ! いままでDDTから自分がどんな仕打ちを受けてきたか分かるか?」と説き伏せる。
 するとニラは「DDTの業は俺が背負うと決めた」と言ってシレッと最後の封筒を奪取。その中身はやはりいつでもどこでも挑戦権! まさかの4枚ともいつでもどこでも挑戦権というサプライズがあったあと、リング上に残ったのは坂口、光留、高梨の3人。坂口と光留が激しく張り合い、蹴り合ったあと、スッと入ってきた高梨がまだ完治していない光留の鼻をギュッとつまんでから首固めで丸め込んで3カウント。しかし坂口が高梨を飛び付き腕十字で下し、4・13新宿FACE大会でその時点でのKO-D無差別級王者に挑戦できる権利を獲得した。
 なお、今回のいつでもどこでも挑戦権はDDTはもちろん、他団体で行われる"公式"な試合でも権利者が負けた場合は、勝った選手に挑戦権が移動するとのこと。アイアンマン王座のように時と場所すら選ばない試合ではなく、あくまでも公式に組まれた試合のみなのだが、女子選手や新人レスラーが権利を獲得する可能性も十分ある。

130320_DDT-2.jpg そして迎えたメイン。ケニー・オメガの持つKO-D無差別級王座に、2・24新木場大会で行われた挑戦者決定トーナメントを制した入江茂弘が挑戦。煽りVの中では入江の最初の所属先にして志半ばで活動休止となったでら名古屋プロレス、そしてそこの高井憲吾代表への思いを紹介。今年からDDT所属となり、自らの手にKO-D無差別級王座初挑戦というチャンスを手に入れた愛弟子に対し、高井代表は「実力で辿り寄せたチャンス。アイツなら絶対にケニー・オメガに勝てると思う」と檄を飛ばした。
 様々な感情が入りまじり顔をクシャクシャにしながら入場した入江は、もう抑え切れないとばかりに奇襲攻撃を仕掛けていったが、ケニーは素早くかわすと低空ドロップキックを駆使して入江の左ヒザを徹底的に攻撃。場外に出たケニーはファイアーマンキャリーで入江を抱え上げると、そのまま鉄柱に投げつけて左ヒザを強打させるという荒っぽい技まで繰り出す。
 悶絶する入江だが、松井レフェリーから「立てるか?」と聞かれると、「立つ!」と叫びながら必死に立ち上がる。だが、ケニーのブレーンバスターを逆に投げようとしても左ヒザから崩れ落ちてしまう。それでも入江はケニーのバックドロップを押し潰し、カウンターでブラックホールスラムを決めるとダイビング・ボディプレス。
 これをかわして自爆させたケニーはパワーボムの体勢に入るが、リバースで持ち上げた入江はそのままヒップトスでケニーを押し潰す。入江の体重が乗ったラリアットで吹っ飛ばされたケニーは、スピードを活かしたノータッチ・トペコン、低空ドラゴンスープレックスの連発で反撃すると、波動拳からのクロイツ・ラスを見事に決める。
 入江がカウント2で返すと、ケニーはなおもスピードを乗せたラリアットや二段蹴り式のジャンピングニーを叩き込んでから片翼の天使を狙ったが、背後に脱出した入江は形よりも魂で放ったニールキックからのボマイェ! チーム・ドリフの仲間たちの技まで繰り出していった入江は、自分の必殺技である自分が垂直落下式バックフリップ。
 それでも決まらないとファイアーマンキャリーの体勢から旋回し、ハワイアンスマッシャーと思わせておいてのファイアーサンダー! さらにダメ押しの自分が垂直落下式バックフリップを決めて3カウント!

130320_DDT-3.jpg ケニーからまさかの金星をあげて初挑戦にしてKO-D無差別級王座初戴冠をやってのけた入江。ドリフの2人、さらには松井レフェリーや鶴見亜門GMにも抱きついて喜びを爆発させた入江は僕、勝ったんですか? はぁ〜、僕が勝ちましたよ。ケニー・オメガなんて絶対に倒せない相手だと思っていたし、試合をしていても諦めそうになったけど、自分の名前をずっと呼んでくれたお客さん、ドリフのメンバー、セコンドのみんなのすべてが力になりました」と喜びの弁。
 いつでもどこでも挑戦権はこの日から使えるのだが(8・3ビアガーデン最終日まで有効)、権利獲得した石井、そして入江をデビューから見続けてきた高木、さらにHARASHIMAもニラもその場で行使しなかったため、4・13新宿大会で入江の王座に坂口が挑戦することが決定。坂口が差し出した拳にエルボーを返した入江は、自分の好きな言葉の「タチムカウ」に大谷晋二郎の「プロレスは絶対に裏切らない」を足して、「こうして僕がまさかベルトを持って後楽園のメインを締めているなんて夢にも思わなかったです。こうやって立てたのもみんなが僕の背中を押してくれたからです。そしてプロレスは絶対に裏切らない! 最後までタチムカウ!」と叫んで後楽園大会を締めくくった。

130320_DDT-4.jpg また、この日飯伏幸太と組んでK‐1甲子園、K‐1WORLD MAX、Krushなどで活躍するキックボクサーの才賀紀左衛門がプロレスデビュー戦を行った。対戦相手のヤス・ウラノをローキックで苦しめ、FUMAの喉元にはハイキックを叩き込んでいった紀左衛門。ヤスも急所攻撃や反則攻撃などプロレス特有の攻撃で紀左衛門を苦しめたが、飯伏が好フォロー。最後は飯伏が肩車したFUMAに、コーナーから紀左衛門が胴廻し回転蹴りでダブルインパクトをきめて勝利した。
 さらに高木三四郎からは8月に開催する両国2連戦の初日、8・17両国大会でコラボレーションするアイドル枠の第一弾としてアップアップガールズ(仮)が発表された。さらに俳優枠からはアントンの実父である渡辺哲さん、総合司会を南海キャンディーズの山里亮太さんが務めることも発表された。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼ダークマッチ 11:50まで1本勝負
○風戸大智(ユニオン)/ゴージャス松野
4分38秒 首固め
伊橋剛太/●遠藤哲哉

▼第1試合 平田一喜復帰戦 30分1本勝負
○KUDO
8分24秒 ダイビング・ダブルニードロップ→体固め
●平田一喜

▼第2試合 KO-D6人タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]○アントーニオ本多/佐々木大輔(フリー)/火野裕士(K-DOJO)
13分10秒 ダイビング・フィストドロップ→片エビ固め
[挑戦者組]男色ディーノ/●大石真翔/がばいじいちゃん(フリー)
※第2代王者組のモンスターアーミーが初防衛に成功

▼第3試合 現役高校生がレジェンドに挑む!30分1本勝負
○藤波辰爾(ドラディション)
5分38秒 足4の字固め
●竹下幸之介

▼第4試合 飯伏と夢の競演!才賀紀左衛門プロレスデビュー戦30分1本勝負
飯伏幸太/○才賀紀左衛門
11分58秒 ダブルインパクト式胴廻し回転蹴り→片エビ固め
ヤス・ウラノ/●FUMA(ユニオン)

▼第5試合 いつでもどこでも挑戦権および次期KO-D挑戦者決定バトルロイヤル 時間無制限
【退場順】
①松永智充(5分31秒 MIKAMIのスク〜ルボ〜イ)
②高尾蒼馬(6分59秒 大鷲の首固め)
③高木三四郎(7分50秒 いつでもどこでも挑戦権獲)
④MIKAMI(10分56秒 高梨の首固め)
⑤石井慧介(12分1秒 いつでもどこでも挑戦権獲得)
⑥HARASHIMA(16分40秒 いつでもどこでも挑戦権獲得)
⑦福田洋(17分56秒 大鷲によるOTR)
⑧中澤マイケル(17分57秒 大鷲によるOTR)
⑨DJニラ(19分34秒 いつでもどこでも挑戦権獲得)
⑩大鷲透(19分58秒 高梨&彰人によるOTR)
⑪彰人(22分16秒 光留によるヒールホールド)
⑫佐藤光留(24分29秒 高梨による首固め)

○坂口征夫(坂口道場)
26分35秒 変形裸絞め
●マサ高梨
※坂口が4・13新宿FACE大会でその時点のKO-D無差別級王者に挑戦できる権利を獲得

▼第6試合 KO-D無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●ケニー・オメガ
24分26秒 自分が垂直落下式バックフリップ→体固め
[挑戦者]○入江茂弘
※第44代王者ケニーが4度目の防衛に失敗。入江が第45代王者となる

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